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第46回  工房の 運命の出会い

輝豸雄はお腹が空いていた。
流れ者の熊などが定職に就ける訳も無く、
毎日を生きて行くのがやっとだった。

ゴソ、ガ、、、。
輝豸雄は、御飯が食べたかった。
毎日を生きて行きたかったのだ。

   

  「あんた、お腹が空いているのかい?」
    「ほっ、ほえ〜」
  「行くあてが無いのなら、うちに来るかい?」

それは、今にして思えば、
輝豸雄にとって、運命の出会いだったのだ。

                                                   第47回に続く