ミニロゴデジタル写真・思いつ記 その2掲載:2005/2/2

デジカメ写真のネガを大切に!

デジカメ写真にネガなんてありません。これは例え話で、フィルムカメラの様に、たとえプリントしたものを紛失してもネガさえ保存してあれば大丈夫というあの安心感をデジカメの場合いかに実現するかのお話です。私の今までの苦い経験に基づいています。

データ紛失は突然に

デジカメの場合、撮影画像はカメラに装着したメモリーカードに一旦保存することになります。このメモリーカードをそのままずーっと保存しておけば、ネガ代わりになることは言うまでもありません。
しかし、メモリーカードのコストから言ってもこれは現実的ではありません。多くの場合は、パソコンに取り込み、内蔵のハードディスクに書き込んで保存することになります。
でもこれで安心というわけではありません。次のような危険が潜んでいるのです。

●ハードディスクが壊れる(クラッシュ)

最近のハードディスクは耐久性も向上したように思えますが、所詮は回転部分を持つ機械製品の宿命で、いつかは壊れる運命にあります。使用中の振動やショックも故障の原因になります。突然にやってくる取り返しのつかない不幸。データの読み書きができなくなったハードディスクからは、もう二度とデジカメ画像を読み出すことはできません。昨日まではちゃんと読めてたのに・・・
※一部復旧することも可能なようですが、一般的にはお手上げと考えた方がいいようです。

●恐怖の上書き保存

画像処理ソフトで画像の補正やサイズ変換(Web掲載のため等の目的で小さくする)を処理していて、こまめにセーブが大切と、CTRL+S(保存)キーを押した瞬間に「オリジナルの画像」はきれいさっぱり消え去ってしまいます。後に残ったのは、画像処理後のデータ。パソコン画面にあわせて縮小した画像だったり。
あんなにきれいにプリントできていたのに・・残ったデータで印刷したら、ギザギザ!
この場合は、「別名で保存」をしなければいけなかったのですが、ソフトによってこのあたりが非常に分かりにくいのです。私の場合はこの失敗を結構数多くしでかしています。

●パソコンが壊れる

パソコンが機械的に壊れるというより、システム的に壊れてしまうことで、データの読み書きが出来なくなるケースがあります。WindowsXPやMacOSXという最新のOSではこういうトラブルが減少したといわれていますが、それでも安心できません。 意味の分からないエラーメッセージを前にただ呆然。 再インストールしか道は残されていないなんてあんまりだ!当然いままでハードディスクに貯めていた画像はすべてぱー。

怖い話ばかりですが、パソコンはデータ保存上はきわめて危うい存在と考えた方が良さそうです。 何らかの形で予備のデータを保存(バックアップ)を持つことが賢明です。

帰ってきたらまずバックアップ

カメラ散歩から帰ってきたら、何はともあれ、まずメモリーカードからハードディスクへのデータ転送を行います。転送が終わっても、メモリーカードのフォーマットはすぐにはしません。
次の撮影直前まではデータが記録された状態のままにしておきます。実はこれも大切な安全策のひとつなんです。
ハードディスクへ転送されたデータを画像処理ソフトでいろいろ加工するのが次のステップですが、その前に別のメディアにバックアップ(コピー)することが肝心です。
つい億劫で後回しにしてしまうのが一番危険です。画像処理ソフトでいろいろな加工をして、そのまま「保存」 してしまったら!!!

バックアップメディアは?

CD-R、MO、DVD-R等様々なバックアップ方法がありますが、私の場合は、いまのところDVD-Rへの書き込みをメインにしています。一回だけの書き込みで終わってしまう方式だと無駄がありますので、いわゆるパケットライティング(ディスクがいっぱいになるまで書き足せる方式)により書き込みます。
最近はデジカメも500万画素、800万画素と高画素化してきましたので、CD-RやMOだと容量的にちょっと厳しい面があります。勿論それでも不足がない場合は問題ありません。
バックアップしたデータの保存性を考えると、ディスクが剥きだしになっているCD-RやDVD-Rはあまり好ましくないのでしょうが、とりあえずハードなケースに大事に保管し、触れない様にしています。それと直射日光等が当たるような場所は避けたほうがいいようです。
日常はハードディスクに保管したデータを使い回ししますので、バックアップディスクに触れる機会はめったにありません。逆にバックアップディスクを手にせざるを得ない機会があっては困ります。

究極のバックアップとは

バックアップを一つのメディアだけにせず、異なったメディアにも転記しておくことで更に確実性が増します。本当に大切な画像には、この複数メディア分散方式を行っておくべきだと思います。
それと原始的ではありますが、デジタルデータとしての保管ではなく、実際に手にして目で見ることができる紙への印刷という形をとるのも一つの安全策だと思います。

デジタルの時代・便利さの裏側で

こうして考えてくると、デジタル写真って便利な様で、結構手間がかかるものですね。
”押入れの奥から出てきた古いアルバムに時間を忘れて見入ってしまう”そんな日常のひとコマが、デジタル写真の時代にも受け継がれて行くのでしょうか。大いに不安です。

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