爪は毛髪と同様、もともと皮膚が変化してできたものです。皮膚の成分のタンパク質が角質化してケラチンという固い繊維タンパク質になっています。
爪は一日に約0.1mmのびるといわれています。もちろん年齢や性別、季節などによっても多少の差があり、老人より青年の方が、女性より男性の方が、冬より夏の方がやや伸びが速いようです。また、手と足とでは手の方が速く、同じ手でも中指が一番速く、小指が最も伸びが遅いようです。
ビタミンA(レバー・バター・チーズ・緑黄色野菜・卵黄・海草など)タンパク質、タンパク質の代謝に欠かせないビタミンB6(魚類・大豆・いんげん・鶏肉・牛乳・麦・トウモロコシなど)も忘れずに摂取しましょう。
栄養の偏りによる爪のトラブルも近年特に女性に増えています。爪の中央部がへこみ先端がそりあがったような形になる匙型爪甲症(スプーンネイル)は鉄分不足、低色素性貧血等が原因で起こります。良質のタンパク質や鉄分の補給を心がけていれば、治らないものではありません。ただしあまりひどい場合には医師の検査を受けましょう。
資生堂から〈ビネイラー〉という、シルクプロテイン・コラーゲンなどのタンパク質に保湿成分としてフカヒレエキスを配合した爪専用カプセルが発売されています。
キューティクルはマトリクス(爪母)という爪を育成する上で大切な部分を保護しています。ですから未熟なケアは爪の成長を妨げたり、ささくれ等の手あれの原因にもなります。(むやみにキューティクルを切ることはさけましょう)
キューティクルのケアとしてはキューティクルを押し上げてルーズスキン(角質)を取り除くことにより爪の育成を助け、美しい指先にもなります。また、キューティクルが長く気になる場合はサロンなどで相談して、ニッパーで処理してもらいましょう。サロンなどで使用しているキューティクルを押し上げるマシンは、振動がマトリクスを刺激して、爪を長く強くするのに効果があります。
手のひらが、身体の中で2番目に角質が厚く出来ているのに対し、手の甲は顔の皮膚とかわらないデリケートな部分。顔に比べて皮脂や汗の分泌が少ない上に、手を洗ったり洗剤を使ったりと皮膚を保護する皮脂膜がつくられにくい状態にあります。
皮脂膜が壊されると、水分が蒸発してかさかさしてきます。これが手あれの正体です。手のケア(爪のケア)のポイントは乾燥対策と疲労回復につきるともいわれています。
自宅でのお手入れとしては、顔に使った化粧水ののこりを手にパッティングし、その上からハンドクリームや油分を塗ります。そうすることによって水分を封じ込めることができるのでより保湿効果があがります。
さらにマッサージをすることにより皮膚の血行を促し、新陳代謝を活発にすると同時に、油分の浸透を高めます。
簡単に血液循環を促すには、手の甲の指先にドライヤーの温風をぽかぽかと温かくなるまで当てる方法も効果があります。
次回はいよいよ爪の形を整えていきます。お楽しみに!
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