ガソリンと軽油の先物取引

■ペンネーム「はなちゃん」さんからの投稿です。

 はじめまして。電話勧誘の事を検索していたら、このページを見つけました。楽しいですね。
 私もいくつかネタを持っていますので、投稿させていただきます。これはもう5年以上前の勧誘なのですが、いまでもはっきり覚えています。
 
 休日だったのですが、投資の勧誘電話がかかってきました。社名はもう忘れました。
 
 投資の内容は・・・
 
 ・ガソリンと軽油は違う値段で販売されているが、これは課せられている税金の額が違うためであり、税金を差し引いた本来の値段は同じである。
 
 ・ガソリンと軽油は税抜きでは同じ値段(以下、単に「値段」と書いたときは税抜きの値段です)にしなければならないと法律で決められているからである。
 
 ・ガソリンと軽油の値段は、時として差が生じる事がある。ところがガソリンと軽油は同じ値段にしなければならないと法律で決められているので、やがて値段の差は元にもどる。
 
 ・これを利用して、ガソリンと軽油の差が開いたときに安いほうを買っておいて、値段の差が元に戻ったときに売れば利益が出る。ガソリンと軽油は同じ値段にしなければならないと法律で決められているので確実にもうかる。
 
 胡散臭い話ですよね。以下、私とセールスの会話です(私→私、セ→セールス)
 
セ :どうです? ガソリンと軽油は同じ値段にしなければならないと法律で決められているので確実にもうかりますよ。
私 :法律でガソリンと軽油は同じ値段にしなければならないと決められているなら、差が開く事自体おかしいんじゃないですか?
セ :はい?
私 :差が開くって事は、違う値段で売るって事でしょ? 法律で同じ値段で売るように決められているんだったら、違法行為になるじゃないですか。
セ :あの、その(混乱している模様)
私 :こんな矛盾した話は信用できません。では失礼します。
 
 翌日
 
セ :先日は失礼いたしました。ガソリンと軽油は同じ値段にしなければならないとは、法律ではなく行政指導でした。行政指導なので違法行為にはならないのです。これなら納得ですよね。
私 :そうですか。でもやりませんよ。
セ :なぜですか。
私 :行政指導と法律を間違えている人に、投資の事を任せる事は出来ません。それにあなたが行政指導と法律を取り違えてるって事はちゃんとした社員教育も行われていないのでしょう。そういう会社に投資の事を任せる事は出来ません。もう二度と電話をかけないでください。では、失礼します。
 
 後にも先にもこういう内容の勧誘はありませんでした。今でもはっきり覚えています。

■素人に突っ込まれる販売員・・・情けなさ過ぎる・・・(苦笑)
 
 商品先物取引というのは、「○ヵ月後に×の量の商品を△円で買う(or売る)」という風に、将来における売買の約束をする取引の事です。
 実際に売買する代金の数パーセントの証拠金(手付金みたいなもの)で取引が出来るため、「少ない金額で始められますよ!」みたいに勧誘される事が多いですが、得をする時も損をする時も、手付金ではなくて実際の売買契約単位でドッカンドッカンですからね・・・。超絶ハイリスクハイリターンな「投資」じゃなくて「投機」です。

【投資】
 利益を得る目的で、資金を証券・事業などに投下すること。
 
【投機】
 偶然の利益をねらって行う行為。
(大辞林 第二版より)

 詳しくは、かつて先物の勧誘員をしていた閑散人さんのサイト「電話の向こうの知らない世界」をご覧ください。非常に沢山の情報が掲載されています。
 
■当サイトに寄せられた、先物取引ネタの記事の一覧は、「体験談総目次 投資・投機」にあります。ご参考にどうぞ。

(2006.11.17)