電気の森 The Forest Of Electric + Electronic Technorogy by Otoshibumi Craft Lab [Official] [2000]

 

電気を学ぶための算術 MathA-005

 累 乗

Ver.1.0  2000/07/15版

to Denko


 累乗(るいじょうと読む)?何だろう?そう思われた方、いらっしゃいませんか。きっと大丈夫です。「10の3乗は1000だ。」といえばいかがでしょうか。聞いたことがあるかもしれません。ある方によっては、ずーと昔に学んだことかもしれません。まとめなおしてみました。
 「累乗」の考え方は、電気の量を扱う上で非常に重要な考え方です。必ず、マスターしてください。



累乗とは

 
累乗とは、「同じ数を何回も掛け合わせること」をいう。
 
 「10の累乗」について確認しておきましょう。
「10の累乗」は、10という数を何回か掛け合わせたものをいいます。10を2回掛け合わせれば、

10×10 = 100

となります。さらに掛け合わせれば、以下のようになります。

10×10×10          =    1000
10×10×10×10       =   10000
10×10×10×10×10    =  100000
10×10×10×10×10×10 = 1000000

 

累乗についての基本ルール
 
ある数aをn個、掛け合わせた値(積)を「a」と書く。
 
10を6個、掛け合わせた値は、「10」と書きあらわします。

10 = 10×10×10×10×10×10 = 1000000


 
「a」は、「aのn乗」と読む。
 
「10」は、「10の6乗」と読みます。
 

 
「a」のaを底、nを指数という。
 
 
「10」の底は、10、指数は6です。

 

累乗の中で、特殊な読み方をするものが2つある。
「a」を「aの平方」、「a」を「aの立方」という。
 


累乗のルールの拡大
 
10=10
 
10が1個、それは10です。
 

 
10=1
 
 この間の授業で「10はいくつだ?」と生徒に聞いたところ、大半の生徒は「0だ」と答えました。それは違います。10は1です。

 以下に、その証明を示します。この証明を理解するには、「指数法則」を知っておく必要があります。「指数法則」については、別のページで詳しく説明します。わからなくても気にしないで先に進みましょう。

 aにaを掛け合わせます。(なぜか?都合がいいからです。)そして、指数法則を用いて計算すると以下のようになります。

   a×a = a0+n

よって、

   a×a = a


上式を変形します。

         a
   a = ―――
         a
よって、

   a = 1

   
      1
−n= ―――
      a
 
 指数が負の値になりました。例を挙げておきましょう。
        1          1
10−1 = ――――  =    ――― = 0.1
       10        10
        1         1
10−2 = ――――  =   ―――― = 0.01
       10       10

        1         1
10−3 = ――――  =  ――――― = 0.001
       10      1000
        1        1
10−4 = ――――  = ―――――― = 0.0001
       10     10000


  
 以下に、証明を示します。この証明を理解するには、「指数法則」を知っておく必要があります。「指数法則」については、別のページで詳しく説明します。わからなくても気にしないで先に進みましょう。

 aにa−nを掛け合わせます。(なぜか?都合がいいからです。)そして、指数法則を用いて計算すると以下のようになります。

   a−n×a = a−n+n = 
よって、

   a−n×a = 1

上式を変形します。

          1
   a−n = ―――
          a

 

 


 Version情報

Ver.1.0   2000/05/17版 
 累乗の考え方は重要です。今回、このページをまとめるにあたって勉強させていただきましたが、考え方のストーリーに感動させていただきました。数学屋さんはすごいです。 

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