2013年 飛鳥2乗船・ポルトガルツアー日記

2013年の飛鳥2乗船から、ポルトガルでの演奏の様子まで、
日記連載始めました。
6/4分の日記、掲載しました。
6/3分の画像、掲載しました。
5/27-6/3の画像が、facebookで拡大画像が見られます。
(6/24更新)

●6月4日(火) 晴れ ポルトガル・エストリル

画像は、後日掲載いたします

 7:30起床。今日からまた朝食抜き。午前中は、各自適当に過ごす。昼食をホテルのガーデンレストランで撮った後、マリオネットは部屋で練習&仕事、私は部屋で仕事で過ごす。

 夕方からは、昨日同様の演奏の準備。18:30からロビーで演奏。今日は、日本大使館・K氏(今回の訪ポに際して、大使館の窓口としてご連絡を取らせていただき、色々と便宜を図っていただいた方)の奥様と息子さんが、聴きに来てくださった。すぐお近くにお住まいとのこと。翌日のコンサートは時間が遅いため、子供連れで来られるのは難しいが、ぜひ聴きたかったので、とのこと。嬉しいことである。演奏終了後には、ホテルのオーナーにお声をかけていただきビックリ。オーナーは中東の方だが、奥様が日本人でいらして、日本に住んでおられたこともあり、日本語を話される。19:30から、グリル・レストラン、21:00からテラス・レストランで各20分程度で演奏終了。

 演奏終了後に、再びグリル・レストラン「フォー・シーズンズ」で食事。今日はピアノとバイオリンの生演奏でのBGMつき。昨日はなかったので尋ねると、不定期に演奏が入ることがあるようだ。バイオリンのお爺さんは、なんと90歳以上!素晴らしい。食事はスープと魚でお勧めを選んでもらった。スープは魚介のエキスが濃縮されたようなダイレクトな味。メインの魚のグリルもやはり美味しかった。

 食事後、別テーブルで食事されていた、オーナーご一行に再びお声をかけていただいて、お酒にお誘いいただいた。ガーデンレストランで、何曲か演奏も披露して、歓談。日付の変わる頃、部屋に戻って就寝。

●6月3日(月) 晴れ ポルトガル・エストリル/カシュカイス

 7:30に起床して、9:00過ぎに誘い合わせて朝食へ。内容は、いわゆるホテルの朝食バイキング。10:00過ぎにホテルの担当者とようやく会えて、演奏内容や場所・時間等の確認と打ち合わせ。これまでは、日本におられる仲介者の方を通してのお話だったので、ようやく現場の方との直接の共通理解が持てて、まずは安心する。

 

 11:30過ぎにホテルを出て、海べりを散歩しながら、カシュカイスまで足を延ばすことに。15年前、リスボン万博で来た際に同じ道を歩いたが、ずいぶん整備されていて、きれいになっていた。海岸は砂浜が広がり、海水浴客で混雑している。40分ほどかけてカシュカイスに到着。ちょっとお洒落なテラスレストランで昼食。

  

 食後は、電車でエストリルへ戻る。先日乗車した際に入手したICカードにチャージして乗車。エストリルまで2駅、下車後、ミネラルウォーターのペットボトルを購入して、ホテルへ戻る。

 

 各自部屋でくつろぎ、夕方から演奏の準備。今日明日の2日間は、ホテルのロビー、レストランなどのパブリックスペースで、デモンストレーションを兼ねてBGM演奏。18:00からロビーで、19:00から、グリル・レストラン、21:00からテラス・レストランで各20分程度。

 

 演奏終了後に、グリル・レストラン「フォー・シーズンズ」で食事。スープと肉でお勧めを選んでもらった。メインは、ビーフステーキ。日本の牛肉と違って赤身だけど、美味。

 

 食後に、部屋に戻って就寝。

●6月2日(日) 晴れ ポルトガル・リスボン/エストリル

 7:00起床。ちょうどその頃に、飛鳥はリスボン港サンタ・アポローニャ客船ターミナルに入港。今朝も朝食は抜き。荷物をまとめて、9:40にはレセプション前に集合、預けていたパスポートを返却してもらう。10:00前には飛鳥のスタッフにも荷物運びを手伝っていただいて、下船。ターミナルの外に、ホテルからの迎えの車が来ていた。荷物が多いのでワゴンを頼んでいたのだが、来た車はベンツのセダン。後部トランクスペースが幸い大きく、我々のトランクなども全部収めることができた。楽器は車内で抱えて、ホテルへ向かう。マリオネットは7年ぶり、私は10年ぶりくらいになるが、サンタ・アポローニャ駅周辺の道路も、ずいぶんきれいに、広くなっている印象。

 

 今回は、演奏の仕事も兼ねて、リスボン郊外のエストリルにある「ホテル・パラシオ・エストリル」に宿泊。かつて「女王陛下の007」のロケにも使われた、伝統と格式の五つ星ホテルである。車で西へ約30分、ホテルに到着、チェックイン。
部屋に落ち着いた後、ホテルの担当スタッフと打ち合わせをするべく訪ねたら、カタール出張中で明日午前には出てくるとのこと。今日は仕事は特にないので、明日会って話をすることにする。

 午後には、コインブラ在住の日本人・合田さん(今回、通訳やコインブラでのライブのセッティングなどをお願いしている)がリスボンまで出てこられて打合せの予定。電話で連絡を取って、ロシオ広場で待ち合わせてご一緒に食事をすることに。

 1時にホテルを出て、電車で市内へ。エストリルから終点のカイソ・ド・ソドレまで、往復4.8ユーロ。ICカードにチャージして、日本のSuicaの様に使う。各駅停車で約35分、ソドレに到着。ここからロシオ広場まではメトロ(地下鉄)を使えばすぐだが(昔はこんなに地下鉄はなかった…)、歩いて行くことに。歩くこと約15分、ロシオに到着。しばらくすると合田さんも着かれて、近くのレストランへ。

  

 店は、ロシオ広場から路地をやや北に入った「ボンジャルディン」という鳥料理の名店。名物の鳥のグリルと、鳥の肝などの入ったライス(メニューにはなく、付け合せのライスなどを、頼めば変えてくれるようだ)を注文。飲み物は、まずはビール、そのあとでヴィーニョ・ヴェルデ(若飲みの弱発泡白ワイン、合田さんに選んでいただいた銘柄、美味!)。料理も美味しく、堪能。

 打ち合わせしながらの食事後、近くのホテルに設置された飛鳥デスクへ。ここで合田さんとはお別れして、我々は最終17:00のシャトルバスで、一旦飛鳥へ戻る。手荷物検査のあと再乗船して、ギャラクシー・ラウンジへ。今日は、ポルトガルのファドとフォルクローレダンスのローカルショー。飛鳥からの依頼を受けて、湯淺が友人のファド歌手(カザ・デ・ファド「ファド・マイオール」オーナー)・ジュリエッタさんに取りまとめを頼んだもの。久々にルイス&ジュリエッタ夫妻との再会。旧交を温め、ドタバタとリハーサルへ。フォルクローレ・ダンスのチームに続いて、ファドのサウンドチェックと進行の確認。歌手はジュリエッタの他、男女一人ずつ、計3名で1曲ずつ歌い、最後は3名で順番に回しながら歌う。リハ終了後、ローカルショーのチームは船内見学に、湯淺はルイスの煙草につきあってデッキに。着替えとかの準備は大丈夫なのかと気をもむが、みんないたってのんびりしている。

 

 18:45に開場して、19:00からショーのスタート。お客様の入りもまずまず盛況。約30分の短いショーだったが、コンパクトにまとまっていて、いい感じであった。

 

 

 終演後は、お客様との写真タイムも設けられ、19:45頃終了。ジュリエッタたちは、下船後三々五々帰宅。

 我々は、飛鳥に乗船されていてリスボンで下船される、Rさんと船内で待ち合わせて一緒に下船。Rさんは台北と東京で事業をされている台湾の方。リタイアされたお父様が飛鳥が好きで数年前から乗られているのだが、体調が悪くて不安なため、ご一緒できる区間は乗船されているという。お父さんはこの後続けて航海予定だ。Rさんは、私共がよくご一緒させていただく、劇団民芸の女優・日色ともゑさんのご友人であるMaさんのご紹介。Maさんには、先日の日色さんとの山形公演でも大変お世話になった。我々が飛鳥に乗るということで、Rさんにご連絡いただき、マリオネットのショーをご覧いただいて、お声をかけていただいた。ご自身もリスボン下船なので、一緒にファドを、というお誘い。起用は日曜日でやっていない店も多いが、アルファマの「クルブ・デ・ファド」を予約して、Rさんのガイドの運転する車で店へ向かう。20:15に入店して、食事をしながらRさんと歓談。お仕事にまつわる面白い話を多く聞かせていただいた。

 21:15からショーが始まる。「クルブ・デ・ファド」は、何度も来日経験のあるポルトガルギター奏者・マリオ・パシェコの店。今日は残念ながら、パシェコの出演は無し。歌手は、わりと若手を登用する傾向にあるが、伴奏のメンバーも含めて、実力は皆しっかりしている。編成は、歌手(ファディスタ)、ギターラ(ポルトガルギター)、ヴィオラ(ギター)、ベースの4人編成。一人が4曲歌って、休憩を挟んでまた別の歌手が出てくる、という構成。ファディスタは、女性、男性、女性の順に、計3名登場。23:00過ぎにステージが一回りして終わり、23:15頃、店を出る。

 

 

 Rさんと別れて、カイソ・ド・ソドレ駅までぶらぶら歩いて約15分ほど。駅で時間待ちが結構あり、24:00の電車に乗り、エストリルへ。ホテルは駅から5分。25:00過ぎに就寝。

●6月1日(土) 晴れ 飛鳥・終日航海

 7:00起床。深夜にまたまた船内時計が1時間遅くなり、日本との時差は8時間。今日も朝食は抜き。明日には下船のため、簡単に荷物をまとめる準備を始める。今夜も、ギャラクシー・ラウンジで、最後の演奏が予定されているので、荷物をまとめ終えるのは深夜か?

 8:30頃、恒例の朝の船長によるメッセージ放送。これからジブラルタル海峡を抜けるとのこと。9:00前にデッキに出てみると、かなりの方が出てこられて、海峡の見学。記念撮影などで、しばし交流。

 

 

 11:30昼食の後、13:00-14:30ギャラクシー・ラウンジでリハーサル。16:00頃、各自の部屋に軽食(おにぎり)のルームサービス。17:00前には、ギャラクシーの楽屋入り。

 

 18:00、1回目のショーのスタート。マリオネットがまず3曲(海/コインブラ/南蛮渡来)。ここで伍芳さんの登場、ジョイントで3曲(日曜はダメよ/パウダー・サンド/花)、花のあるステージ。最後にまたマリオネットで3曲(神戸から帰るとき/わたしが一番きれいだったとき/銀色オリエント)。アンコール「蘇州夜曲」の後、おまけとして、ぶっつけ本番で飛鳥のエンターテイメント・クルーとの共演!いつも女優・日色ともゑさんとのジョイントの際のアンコールナンバーである茨木のり子さんの詩「笑う能力」をマリオネットの「沖縄センチメンタル」に乗せて朗読していただく。いつか、日色さんとご一緒に飛鳥に乗船してのジョイント・ステージをしてみたい!20:00から2回目のステージ。ジョイント曲も1回目よりいい感じで終了。お客様も満足いただけたようだ。

  

 終演後は、伍芳さんたちも交えて遅い夕食(今日は和食)。食事後は、エンターテイメント・クルーとお別れの一杯。日付の変わるころに部屋に戻り、翌日の下船に備えて荷物をまとめて就寝。

●5月31日(金) 晴れ 飛鳥・終日航海

 7:30起床。何となく運動不足と食べすぎでお腹が張っているので、朝食を抜くことにする。普段は食べていないので、こちらの方が体調にはいいかも…。

 

 今日は、ブリッジ(操舵室)がオープンの日。普段は入れないブリッジが、時間限定だが見学することができるので、10:00過ぎに行ってみる。想像以上に広々としている。30分ほど見学ののち、デッキで軽くウォーキングとストレッチ。

 11:30、Y先生と昼食をご一緒。先生のご紹介でYsさんとも同席。Ysさんは随分若い方で、食物アレルギーがあって海外旅行は難しいのだが、飛鳥では全て食事面のケアが可能とのことで、3年間お金を貯めて、乗船されたとか。

 13:00-15:00、伍芳さんとのリハーサルと打ち合わせ。16:30から、今夜のラウンジコンサート会場の11階パームコートでのサウンドチェック。書き物をしていて、気が付いたら時間になっていて、少し遅刻、反省。サウンドチェックはごく簡単に終了。19:00、各自の部屋に軽食(おにぎり)のルームサービス。

 21:00パームコートへ。スタート前はお客様の姿はちらほらだったが、直前にギャラクシーのショーが終わって、多くのお客様にご来場いただいた。21:15コンサートスタート。30分の短いステージだが、ギャラクシーでのショーと違い、リラックスした身近な雰囲気。お客様の反応もダイレクトに感じる。アンコールも含めて7曲(コインブラ/暗いはしけ/花/月の沙漠/マンドリン酒場の夜/南蛮渡来/アンコール:ひまわり)、終演後はお客様にも直接のお声掛けを多くいただいた。

 

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パームコートでビールをいただいた後、22:15夕食。今夜は中華、紹興酒をいただきながらの食事。23:00、Mさんご夫妻のお誘いで、6階マリナーズ・クラブでお酒を飲みながら歓談。日付の変わったころ、部屋に戻って就寝。

●5月30日(木) 晴れのち曇り 飛鳥・終日航海

 7:30起床。昨日のコンサートの反応で、船内ショップでCDが多く売れて、サインをする時間もあったが、それ以外は昼食までは、各自適当に過ごす。

 

 昼食後、航海中の運動不足解消に7階デッキをウォーキング。ここは、ジョギング・ウォーキングコースになっていて、一周440メートル。航海中は、船首部分はかなりの風である。4周まわって、部屋でシャワーを浴びて、13:30ギャラクシー・ラウンジへ。伍芳さんが今日のショーのリハーサルのため、見学。6/1の共演ステージもあるので、セッティングなど参考にする。

 15:00-17:00練習。18:00から伍芳さんのギャラクシーでのショーを見学して、19:30より食事。

  

 今日も和食で、先附(黒胡麻豆腐)、造里(とろかつお)、酢の物(帆立貝)、鍋物(鱧柳川)、汁物、御飯、デザート(善哉)。食後は、またまた吉田の部屋で、ギリシャワインとイスタンブールのチーズ・オリーブで部屋飲み。チーズ・オリーブはちょっと買いすぎたか、余りそう。美味しいから、まあ良しか。早めにお開きで、就寝。

●5月29日(水) 曇り時々晴れ 飛鳥・終日航海

 7:00起床。深夜のうちに、船内時計が1時間遅くなり、日本との時差は7時間に。午前から昼食までは、各自で過ごす。

 13:30より、ギャラクシー・ラウンジでリハーサル。今日からようやく飛鳥での演奏が始まる。初回から、いきなりドレスコードがフォーマル・ナイトのメイン・コンサート。夕べから船は結構揺れている。演奏するのも、何か変な感じみたいだ。リハーサルは、段取りの確認とサウンドチェック、簡単なゲネプロ(通しリハ)で、1時間強で終了。
 17:30各自の部屋に軽食(サンドイッチ)のルームサービス、18:15ギャラクシー楽屋入り。持ち込んだビデオカメラのセットなどして、準備完了。



 

 ギャラクシーのショーは、お客様の夕食のシフトに合わせて、通常45分を2回行う。普段はもう少し早めの時間帯なのだが、フォーマルの日なので、遅めの時間設定。19:30コンサート1回目。着飾った紳士淑女が大勢会場に。盛況。勿論、マリオネットも、裏方の私もダークスーツに白シャツ・ネクタイ。今日のプログラムは、少々欲張って10曲+アンコール(暗いはしけ/光の中で/南蛮渡来/日曜はダメよ/RuRu/ひまわり/花の葬列/月下銀嶺/唐街雨情/夢は黒潮に乗って/アンコール・月がとっても青いから)。多少伸びて20:25終演も、出てこられるお客様に口々にお褒めをいただき、まずは安心。2度目は22:00スタート。さすがに遅い時間で、お客様はやや少なめだが、落ち着いた感じ。22:50終演、反応も1回目同様良かった。

  

 部屋に楽器を片付け、5階レストランでようやく夕食。今夜はもちろんフランス料理のフルコースに、ビール・ワインもいただき、堪能。食後は各自部屋に戻って、就寝。

●5月28日(火) 晴れ時々曇り ギリシャ・ミコノス島

 7:30起床。朝食の頃に、ミコノス島沖に投錨。今日は、吉田が島で「奏でる!マンドリン」の表紙撮影をするべく、飛鳥の写真スタッフに交渉、お客様の撮影の合間の空き時間に15-20分程度の時間をもらうことになっている。お客様が概ね上陸されるのを待って、9:30過ぎのテンダーボートで、島へ渡る。

 

 島へ渡って待つこと20分ほど。写真スタッフの方の手が空いたので、早速撮影開始。ロケハンしている時間がないため、入江近くの数か所のポイントで、3カットほどの撮影。吉田は満足のよう。

 その後、島を散策、高台にある名物の風車まで往復。白壁の建物に、きれいな窓枠のカラーリング、白壁に囲まれた細い坂道の路地も白、きれいな島である。高台から、海と入江と飛鳥をバックに、演奏風景のビデオ撮影後、入江に戻ってテラスのレストランでビールで休憩。昼食前には、飛鳥へ戻る。

 

  

 各自船内で昼食後、15:00から練習と、明日から始まるショーについての打ち合わせ。17:00終了、19:30より夕食、今日は和食。食前酒、先附(干し貝柱、とうもろこし西京味噌小吸い物仕立て)、小鉢(烏賊イクラ掛け)、造里(かんぱち、甘海老)、揚げ物(筍はさみ揚げ)、煮物(小鯛姿煮)、汁物、御飯、デザート。

  

 食事後は、吉田の部屋で、アテネで買い込んだワイン等と、イスタンブールで買い込んだチーズ・オリーブで部屋飲み。日付の変わる前にお開きで就寝。

●5月27日(月) 晴れ ギリシャ・ピレウス(アテネ)

 7:00起床。船はすでに早朝にピレウスに入港している。各自朝食を済ませて、10:30のシャトルバスでアテネ市内中心部へ。バスで約30分、ゼウス神殿の近くで下車、街歩きを。

  

  

 ゼウス神殿を背景にして、「日曜はダメよ」の演奏を簡単にビデオ撮り。その後、アテネの目玉・パルテノン神殿には向かわず、土産物屋やレストランの立ち並ぶキダシネオン通りやアドリアノウ通りを散策。その後、その一角にあるレストランに落ち着き、昼食。

  

  

 今回の旅で、地元のレストランでの食事は初めて。まずはビールを注文、グラスワインは店主のおごりという。食べ物は、サラダ、ケバブ、タコのグリル、ラム肉のグリル、チョリソーの煮込みなどを注文。飲み物も、赤ワインのデキャンタと、ギリシャ特有の松脂を溶かした白ワイン・レツィーナを追加で頼む。どれも素朴で美味しい。少々食べ過ぎ飲みすぎ。食事の間に、持って行った楽器を使って、吉田が監修を務める「奏でる!マンドリン」の表紙撮影ができないか、悪戦苦闘。食後に、店で簡単な演奏を披露して、店を出る。途中、お洒落なインテリアの酒屋を発見、ワインなどを買い込み、シャトルバスの待合付近へ向かう。

  

 ここで、現地の日本人ガイドの方が、店と交渉してくれて、また1曲披露&ビデオ撮影。その後、ビールを飲みながら休憩後、シャトルバスで帰船。

  

  

 19:30より夕食、今日は和食。先附、造里(ふぐ)、焼物(鮎)、サラダ、煮物(ヤリイカ)、汁物、御飯、デザート。夕食後は、出航に合わせてのボン・ヴォヤージ・パーティーへ。会場で、中国古箏の伍芳さんと会って挨拶。彼女は本日から飛鳥に乗船。6月1日には、ギャラクシー・ラウンジでのショーで共演することになっている。パーティー後は、各自部屋に引き上げ、12時前に就寝。

5月26日(日) 晴れ 飛鳥・終日航海

 7:30起床。この日は終日航海なので、船外に出ることもなく、練習と食事で一日を過ごす。

  

 夕食は、Mさんご夫妻のお誘いで、ご一緒させていただけることに。Mさんのお誘いで、Tご夫妻、Iご夫妻ともご一緒に。メニューは、フランス料理のフルコース。

 食後には、ギャラクシーラウンジで≪ナキ・アタマン ピアノコンサート≫を鑑賞。ピアノ、ベース、ドラムのトリオで、約1時間ぶっ通しの演奏。世界19か国の音楽と、それぞれの国の映像が流れる、よく練られたパッケージショーであった。

 21:30から、飛鳥のエンターテイメント・クルーの方と、バーでお近づきの乾杯。お開き後に、またまた吉田の部屋で昨日の残りの不味いワインで一杯やってから、就寝。

5月25日(土) 晴れ トルコ・イスタンブール

 7:30起床。各自適当に食事をしたあと、9:30から、6階のバー「マリナーズクラブ」を借りて、練習と打ち合わせ。11:30終了で昼食へ。

 

 食後は、昼食会場におられた、つのださんご夫妻と歓談、色々とお話をお聞かせいただいた。ご夫妻はイスタンブールがお好きで、下船後も数日間滞在予定という。今回の旅でも、楽器をずいぶんと買い込まれたとのことで、入手した楽器をどうやって持って帰るかなど、面白いお話も。イスタンブールにも、楽器屋街があるという情報もいただいた。

 

 マリオネットは、午後も練習の予定のため、私が楽器街の散策をすることに。湯淺が前日に別の方から仕入れた情報をもとに、ガラタタワーという、飛鳥からも見えている塔を目指す。ゆるゆると坂を上って歩くこと20分、目的地周辺にはちらほら楽器屋が。いくつかの店では、様々な弦楽器が吊るしてある。私は弦楽器は全く弾けないが、マリオネットがいればさぞ面白かっただろう。あまり嵩張らない、小物のパーカッションを探していたのだが、こちらはそれほど種類がなかった。それでも、日本ではあまり見かけない、ちょっと玩具のようなパーカッションを2つ購入。

  

  

 上るときとは別ルートで坂を下りると、ガラタ橋のたもとに。せっかくなので、前日から気になっていた、チーズとオリーブを買って帰ることにする。多くの人出で、店の周辺がごった返していて、なかなか大変だったが、何とかゲット。帰路で、昨日とは別の店でワインも1本仕入れて、15:30頃帰船。

 シャワーで汗を流した後、16:45分から11階のプールサイドで、ボン・ヴォヤージ・パーティー。飛鳥が出航のタイミングで、30分ほどの音楽とダンスのパーティーが開催される。

  

 19:30より夕食。今晩は、飛鳥に健康体操の講師で乗り込まれている、Y先生とご一緒。Y先生は長年飛鳥に乗られていて、飛鳥の生き字引のような方。様々なエピソードや裏話などを楽しくうかがう。因みに、今晩のメニューは、和洋折衷料理。前菜、温前菜、煮物と続いて、メインは甘鯛か地鶏のソテーの選択。マリオネットは甘鯛を、Y先生と私は地鶏。その後、汁物、御飯、デザートまで。

  

 夕食後は、吉田の部屋で買い込んだワイン・チーズ・オリーブで部屋飲み。チーズとオリーブは美味しかったが、ワインは2本とも全然ダメだった。トルコ航空の機内のワインはちゃんとしてたけど…。日付の変わる前には、お開きで就寝。

5月24日(金) 晴れ トルコ・イスタンブール

 機内の狭い椅子席で、あまり熟睡できず、うつらうつらしながら一晩過ごす。目覚めてしばらくすると、2度目のドリンクと食事。ドリンクはトマトジュースをオーダー、食事メニューは、フルーツサラダ、チーズの盛り合わせ、ほうれん草のオムレツ、チーズトースト、ズッキーニのグリル、パン。

 食事終了後、ほどなくして着陸のための降下に入ったとのアナウンス。いつも海外渡航の際に機内で書く、入国審査の書類が回ってこない。どうなっているのか?現地時間の朝5:30頃(日本との時差は-6時間)、未明のトルコ・イスタンブールに到着。

 荷物をまとめてタラップを降り、移動のバスへ。イスタンブールはようやく空が白み始めた時間だ。空港施設で入国審査だが、パスポートだけで、結局書類なしでOK、簡単。預けていたトランクも無事に出てきて、いざ入国。出口で、我々3名の名前を書いたプレートを持って、飛鳥から出迎えの車が来ている。車に乗り込み走ること約20分、6:30頃イスタンブール港到着。飛鳥は着岸体制に入っているところだった。

 着岸すればすぐに乗船できると思いきや、なかなか船内からスタッフが出てこない。待つこと1時間半ほど、ようやくスタッフがパラパラ出始めたので問い合わせてみたが、まだ乗船できないので待っていてほしいとのこと。そのうち、オプショナルツアーや市内観光に出かける乗船客の方が出て来始めたころ、ようやくマリオネットも顔なじみのエンターテイメント・クルーが出迎えに。さあこれで乗船と思いきや、まだ入れない。飛鳥船内は国外扱いとなるため、乗下船の際にはチェックが必要なのだが、どうも我々の名前が、現地エージェントが提出したリストから漏れていたようで、名前がないので揉めているらしい。ようやくお許しが出て乗船し、手続きをして部屋に入れることになったのは、既に9:00過ぎだった。

 ところがまたトラブル。マリオネットは無事に入室できたのだが、私の部屋が、その日まで使っていた方がまだ下船していなかったため、12:00頃まで部屋に入れないという。吉田の部屋に荷物を預かってもらって、とりあえず、ぎりぎり間に合って朝食をいただく。食べ終わった後、部屋に入れるまでじっと待っていても仕方がないし、せっかくの機会なので、一人で街歩きをすることに。

   

 あまり地理はわかっていないが、とりあえずぶらぶらと、ガラタ橋を目指して市の中心部の方へ向かうことにする。出てしまってから、「指さしトルコ語」も水も持ってこなかったことに気付いたが、歩くだけだからいいかと思い、そのまま進む。20分弱でガラタ橋にたどり着く。橋の上から、行きかう船や街並みを眺めていると、秩序なく雑多な感じが、いかにも東西文化の合流点、という感じがする。橋は上下2重構造で、下部には、色々なレストランやカフェが軒を連ねているようだ。橋の上の歩道からは、多くの人が釣竿を垂らして釣りをしている。橋を渡って「ニュー・モスク」の前をさらに進むと、いろいろな食材を売っている店が軒を連ねている。チーズ・オリーブ・果物・肉・お菓子等々、少し奥に進むと、狭い路地が入り組んで、土産物屋などが軒を連ねている。途中にアーケード街があって、「スパイス・バザール」という場所のようだが、その名の通りスパイスを扱う店が軒を連ね、刺激的な香りが漂っている。その一帯をしばし散策して、元来たルートをたどって船へ戻ると、12:00を回っていて、ようやく入室することができた。

 マリオネットとともに、船内11階にあるレストランで昼食。ここは洋食のバイキング。飛鳥船内は食事は基本的に無料で、朝昼晩に加えて、午後の3時頃と、夜食タイムにも軽食が用意されているそうで、全部食べていると、運動不足も相まって、太ってしまう、とマリオネットからも聞いている。適当に盛り付けた後、ビールを注文して乾杯。因みに、アルコールは有料である。

 食事後、マリオネットとともに街に出ようということに。飛鳥からは、街の中心部に向けてシャトルバスを定期的に出している。13:30のバスで市内へ。約30分で街の中心部「グラン・バザール」の近くへ。その一角に飛鳥のツアーデスクが用意されている。簡単な地図をもらって、「グラン・バザール」へ。「グラン・バザール」は、大変入り組んだ構造のアーケード街で、様々な店が連なっている、かなり大きな商店街といった趣。様々な様式、文化などが入り混じり、時空間の異なる異世界に迷い込んだような面白い場所だ。ひとしきり見学の後、バザールの外に出て、焼き栗を買い食い。

  

  

 ところで、イスタンブールでは、観光地だというのに、ほとんどお酒を飲んでいる人の姿を見かけないし(飲食店などでも)、そもそもお酒を売っている店やスーパーなども街の中心部には見あたらない。宗教上の理由だろうか?

 一旦飛鳥のツアーデスクに戻ったあと、マリオネットと連れ立って、再び「スパイス・バザール」周辺散策後、ガラタ橋下のカフェで、ようやくビールを飲んでいる観光客がいる店を見かけ、その中の1店でビールを飲みながら休憩。帰る道すがらに、これまた怪しい店先にワインが置いてあるのを発見、1本買いこんで、帰船。

 シャワーで汗を流したあと、19:00から、飛鳥のメインステージである「ギャラクシー・ラウンジ」で、トルコのローカルショーを鑑賞。出演メンバーは、地元の音楽家とダンサー。トルコ各地のダンス(旋回舞踊・セマーやベリーダンスなど数種類)と民族音楽。その折、我々の2列ほど前におられたのが、ドラマーの≪つのだひろ≫さん。終演後にご挨拶。翌日には下船されるとのこと。つのださんのお兄さんでリュート奏者≪つのだたかし≫さんは、マリオネットともご縁の深い方だ。

  

 鑑賞後は、ようやく夕食。この日は和食で、先付(アスパラ)からサラダ(鰹の叩きサラダ)、蒸し物、焼き物(殻帆立)、煮物(鰊昆布)、汁物、御飯、デザートまで。食事後は、飛鳥に乗船されているMさんご夫妻のお誘いで、11階のバーへ。Mさんは、若くして亡くなったマリオネットの友人の美術作家・佐野由美さんと家族ぐるみのお付き合いの方で、今回佐野さんのお母様のご連絡で、お声をおかけいただいた。楽しい歓談の後、各自部屋に引き上げて、早めに就寝。

5月23日(木) 晴れ 出国

 いよいよ、今日ヨーロッパに向けて出発である。とは言っても、出国便のトルコ航空047便・関空発イスタンブール行きは、関空を22:30発で、マリオネットとの待ち合わせも関空第1ターミナルのトルコ航空カウンター前で20:30、この日一日は結構有効に使える。

 出発直前まで、山形、高松、高知とツアーが続き、出発前の残務や資料作りに追われていたため、ようやく荷造りができたのが、前日の夜であった。この日も朝から各所との連絡や持って行く資料の最終整理、HP更新などで時間を取って、結局出発直前までバタバタしていた。きりがないので、ひと段落したところで、早めに出発することにする。

 荷物がかなり重くなってしまったので、勿体ないがタクシーを呼んだ。17:20に家を出て、梅田・新阪急ホテル前の空港リムジンバス乗り場まで。18:00のバスに乗って、一路関空へ。道も幸いすいていて、順調に走ったため、19:00前に着いてしまった。

 一時預けにトランクだけ預けて、関空内をうろうろ、朝からほとんど食べていなかったので、空港内の寿司屋で3品ほどつまんで一休みののち、トルコ航空カウンター付近へ戻る。

 20:00頃には吉田が到着。吉田が両替に行っている間に、トルコ航空の搭乗案内が始まっているというアナウンス。結構早い。20:20には湯淺も到着して搭乗手続きへ。

預けるトランクは、湯淺・吉田ともほぼ規定通りやや重め、私の荷は約5キロオーバー、何とか許してもらって、預け終えた。今回は楽器専用の座席を取ってもらったので、安心して持込み。近年、海外も国内も、航空機の楽器機内持ち込みが厳しく制限されていて、とても気を使うのだけれども、今回の旅では安心である。飛行機の出発時間は、多少早まっているようだ。

 早々に手荷物検査場と税関(持ち出し楽器を申告)、出国カウンターを通って、搭乗口へ。時間はたっぷりあるので、売店でワインを買って、とりあえず乾杯。

 21:45搭乗開始。席は3人縦並び、廊下側に人が座って、窓側にそれぞれ楽器を置く。座席にはアメニティも充実していて、スリッパ、毛布、クッションの他、小さなペンケースのようなものがあって、中には歯ブラシ・歯磨き粉・耳栓・アイマスク・リップバーム・靴下まで入っている。便利!

 無事離陸後、しばらくしたら飲み物と食事のサービス。ドリンクは、赤ワインをオーダー。トルコワインの小瓶が出た。メニューは、トマトとモッツァレラのサラダ、ズッキーニのオリーブオイルマリネ、パン、主菜は2択で、鱈のグリル・サフランリゾット・ブロッコリー・ハーブバターのセットを選んだ。デザートはチーズケーキ。味は全体に薄めで、鱈はパサパサしていたが、サフランリゾットと一緒に食べるとおいしかった。食べ終わった後、オリーブオイルレモンのドレッシングや、塩胡椒の調味料がついていることが分かったが、後の祭り…。

 食事後は、今回行くにあたって買い込んだ「指さしトルコ語」や電子辞書の使い方を見ながら過ごす。ほどなく機内の照明も落ち、就寝。