◆□キノの旅でハァハァしよう3□◆
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上記スレ、10さん作。



極悪エルメス地獄変

「これに……またがれっていうのかい?」
キノはつぶやくように言った。
普段から乗りなれているモトラド(注・二輪車。以下略)のサドルに、
見るからに異様な突起が生えていた。
「せや。キノがこの国でボーっとしくさってる間に、
この国の機械工のおっちゃんに取りつけてもらってん。
大したもんやろゲッヘッヘ」
「ボクがいない間にそんなことしてたのか……」
呆れたように言いながらも、キノの視線はその突起に
吸い寄せられている。その据えつけられた場所が場所だけに、
目的は明らかだ。
ただ、その大きさ対するに不安の色が濃かった。
「エルメス、これ、無理だよ……」
「ああん? 聞こえんなぁ。
言っとくが、わての言う事が聞けんようならアレやで、
すぐ師匠の方に連絡行って、捕まって娼館行き。
もしくは良くて蜂の巣やからな。わかっとるか?」
「わかってるさ……やれやれ。で、どうすれば良いんだい?
下半身裸で乗れなんて言わないでよ。寒いんだから」

口調とは裏腹に、キノの表情は固い。
エルメスはそれに、乱暴な口調で答えた。
「股間のチャックがあるやろ。それ使えばええやん。
どうせそのズボン、男物やろし」
「う、うるさいな。これが一番便利なんだ」
思わず頬を赤らめるキノだった。
一方、エルメスの方は妙にてきぱきと指示を出す。
「あー、せやな。いきなり突っ込んで裂けたらつまらんな。
キノ、荷物んとこにローター入っとるやろ。
まずはそれ使いや」
「……」
仕方なく、言われたとおりに荷物の中から、
ピンク色のそれを取り出す。
国を出てしばらくは、手で押して歩いてきていた。
周囲には誰もいないから見られる心配はないが、
それでも……いや、だからこそ恥ずかしい。
「なんかこれ、やだな」
「何を今さら」
ブゥゥゥゥゥン、という音が何もない草原に響く。
キノはゆっくりと、ためらいつつチャックに手をかけた。

段々と荒くなっていく息遣い。
エルメスに寄りかかるようにして、
キノは固まったように動かない。
右手に持ったピンク色のそれを、自分の下の唇へ
押しつけて。時々、ピクリと震える。
その頬は、どんどんと赤味を増していった。
「うぅ……ん……」
顔は俯けたまま、何かに耐えるような表情で
キノは固まっている。
「よーく濡らしとかんと、痛いのは自分やからな。
もっと景気良くやらんかい」
「そんな、こと、言われても……
ここ、まだ国の外で、誰か来たりするかも……んうぅ」
ところどころ上ずった声で、どうにかキノは
それだけのことを言う。

が、元よりエルメスがそんなことを気にするはずもない。
「はは、そうなったらオモロイな」
「そんな……ぁ……」
ビクン、と一際大きくキノは体を跳ねさせた。
ブゥゥゥゥゥンという震動が、押しつけられた
そこを熱く蕩かせていく。
はぁ、はぁという荒い息遣いが、
草原の風にまぎれて消えていった。
「そろそろイきそうか?」
「んっ……ぁ、あっ……」
押しこめていた声が、不意にこぼれた。
ためらいながらも少しずつ少しずつ、
ローターを持つ指が、固く震えるめしべの方へ近づいて行く。
背筋を駆け上ってくる快感を持て余すように、
左手はエルメスのハンドルを強く握っている。
その手もまた、小刻みに震えていた。
「イクなら、口でそう言うんやでキノ」
「やだよ……そんなこと、言えな……あ、ああっ!」
突然電流に貫かれたように、キノはのけぞって声をもらした。
桃色の機械が、耐えきれずめしべに触れた瞬間だった。

不意の絶頂に打たれたキノは、
その場にへたり込んでしばらくは身動きもできずにいた。
エルメスはさも愉快そうに、ここぞとばかりにからかう。
「なんや、口で言わんでも丸わかりやな、それじゃ」
それには答えず、余韻に震える体をどうにか立たせた。
乱れた呼吸は、なかなか落ちついてくれない。
「これで、いいんだろ? 次は……」
「確かに上出来やな、キノ。
ローターの使い方も上手くなったやないか」
「……」
耳まで赤くなったキノは、何も答えず黙ってしまった。
それには構わず、陽気な声は続ける。
「そいじゃ本番、いこか。ちゃっちゃとまたがって出発や」
「よく言うよ」
ほとんど余裕の無い表情で、それでもキノはそう答えた。

スタンドで固定されたエルメスの上に、
不安定な姿勢で登る。サドルに膝立ちになって、
禍禍しい突起の上に自分の秘所を、どうにか当てた。
両手で体を支えたまま、徐々に腰を落としていく。
キノの顔が、突起の違和感にゆがんだ。
「ん……ぅん……」
先端がゆっくりと、キノの小ぶりな割れ目の中へ
沈んでいく。
だが、なかなかそれ以上進まなかった。
自分の中の、やるせない異物の感覚に戸惑い、
もぞもぞと腰を動かすばかりだ。
「く……エルメス、やっぱり駄目だ、こんなの……」
「情けないなぁ。いつかキノ、自分で言っとったやないか。
何事も挑戦やで。ゲッヘッヘ」
「だからってこんな……あっ」

気が緩んだ一瞬のことである。
全身を支えていた、サドルの上の膝がガクンと滑り落ちた。
唐突のことで抵抗もできないまま、
突起はキノの秘所を一瞬で貫いた。
「いあっ、ああっ! ……うぅ……」
エルメスにまたがったまま、
弓のようにキノの小柄な体がのけぞってしなり、
それからゆっくりと、沈むように、
全身をエルメスにあずけてぐったりとうつぶせた。
動くことも、できなかった。

エルメスのハンドルに上半身をもたれさせて、
キノは息も絶え絶えだった。
「おーいキノ、どした? 生きとるか?」
「痛い……」
声を震わせて、どうにかそれだけ答える。
その目じりには、うっすらと涙がにじんでいた。
貫かれた瞬間は、それこそパースエイダーで撃ち抜かれた
かと思うほどの痛みだったが、
今はどうにか、おさまってきている。
ただ、自分の中にある冷たい突起の感覚が、
とても信じられない。
「なに、最初のうちだけやて。
なんつっても、こういうのを受け入れるための
穴っぽこや。キノも女やさかいな、カッカッカ」
「エルメス……少し、黙ってて」

顔をしかめながら、キノはどうにか上半身を起こした。
それだけで、体の中の突起が何やら、
ざわざわとした感覚を送ってくる。
恐る恐る、その感覚の根源を見た。
指をやって、静かに確かめてみる。
エルメスに据えつけられた突起が、
本当に、自分の中に、潜り込んでいる。
改めて、その異様さにキノは驚いた。
「なぁ、キノ……そろそろ出発せな。
こんなところで日が暮れたら困るやろ」
「わ、わかってるよ」
まだ、しびれるような痛みが残っているが、
運転ができないほどではない。
仕方ないと判断して、キノはゆっくりと、
エルメスのエンジンをかけた。

慣れきったエンジンの震動。
それは、最初のうちだけだった。
「ひっ? うぁ、あっ」
思わず上ずった声をあげてしまう。
エンジンの震動と同時に、キノの中へ潜り込んだ
突起がうねうねと、好き勝手にのたうちまわった。
一瞬よみがえる痛み。
それを覆い包むように、鉛のような重い快感が
下腹のあたりで渦を巻く。
あわてて、キノはエンジンを切った。
「今度は何や? はよ出発せな」
恐らく事情を全て知っているエルメスが、
実に楽しそうな声で言う。
それを怒るほどの余裕も、キノにはすでにない。
「う、動いた……」
頬を上気させて、つぶやく。
一度生まれた快感は、突起の動きが止まっても消えない。
冷たい無機質な、自分の中の感触だけで
じわじわと、じわじわと湧いてくる。

「そら動くわ。動かなおもろないやんか。
さ、ええかげんにせぇ。観念することや」
「わかってる、けど……」
躊躇する。これ以上踏み出したら、後戻りできないような
そんな予感があった。
自分の中の、突起に触れている部分がどんどん、
熱くなっている。
とろりと一筋、あたたかい滴が突起を伝ってサドルに垂れた。
キノはゆっくりと、恐る恐るもう一度、エンジンを……
かけた。
「ひゃんっ! ふぁっ、あぁ、あうぅ!」
歯止めが弾け飛び、快楽の堰が切られる。
もう止まらない。
サドルの上、両手で自分の秘所を押さえて。
うねりながら湧き上がってくる快感に揺られ、
キノは上半身をくねらせた。
突起の動くリズムとまったく噛み合わない
エンジンの小刻みな震動が、
かえってキノの蜜壷を蕩けさせる。

「あっ、うぁぁ、く、るしいっ、あふっ!」
表情を歪ませて、抑えられない声を漏らす。
腰を締め付ける革のベルトが、突起の動きを圧迫する。
弛めようとするが、全身を駆け巡る感覚の強さに
翻弄されて、うまくいかない。
そうするうちにも、背筋を突き上げる快感が、
どんどん鋭くとがっていった。
そして。
「だ、めぇ、んぁっ、ああああっ!」
自分の意識すら押し流してしまいそうな、
奔流のような快楽に責め立てられて。
キノは今日二度目の絶頂へと舞い上げられた。

規則的な音を響かせて、突起は動き続けている。
そのリズムに合わせて、キノの肩がぴくりぴくりと
小さく震えていた。
今は、目一杯に伸ばした腕でハンドルをつかみ、
それでどうにか上半身を支えている形だ。
「ぅん……あ、ふぁ……あうぅ……」
甘い蜜に浸されたような余韻の中で、キノはうめく。
だが無論、これで終わりではない。
走り出さなければならないのだ。
なかなか力の入らない足でエルメスの車体を支え、
どうにかセンタースタンドを収めた。
と同時に、エルメスの重さが左足にかかる。
あわてて倒れないように力を込めると、
つられて張り詰めた蜜壷をここぞとばかりに
突起がえぐった。
「ぇあん! やぁ……た、おれ、るぅ……」
既に、頭の中はどろどろに蕩けている。
自分でも、自分の言っていることが良くわかっていない。

「待て待て、倒されちゃかなわんわ。
とりあえずアクセルやアクセル、足の力抜けきる前に
ちゃっちゃと走り出したれ。度胸で行ったれ!」
「んんっ……またそんな、勝手なこと……言ってぇ……」
そう言って、涙の浮いた目でエルメスをにらむ。
当人は責めているつもりだが、快感に突き上げられながらの
その口調はどこか拗ねたようで、
かえって普段のキノにはないような色気を醸していた。
どのみち、このままでは車体の重さに耐えられず、
倒れてしまうのは目に見えている。
仕方なく、キノはアクセルをふかし始めた。
その間も、重さに耐えかねた左足が震えている。
サドルはキノの吹き出した液で水浸しのようになっていた。
「あふ、はぁんっ……」

モトラドで走る時の姿勢。両膝で、真ん中のタンクを
挟むようにして。
それはつまり、キノの中の突起を更に締め付けろという事だ。
そんな状況で、走れるのだろうか。
頭の片隅に不安が浮きあがるが、左足ももう限界だった。
追い詰められたような気持ちで。
キノはゆっくりと、エルメスを発進させた。

「こりゃ、アレやな。徐行運転やな」
実にのんびりと、エルメスが言う。
しかし、そののどかな口振りも、キノの耳には入らない。
「あっ、あふっ、んん……」
断続的に声が漏れる。
既に体中の力が抜けたようになって、
上半身をハンドルにもたせかけるような前傾姿勢で
かろうじてモトラドの運転をこなしていた。
これは、想像していたよりずっと拷問に近い状態だった。
キノにとって、モトラドの運転というのは生活の一部だ。
何も意識しなくとも歩けるのと同じように、
何も考えなくともモトラドのハンドルを切り、バランスをとる。
体が勝手に、そうする。
その無意識の反応が、キノを快楽の中に閉じこめていた。
もう何度も、キノは絶頂の一歩手前まで舞い上げられている。
が、その最後の一瞬。意識が飛びかけた時。
モトラドのバランスが崩れ、反射的にキノは
「モトラドの運転」という現実に引き戻されるのだ。
行き場をなくした快感だけが、体の中に蓄積していく。

「くっ、あぅ! ……エルメス、いつまで、
んあっ、こんな、こと……」
「いつまで? いや、別に考えとらんなあ」
「もう……うぁぁ、んっ、止める、から……」
細く震える声で、どうにかそれだけ言った。
それに対する、エルメスの答えはこうだった。
「……普通に止めて、普通に下りられるならな。
どや? 倒さずできるか?」
キノは絶句した。
不安定に走り続けるモトラドの進行方向に、
やがて森が見え始めた。

ゆるいカーブを描きながら、道は森の中へ入って行く。
それに合わせてハンドルをきるのすら、
もどかしかった。
イきそうでイけない焦らし状態が、
ますます敏感に自分の中でうごめく突起を感じてしまう。
「ふぁ……あぁ、んっ……」
既に、エルメスと口をきく余裕も残っていないほどだった。
ただ断続的に喘ぎ声を漏らすだけである。
「あー、しゃーないな。倒れんのだけは勘弁やしなぁ。
この森の中でゆっくり止まりや、キノ。
木に寄っかかりながらなら、どうにかなるやろ」
やっと、この状況から抜け出せる。
そうと決まれば、出来るだけ早く下りたいと思うのだけれど、
これも言うほど簡単ではない。
気が逸る分だけ、余計に切ないような気分になってくる。
そして。
ガクンッ。
「ひゃうっ!? うあ、あっ!」

唐突に、蜜壷の奥の奥まで突き上げられ、
キノはたまらず声を挙げた。
モトラドのタイヤが、木の根を踏んだのである。
ガクン、ガクン。
立て続けに、木の根による激しい震動。
ここまで焦らしに焦らされた挙句の、容赦のない責め。
ひとたまりもなかった。
「やぁぁぁぁ、あはっ! これ、ダメぇっ、あひっ、
いやっ、あっ、あぁ! 止めてぇ・・・・・・」
何度も何度も、上半身を跳ねさせてキノは悶えた。
止まるどころか、快感で硬直した腕が加減を狂わせ、
モトラドはむしろ微妙に加速してさえいる。
ランダムに強弱を変えながら、次々襲って来る
断続的な上下動に、武骨な突起のうねり。
今のキノには、大き過ぎる快感の波涛。
限界を越えるまで、そう時間はかからなかった。
「あっ、あっ、うぁぁ、やん、あぁぁっ!
やだっ、こんな、激しすぎるぅ……ぁん!
ダメ、ダメぇっ、あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
今までにないほど高く、舞い上げられた。

同時にモトラドがバランスを崩し、
スピンしながら盛大に、倒れた。
転倒する派手な音と、後輪が空転する音。
それから、サドルにつけられた突起のうごめく音が、
どこか滑稽に、周囲に流れていた。
キノはと言えば、近くの茂みに上手く抱き止められて、
その中で呆けていた。
ちょうど絶頂の直後で、変に力を入れなかったのが
良かったらしい。
……ひどい目にあったが、とりあえず、やっと終わった。
キノがそう思って安心したのも無理はない。
だが実は、これが終わりではないのである。

「エルメス、無事?」
茂みの中から、キノは物憂げな声を挙げた。
「あー、まあ、何とか」
相変わらず能天気な調子の答えが帰って来た。
「はぁ……エルメス、そういうのを自業自得って言うんだ。
あんな状態で運転なんかできるわけ……」
ぴたりと。そこでキノは言葉を切る。
茂みから這い出してきた所で、自分の体の異常に気付いた。
「あ、あれ? 何、これ……んぅっ!?」
荒い息遣いの続く中、呆然と自分の秘所を見る。
不意に、まだ蜜を滴らせているそこが、熱く熱く疼きはじめた。
――我慢できないほどに。
「やっ、なんで、こんな……あぅんっ」
急激に押し寄せてくる、もどかしい火照り。
ついさっきまで快感に晒されていた体に、
歯止めが利くはずもなかった。
仰向けになり、無意識のうちに秘所の中へ指を沈めた。
「あっ、あぁぁ……エルメス、これぇ、
んんっ! 体が、熱くなって、止まら、ない……」

「あ。忘れとった。国出る前に、茶を一杯飲んだやろ?
実はそっちにも手ぇ回してな、薬を少々……」
「くす、り、って……あんっ、ダメぇ!」
高まる感覚に、下半身がせり上がっていく。
包皮をむいためしべを擦り、自分の中を
夢中で掻き回す。
それでも、疼きはどんどん激しくなるばかりで、
指を止めることができない。
むしろ、渇望にこたえて指を動かせば動かすほど、
その熱は全身へ飛び火した。
もどかしい手つきでジャケットの前をはだけ、
その下のシャツをたくし上げる。
痛いほど固くしこった乳首を、余った手で摘んだ。
「イヤぁ……こんなの、ボクじゃ、ないぃ……あっ、
んあぁっ! エルメ、ス、どうにかしてぇ……」
「どうにかて……そんな強い媚薬やないから、
ちぃと待ってれば収まるんやけどな」
「待てないよぉ……ひぁっ! 熱いっ、
熱くて、気がぁ、あっ、狂いそう……」
いつになく弱気な顔でそう訴えながら、
キノは周囲を見渡す。
我慢ができなかった。
指では、自分の中の一番熱いところに、届かない。
何か、何か欲しい。
ついさっきまでキノを貫いていた突起は、
倒れたエルメスのサドルで動き続けている。
が、それを起こすだけの余裕はキノにはない。
それに、その突起は泥だらけで、気が進まなかった。
視線をさ迷わせていたキノは……見つけた。

「おかしい……こんなの、いやだ……」
震える声で呟く。死ぬほど恥ずかしいのに、
自分を止められない。自分の体じゃないみたいだ。
ガクガクと力の入らない足でどうにか立ち上がり、
キノはエルメスの方に近づく。
わずらわしいズボンを下げ、指は休まずに
火照る乳首を慰めながら……。
「エルメス……見るなよ」
わざと乱暴に言って、腰を落とす。
そしてゆっくりと、エルメスのハンドルの先を、
自分の中へ導き入れた。
ずぶずぶと、沈みこむ。
「んあぁぁぁぁぁ……あっ、ああっ!」
グリップの凹凸が、容赦無く膣壁をえぐる。
目の前が白熱する。強烈な快感が押し寄せてくる。
たまらずに、腰が動いた。
「ひゃんっ、イヤなのにっ、こんなぁ、あふぁっ!
うあっ、あぁぁぁぁ……見ないで、見ないでぇ!」
両手でハンドルの根元を握り締め、自らの腰の動きで
快感をむさぼるように、何度も何度も。
羞恥に顔を真っ赤にしながら、キノは喘ぎ続けた。
「見るなと言われても……」
小声で呟くエルメスの声は、キノには聞こえなかった。
「あはぁっ、もう、もう……あぁっ! やんっ!
あっ、あっ、だめ、来るぅっ、あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
びくん、と一際大きく震えて。
ようやくキノは、快感から解放されて、気を失った。

翌日、快晴。
「だから、こうして謝っとるやないけ。
な、悪かったて。堪忍してや、キノ」
「……」
「ホントにな、ちょっとした遊び心やないけ、
そこまで怒ることないやろ、口くらい利いてんか、なぁ」
「……」
「だーっ、もう、なんでそこまでプリプリ怒るかなぁ。
ええやん、確かにコケるとは思わんかったし、危険だったとも
思うけどな、別に何事もなく済んだやろ。
キノの体かて、何か減ったわけやなしに」
「エルメス、今回ばっかりは、悪ふざけが過ぎたよ。
薬まで使うことないじゃないか。死ぬかと思った」
「何をおっしゃいますかキノさん。あないなもん、序の口やで。
昔の人はえぇ事言ったで。
女性(にょしょう)はイかさず、抜かせずや」
「……百姓は生かさず、殺さず?」
「そうそれや」
「…………」
「キノ? おーい、キノ? なんやまただんまりかいな。
だから悪かったてこうして謝ってやなぁ……」

草原の中の道を、一台のモトラドが走っていた。〈了〉