番外編  工房の  輝豸雄のいない8月

台風一過の空の下、二人は河原に出て、
空を見上げていた。

雲一つ無い、快晴だった。

     

「なぁ、輝豸雄のやつ、一体何処に行っちゃったんだろうねぇ、、、。」
「そうだねぇ。」

「こんなにいい天気なのにね。」
「もう、帰って来ないのかなぁ、アイツ。」

「・・・、・・・・・・・・、・・。」
「・・・・・、・・・・・・、・。」

空はどこまでも蒼い。そして高かった。

「きっと、、、きっと」
「きっと帰って来るよ。」

「輝豸雄くんは、きっと帰ってくるよ。」


                                                   番外編 おわり
                     
                                                   戻る