Otoshibumi Craft Lab [Official] 電気の森 The Forest Of Electric + Electronic Technorogy [1999]
電気工事編 No.0004
CD管 その1 −オレンジ色の管の出現−
Ver.1.2 (Preview Version) 2000/01/05版
最近、現場でオレンジ色の管が目立つようになってきてませんか。CD管がオレンジ色になることが決まったのです。
JIS C8411 と JIS C8412 が平成11年5月から改正されました。この改正により、管とその附属品の色がオレンジ色になります。正確に言うと、非耐燃製のものが、オレンジ色になるようです(すいません。最新の JIS をまだ手元に持っておりません)。
なぜ、CD管がオレンジ色になったのでしょうか。
この理由を次のように考えてみました。
電気工事屋さんへ、不正な使用を警告するためです。
■ しかし、素人の推察です。異論のある方は、是非、E−MAILをいただければと思います。
CD管は、自己消火性(法規上では、自消性)のない材質で作られています。現在、よく用いられているものは、ポリエチレンで、この物質は炎を出して燃え続けるのです。試しに、CD管を切り取り、ライターであぶってみて下さい。しばらくすると、きれいな炎を出しながら燃え続けることを確認できると思います。
■ くれぐれも、室外で行って下さい。狭い部屋でCD管を燃やすと、消した直後から異臭が発生し、部屋中が臭くなります。私は、懲りました。
これに対し、PF管(合成樹脂製可とう電線管)は、炎を出して燃えるのですが、時間が経過すると自然に炎が消えます。燃えにくいということです。この性質を「自己消火性がある」というのです。表現を変えると「耐燃性がある」、「難燃性である(この表現は自己消火性あるとは同意ではないようですが、用いられている本があります。)」ということになります。
CD管とPF管(一重波付管)、この2種類の電線管は、同じ、合成樹脂可とう電線管に分類され、形状がほとんど変わりません。長い間、業界で携わっている電気工事屋さんでも、この2種類の電線管の使い分け方を知らずに使われている人がいるかもしれません。「CD管の方がPF管に比べ安いから」という経済的な理由が原因かもしれません。
CD管は、コンクリート埋め込み専用の管です。コンクリートに埋め込まれているものが高温の熱で溶けることがあっても、燃えることはありませんよね。これが、キーポイントです。
最近の建設資材は、燃えない材質のものを使う方向になってきています。火災による災害の拡大をを防ぐためです。CD管は自己消火性がない電線管です。燃えるのです。
はっきり言って、CD管はコンクリート内部でしか生きられないのです。これからの現場で、オレンジ色の物体が存在している場所は、コンクリート内部だけということです。表に派手に存在することはありません。
CD管は、PF管と同じような施設場所で使用可能です。しかし条件があります。「専用の不燃性又は自消性(他書では「自己消化性」ともいう)のある難燃性の管又はダクトに収めた場合に限る。」という条件です。「CD管を他の管やダクトに収める」ということは、オレンジ色が表にでることはありません。
オレンジ色が警告であることを意味しているのです。
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Ver.1.2 (Preview Version) 2000/01/05版
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参考文献
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電工師匠 M.Saito