もどる

第10回  工房の秘められた過去

誰にだって隠された過去はある。
それが、
故意なのか、
  はたまた、偶然なのかは、次世代の歴史家たちに判断を任せるとして、
輝豸雄にも秘められた過去はあった。
     

工房の物置で見つけたこの写真を見ながら、
輝豸雄は考えた。

自分の生い立ちを、
この写真を撮ってくれたあの人の事を、、、、。

が、一生懸命に考えている内に、眠ってしまった。
眠りながら輝豸雄は、何を考えていたのかも忘れてしまった。

よって、輝豸雄の過去は未だ秘密のベールの向こう側である。            第11回に続く