■ペンネーム「山の上のハイジ」さんからの投稿です。
電話がかかってきて、「国家資格はお持ちでしょうか?」
「持ってませんが・・・」
「(嬉しそう)ですよね。実は収入保障制度という法律ができて若い人に安定した生活が送れるように、国から委託を受けてやってるんですが、
これを受けるためには国家資格である行政書士を取っていただかなくてはなりません。
ですが、国家資格なので、お金で売り渡すと罰せられてしまうので、受講していただく必要があります。
今の若者に安定した生活を保障する一環として国が始めたプログラムになりますから、教育助成金というのがありまして、毎月二万ずつ39回払いで資格を取っていただきますが、取得後は全額返済させていただきます」
「いえ、ですが今学生で違う国家資格を目指してますので必要ありません」
「受講する、しないの問題ではなくてですね、こういうプログラムが出来ていて、集団で受講してもらう形になりますので、よっぽどでない限り例外を認めていません」
(何度、資格は要らないといっても法律で・・・国のほうで・・と返してくる。壊れたロボットか!と思った)
「ですが、国家資格は二つも要らないと思いますが」
「もしその資格が取れなかったり、将来転職のときに使えますし、失業していても毎月3万円ははいってきますよ。行政書士なら在宅でできますし」
「別に在宅でなくてもいいんですけど。大体、これから違う国試を目指そうとしている人にすすめます? 学生なら皆これから取得するんで、資格を持ってる人のほうが少ないですよね。変な制度ですね。意味わかんないです。医学部に行ってる人はどうなるんです?」
「いやでもねぇ、医学部に行ってても10パーセントくらいしか医者にはならないでしょう」
「馬鹿ですね。90パーセントは合格しますよ」
「そうですか。そういう人には、はじめから勧誘しませんから」(ウソだ!!知らなかったくせに)
さらに、
「この資格は国家資格ですから、本人確認のために免許証か保険証のコピーが必要なんですよ。出来れば、明日までにファックスしてください」
「(ざけんなよ!)なぜ受講すると一言も言ってないのにそれが必要なんです?おかしいじゃないですか」
(国試合格後、免許申請のために本人が持って届け出るものらしいです。代行なんてありえません! 大体、悪用されるのが目に見えている。金借りれるし)
「一応書類を送りますので、見てから印鑑押して返送してください。
あと、このことは混乱を招くといけませんので、友達とかに安易に相談して、誤解するようなことは言わないでください。場合によっては、法に訴えますから。
(悪徳と名乗っているものだと思うが・・・それだけそうなる確立が高いって事かい?えぇ?)
いいですね。では、郵便局留にしておきますので、お近くの郵便局を教えてください。では私があなたの担当ですので、これからよろしくお願いします」
「(ちょっとまて・・・なぜ受講になってんだよ!)あなたの電話番号は?」
「それは書類をみればわかりますので。がちゃ」
・・・この間実に一時間弱。こういうのって資格商法っていう悪徳商法なんですよね。
まだ、知識のない20代に(二十歳なら未成年じゃないから、口頭でも契約させてしまえる)電話しているってどうですか?
最初のほうで、国からさも委託を受けましたみたいな口調で本人確認の住所や電話(携帯)、生年月日(二十歳なってるかの確認もあるのでは?)を聞いてきました。
最初は、ほんとにそんな制度があるのかと思い、教えてしまったのが悔しいです!! 超腹立つ!
しかも、訳わかんない制度持ち出して、混乱させようとするなんて、非道ですよね。
パンフだけなら・・・と思い、いい加減に分かりました。と答えた私自身も腹が立ちます。
もちろん、免許証や契約書は出すつもりはなかったのですが、一応不安になって消費者センターに問い合わせたところ、
「書類を送ると言ったという事は、あなたが知らないで返事しているうちにおそらく口頭で契約がなりたってるってことでしょうね」
といわれて慌ててしまいました。
「でも、郵便局に書類を取りに行かないで受け取り拒否すれば大丈夫じゃないですか?」
「それだと、後々勧誘や催促の電話の対応が面倒なので、書類を受け取って、クーリングオフをしたほうが良いですよ。業者もわかりますし」
とのこと。良く考えると、そんな重要なことをいきなりの電話でやり取りすること自体変なんですよね。
因みに業者は「××日本資格者協議会」と「〇〇コンサルティングジャパン」でした。まだ新しいのか、リンクにはのってなかったようです。盛岡市が拠点らしいです。書類がきたのですが、契約書を送るための封筒の上に着払い伝票が貼ってあったんですよ。
んで、その下の封筒には、別な有限会社の訳わかんない??な業者名がかいてありました。使いまわしすんなよ(笑)
因みに、挨拶文もピラピラの半紙で、印刷も端が黒ずんでいたり、雑なこと!! こんなんで良く信用しろなんて言えると思った。やけに、変な電話じゃないことを強調していたわりにはお粗末だったわぁ〜
勿論、クーリングオフします! 今度は、ここに書いてある断り方を参考にして見ます!!
■いやあ、素晴らしい! 詳しい事例をありがとうございます。
私は資格商法の勧誘を経験したことがなかったので、とっても興味深かったです。
「収入保障制度という法律」かぁ。電話口で口頭で説明されると、どうしても動揺してしまいますが、こうやって文字にしてみると、そのステキなトンデモぶりがイイカンジですね。
ええと、今の若者に、月に三万円支給で事足りるのかはともかく、安定した生活を保障する国が始めたプログラムで、国家資格である行政書士を取る必要がある。なんの集団だかわからないが、集団による受講の為、通常は例外は認められない。だが、医学部の学生は免除される(笑)
そんな、月三万の支給を断るってんだから、国としては「例外大歓迎」じゃないのかなあ。もうイキナリ謎だらけですが。
毎月二万ずつ39回払いで資格を取る、って言っても、当然受験料じゃなくて講座だか教材だかの値段。取得後は全額返済なんて言っているが、難関の行政書士資格なんてそう簡単にとれないし。
国のプログラムだったら、もっと公共の福祉に即したものにしてくれないと。
そして、若者限定で例外は無しの法律のくせに、友達に話すな、ってのが一番ふるってますな。
「国家資格なので、お金で売り渡すと罰せられてしまうので、受講していただく必要があります」という台詞も忘れちゃいけません。
まさに意味わかんないですね。
罰せられるもナニも、誰が売り渡してくれると言うのだろう・・・。ステキすぎます。
なんにせよ、大事には至らなかったようで、よかったですね。
これからも色々と勧誘電話がかかってくるでしょうけど、負けずにガンバッテくださいね!
(2004.4.27)