ふるさと日本のことば 語彙索引
2000.07.17初版 
2005.07.05更新 

凡 例
NHK教育テレビ「ふるさと日本のことば」(2000.04.09〜2001.03.25放送)の中で話されたことば(方言)を、私(飯間浩明)がビデオで確認しながら索引化したものです。のべ約2,700語を掲載しています。今後も随時訂正を加えます
※印は番組中で紹介された「21世紀にのこしたいことば」。
語の単位は、単語と連語をはっきり区別していません。
共通語訳は( )に入れて説明しますが、細かいニュアンスを伝えるものではありません。たとえば、程度副詞はおおむね「非常に」と訳すなど。ひとつの共通語で検索すると、多くの方言形が拾えるようにすることを意図しています。
〔 〕は補足情報または読みを示します。
用例は、VTR収録地が同一のものをまとめて「 」内に示します。「 」の後の〈 〉は収録地名、または出演者の証言に基づく地名。不明や作例の場合は地名省略。ただし、必ず行末には【都道府県】を記します。
用例の中で、見出し語形と一致する自立語は「――」で示します。付属語の用例は当該部分に下線を付します。
誤りなど、お気付きの点があればご教示いただければ幸いです。
福岡方言の聴き取りについては叶 俊信氏から、秋田方言についてはO友氏から、兵庫方言については都染直也氏から、京都方言については中井幸比古氏からご懇切なご教示をいただきました。ありがとうございました。文責はもちろん飯間にあります。また、編集著作権も飯間に帰属しますので、ご利用の際はご一報ください

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あー(あれ)「――〔あの煎餅は〕どっこ出〔だ〕いてもいぇー(良い)」〈出雲市〉【島根】
あ あぇーん※(〔店で〕ごめんください=挨拶)《内陸地方南部。cf.かうー》【山形】
あいあいや(あら)「あいやあんた秋田ですか〔浅利香津代〕;あい、よぐおざったごど〔浅利香津代〕」〈秋田市〉【秋田】
あいこ(一緒に使うこと)「このマフラー、鹿と――しよか」【奈良】
アイスクリン(アイスクリーム)〈横浜市〉【神奈川】
アイスワーラー(お冷や)《←ice water》【沖縄】
あいまち(怪我)「新屋〔にーや〕の姉がなよ、――してなー」〈境港市〉【鳥取】
あいもしゃしゃりもなー(色気がない;味もそっけもない)「――ですわいね」〈豊町御手洗地区〉【広島】
あおぇー(青い)【岐阜】
あおなじみ※(青あざ)「――出来ちったんだよ」〈水戸市〉【茨城】
あおなじみ※(青あざ)《若者も使う》【千葉】
あかい(明るい)「日月は安可之〔アカシ〕と言へど〔万葉集-892番〕」【奈良】
あがい(あのように)「毎日――言うて」〈八幡浜市〉【愛媛】
あがすけ※(生意気;目立ちたがり屋)「あいつ――だなー;――つかしてんなー」【山形】
あかつき(明け方;朝)《沖縄・八丈島にも》〈佐渡〉【新潟】
あがったて(上がり口)「――腰掛けとってお夕飯〔ゆーはん〕食べてな」〈那賀川町〉【徳島】
あかない(いけない)「和歌山、がんばらな、――しょー」【和歌山】
あがりー(よく分かる)「――ことば」〈気仙地区〉【岩手】
あかん(いけない)「――、――わ、一曲やったらだやーて(疲れて)――、だやーい」【富山】
あかん(いけない)「こないして置かんと――なー」〈上中町〉【福井】
あかん(いけない)「怖がるやつぁー――のやな」〈美濃市〉【岐阜】
あかん※(いけない)【三重】
あかん※(いけない)「あれはちょっと大人数でいかんと――からな」〈黒門市場〉「飲みすぎたらあきまへんで」〈羽曳野市〉【大阪】
あかん(いけない)「こじゃんと(きちんと)踊らな――で、ほれ」「知っての通り、もー水温が下がって――わ」〈宍喰町竹ヶ島〉【徳島】
あがん(あのような;あのように)「――ことはえきゃーへん(出来ない)言うての」〈庄原市〉【広島】
あきあじ〔秋味〕(鮭)「そのうち今度は――来〔く〕んでねーかな」〈江差町〉【北海道】
あきまへん※(いけません)→あかん【大阪】
あぎゃん(あのような;あのように)「――煎餅やなんかのほーがかえって歯ごたえがいぇー(良い)しね」〈出雲市〉【島根】
あぎゃん(あのような;あのように)「そぎゃんも――もこぎゃんもどぎゃんも、あんもんきゃー(あるものか)」〈佐賀地区〉【佐賀】
あくしゃうつ(むかつく;ほとほと困り果てる)「あの人の言うことは――」【熊本】
あぐど※(かかと)【青森】
あくどい(しつこく甘い)「うぢの〔餅〕はあぐどいんだよね」〈水戸市〉【茨城】
あくなげ(石炭の燃えかすを捨てること)「冴子、――した?〔氷室冴子〕」〈岩見沢市〉【北海道】
あげ※(あのよう)「――ですだもねぁー(そうですからね)」〈大東町〉「――に;――、――(そうそう)」〈出雲市〉〈隠岐〉【島根】
あけし(とんぼ)【鹿児島】
あさっぱら(朝)《促音の入る語の例》〈下町〉【東京】
あさん(お前)「――なふーけもんばい」〈佐賀市〉【佐賀】
あしかる(ある)「〔ユズは〕お前とこにあしからんのか?;――んじゃろ」〈十津川村〉【奈良】
あじょにもかじょにも※(どうにもこうにも)「――しょーねーよ〔地井武男〕」【千葉】
あずましー※(居心地がよい;調子がいい)「――食事でもしていらっしゃい」【北海道】
あずましー※(気持ちいい)「今日だば――日だじゃ〔木野花〕;――頭になった〔木野花〕;あずましく売れたな」〈青森市〉【青森】
あずる(てこずる)「機械ではねる(除雪する)のは――のさ」〈富良野市〉【北海道】
あずる(困る)「誰が――やね」〈新居浜市〉【愛媛】
あた(非常に;いやに)《めんどくさい、おとろしー等、必ず後にマイナスの意味の語を伴い、それがいやであることを表す語》「――しんどい」〈三木市〉【兵庫】
あたける(無理を承知でする)《京都では「落ちる」の意》〈上野市〉【三重】
あだける※(落ちる)《使用地域は播磨・但馬》「木から――」【兵庫】
あたり(魚の分け前)《黒潮に面した静岡・鹿児島でも》〈串本町串本漁港〉【和歌山】
あたりばち※(すり鉢)【神奈川】
あちー(暑い;熱い)「おっかねー――や」〈横浜市本牧漁港〉「あちくてだめだんべ」〈津久井町青根〉【神奈川】
あちこたない※(心配ない)《子どもが転んだときなどに》【新潟】
あちゃ(それでは)「――むしだんべに吊し柿〔秩父音頭〕」〈秩父市〉【埼玉】
あちゃー(おやまあ)「――、はやそれだけなったったっけー(なったか)」〈高岡市〉【富山】
あつい(痛い)《cf.うずく・うばる・にがる》「あつー〔蜂に刺されたときなどに〕」〈大朝町〉【広島】
あつー(非常に)「――生えたけー」〈美甘村〉【岡山】
あったけー(〔魚が〕獲れたか=挨拶)「セイさん、今日は――?」【和歌山】
あったらもん※(大切なもの)《←あたらし》【栃木】
あっぱいごする(行儀よくする)〈北九州市〉【福岡】
あっぱとっぱする※(慌てる)【茨城】
あっぱよー(驚いたときの語)「いっぺゃ(たくさん)人んおっ所中〔とこなか〕で『――』ちゅーたもん」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
あっぱんじょ(お手洗い)「おーら――らこてや(なのだ)〔林家こん平〕」〈小国町〉【新潟】
あっぷ(遊ぶ)「けった(隠れんぼ)してあっぽやー(遊ぼうよ);今日は用があるからあっぱれん(遊べない)」〈豊北町〉【山口】
あつらえる(作る)「ほーそい(細い)の〔蕗〕も取らな無いで、あつらえんでー(作れないでしょう)」〈東祖谷山村〉【徳島】
あなっつぁん(あなた)「――、おっと結婚してくれんかんも」〈柳川市〉【福岡】
あなん(あのような;あのように)「よー言うぞな、もう――こと」〈琴平町〉【香川】
あに(何)「――、箱入れる?;あんだって(何だって)そだんにかよー(そうじゃないかね);そのぐらいあるとあんだよ」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
あねま(嫁)「今、あねはん、――、どー言うたがいじゃ」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
あば※(新しい)「今日の私の服は――じゃっどよ」【宮崎】
あばかん(たまらない)「――のー」〈出雲市〉【島根】
あばかんほど(さばけないほど=たくさん)〈出雲市〉【島根】
あばきがつかんほど(さばけないほど=たくさん)〈出雲市〉【島根】
あばさ(大したことがない)「こればーのことは、姉さん、――ぜよ」〈香北町〉【高知】
あばさー(ハリセンボン)「――やいびーん(です)」〈那覇市〉【沖縄】
あばな(さようなら)「――だんだん ねやなもし ぜーけーかいな らっしょもない〔松山方言をつないだ文句〕〔天野祐吉〕」【愛媛】
あばばい(まぶしい)「あー――〔鳥羽一郎〕」〈鳥羽市〉【三重】
あぶにゃー(あぶない)「――な」〈河口湖町〉【山梨】
あめっぷり(雨降り)「今日は――で困らー〔小林是綱〕」【山梨】
アメンデス(傷口を吹く時に3度唱える文句)《←アーメン・デウス》〈天草郡河浦町〉【熊本】
あも(お餅=町屋のことば)【京都】
あらこじゃし(やかましい)「はよ止めんか、機械まあ、――;あらこじゃした、まあ機械じゃ、まあ」〈南郷町目井津港〉【宮崎】
あらよ(あらまあ)〈鹿児島市〉【鹿児島】
ありがとがした(ありがとうございました=挨拶)〈藤沢町〉【岩手】
ありがとごいした(ありがとう=挨拶)「ほらいやなこっちゃ、――」〈大野市〉【福井】
あります(ございます)「甘みが出るんで――よ;イヌタデっちゅーのは知っちゃーありません?;あれでありましょ;田楽で――;どーぞで――;おいしーんで――」〈新南陽市〉【山口】
ありゃーこりゃー(あれやこれや)〈浜田市〉【島根】
あるって(歩いて)「あるってかなくっちゃ、どこへも行けねーんだから」〈秩父市〉【埼玉】
あるでないで※(あるではないですか)→〜で【徳島】
あれこわい※(驚いたときの語;ありがとう=挨拶)【三重】
あんじゃーねー※(心配ない)《←案じはない》【群馬】
あんじゃない※(心配ない)《←案じはない》【岐阜】
あんじゃん(あるじゃない)「そーはイカのおちんちんって――よ」〈台東区浅草〉【東京】
あんじょー(うまく)「茶を――育てる」〈南山城村〉【京都】
あんじょー(ちゃんと)「まちーとおまー皮――むいときゃーいーのに」〈十津川村〉【奈良】
あんだって(何でも)「――そだんにかよー(そうじゃないかね)」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
あんで(なぜ)「――? それでよかんべよー」〈津久井町青根〉【神奈川】
あんどせん(飽きない)「やっぱね、――がね、これぁ〔冷や汁は〕ね」〈西都市〉【宮崎】
あんとんねーよ※(何ともないよ)「『あんともねーか』『あんともねーよ』」【千葉】
あんなか(危ない)「〔一目でも網が破れると魚が逃げるので〕一目〔ひとめ〕が――っち」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
あんにゃ※(お兄さん)「雅比古――」【福島】
あんね※(お姉さん)「淳子――」【福島】
あんばいと(うまいこと)「お前――かかーにしとかんすかに(しておかないから)」〈十津川村〉【奈良】
あんべー(調子)「ほいだば――わりー」〈大館市〉【秋田】
あんべー(調子)「なかなかいー――だと思って取ってみても」〈三春町〉【福島】
あんべー(調子)「よかあんべじゃした(うまく行った)」〈えびの市〉【宮崎】
あんめー(あるまい)「あんたのもんじゃ――ちゅーんだ」〈筑波山〉【茨城】
あんめー(あるまい;ないだろう)「訛りとか――よー、なー〔地井武男〕」〈八日市場市〉【千葉】




〜い(〜に)「こき(ここに)いーもんがある」〈大分市〉「先生、今日はどき行きよんのんかえ」【大分】
〜いー(〜やすい)「食べいーわね」〈大子町〉【茨城】
いーがに※(適当に;よしなに)「――しといてね」【石川】
いうぉ(魚)「――釣りばっかい(ばかり)」〈南郷町目井津港〉【宮崎】
いえて(焼いて)「ホタテ――食うたって;――ばっちゃ(焼いているね)」〈山田町〉【岩手】
いかい※(大きい)【静岡】
いかき(ザル)〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
いかず※(行こう)→〜ず【長野】
いかっぺ(いいだろう)「三十回も登ったら〔い〕かっぺ」〈筑波山〉【茨城】
いがっぺ(いいだろう)「〔ゴルフでのショットが〕いがっぺー〔地井武男〕」〈八日市場市〉【千葉】
いかんべ※(いいだろう)《cf.よかんべ》〈小山市〉【栃木】
いき〔粋〕(あか抜けしているさま)「――だね」【東京】
いきて(行って)「まー、一人嫁に――、手が足らんよーになるしけ」〈香住町〉【兵庫】
いきる〔五段活用〕(生きる)「なご(長く)生きらんにゃな」〈えびの市〉【宮崎】
いくそった※(驚いた)「急に暗闇から声かけるさかい――ねかい」【富山】
いくつっちゃ(いくつも)「――獲れんぞこんなものは」〈伊野町〉【高知】
いけ(どのよう)「――んごわひか(いかがですか)?」〈鹿児島市西鹿児島駅〉「うおつっ(魚釣り)は――なふーな(どんなふうですか)〔方言劇「ごんぎつね」〕」〈鹿屋市〉【鹿児島】
いげ(私)《年上の人の自称》「――らのこと思うたら;――にょーよ(私はね)、まち姉、今日はもー、足もいたーしよ;――にも飲ましてくれ」〈天川村洞川〉【奈良】
いけー(大きい)「あんまりいげーとだめだよ;あんまりいがぐねーほーがいー」〈大子町〉【茨城】
いけー(大きい)「こんなちんちぇー(小さい)やつでなくてこんないがくなっからしんぺーねーよ」〈八日市場市〉【千葉】
いけー(大きい)「声は――やろの」〈武生市〉【福井】
いけずーずーしー※(にくらしいほど厚かましい)【東京】
いけな(どのような)「あっさぁ(明日は)――こっな?」〈えびの市〉【宮崎】
いける(埋める)〈浜田市〉【島根】
いける(大丈夫)「ここちょっと――でー?;いけよー、いけよー(行けている)、いけた、いけた、よっしゃよっしゃ」〈徳島市〉【徳島】
いけん(いけない)「おめーも頑張らにゃー――で」〈香住町〉【兵庫】
いけん(いけない)「そぎゃーんことすりゃー、――がなー〔MALTA〕」〈倉吉市〉【鳥取】
いけん(いけない)「しゃべらにゃー――けどねー」〈三隅町〉【島根】
いけん(いけない)「まーいっちょー、どのくれーおもしれーかやってみにゃー――思うてなー」〈吉井町〉【岡山】
いけん(いけない)「〔お腹の子が〕大きゅーなったけん、もー出さんと――」〈福山市〉「俵あまにゃー――でしょー;藁たたかにゃいけずね」〈庄原市〉【広島】
いけん(いけない)「じらを言うちゃ――」〈山口市〉【山口】
いけん(いけない)「もー来〔こ〕な、――がやがの」〈八幡浜市〉「入れてあげな――のぜ」〈宇和島市〉【愛媛】
いけん〔行〕(行けない)《中間方言。元来は「行かれん」》【福岡】
いごく(動く)「体がくたびれてな、いごきぬくー(動きにくく)なっとんにな」〈那賀川町〉【徳島】
いごっそー※(悪いことばかりして言うことを聞かない;やんちゃな男性)【高知】
いこまい※(行きましょう)→〜まい【愛知】
いこら※(行こう)→〜ら【和歌山】
いじ(非常に)「――うまかー〔若者〕」【長崎】
いしけー※;いしこい(もろい)【茨城】
いしっころ(石ころ)【山梨】
いじやける※(いらいらする)《←意地焼ける》【栃木】
いじやける※(いらいらする)「もーこーゆーの見るとね、いじやけちゃう人いるんですけどね〔マギー司郎〕」〈下館市〉【茨城】
いじんがらいも〔異人唐芋〕(ジャガイモ)〈天草郡河浦町〉【熊本】
いじんどーら〔異人俵〕(麻袋)〈天草郡河浦町〉【熊本】
いずい※(ちょっとしっくりしない)《cf.えずい(岩手)》「まなぐさ(目に)ゴミはいって――」【宮城】
いそしーか(こんにちは;元気だったか)「ほんま久しぶりや、――〔年輩の女性〕」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
いた(いる)「『社長――?』『――っちゃ』」〈藤沢町〉【岩手】
いた(いる)「――かー? がっこ(漬け物)買いに来たでゃ」〈五城目町〉【秋田】
いた(いる)「こんちわー、たいさん――かい」〈片品村〉【群馬】
いた※(ください)【香川】
いたましー(もったいない)〔氷室冴子〕〈岩見沢市〉【北海道】
いちかけなおす(仕切り直す)「ほれでまたお夕飯すんだ、いちかけなおしてやな、十時ごろまで夜なべするん」〈那賀川町〉【徳島】
いちかっこ(〔記号の〕カッコ1)〈県全域〉【山形】
いちだい〔一代〕(一生)「――きばる(頑張る)だけや」〈近江八幡市〉【滋賀】
いちにんきゅ(一年生)「くぅとぅしぬ(今年の)、しんがとぅなーぬ(四月に)、いちにんきゅ(一年生に)、なるったるゆー(なりました)」〈竹富島〉【沖縄】
いちまる(〔記号の〕マル1)〈県全域〉【山形】
いちゃけ(可愛らしい)「――なのー、こんな――なのが;――な顔しとるんやんねー」〈山中町〉【石川】
いちゃりばちょーでー※(出会えば兄弟)【沖縄】
いっこも(少しも)「水温が下がってから――入〔はい〕らんわ」〈宍喰町竹ヶ島〉【徳島】
いっすんずり〔一寸擦〕※(渋滞の時、車などがちょっとずつ動くこと)【大分】
いっせつ(いつも)「ほれを――着てきはんにゃんかー」〈近江八幡市〉【滋賀】
いっちゃが※(いいですよ)「あんたそんげせんでも――」→〜ちゃが【宮崎】
いっちょも(少しも)「見よったら――きれないわ(きれいではないよ);――意味ないもん」【徳島】
いっちょん(少しも)《←一丁も》「――すかん〔神田紅〕」〈博多〉【福岡】
いっちょん※(少しも)「――分からんかった〔岡部まり〕」〈加津佐町〉【長崎】
いっちょん(少しも)「夏は好かんばい、――好かん〔真屋順子〕」〈日田市〉【大分】
いっぴ(一匹)「――もらっていこっか」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
いっぴ(一匹)「〔魚が〕――〔網から〕出たりゃ、全部あとひっ(後に続く)とじゃん」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
いっぴゃー(たくさん)「ちーしゃー時からなー、お茶――飲んで」〈岡部町〔県中部〕〉【静岡】
いっぺー(非常に)「へ(降灰)で――ふつごー(苦労)したがおー」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
いっぺー(非常に)「――上等〔じょーとー〕な魚〔いゆ〕やいびーんどー(ですよ)」〈那覇市〉【沖縄】
いてがえーこと(得意なこと)「まー――やっとりゃー工夫しんでもやれる」〈常滑市〉【愛知】
いでらしー※(長持ちする)【愛媛】
いと(うち)「〔大根が〕こまきゃー――だらね」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
いどんみ(井戸の水)「――が吹っかげたい(吹き上げたり)」【鹿児島】
いなげな※(変わった)「――奴」【愛媛】
いなせ※(若い男性が心意気がある)《女がふるいつきたくなるような色気があり、気っ風・男気があり、性根がまっすぐで、思いやりがある〔木の実ナナ〕》【東京】
いぬ(なくなる)「でもよ、雪もいんでしもーたさかよ」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
いぬ(帰る)「ほんならいんでこほん(さようなら)」〈西浅井町〉【滋賀】
いぬ(帰る)「もー――わ」「明日香の里を置きて伊奈〔イナ〕ば〔万葉集-78番〕」【奈良】
いぬ(帰る)「いんでこーわい(さようなら)」〈豊町御手洗地区〉「――まー(帰るまい)」〈庄原市〉【広島】
いぬ(帰る)「いんだらいかん」〈観音寺市〉【香川】
いぬ(帰る)「いんでこーわい(さようなら)」〈新居浜市〉【愛媛】
いぬる(帰る)「もーえー、――」【岡山】
いぬる(帰る)「あー、もー――ね」〈高千穂町〉【宮崎】
いのこのもち(亥の子餅)《亥の子=旧暦10月亥の日に行われる収穫祭。「いんのこ」が普通の言い方》「――が喉につまって」〈加西市〉【兵庫】
いのちき(暮らし;生計)「あれがまた――が忙しーもんじゃけな」〈大分市〉【大分】
〜いびーん(〜です)「まーさいびんど(おいしいですよ);魚〔いゆ〕やいびーんどー(魚ですよ);ぐるくん(魚の名)やいびーん」〈那覇市〉【沖縄】
いびしー(恐ろしい)《cf.おとろしー・きょーてー・ちょーてー》「おーそりゃー――のー」〈尾道市吉和〉「――言うのはそーいや昔言よったなー」〈尾道市本通商店街〉【広島】
いびしー※(気味が悪い)【大分】
いびしーいびつけない(〔いじめられている子などが〕見ていられない;可哀相だ)【山口】
いぶい(煙い)「――ねえ、これ〔焚き火〕」〈黒羽町〉【栃木】
いやなこっちゃ(ありがとう=挨拶)「ほら――、ありがとごいした」〈大野市〉【福井】
いやんばいです※(いいあんばいです=挨拶)【埼玉】
いゆ(魚)「いっぺー(非常に)上等〔じょーとー〕な――やいびーんどー(ですよ)」〈那覇市〉【沖縄】
いよいよ(よくよく;本当に)「長しゅー見んちゃーか、――見ん;〔プールに〕行かにゃー――やれんよーになるかも」〈三隅町〉【島根】
いよいよ(よくよく;本当に)「――おいしなかった」〈琴平町〉「――暑い」〈高松市〉【香川】
いよいよ(よくよく;本当に)「今の若い子は――のらになってしもて」〈松山市〉【愛媛】
いよいよ(よくよく;本当に)「もー――めった」【高知】
いらっしゃいまし(いらっしゃいませ=挨拶)「あら、――」〈中央区銀座〉【東京】
いれぎり(つぎはぎ)「――せなー」〈串本町串本漁港〉【和歌山】
いろ(あなた)《年下の人に対する対称》「――はにょーよ、わかー(若い)さかいよ;――ら、いげら(私たち)のこと思うたら」〈天川村洞川〉【奈良】
いん(犬)「――のくそ」〈えびの市〉【宮崎】
いんぐりもんぐり(不格好な姿)〈浜田市〉【島根】
いんでこーわい(さようなら=挨拶)「ごめんなはんせ、――」〈豊町御手洗地区〉【広島】
いんでこーわい※(さようなら=挨拶)〈新居浜市〉【愛媛】
いんでこほん(さようなら=挨拶)「ほんなら――」〈西浅井町〉【滋賀】
いんにゃ(いや;違う)〈浜田市〉【島根】
いんめー(少し)「うってがえし(口答え)なんちな、――もしなば」〈早川町奈良田〉【山梨】




〜う(〜なさい;〜だろう)「ふさちゃんもしょ(しなさい)、そーすりゃーはよ済も(済むでしょう)」〈山陽町〉「風邪が付いちゃー(風邪をひいては)いけんけー、はよーしまおで(仕舞いなさいよ)」〈美甘村〉【岡山】
うい※(相手に悪い;申し訳ない)「――なー;――でー」【滋賀】
うい※(苦しい)「腹――(おなかが苦しい)」【富山】
うーじ(サトウキビ)《←荻?》〈那覇市〉【沖縄】
うける(許可を得る)「むっちゃんに許しうけとんじゃけー」〈倉敷市〉【岡山】
うさがゆん(召し上がる)「二階うてぃ、うさがみそーらに(お召し上がりください)」〈那覇市〉【沖縄】
うざにはく(苦労する)「今日の仕事はうざにはいたなや」〈古川市〉【宮城】
うじゃうじゃ(ごちゃごちゃ)《cf.おじゃおじゃ》「――言うてよね」【高知】
うずく(〔歯ぐきなどが〕痛む)《cf.あつい・うばる・にがる》「なんとここが――のー」〈大朝町〉【広島】
うだく(抱く)「こないだも大吟醸うだいちゅーがやき(抱いているんだから)」〈高知市〉【高知】
うたて(いとわしい)「今日は――やなー」「見まくぞほしき宇多手〔ウタテ〕このごろ〔万葉集-2464番〕」【奈良】
うだで(いやな)「――一日」〈青森市〉【青森】
うち※(私)《cf.おうち》【長崎】
うつくしゅー(すっかり)「――持ってかれてまった〔森本レオ〕」【愛知】
うったおす(たおす)【熊本】
うったたく(たたく)「腹かいてさ、猫ばうったたいた」〈佐賀地区〉「打って打って――じゃー」【佐賀】
うったつ(始める)「こん中を普通に〔苗を〕――(植え始める)わけ」〈えびの市〉【宮崎】
うっちゃぶっ(破る)「猫の障子のうっちゃぶっとーもん」〈佐賀地区〉【佐賀】
うっちゃる(捨てる)《cf.ぶっちゃる(群馬)》「じゃーいーよ、うっちゃっちゃっていーよ」〈鎌倉市腰越〉【神奈川】
うってがえし(口答え)「――なんちな、いんめーもしなば(少しでもすると)」〈早川町奈良田〉【山梨】
〜うてぃ(〜で)「二階うてぃ、うさがみそーらに(お召し上がりください)」〈那覇市〉【沖縄】
うでる(茹でる)「これ〔饅頭〕うで直しちゃー、いっぺー作っといて」〈小鹿野町〔秩父〕〉【埼玉】
うとぅ(夫)「――や帆柱〔ふばしら〕に妻〔とぅじ〕や船心〔民謡「夫婦船」〕【沖縄】
うばるおばる(痛む)《蜂に刺されたあとなどに出来物ができ化膿して。cf.あつい・うずく・にがる》「にがり出したり、おばり出したり」〈大朝町〉【広島】
うぶー(負ぶう)「学校さ子ども、妹さうぶって勉強に行ったんだ」〈桂村〉【茨城】
うまー(おいしい)「――にゃー」〈天川村洞川〉【奈良】
うまそ(丸々としている;丈夫で健康そう)「――な顔して、かわいー」〈山中町〉【石川】
うまんちゅ※(皆さん)【沖縄】
うみゃー(おいしい)「ぬか味噌かなんかするのが――ら?」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
うら(後ろ)「自分の――」〈宇都宮市〉【栃木】
うら(私)「――っとこの裏でうらうら(うだうだ)言うな、――おかかんに――怒られる」〈和歌山市〉【和歌山】
うら※;うらら※(私;私たち)「あー、ほこ(そこ)ならうらも行ったことあるわの」〈武生市〉【福井】
うらうら(うだうだ)「うら(私)っとこの裏で――言うな」〈和歌山市〉【和歌山】
うるかす(浸しておく)「米を――〔杜けあき〕」【宮城】
うるがす(浸しておく)「もちぐさってさ、摘んであれしたら茹でて――のかと思ったんだけども」〈いわき市小名浜港〉【福島】
うるける(ふやける)「〔手が〕うるけちゃった〔杜けあき〕」【宮城】
うわや〔上屋〕(倉庫)《←warehouse》「10号上屋〔倉庫の外壁の文字〕」〈横浜港〉【神奈川】
〜うんた(〜ねえ)→〜のんた【山口】
うんと(たくさん)「――ある」〈県南部〉【神奈川】
うんと(非常に)「あすこんちは――ふったかってる(繁盛している)」〈邑楽町〉【群馬】
うんと(非常に)「大根(でゃーこ)があって、葉っぱがさー、――あんましこーちっちゃくて細いんじゃなくて」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
うんにゃー(いや〔応答の語〕)〈有田町〉【佐賀】




〜え(〜か)《女性のことば》「これ、なに?」【徳島】
〜え(〜よ)「バスガイドが気〔きー〕利かしていろいろやっとくれたもんで、かわいー(可哀相)と思った」〈八幡町〉【岐阜】
〜え(〜よ)「このお素麺けっこーおいしおす」〈京都市〉「かんにん」【京都】
えー(良い)「――とこ、――物」〈仙台市〉【宮城】
〜えー(〜ねえ)【奈良】
えーやんか(褒めるときの語)「うわーケンちゃんの――、それ〔絵〕、元気があって」〈四日市市〉【三重】
えーらしー※(可愛らしい)《←愛らしい》「こいつが――苔なんじゃ」〈大分市〉「あそこん子は――ばい〔真屋順子〕」〈日田市〉【大分】
えか(いいですか)「やる前はぴちっとしなかん、あんなおかしなことやっちょったら、――」〈美濃市〉【岐阜】
えか※(いいですか;念を押す語)「何とかしなさいよ、――」【愛知】
えかてーほど(たくさん)〈出雲市〉【島根】
えずい※(〔目にごみが入ったりして〕気持ちが悪い)《cf.いずい(宮城)》【岩手】
えせらう(うらやましがる)「えせろーて怒りよる人おる」〈新居浜市〉【愛媛】
えっしゃくない(非常に)「――うまい」〈志摩町和具〉【三重】
えっと※(たくさん)【広島】
えっと(非常に;たくさん)「〔酒席で〕もー――ですわ(結構です)〔松本侑子〕」〈出雲市〉〈浜田市〉【島根】
えっとぶり※(久しぶり)「――やけん、腰がだるーて(たるんで)しもーとー」【徳島】
えっぱい(たくさん)〈出雲市〉【島根】
えとしぎに※(体を厭うてください;ご苦労さま=挨拶)《←いとしげに?》【石川】
えば(クモの糸)「あの――がよー付く」〈大分市〉【大分】
えぶ(歩く)《←あゆぶ》「大宮の町にもえんでった;えーばっせー(歩きなさい);ちょっくらえんでんべー;えんで行きながら」〈秩父市〉【埼玉】
えら(非常に;たくさん)「栗はえらーひろった」〈小鹿野町〔秩父〕〉「――もらっちゃったいな」〈三郷市〉「お蚕も――したかんね」〈秩父市〉【埼玉】
えらい(すごい)「ありゃほんとに――」〈高知市〉【高知】
えらい(非常に)「五十円て――安か」〈佐賀市〉【佐賀】
えらい(大変だ)「ほらえらかったなー、昔の百姓は」〈那賀川町〉【徳島】
えらい(疲れる)「えらーてしょーがねー」〈美濃市〉【岐阜】
えらい(疲れる)「難儀てえらか(っ)たやろがなー」〈鳥羽市石鏡〉【三重】
えれー(非常に)「〔塩が〕――しょっぱいじゃー」〈朝日町〉【富山】
えれー(非常に)【岡山】
えれる(入れる)「このえさ箱へ、このえさへ入〔え〕れて、ここん中へ吊って」〈吉井町〉【岡山】
えんにょー(非常に)〈浜田市〉【島根】




おあがりあそばしてちょーでぁそばせ(お召し上がりください=挨拶)〈名古屋市〉【愛知】
おあがんなさいまし(道で会ったときの挨拶)「はい、おあがんな;〔午後に〕おあがんなさいましたか」〈山田町〉【千葉】
おあげんせ(召し上がれ)「まんず酒っこ――」〈盛岡市〉【岩手】
おい(ねえ)《女性も使用》「あれだね、――」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
おい(私)「――だばこーゆーやつ好きだばってな」〈五城目町〉【秋田】
おいでた(いらっしゃった)《cf.おいでなはった》【熊本】
おいでなはった(いらっしゃった=敬意の高い語)《敬意によって次のような区別がある。「おいでなはった」→「おいでた・いらっしゃった」→「きてござった」→「きなさった」→「きなはった」→「きなった」→「こらした」→「こらいた・こらった」》【熊本】
おいでなる(いらっしゃる)「何よりもやっぱり店開げてお客さんおいでなってくれるの、楽しみでありがたいから」〈酒田市〉【山形】
おいでやす(いらっしゃいませ=挨拶)〈上中町〉【福井】
おいでやす※(いらっしゃいませ=挨拶)「よーこそ――」【京都】
おいでる(いらっしゃる)「あんたに子どもさんおいでんがんねーけ?(いらっしゃらないのじゃないの)」〈金沢市〉【石川】
おいでる(いらっしゃる)「膀胱炎になりかけた人おいでんか?;二人でこっちへ、うちへおいでたんか?」〈八幡町〉【岐阜】
おいでる(いらっしゃる)「おいでてくれたなー」〈池田町〉【徳島】
おいでんせー※(いらっしゃいませ=挨拶)「『ばんじましたー』『あら、――』」〈美甘村〉【岡山】
おいど(お尻=御所ことば)「そんな所座ったら――よごれるえ〔高田美和〕」〈京都市〉【京都】
おいなーよ(また来てください=挨拶)〔桂文福〕〈桃山町〉【和歌山】
おいない(来てください)「みんなも――」〈伊勢市〉【三重】
おいねー※(よくない)《←手に負えない》「そんなことしちゃー――よ」【千葉】
おいやん※(おじさん)「――、弟子にしてけー(ください)〔桂文福〕」〈桃山町〉【和歌山】
おいよー(おいおい;相手を注意するときの語)〈龍神村〉【和歌山】
おうち※(あなた)《cf.うち》「〔長崎市に遊びに行ったとき、相手から〕――、何食べる?〔岡部まり〕」【長崎】
おえん※(だめ)「我慢せにゃおえなー」〈吉井町〉「おえりゃーせんのー〔ドラマ「三匹の侍」長門勇〕」【岡山】
おーいなった(多くなった)「やっぱ――ごつあるね」〈日田市〉【大分】
おーきか(大きい)《中間方言。元来は「ふとか」》【福岡】
おーきに(ありがとう=挨拶)「どーもどーも――」〈江差町〉【北海道】
おーきに(ありがとう=挨拶)「どーもどーも――」〈山田町〉【岩手】
おーきに(ありがとう=挨拶)「――すー、どーもありがとー」〈酒田市〉【山形】
おーきに(ありがとう=挨拶)「『――』『そんなこと言わなくてもいーよ』」〈銚子市〉【千葉】
おーきに(ありがとう=挨拶)〈上中町〉【福井】
おーきに※(ありがとう=挨拶)「やっとかめや、――、――」〈美濃市〉【岐阜】
おーきに※(ありがとう=挨拶)「――ありがとー」〈上野市〉【三重】
おーきに※(ありがとう=挨拶)「――いつもすんまへんな」〈近江八幡市〉「――ありがとーございました」〈西浅井町〉【滋賀】
おーきに※(ありがとう=挨拶)「――ありがとーございます」〈京都市中京区〉【京都】
おーきに※(ありがとう=挨拶)【大阪】
おーきに(ありがとう=挨拶)「――、よー頼んどかー〔桂文福〕」〈桃山町〉【和歌山】
おーきに(ありがとう=挨拶)「ありがとーございました、すんません、――、ありがとー」〈美甘村〉【岡山】
おーきに(ありがとう=挨拶)「こげーうんとよろーち来ちくれち(集まってきてくれて)――」〈中津市〉【大分】
おーけー(大きい)「よっけあるで、〔蜜柑の〕――のが」〈倉敷市〉【岡山】
おーど〔大戸〕(洋服ダンス)《←wardrobe》〈横浜市〉【神奈川】
おーとっちょ※;おとっちょー(驚いたときの語)【三重】
おーばらこくたい(散らかっているさま)「『――らわー』ってゆーのは、『散らかしとくわねー』ってゆーことばなんだわねー」【新潟】
おかいさん※(茶粥)「大和名物の――、食べてや」【奈良】
おかかん(お母さん)「――に、うら(私)怒られる」〈和歌山市〉【和歌山】
おかげる(座る)「まんつまんつ、おかげってくなんせ」〈盛岡市〉【岩手】
おかしー(恥ずかしい)「人に行〔い〕き会ったらよー、――から」〈山田町〉【千葉】
おかしゃま※(お母さん)《おとしゃま=お父さん、あねしゃま=お姉さん》【長崎】
おかたしけ※(心からありがとう=挨拶)【長野】
おかちん(お餅=御所ことば)【京都】
おかべ※(豆腐)《←御壁》【鹿児島】
おかべ(豆腐=御所ことば)【京都】
おがる(育つ)「立派な馬っこ――んだ」〈盛岡市〉【岩手】
おきばりやす※(頑張ってください=挨拶)「こんにちは、――、いつもすんません、おーきに」〈近江八幡市〉【滋賀】
おきばりやす※(頑張ってください=挨拶)【京都】
おくがい〔貝〕(大きなアサリ)「――好きちゃう?」〈和歌山市〉【和歌山】
おくれやす(ください)「よー見てきとくれやす」〈京都市〉【京都】
おくんなんしょおくんなんし(ください)「食べにきておくんなんしょ」「行っておくんなんし」〈佐久市湯川〉【長野】
おけつ(尻)「これとってもいーんですよ、――は、こー隠れますし〔女性〕」〈中央区銀座〉【東京】
おこさま※(蚕)【群馬】
おこさま(蚕)〈秩父市〉【埼玉】
おこしやす※(いらっしゃいませ=挨拶)「よーこそ――、どーぞ」【京都】
おこんじょー※(意地悪)【群馬】
おざる(いらっしゃる)「よぐおざってたんしたごどー〔浅利香津代〕」〈秋田市〉【秋田】
おしさま(太陽)〔木の実ナナ〕〈墨田区向島〉【東京】
おしずかに※(ごゆっくり=挨拶)《風呂を勧めるときなどに言う》「――入ってください」【新潟】
おしずかに(さようなら=挨拶)「お明日〔みょーにち〕、――」〈仙台市〉【宮城】
おしずかにおしずかにおでってくなんせ(さようなら=挨拶)〔高橋克彦〕〈盛岡市〉【岩手】
おしずかにおであんせ※(さようなら〔お気をつけてお帰りください〕=挨拶)〈南部〉【青森】
おしまいでござんしょ※;おしまいな(〔農作業の帰りにかけあう〕夕方の挨拶)【香川】
おしまいやーす※(夕方の挨拶)【愛知】
おしまいやす※(もう仕事を片付けなさい=夕方の挨拶)【滋賀】
おしめんせー※(さようなら;もう仕事を片付けなさい=夕方の挨拶)《←お仕舞いなさい》「ほんだらまー、ほんなら――、帰りますけー;ほんならはよー――」〈美甘村〉「おしめんさったかな」〈山陽町〉【岡山】
おじゃおじゃ(ごちゃごちゃ)《cf.うじゃうじゃ》「――言わん」【高知】
おじゃっ〔おじゃる〕(来る;行く;いる)「またおじゃったもんせ」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
おじゃりやろわ(いらっしゃる)「だいでかおじゃりやるのー(どなたでいらっしゃいますか);どっかーおじゃりやろーどー(どこからいらっしゃいました?);よっ〔く〕こごんどーとこまでおじゃりやってたもーて(よくこんな所までいらっしゃってくださいまして)」〈八丈島〉【東京】
おしゅびよーに(うまく行きますように)〈高知市〉【高知】
おしょーしな※(ありがとう=挨拶)《←勝事・笑止。内陸地方南部》「いつもおしょーしなー;おしょーしなない;まずまず、天気の悪〔わい〕いどご、よくござってくだったことっし、おしょーしなっしー(ありがとうございます)」〈米沢市〉【山形】
おしょし※(恥ずかしい)《←勝事・笑止》【秋田】
おしょすい※(恥ずかしい)《←勝事・笑止》「しょすがるよ〔高橋克彦〕」【岩手】
おしょすい※(恥ずかしい)《←勝事・笑止》「そんなことしたら――よ〔杜けあき〕」【宮城】
おす(ございます)「忙しおっしゃろ」〈京都市中京区〉「このお素麺けっこーおいしおすえ;お姉さん、もーずいぶん京都、長おしたけど」〈京都市〉【京都】
おずっと(おずおずと)「〔犬を〕おずーっと散歩出〔だ〕しよーもん」〈博多〉【福岡】
おせんどさん※(お疲れさま=挨拶)「ほっこり――」「ほらまー――なこっちゃ」〈西浅井町〉【滋賀】
おぞいおぜー(恐ろしい)〈松江市〉【島根】
おそがい(恐ろしい)【岐阜】
おた(歌)「――をおたう(歌う)〔松本侑子〕」〈出雲市〉【島根】
おたい(私)「――とこなー、姑さんがなー、商売をすることをな、『空き無い』てわたしらに言いよったんさー」〈伊勢市おはらい町〉【三重】
おたからさん※(〔子どもに〕お利口さん)《cf.たから(石川)》「――だったね」【愛知】
おだつ(疲れはてる)「まんず、おだたねーよーにやってくだい」〈鹿角市〉【秋田】
おたのもーします※(お願いします=挨拶)「よろし――」〈京都市中京区〉【京都】
おたびらかく※(あぐらをかく)「ごっつぉーさんに座っとらんと、おたびら(あぐら)かきーな」【奈良】
おちょーず(便所=御所ことば)【京都】
おちょきん※(正座)【福井】
おちらと※(ゆっくりと)「――して行かっしゃい」〈出雲・隠岐〉【島根】
おちん※(お八つ)《←お駄賃》【和歌山】
おっ(俺)「――と結婚してくれんかんも」〈柳川市〉【福岡】
おつかい※(夕方以降の挨拶)「――でごわした〔男性〕」〈伊那谷〉【長野】
おっかける(折れる)「割り箸おっかけちゃった」〈河内町〉【栃木】
おっかける(折れる)「穂っ首がおっかけちゃう」〈玉村町〉【群馬】
おっかない(恐ろしい)〔氷室冴子〕〈岩見沢市〉【北海道】
おっかない※(恐ろしい)【東京】
おっかねー(非常に)「――あちーや」〈横浜市本牧漁港〉【神奈川】
おっかねー(恐ろしい)「いぬいかんだち〔雷雨〕だ、一番――やつだ」〈横浜市本牧漁港〉【神奈川】
おつかれなって※(夕暮れ時の挨拶)【山梨】
おっきゃん(大きい)「――〔野菜を〕やらんさ」〈新潟市白山朝市場〉【新潟】
おっけ(ください)「四本木さんちゅーうちをちょっと調べとっけの」〈武生市〉【福井】
おっけた(くれた)「よー寄っとっけたの(よく寄ってくれたね)」〈大野市〉【福井】
おっけん(大きい)「こんたに――」〈南郷町目井津港〉【宮崎】
おっさ※(はい)「『どっか行こーよ』『――』」〈木更津市周辺〉【千葉】
おっとしー(驚いたときの語)〈三木市〉【兵庫】
おっどん(俺)「――が持ってきよる肥料はない」〈八代市〉【熊本】
おっぱじめる(始める)【茨城】
おっぺす※(押す)【埼玉】
おっぺす※(押す)《砂浜で丸太の上に船を乗せて押す人たちを「おっぺし」と言う》「おい、その机ちょっとおっぺしてくれよ〔地井武男〕」【千葉】
おっぺす※(押す;押しつける)【神奈川】
おっほ(どぶろく;密造酒)《←フクロウの鳴き声》〈中北部〉【岩手】
おっぽりだす(放り出す)「鞄なんかおっぽりだして飛んで来〔こ〕う」〈玉村町〉【群馬】
おつむ(頭=御所ことば)《cf.つむり》【京都】
おでんせ※(いらっしゃい=挨拶)「あーよくおでんした」〈盛岡市〉「今度ご馳走するから――」〈東和町〉【岩手】
おてんちゃら(お世辞)「――こいちょ(言うな)」〈甲府市〉【山梨】
おてんば(お転婆)《←オランダ語?》【長崎】
おどげでねがった(〔農作業などが〕大変だった)〈古川市〉【宮城】
おとっちゃま※(臆病者)【香川】
おどま(私)「――素人じゃけんね」〈有田町〉【佐賀】
おとましー(もったいない)「みんな何かおとましそーな感じやもんなー」〈大野市〉【福井】
おとましー※(もったいない)〈三河〉【愛知】
おどりゃー(罵るときの語)「――、すどりゃー、わりゃー」〈津山市〉【岡山】
おどろく(目が覚める)【徳島】
おとろしー(恐ろしい)「背〔せー〕立たなんでおとろしかった」〈那智勝浦町下里〉【和歌山】
おとろしー(恐ろしい)《cf.いびしー・きょーてー・ちょーてー》「〔船から陸に上がるときに〕お父さん――」〈尾道市吉和〉〔東ちづる〕〈因島市〉【広島】
おねうちひん〔値打品〕;おねうち(特価品;特価)「お値打ち品が多いのも自慢だがや」〈名古屋市〉「これね、いーわ今日お値打ちにさしてもらうで三千九百八十円でしょ」〈名古屋市大須商店街〉【愛知】
おのず(またね=挨拶)「では――」〈藤沢町〉【岩手】
おはよーおかえり※(いってらっしゃい=挨拶)【大阪】
おはよーおかえり※(いってらっしゃい=挨拶)【奈良】
おはよーおかえりやす※(いってらっしゃい=挨拶)〈京都市〉【京都】
おはよーがんした(お早うございます=挨拶)〈宮島町〉【広島】
おはよーがんす(お早うございます=挨拶)〈鹿角市〉【秋田】
おはよーごいす(お早うございます=挨拶)【山梨】
おはよーござんもす(お早うございます=挨拶)〈上村〉【熊本】
おばる(痛む)→うばる【広島】
おはん(あなた)《目上に言う。cf.おまんさー》【鹿児島】
おばんがた※(こんばんは=挨拶)「――、――、何回言っても」〈黒羽町〉【栃木】
おばんかたです※(〔日暮れ後に〕お疲れさま=挨拶)【茨城】
おばんでがんす※(こんばんは=挨拶)「『おばんでござんす』『あーよくおでんした』」〈盛岡市〉【岩手】
おばんです※(こんばんは=挨拶)【北海道】
おばんです※(こんばんは=挨拶)「おばんでございす」〈仙台市〉【宮城】
おひーさん(太陽)「――照ってきた〔高田美和〕」〈京都市〉【京都】
おまい(あなた)《同等に対して。cf.おめー》「――がいつもしょかんのーじゃ(お前がよく知っているだろう)」〈八丈島〉【東京】
おまい(あなた)《同等に言う。cf.おまんさー》【鹿児島】
おまいさん(夫を呼ぶ語)「ちょいと――〔木の実ナナ〕」〈墨田区向島〉【東京】
おまえ(あなた)「――たちのござる(いらっしゃる)ってゆーのがはや、気になって;――、今日、気兼ねなのい」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
おまえおまや(あなた)《目上に言う》「――、このおばさんの次じゃの」〈伊吹島〉【香川】
おます(ございます)「酒田はよい港、繁盛じゃおまへんか〔小唄〕」〈酒田市〉【山形】
おます(差し上げる)「きゃらぶき炊いたんよ、これちーと――わろ(差し上げますよ);出来〔でーき〕さえしたら、――ぞよ」〈東祖谷山村〉「おますればたもる(差し上げればいただける)〔譬喩尽〕」【徳島】
おまん(あなた)「天然のウナギ見たことあるか、――ら」〈伊野町〉【高知】
おまんさー※(あなた)《親しい人や年下には「わい」、同等には「おまい」、目上には「おはん」、さらに丁寧には「おまんさー」》【鹿児島】
おまんた※(あなたがた)《単数は「おまん」》【新潟】
おみおつけ※(味噌汁)「――で顔洗って出直して来いなんて言われたらね」〈台東区浅草〉【東京】
おみちよー〔御道良〕※(さようなら;道中気をつけて=挨拶)【新潟】
おみゃー(あんた)「――も静岡県人だっちょーじゃん」〈岡部町〔県中部〕〉【静岡】
おみゃー(あんた)〈福山市〉【広島】
おみょーにち〔明日〕※(さようなら=挨拶)「では――;――、おしずかに」〈仙台市〉【宮城】
おみら(あなたがた)「――みたいのはのー」〈志摩町和具〉【三重】
おみんな(皆さん)「――、うまい葡萄食いにこーし(来なさい)」【山梨】
おめー(あなた)《最上級の言い方。「おまい」は同等、けんかに使うときは「うぬ」「なれ」》「――はこの仲間に入っちゃだめどーだーよー(だめだよ)」〈八丈島〉【東京】
おめー(あなた)《目上に言う》「――たち昔からやってるさけー」〈飯山市富倉〉【長野】
おめー(あんた)「――も頑張らにゃーいけんで」〈香住町〉【兵庫】
おめさん(あなた)「上でねばだめでんだじぇ(だめなのだよ)、――」〈酒田市〉【山形】
おめさん(あなた)「――、なじらね(調子はどう)」〈長岡市〉【新潟】
おめでとーありゃんす(おめでとうございます=挨拶)「まー――」〈福山市〉【広島】
おめんとー(あなたたち)「――よく遠くから来てくれとーじゃん(来てくれたじゃない)」〈甲府市〉【山梨】
おもさげがんす(ありがとうございます=挨拶)「あいや、おもさげがんせ、いつもいただきやんして」〈盛岡市〉【岩手】
おもさげねー※(ありがとう;すいません=挨拶)【岩手】
おもしか(たくさん)〈出雲市〉【島根】
おもしゃい(おもしろい)「落語――わー〔桂文福〕」〈桃山町〉【和歌山】
おもろい(おもしろい)「ちょっと――」【大阪】
おやげねー(可哀相だ)〈津久井町青根〉【神奈川】
おやげねー(可哀相だ)〈上田市〔東信〕〉【長野】
おやっとさー※(お疲れさま=挨拶)「やー、兵十〔ひょーじゅー〕どん、――ごわんど〔方言劇「ごんぎつね」〕」〈鹿屋市〉「――なー〔中島啓江〕」〈佐多町〉【鹿児島】
およろしなされませ(〔前を通るときなど〕お許しください=挨拶)【山口】
おらす※(いらっしゃる)〈唐津地区〉【佐賀】
おらない〔居〕(いない)《中間方言。元来は「おらん」》【福岡】
おらのよ(私の好きな季節)「いやーほんとにやっとまー、――んど」〈奥信濃〉【長野】
おらぶ※(叫ぶ;大声を出す)【愛媛】
おらん(いらない)「お前は電池は――にのや(いらないのにね)」〈大分市〉【大分】
おらん(おれの所の)「――小僧はなー、そんな不器用でなー」〈岡部町〔県中部〕〉【静岡】
〜おる(〜ている〔進行〕)「ドーハッシェン〔落花生〕も前は作りおったばってん」〈天草郡河浦町〉【熊本】
おれ(私〔女性の自称〕)「――くたびれるじゃん」〈甲府市〉【山梨】
おろぬき(間引き)「大根葉(でゃーこっぱ)の――おせー(遅い)らか」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
おわいなはんしょ※(いらっしゃいませ=挨拶)「おわいなはんしょー、よぐ来〔き〕らったなーし」〈会津若松市〉【福島】
おわく(追いかける)「『こんな奴が』ちゅーて――んちゃね」〈鹿野町〉【山口】
おわす(終わらせる)「これだけは終わさねーと 後で何言われっか分かんねーべよ」【栃木】
〜おん(〜よ)「なんも釣えねーもんだおんな」〈江差町〉【北海道】
〜おん(〜よ)「ここらぐれーの大きさだばどんだおんだ?」〈鹿角市〉【秋田】
〜おん(〜よ)「味わい深いご飯はこれまた最高だおんねぁー」〈仙台市〉【宮城】
おんさい※(いらっしゃい)《←おんさる》「岐阜へ――;県外からおんさった」〈美濃〉【岐阜】
おんなやさしかー(お転婆)《←女、やさしくはない。本牧のさかさことば》【神奈川】
おんぼらーと※(ゆっくりと)「今日は――してってたいま」【石川】
おんぼらと※(〔天気、人柄などが〕穏やかで控えめに)〈出雲・隠岐〉【島根】




〜か(形容詞語尾)「うまかー」【福岡】
〜か(形容詞語尾)「こがん太よ」〈佐賀市〉「ひや(寒い)もんじゃさい」〈佐賀地区〉「私んこま時〔気動車が〕ありよったさ」〈唐津市〉【佐賀】
〜か(形容詞語尾)《学生は「シビアか」「やばか」なども》「ちゃんぽんがうまぞー;この牡蠣も有名と」「よですか;よ、痛、かい、気持ちよ、眠た、あー、よばいよばい」〈長崎市〉「ふと、小さ、綺麗;ふと駅〔岡部まり〕」【長崎】
〜か(形容詞語尾)「よ天気でぐざんもすなー」〈上村〉【熊本】
〜か(形容詞語尾)「夏になっせ(なって)、ぬっ(暑い)時にゃもー;よあんべじゃした」〈えびの市〉【宮崎】
〜か(形容詞語尾)「まーわっぜーふとなって(すごく大きくなって)〔中島啓江〕」〈佐多町〉【鹿児島】
〜が(〜の〔準体〕;〜よ)「あのせー、寒〔さーも〕なってきたでー」〈村上市岩船港〉「お前はまー、なーにをされた」〈塩沢町〉「お前何〔なに〕んが?;だっけんそいがー(だからそうなの);なんだがー?;けんかとかしないがー?;当たりさわりのない会話が多いいね〔以上若い女性〕;おふだ持って出かけていったらと(だと);言われたかったろーかね(言われたかったのだろうかね)〔以上年輩の女性〕」〈長岡市〉【新潟】
〜が(〜の〔準体〕;〜よ)《cf.〜がや》「だいぶーんー仕事もこれで楽になーやねぁーけねー;いやーおらー、おまえ散歩に行っとったや」「毎年ねー、お雛さん抱いて眺めとん」〈高岡市〉「〔魚を〕いーにさばいたげるよ」〈氷見市〉【富山】
〜が(〜の〔準体〕;〜よ)《cf.〜がや・〜げん》「子どものころから『発明(利口)な子になるまっし(なりなさい)』ちゅーで」〈金沢市近江町市場〉「あんたに子どもさんおいでんんねーけ?(いらっしゃらないのじゃないの);知らんいね」〈金沢市〉「こーゆーの持っとる;いっぱいあるいね;ジャー無い? 家に」〈金沢市竪町〉「あんまり寒いことないんきゃ」〈珠洲市飯田漁港〔奥能登〕〉【石川】
〜が(〜の〔準体〕;〜よ)「今日行ってきてん」〈奈良市〉【奈良】
〜が(〜の〔準体〕;〜よ)「おばーちゃん、そいでもそけー立っとけーゆーた」〈智頭町〉【鳥取】
〜が(〜の〔準体〕;〜よ)「いやんまいがー(うまいよ);いぇー(いいよ)」〈出雲市〉【島根】
〜が(〜の〔準体〕;〜よ)《cf.〜がや》「おかずあるかや?」〈八幡浜市〉【愛媛】
〜が(〜の〔準体〕;〜よ)《cf.〜がや》「あー、そーな?」〈高知市〉【高知】
〜が(〜の〔準体〕;〜よ)「ぼつぼつ炭が欲しなったよー」「やっぱね、あんどせん(飽きない)ね、これぁ〔冷や汁は〕ね」〈西都市〉【宮崎】
かーめんしゃ(こなごな)「上手にでかさんと――になっちゃうで」〈常滑市〉【愛知】
〜かい(〜か)「行け、行かんかい;声出さんかい;のけたらんかい;ややこ死んでまうやないかい」〈姫路市灘地区〉【兵庫】
〜かい(〜か)「どげだったかいねー」〈米子市〉【鳥取】
〜かい(〜か)「どがなかいね、効果が出たかいね;今日払わんのんかいね」〈三隅町〉【島根】
〜かい(〜か)「何〔なん〕かいの」〈高松市〉「嘘や言うかい;来〔こ〕んかい」〈観音寺市〉【香川】
〜かい(〜か)「また来〔こ〕んかいよ」〈新居浜市〉【愛媛】
〜かい(〜から)「五月〔ごがっ〕かい、こっちー〔仕事を〕やってきたが;冬でもな、食ぶるごっなったかい;暖房が効いちょっかい」〈西都市〉【宮崎】
がい(たいへん)「――な雪だわ;――にしばれたっしょ」〈富良野市〉【北海道】
がい(たいへん)「年とったら、そらもー――よ言うて」〈松山市〉【愛媛】
がい(たくましい;荒っぽい)「――なん、この人はな」〈琴平町〉「――にいかんわ(全然だめだ);この子自体が――なのに」〈高松市〉【香川】
がい(気が強い)「『〔妻は〕――なんやな』『――なんかなー?』」〈徳島市〉【徳島】
がいがいがい(夢中でする形容)《ご飯を食べる時、坂道で自転車をこぐ時など》「ご飯をですね、――で食べる」〈佐賀地区〉【佐賀】
かいさに(わずかに=中原中也初期習作の語彙)【山口】
〜かいし(〜ますか)「六十苅の衆〔しょー〕、ござるかいしー(いらっしゃいますか)」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
かいだるい(疲れる)《←腕〔かいな〕だるい》「あー、かいだりてあんた、足も手も上がらんわ、こんな時ゃ」〈志摩町和具〉【三重】
かいだるい(疲れる;けだるい)《黒潮に面した愛知・三重・兵庫でも》〈串本町串本漁港〉【和歌山】
〜かぃち(〜へ)「めんそーれ(いらっしゃい)、うちなーんかぃち(沖縄へ)きみそーてぃ(来てくださって)にふぇーでーびる(ありがとうございます)」〈沖縄本島〉【沖縄】
がいなもんじゃ※(たいしたもんだ)「おとっちょー、――」【三重】
がいに※(非常に)「――いかんわ(全然だめだ)」〈高松市〉【香川】
がいにぐゎいに(非常に)「今日はまたがいにむし暑なったですがの」〈隠岐島〉「ぐゎいに」〈出雲市〉【島根】
カイベツ(キャベツ)「〔昭和43年ごろ、八百屋の店先に〕介別」【北海道】
がいもん〔―者〕(よく辛抱した;ご苦労)「忍耐つよく歩いてきたってことを『――、――』と言うがね」〈長岡市〉【新潟】
がいよな(変な;丁寧な)「――人;すごいがいよに出来ちょるね」〈幡多〉【高知】
かうー〔買〕(〔店で〕ごめんください=挨拶)〔浅利香津代〕〈秋田市〉【秋田】
かうー〔買〕(〔店で〕ごめんください=挨拶)《cf.あ あぇーん》〔ダニエル・カール〕〈山形市〉【山形】
かうゃーそー(可哀相)「――で食えねぁーだよ」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
〜かえ(〜か)「よらんかえ〔いらっしゃいませんか〕;待ちかねたかえ」〈東祖谷山村〉【徳島】
かえねぁー(食えない)《←食われない》「まだ――な」〈藤沢町〉【岩手】
かえる(掛ける)「水を――」【千葉】
〜がお(〜よ)「安いかたごわんがお(安いですよ);いっぺーふつごーしたがお(非常に苦労したよ)」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
がおる(弱る)「がおった木に対しては、やっぱり大変だってゆーことったの」〈寒河江市〉【山形】
がおる(疲れる)「もーこれはがおっちゃった」〈富良野市〉【北海道】
かがっぺー(まぶしい)〈小布施町〔北信〕〉【長野】
かがっぽしー(まぶしい)〈上田市〔東信〕〉【長野】
かかりまけ(経費が掛かること)「――して、油と氷で使って赤字ってゆーのが何回でもあっから」〈大洗町大洗港〉【茨城】
かく(運ぶ)「『ちょっと台出して』『かいてんか、ちょっとかいて』」〈奈良市〉【奈良】
かけらかす(速く走る)〈浜田市〉【島根】
かける〔五段活用〕(掛ける)「これ〔稲〕を掛けれー言うて掛けらして」〈鳥羽市石鏡〉【三重】
〜かし(〜ですか=問いかけ・反問の語)《「〜がし」とも。目上に言う。cf.〜はっかし》「会津はじめてがし?;あー、そーかし;来〔き〕らんねーとだめだがーし」〈会津若松市〉「乗らっかし?」【福島】
かじ(柿)《牡蠣と区別して》【福島】
がし(気が強い)「どっちが――だーつったらよー;がし馬でなきぁ荷はしょわねー」〈津久井町青根〉【神奈川】
かしぇる(食べさせる)「ナスかしぇっか?」〈五城目町〉【秋田】
かしぇる(食べさせる)「車掌さん、あの人に、あんまりむつこさえ(かわいそうだ)から、〔おにぎりを〕かしぇでけらっしゃい」【山形】
がしこ(これぐらい)「五千円のと〔物〕が――しとっわけたいね」〈有田町〉【佐賀】
かしこまる※(あぐらをかく)「どーぞかしこまってください」〈五島列島〉【長崎】
かじばな〔火事花〕(ヒガンバナ)〈県北部〉【兵庫】
がす(ございます)「ありがとがした」〈藤沢町〉「去年還暦やったんだ――っぺ?」〈気仙地区〉【岩手】
がす(ございます)「いがすか(良いですか)」【秋田】
かずく(潜る)「ここ一番――とこやもんでなー;一番かずいて人らも来〔き〕やへんやろ」〈志摩町和具〉【三重】
かすてら(カステラ)《←ポルトガル語・スペイン語》【長崎】
かせ〔加勢〕(手伝うこと)「おっ、もどってきて、仕事でも――せんかい?」【宮崎】
かぜがつく(風邪を引く)「まー、風邪が付いちゃーいけんけー、はよーしまおーで(仕舞いなさい)」〈美甘村〉【岡山】
〜かた(〜こと)「もへ(もう)準備しかた? 田植えん(田植えの準備?)」〈えびの市〉【宮崎】
〜かた(〜こと)「墓参〔まい〕行〔い〕っかた、いけんごわひか(どうですか)?;特別こら安いかたごわんがお(安いですよ)」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
かたい(丈夫)「かたそーなげの」〈武生市〉【福井】
かたい(利口だ)「――もんにゃ、――もんにゃ(お利口さんだ);――子やー〔道場六三郎〕」〈山中町〉【石川】
かたいけの※(元気ですか=挨拶)【福井】
かたす(片づける)《新方言として若者にも使われる》「少しかたしてん」〈深谷市〉【埼玉】
かたす(片づける)「こっちさかたし……」〈銚子市〉【千葉】
かたひら(片一方)〈浜田市〉【島根】
かたふね(あんた)《漁業者、船乗家業者が同僚に言う。cf.ほーばい(徳島)》「わがら(我等)のれ、――、まだ学校上がりよる時にゃのれ」〈西淡町〉【兵庫】
かちゃくちゃね※(気持ちが落ち着かない)「浜さ来〔こ〕ねばかちゃくちゃねぐなてまた」〈青森市〉【青森】
かちゃぺ(下品;品格がない)「――でなんがなんだか、なんも分かんねー」〈大館市〉【秋田】
かつ(カツオ)「いー――があるわねー」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
かっくらす※(ぶん殴る)【群馬】
がっこ※(漬け物)「ナス――うめでゃ」〈五城目町〉【秋田】
〜がっしゃる(〜ていらっしゃる=武家ことば)《←ござらっしゃる》「何しがっしゃーとー?;勉強しがっしゃる;言いがっしゃったくさ」〈次郎丸〉【福岡】
がっせー※(非常に)「――寒いなー」〈但馬地方〉【兵庫】
かったくっちゃう(勝つ)「いつも――んだ」〈三郷市〉【埼玉】
かったるい(疲れる=新方言)《←腕〔かいな〕だるい。もともとは仕事の後などの疲れた感じを言う。若者はおっくうだという意味で使う》「今日は――や」【埼玉】
かっちゃく(強く引っ掻く)《←掻き裂く》【茨城】
かっちらかす(散らかす)「取っといてもかっ散らかしてけっつまずくだけだから」〈桐生市〉【群馬】
〜がって(〜んだってば=若者ことば)「泣きよったがって;決めちょったがって;出れんかったがって」〈高知市〉【高知】
かっぱ(合羽)《←ポルトガル語》【長崎】
かっぱとる(川に落ちる)〈内陸地方〉【岩手】
かっぺる(かぶせる)「かっぺねーほーがいー」〈銚子市〉【千葉】
かっぽって(儲けて)「いつも――くれてよ」〈三郷市〉【埼玉】
かっぽる※(投げる;捨てる)「宿題なんかかっぽっといて遊びに行こーよ」【茨城】
かど(外)「汗の出とらん者〔もん〕は、もー――で踊らっそー(踊らせるぞ)」【徳島】
かとぐ(担ぐ)「〔桶を〕かといだりな」〈早川町奈良田〉【山梨】
〜がな(〜でしょう〔問いかけ〕)「そぎゃーんことすりゃー、いけんがなー〔MALTA〕」〈倉吉市〉【鳥取】
〜がな(〜ね)「六十ぺん〔掛け金を〕かけまっしゃろがな」〈加西市〉【兵庫】
かなし※(いとしい)「――夫婦船〔みーとぅぶに〕〔民謡「夫婦船」〕」〈那覇市〉【沖縄】
かなじゅむ(恋しがる)〈佐渡〉【新潟】
〜がに(〜かね)「んだってがに、おどなす(大人しい)」〈五城目町〉【秋田】
〜がに(〜のに)「お寒いがによーこそ」〈高岡市〉【富山】
かに〔堪忍〕(許す)「――してね」【静岡】
〜がね(〜よ)「忍耐つよく歩いてきたってことを『がいもん、がいもん』と言うがね」〈長岡市〉【新潟】
〜がね(〜よ)「まっさか(非常に)うまげだがね」【群馬】
〜がね(〜よ)「そーだがねー」【埼玉】
〜がね(〜よ)「あんた岐阜弁やがね」【岐阜】
〜がね(〜よ)「食べたどころじゃないがね」〈岡崎市〉【愛知】
〜がね(〜よ)「『ねーさん、あばさぜよ(大したことないよ)、こればー』とゆーてくれましたがね」〈香北町〉【高知】
かまーりかまーり(ゆっくり)《←朝鮮語gamanhi〔じっとして〕》〈豊北町〉【山口】
がまだす※(頑張る)《←我慢出す》〈県南部〉【福岡】
がまだす※(頑張る)《←我慢出す》【熊本】
かむかい(かまうことはない)〈観音寺市〉【香川】
〜がや(〜のです)《cf.〜が》「散歩に行っとったがや」「お茶持ってきたがやで」〈高岡市〉【富山】
〜がや(〜のです)《cf.〜が・〜げん》「孫ができたがや;知らんがいね;ほんながや(そうなのよ)」〈金沢市〉【石川】
〜がや(〜のです)「ここだけだがや」〈県西部〉【愛知】
〜がや(〜のです)《cf.〜が》「もー来〔こ〕な、いけんがやがの;汗出んがやが(出ないんだよ)」〈八幡浜市〉【愛媛】
〜がや(〜のです)《cf.〜が》「化粧したらいかんがや」〈大月町〉【高知】
〜かよ(〜か)《目下に言う。cf.〜はっかし》「乗〔の〕っかよ?」〈会津若松市〉【福島】
〜から(〜で)「まー本当にえれぁーで、家から遊んどっても」〈香住町〉【兵庫】
〜から(〜で)「どこから勉強する?;家から寝る」〈鳥取市〉「暑いとこから食べるこのかき氷はひときわだな」〈福部村〉【鳥取】
からい(〔塩などが〕しょっぱい)《cf.しょっからい・しょっぱい》「なんちゅ――が(なんてしょっぱいの)」〈氷見市〉「昔ほどあまりからくないね」〈高岡市〉【富山】
からかう※(手間をかける)「いー葡萄作るだってからかってるだけんどね、なかなか思うよーにいかなえだよ」【山梨】
〜からかす(〜まくる)「太鼓〔てぁーこ〕叩〔たてぁー〕て叩〔たてぁー〕て、たたっからけぁーてなも;やーってやって、やりからかいたんやて」〈美濃市〉【岐阜】
がらがら(急ぐさま)〔ダニエル・カール〕【山形】
がらるっ(叱られる)「パチンコもしたとよなー、がらるっだけ」〈南郷町目井津港〉【宮崎】
がりがりがり(自転車をこぐ時などの形容)「自転車を――でこぐ」〈佐賀地区〉【佐賀】
かりゆし※(幸せ)【沖縄】
かる(〔鍵を〕掛ける)「じょっぴん(鍵)――」【北海道】
かるた(カルタ)《←ポルトガル語》【長崎】
かわいー(可哀相)「バスガイドが気〔きー〕利かしていろいろやっとくれたもんで、――と思ったえ」〈八幡町〉【岐阜】
かわるにかーらん※(変わるだろう)→にかーらん【高知】
がん(このように)「この青かとはなして――書いちょると?」〈有田町〉【佐賀】
がん(非常に)「――安か」〈佐賀市〉【佐賀】
〜がん(〜ぐらい)「おばちゃん、砂糖百円がんつか」〈観音寺市〉【香川】
〜がん(〜もの)「これ小〔ちー〕せーがんと替えてやるわ」〈新潟市白山朝市場〉「こらおいし。人のしたがん〔料理〕はおいしいなえ」〈塩沢町〉【新潟】
かんかち(やけど)「ちょっとドジっちゃって、――」〈相馬市〉【福島】
がんこ(非常に)「――重たいにー」〈浜松市〉【静岡】
かんこー〔勘考〕(考える)「色々に使わしただよ、なかなか――してね」〈岡崎市〉【愛知】
がんじょ※(努力;勤勉)「――して;――な人」「よー――するけーなー〔MALTA〕」〈倉吉市〉【鳥取】
がんす(ございます)「これ、どーぞ漬け物で――」〈盛岡市〉「よ――か?;そこは湯でがんつぉ(湯でしょう)」〈気仙地区〉【岩手】
がんす(ございます)「おはよー――」〈鹿角市〉【秋田】
がんす(ございます)「もっけでがんすのー(ありがとうございます)」〈酒田市〉【山形】
がんす※(ございます)【群馬】
がんす※(ございます)「はーそーで――なー」〈安芸〉「そーで――のー;そーで――よのー」〈宮島町〉「可部の願船坊にゃー 聴聞ががんすんで がんしょーか がんせんので がんしょーか がんしゃ がんすように 話ががんしょーが がんせんけー がんせんので がんしょー」〈広島市可部〉【広島】
〜かんた(〜か)《←か、あなた》「どがんして食べいよっぎ(食べたら)よかかんた」〈佐賀市〉【佐賀】
かんだち(雷雨)「きのーの――すごかったねー;いぬい〔北東〕――」〈横浜市本牧漁港〉【神奈川】
かんにんえ※(許してね)【京都】
かんのん(農繁期)「手少なで、人並みに――がしまえん(乗り切れない)もん」〈那賀川町〉【徳島】
かんぷらいも(ジャガイモ)「そーすっと、――のポテトチップスが出来るわけだ」〈大子町〉【茨城】
がんぼー※(きかん坊;腕白小僧)「がんぼたれ;あの人――〔東ちづる〕」【広島】
かんまん※(かまわない)【徳島】
かんまん(かまわない)「まだ――?」〈八幡浜市〉【愛媛】




〜ぎ(〜ば〔仮定を表す語〕)「このハヤトウリはどがんして食べいよっ(食べたら)よかかんた(良いですか);粕ん中入れて、突っこんでおくよかと」〈佐賀市〉「どいでん気に入っさい、安かなたー(安ければね);三枚〔さんみゃー〕買うなーと(買うから)三千円にでけんかにゃー」〈有田町〉【佐賀】
〜ぎ(〜ば〔仮定を表す語〕)「そいんた(それで;それじゃあ)さ、あのさ、富貴ちゃんさ、休み一日だけ?」〈佐世保市〉「そいったねー(さようなら=挨拶);そい(同)〔岡部まり〕」〈加津佐町〉【長崎】
〜きー(〜から)《「〜きに」とも》「ゆうべみたいに転んだらいかんきに;今日は雨が降るきー行かん」〈土佐市〉「でもアユミよりは声出すよ」〈高知市〉「天然ばっかり食いゆーきー」〈伊野町〉【高知】
〜きー(〜から)「ばっさ(非常に)好きやきー」【福岡】
〜きー(〜から)「何とか子を育てんならんもんじゃきー;よー粘るな;雀くっつけよったな」〈大分市〉「水がよーなったねー」〈日田市〉【大分】
きーてきーてする(たくさん着る)《ほかに「走って走ってしても」「〔携帯電話を〕かけてかけてした」など》「今日は寒〔さぶ〕いけんなー、上へ上へ着〔きー〕て着〔きー〕てしとんでよー」【徳島】
きかない(気が強い)「――ことは天下一品だから」〈鶴居村〉【北海道】
きがね〔気兼ね〕(申し訳ない)「お前(あなた)、今日、――なのい(すみません)」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
きける※(疲れる)「もーきけたなー」【奈良】
きさんじほど(たくさん)〈出雲市〉【島根】
きせる(煙管)《←カンボジア語》【長崎】
きせろ(煙管)「きざみの煙草、長――で、よーのんどんなったわー」〈上中町〉【福井】
きちゃったん〔来〕(いらっしゃい〔おいでになったんですね〕=挨拶)→〜ちゃった〈福山市〉【広島】
きっかり※(ちょうど)「十時――に」【神奈川】
きてござった(いらっしゃった=城下町ことば)《cf.おいでなはった》【熊本】
きときと※(新鮮)「――のさかな;――の新米;――の芽」【富山】
きときと(新鮮)「さーいらっしゃい、ほら、今日来た――のおさかなや;――のハチメ(メバル)きれーやね」〈金沢市近江町市場〉【石川】
きどくさい(面倒だ)「よー――のに気長にしたのー」〈東祖谷山村〉【徳島】
きない※(来〔こ〕ない)【埼玉】
〜きに(〜から)《「〜きん」とも。土器川以西》「なんちゃしやせんきに(何もしはしないから)」〈観音寺市〉【香川】
〜きに(〜から)→〜きー【高知】
きのどくな※(ありがとう=挨拶)「はい、はい、――、あんた」〈魚津市〉【富山】
きのどくな※(ありがとう=挨拶)「あら――、よーこそ(また来てね)」〈金沢市近江町市場〉【石川】
きのどくな※(ありがとう=挨拶)【福井】
きばいやんせ※(頑張ってください=挨拶)【鹿児島】
ぎばりよー※(頑張れ)〈八重山〉【沖縄】
きばる(頑張る)「一代――だけや、ほかに能がないやんかなー」〈近江八幡市〉【滋賀】
きばる(頑張る)「よーきばってまっせ」〈京都市〉【京都】
きばる(頑張る)「きばらんとまーぼちぼちに行きまひょか〔田辺聖子〕」【大阪】
きびちょ(急須)「その――ちょっと押して」〈いわき市小名浜港〉【福島】
きもえらかーね〔肝〕(考えが足りない)〈横浜市本牧漁港〉【神奈川】
〜きゃ(〜か)「今日どーやったきゃ?;干鱈〔ひだら〕でもどやきゃ?」〈珠洲市飯田漁港〔奥能登〕〉【石川】
〜きゃ(〜しか)「なるよーにっきゃなんねーよ」〈足利市〉【栃木】
きゃー(これは)「しょっぱいわー、――〔この塩は〕」〈朝日町〉【富山】
きゃー(接頭語)《←掻き》「あとはどーなときゃーなろたい〔おてもやん〕;〔ペンが〕きゃー落ちた;きゃー行った」【熊本】
きゃー(貝)【佐賀】
ぎゃーけ※(風邪)「――すっさ、そがん寒か時;――ばせんごとしときんしゃい」〈佐賀地区〉【佐賀】
ぎゃーに(非常に)「――離れてるだもの」〈河口湖町〉【山梨】
きゃーまぐるっ(我を忘れる)「きゃーまぐれたっちゃ良かやっこ」〈佐賀地区〉【佐賀】
きゃーる(〔目上;親しくない人などが〕来られる)《cf.きゃんす》「きゃーらん;きゃーれん」〈県北部〉【滋賀】
きゃーる(蛙)「――が啼くんで雨ずらよ〔ちゃっきりぶし〕」【静岡】
きゃーる(蛙)「――よーけー獲ってもろたんじゃけーど」〈吉井町〉【岡山】
きゃっぱれする(川に落ちる)〔高橋克彦〕〈盛岡市〉【岩手】
ぎゃん(このような;このように)「毎日毎日――ことをしとる」〈智頭町〉【鳥取】
〜ぎゃん※(接尾語)「あぎゃん行ってこぎゃん行って」【熊本】
ギャング(グループ)「〔積荷の〕重いところに軽いところの――が手伝いにいく」〈横浜港〉【神奈川】
きゃんす※(〔同輩;親しい目上の人などが〕来る)《cf.きゃーる》「あの人がきゃんした」〈県北部〉【滋賀】
きゅーすなっちまう(気を失ってしまう)「仕事やっててきゅーすなっちまったよ」〈深谷市〉【埼玉】
きょーこつ※(大げさ)「――な人」【神奈川】
ぎょーさん(たくさん)「えーよ、――穫りねー(穫りなさい)」〈倉敷市〉【岡山】
きょーてー※(恐ろしい)「〔ツチノコが〕入〔へぁ〕っとってみ、――ぞ;きょーとーても〔賞金が〕二千万じゃ思うたら我慢せにゃおえなー」〈吉井町〉「ぼっけえ、きょうてえ(非常に怖い)〔岩井志麻子の小説〕」【岡山】
きょーてー(恐ろしい)《cf.ちょーてー・いびしー・おとろしー》「〔自動車に当たりそうになったとき〕やれ――なー」〈尾道市高須町〉「年寄りとかは――とかゆーの聞いたことがあるけど」〈尾道市本通商店街〉【広島】
きょーてーきょーとい※(恐ろしい)【鳥取】
きょーとやなー(申し訳ないなあ=挨拶)「――、すまんだった、だんだん」〈境港市〉【鳥取】
きょーら〔今日〕(最近)「――ものぐさだもんでそんなにや作んにゃーだけどさ」〈片品村〉【群馬】
きよる(修繕する)《黒潮に面した九州・四国・関東・岩手県などでも》「〔破れた網を〕きよらな、しゃないから;がら全部はずしてきよるんやけどね」〈串本町串本漁港〉【和歌山】
〜きょん(〜けれども)「今の料理はなー、わかんねーきょん、こんなくりゃー作れるわけだきょん;良かったきょんなー」〈片品村〉【群馬】
ぎらなぎ(まったくのなぎ)《黒潮に面した千葉・茨城・香川でも》〈串本町串本漁港〉【和歌山】
〜ぎり(〜ばかり)「仕事することぎり考えてね」〈新居浜市〉【愛媛】
キリン(クレーン)〈横浜港〉【神奈川】
きれない(きれいでない)「見よったらいっちょも――わ」【徳島】
〜きん(〜から)《cf.〜けん》「今年はさ、しし(イノシシ)来るきん、どーやら分からん」〈東祖谷山村〉【徳島】
〜きん(〜から)→きに【香川】
きんかいも(ジャガイモ)《県東部・西部で使う。cf.こーぼーいも》〈郡家町〔県東部〕・岸本町・日野町〔県西部〕〉【鳥取】
きんかんなまなま(固まってすべりやすくなった雪の状態)《きんかん頭と関係あるか》「――のときに、これ〔スキー〕で町すべったり」〈金沢市〉【石川】
きんしゃい〔来〕※(来てください)→〜んしゃる【福岡】
きんにょ(昨日)〈米子市〉【鳥取】
きんの(昨日)「これは――のですよー」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
きんまい※(うつくしい;かわいらしい)《←金米?》「――なー」【滋賀】




くいやっ(くれる)「兄さん、かー花買っくいやはんか(くれませんか);ずんばい(たくさん)買っくいやった(くれました)」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
くうぇーわやい(食べなさい)「――、遠慮のー、口に入るじゃ分からんわやい」〈境港市〉【鳥取】
くえよー(〔今日はたくさん〕食べなさい)《海女の漁の休みを知らせる漁業組合の放送〔鳥羽一郎〕》〈鳥羽市〉【三重】
くえる(崩れる)「鎌倉の見越の崎の伊波久叡〔イハクエ(岩崩)〕の〔万葉集-3365番〕」【奈良】
〜くさ(間投助詞の一)「もーちょっとこーしてからくさ出さな;この餅ば食べよったけんくさ、時間がすぐ経ったったい;つやーにしてからくさ(きざにしちゃって)、いっちょん好かん」〈博多〉「言いがっしゃったくさ」〈次郎丸〉【福岡】
くさびら(キノコ)「今年はよー、不作かいて、生〔は〕えもんよー、――もない」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
〜くさる(〜やがる)「来くさる;戻りくさる」【大阪】
くされたまぐら(〔物事に首をつっこむが〕役に立たない人)《「たまぐら」は鎌の金輪》〈秋田市〉【秋田】
ぐざんもす(ございます)「よか天気で――なー」〈上村〉【熊本】
くじ(アマダイ)「くじ」〈伊根町〉「ぐじ〔高田美和〕」〈京都市〉【京都】
くじー(満腹だ)《←くちい》「腹いっぱいんなったら腹――ってゆーんだ」〈桂村〉【茨城】
ぐじゃっぺ(あばた面)「ご亭どんが――だーけん〔おてもやん〕」【熊本】
くすー(薬)【鳥取】
ぐずろべー(ぐずぐずしている人)《「べー」は人名の「兵衛」》【茨城】
くだい(ください)「上がってくだーい」〈片品村〉【群馬】
くたけ(唾)「しょーがねーな、――が」〈八日市場市〉【千葉】
くだはる(くださる)「買って――の?」〈高山市〉【岐阜】
くだはれ(ください)「お茶分けて――」【富山】
くだれる(くださる)「『やっとかめや、おーきにおーきに』てって、そー言ったら、酒――もんでよー」〈美濃市〉【岐阜】
くちじょーしょわ(増やす)「〔お茶の葉を〕くちじょーせ、ちーと(増やしてくれ、ちょっと)」〈八丈島〉【東京】
くちなわ(ヘビ)〈中辺路町熊野古道〉「くちなー〔桂文福〕」〈桃山町〉【和歌山】
くっ(口;首;靴;釘;屑;茎)「くっが痛〔いて〕」【鹿児島】
くっちゃぶる(しゃぶる)〈邑楽町〉【群馬】
くっちゃべる(しゃべる)【神奈川】
くなんしょ(ください)「じゃ、どっちもちょっと取って――」〈会津若松市〉【福島】
くなんせ(ください)「みんなであがって――」〈盛岡市〉【岩手】
くびったけ(相手に夢中)《促音の入る語の例》〈下町〉【東京】
くぼ(蜘蛛)《雲と区別して》【福島】
ぐらぐらこいた(頭に来た)〈博多〉【福岡】
くりょー(くれよ)「しっかりPRして――」〈岡部町〔県中部〕〉【静岡】
くる〔来〕(行く)《相手の所に行く場合》「そっちへ――」【富山】
くるー(叱る)「ぞーぐい(いたずら)しょっぎ(いていたら)くるわるっ(叱られる)」〈佐賀地区〉【佐賀】
くれ(暗い;黒い)【鹿児島】
くろ(くれ)「行かして――」〈長岡市〉【新潟】
くろ(くれ)「もっといっぺー――」【千葉】
ぐわーっと(擬音表現の一)「〔フグを〕狭いとこ入れるからね、ちょっと――するけど」〈黒門市場〉【大阪】
〜ぐゎひ(〜です)「こら、よくゎ(良い)ひよい(天気)ぐゎひが」〈えびの市〉【宮崎】
ぐんじゃぐんじゃすーほど(たくさん)〈出雲市〉【島根】
くんない(ください)「見て――」〈玉村町〉【群馬】
くんない(ください)「おごって――、たまにゃー」〈深谷市〉【埼玉】
くんなせー(ください)「買って――や;胡瓜こーて――」〈新潟市白山朝市場〉【新潟】
くんなはれ(ください)「ひとつ入っと――」〈加西市〉【兵庫】




(かゆい)「あーけー、けーじゃ〔木野花〕」〈青森市〉【青森】
(粥)【青森】
※(食べなさい)【青森】
(食べなさい)「おめ――(あなた食べなさい)」〈飯山市富倉〉【長野】
〜け(〜か)「そう」〈黒羽町〉「いい話でもあったん」【栃木】
〜け(〜か)「あーそー」〈大子町〉【茨城】
〜け(〜か)「まめ(元気)な顔見たらいーかったねね(良かったじゃないかね)」〈魚津市〉【富山】
〜け(〜か)「〔子どもは〕おいでる?(いらっしゃるの?)」〈金沢市〉【石川】
〜け(〜か)「だれや思うたら姉さん;お休み」〈上中町〉【福井】
〜け(〜か)「ほな時間です、行こけー」【滋賀】
〜け(回想を表す語)「古い木ばりあんなだもんね(あるんだもんね)、大木ばり」〈寒河江市〉【山形】
〜け(回想を表す語)「よく、お袋ぁそー言ったっじゃないか」〈静岡市有東木〉【静岡】
〜げ※(〜そう)「まっさかうまだがね;大尽(金持ちそう)」【群馬】
〜げ(〜そう)「祖母山〔そぼさん〕に登ったなの(登ったんだって?)」〈高千穂町〉【宮崎】
〜げ(〜の家)「昔は日待ごっと、とまえさん(船頭さん)で〔行事を〕しよったもんなー」〈志摩町和具〉【三重】
〜げ(〜の家)「中村さんのてご(手伝い)にな」〈福部村〉【鳥取】
〜げ(〜の家)「ゆーるし(夕方)でん、自分に呼んで」〈八女市〉【福岡】
けへ(ください)〈青森市〉【青森】
けあざぁ(裏返し)〈気仙地区〉【岩手】
〜けぁも(〜かい)「お元気だったけぁーも?」〈名古屋市〉【愛知】
けー(ください)「おいやん、弟子にして――〔桂文福〕;『――』『やー(あげます)』〔桂文福〕」〈桃山町〉【和歌山】
けー(これ)「――ノリユキじゃがー;――、でー(誰)でー?」【岡山】
〜けー(〜から)《県東部で使う》「これが仕事じゃけーな」〈智頭町〉「前は起伏があったけーなー、風が来〔こ〕んけー」〈福部村〉【鳥取】
〜けー(〜から)「毎日プール行くけーね;行っとるけー、それを維持しとるんかもしれん」〈三隅町〉「さかさになって拭き掃除するけーね」〈浜田市〉【島根】
〜けー(〜から)「はさみがねぁー? ほんな貸してあげるけー」〈倉敷市〉「置いてーたげるけーなー」〈美甘村〉【岡山】
〜けー(〜から)「おいしーけー食べんさい〔東ちづる〕」〈因島市〉【広島】
〜けー(〜から)「頼むけーの」〈鹿野町〉【山口】
〜けー(〜から)「見どころは夜景やけー」〈北九州市〉【福岡】
〜けー(〜から)《cf.〜けん》「ハートとここ〔口〕が堪忍せんのー」「おとなしーもんやけー;〔体が〕丸い、ころんで回るったい」〈美津島町〔対馬〕〉【長崎】
〜けー(〜ください)「持ってきてけー」【茨城】
〜げー(〜に)「〔茶が〕へーてあれどー(入っているけれど)こいげーつけ(これ〔茶碗〕に注げ);そいげーついで飲もー(それに注いで飲むのを)」〈八丈島〉【東京】
〜けーが(〜けれども)「このぐらい〔芽が〕みるい(若い)と、おいしーお茶できると思うだけーがねー」〈中川根町〉【静岡】
〜けーど(〜けれども)「蛙〔きゃーる〕よーけー獲ってもろたんじゃけーど」〈吉井町〉【岡山】
けーども(けれども)【鳥取】
けーまつるっ(つまずく)「――ことあっばってん」〈佐賀地区〉【佐賀】
げーろ(蛙)「――だとやー」〈山田町〉【千葉】
けける※(〔自分の目線よりも高いところに〕置く)「本を棚に――」【山梨】
けころに(適当に)「――に行っておくんなんし」〈佐久市湯川〉【長野】
けさいん※(ください)「なんぼでも遊びに来て――」【宮城】
げしなる※(お休みになる)《←御寝成る》【徳島】
けだ(くれた)「立派な着物買って――」〈気仙沼市大島〉【宮城】
けだんせ(ください)「もー一杯――や」〈山田町〉【岩手】
けっこい※(うつくしい;綺麗)【香川】
けっこい※(きれいだ;うつくしい)【静岡】
けった(隠れんぼ)「――してあっぽやー(遊ぼうよ)」〈豊北町〉【山口】
けっつまずく(つまずく)「かっ散らかして――」〈桐生市〉【群馬】
けつまぐる(ころぶ)「けつまぐれねーよーに歩ってくさいよ」〈気仙地区〉【岩手】
けつまげる(つまずく)「けつまげて、それでまー、こけてからにの」〈東祖谷山村〉【徳島】
けでー(簑)「――饅頭」〈小鹿野町〔秩父〕〉【埼玉】
けな(ください)《←くれな》「毛ガニ買ってって――」〈いわき市小名浜港〉【福島】
〜げな(〜ね〔強調・確認〕)「天然のやっちゃげな(やつだね)」〈高山市〉【岐阜】
けなりー(うらやましい)「あー幸せやなー、――ないとね、思うわ」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
けなるい※(うらやましい)【福井】
〜けに(〜から)→〜けん【島根】
〜けに(〜から)→〜けん【香川】
げに※(ほんとうに)【高知】
けやぐ※(親友)《←契約》【青森】
〜けら(〜ければ)「手えかけねけら食べらんねんだから」〈栄村〔奥信濃〕〉【長野】
けらい(ください)「取り皿もう一つ持ってきて――」〈仙台市〉【宮城】
けらっしゃい(ください)「忘れ物ないよーに見て――;〔おにぎりを〕かしぇで(食べさせて)――」【山形】
けれ(ください)「買って――;また来て――な」〈五城目町〉【秋田】
〜ければ(〜ならば)「ここではなー、人の物をとったっければ泥棒ちゅーんだ」〈筑波山〉【茨城】
けろ(ください)「書いで――や」〈藤沢町〉「も一杯――でー」〈山田町〉【岩手】
けろ(ください)「←くれろ」「買ってって――」【福島】
けん(めんこ)〈南信〉【長野】
〜けん(〜から)「だっけんそいがー(だからそうなの)」〈長岡市〉【新潟】
〜けん(〜から)「ほいで色が黒いけんね」〈岡崎市〉【愛知】
〜けん(〜から)《県西部で使う》「いい値がしちょーけんなー;上等だけんなー;上がりたてだけんなー;生きがえーけんうまいけんなー」〈境港市〉【鳥取】
〜けん(〜から)《「〜けに」とも》「〔編み物で〕一段で六目ずつ増えますけんね;六つが、あの十二になりゃーいーとこですけん」〈隠岐島〉「もー涼しんなっただけん、だいたい秋ナスビつーとうまいだけに」〈大東町〉「なんだい(何も)周りにねだけん」〈出雲市〉【島根】
〜けん(〜から)「〔お腹の子が〕大きゅーなったけん、もー出さんといけん」〈福山市〉「春が来たとゆーことになりますけんのー」〈宮島町〉【広島】
〜けん(〜から)《cf.〜きん》「えっとぶりやけん、腰がだるーて(たるんで)しもーとー;なーんやせんのやけん」【徳島】
〜けん(〜から)《「〜けに」とも。土器川以東》「暑いけんビールが飲みたい」〈高松市〉【香川】
〜けん(〜から)「兄弟がおらんけんなー」〈松山市〉【愛媛】
〜けん(〜から)「今日は雨が降るけん行かん」〈幡多〉「自分が動きよったけんよ;できる思うちょーけん;分からんけんね」〈大月町〉【高知】
〜けん(〜から)「今日〔きゅー〕はね、どっさい買〔こ〕うたけんね」〈佐賀市〉「うちはねー、百姓もしちょったけん」〈唐津市〉【佐賀】
〜けん(〜から)《cf.〜けー》「東京に行きゃーこぎゃんふとかと〔大きい教会〕はなかでしょけんねー」〈長崎市〉「何年前んこっでんちゃーんとわかっちけんな」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
〜けん(〜から)「なんもでけんけん;婆ちゃんの命日だけんな;うんと買うけん」〈熊本市〉【熊本】
〜けん(〜から)「おいしーけん」〈別府市〉【大分】
〜げん(〜のです)《「〜がや」の変化した語。若い世代が使う。cf.〜が・〜がや》「これもいーげんけどー;スパゲッティーに、中に入れるだけでいーげんね;〔ジャーが家に〕ないげんてねー;わたしだってちゃんとやろーと思えばできるげんよ」〈金沢市竪町〉【石川】
けんずい(間食)「もー――食べてきたん?」〈奈良市〉【奈良】
〜けんど(〜けれども)「今日は仙台たまげて寒いんだけんど」〈仙台市〉【宮城】
〜けんど(〜けれども)《「〜けん」とも》「わさびやるには雨はいーだけんな」〈中川根町〉「まだいーけんどさー;うみゃーけんどさー」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
〜けんど(〜けれども)「色〔いら〕あ落ってくるけんどのー;名料理じゃってんけんど」〈西淡町〉【兵庫】
〜けんど(〜けれども)「ほなけどな、古い古いおうちやけんどな」〈池田町〉「熱帯魚は、よーけな、きれーに見えよるけんどな」〈宍喰町竹ヶ島〉【徳島】
〜けんど(〜けれども)「としゅー(年を)とったけんど」〈中津市〉【大分】
〜けんとも(〜けれども)「もぐなのほで(もぐのは)くたびんねーけんとも」〈寒河江市〉【山形】
〜けんどん(〜けれども)「よだきけんどん(億劫だけれども);昔は夏って言よったけんどん」〈西都市〉【宮崎】
げんね※(恥ずかしい)〈県西部〉【宮崎】




(此処)「〔仕事の〕間に――さ買いに来たったでゃ」〈五城目町〉【秋田】
〜こ(指小辞の一)「花っ咲くときに雨降ると」〈藤沢町〉【岩手】
〜こ※(指小辞の一)「湯っ;皮っむけば」〈五城目町〉「そんた所で踊りっ踊るときはよ;紙;じぇん(お金);お茶っ;すが(氷);わらし;鬼」【秋田】
〜こ(指小辞の一)「お茶っ飲んでくべす」〈気仙沼市大島〉【宮城】
〜こ(指小辞の一)「そー、葉っをこーやってね」〈大子町〉【茨城】
ごあす(ございます)→ごわす【鹿児島】
〜ごあんど(〜ですよ)→〜ごわんど【鹿児島】
こい(これ)「――だば最敬礼だもんだじぇ」〈酒田市〉【山形】
ごいごいごい(自転車をこぐ時などの形容)「自転車を――でこぐ」〈佐賀地区〉【佐賀】
ごいす(ございます)「ほらいやなこっちゃ、ありがとごいした」〈大野市〉【福井】
ごいす※(ございます)「おはよー――」「お年で――」〈甲府市〉【山梨】
こー(ここ)「ほんなまー、――でにょ(ここでね)」〈天川村洞川〉【奈良】
ごー〔業〕(因果;運の悪いこと)「――な百姓っちゃ――であったなー;ごーたれ(因果な人)」〈那賀川町〉【徳島】
ごーぎ〔豪儀〕(ご苦労)《使いに行った子どもなどに》「――らったこてや〔林家こん平〕」〈小国町〉【新潟】
ごーぎに(ひどく)「――ふーだだけん(降ったんだから)」〈出雲市〉【島根】
ごーたれ(因果な人)「――じゃな」〈那賀川町〉【徳島】
こーにゅー〔購入〕(買う)「よっしゃ、ほんな――しょーか」〈境港市〉【鳥取】
ゴーヘ(前進する)《←go ahead》〈気仙地区〉【岩手】
ゴーヘー(前進)《←go ahead。大正時代より》〈天草郡河浦町〉【熊本】
こーぼーいも(ジャガイモ)《県中部で使う。cf.きんかいも》〈倉吉市〉【鳥取】
ごーやー(ニガウリ)〈那覇市〉【沖縄】
ごーやーちゃんぷるー(ニガウリの炒め物)《←インドネシア語「チャンプルー」》【沖縄】
こーらい(とうもろこし)「――焼いてもらえ」〈長浜市〉〈西浅井町〉【滋賀】
こがんこぎゃん(このような;このように)「こがん太かよ」〈佐賀市〉【佐賀】
ごきげんさん(こんにちは;元気ですか=挨拶)「かずちゃん――、よーきばってはんなー」〈近江八幡市〉【滋賀】
ごきげんさん(こんにちは;元気ですか=挨拶)「やー、――、なにしてんの」〈奈良市〉【奈良】
ごきげんよー※(こんにちは;さようなら=挨拶)「それでは皆さん――、また来週」【東京】
こぎゃん(このような;このように)→こがん【佐賀】
こぎゃん(このような;このように)「東京に行きゃー――ふとかとはなかでしょけんねー」〈長崎市〉【長崎】
こぎゃん(このような;このように)「――ばってんが、うちんとは」〈熊本市〉【熊本】
こぎる※(値切る)〈唐津地区〉「がん、こぎり方のうまかねーあんた、こぎってはまー好かんですけどね〔針すなお〕」【佐賀】
こく(する)「仕事こかねーわ」〈津久井町青根〉【神奈川】
ごく(供物)「ちょっと――たばって(いただいて)来てな」〈奈良市〉【奈良】
こくっ(転ぶ)「あれは――ですたい;ほんのこて、こけたらばからしーですよ」〈美津島町〔対馬〕〉【長崎】
こけ(きのこ)「――だきゃ(だけは)たんとはいっとるで」〈高山市〉【岐阜】
こげ※(このよう)「――によーけにあったかね〔松本侑子〕」〈出雲市〉〈隠岐〉【島根】
こげ(このよう)「もう――ん時間じゃね」〈八代市〉【熊本】
こげ(このよう)「――ないー遊び道具があるのにな」〈大分市〉「こげーうんとよろーち来ちくれち(集まってきてくれて)おーきに」〈中津市〉【大分】
こごんどー(このような)「よっ〔く〕――とこまでおじゃりやってたもーて(よくこんな所までいらっしゃってくださいまして);あら――よ好きどーて(私はこんなのを好きだから)」〈八丈島〉【東京】
ございます(ございます)「痛〔いとー〕ございましてねー;花が綺麗に咲いてくれないんで――よねー」〈港区白金台〉「お丈〔たけ〕はよー――わねー」〈中央区銀座〉【東京】
ございん※(いらっしゃいませ=挨拶)【宮城】
ござりす※(ございます)「そーでござりして――」〈気仙沼市大島〉【宮城】
ござる(ある)「エビフリャーが――わね」〈名古屋市〉【愛知】
ござる(いらっしゃる)「おまえ(あなた)たちの――ってゆーのがはや、気になって;――かいしー(いらっしゃいますか);コツをよーはや分かって――が」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
ござる(いらっしゃる)「おばーさん何怒って――の」【岐阜】
〜ござんでやな(〜でございますね)「元気ござんでやな」〈鹿児島市〉【鹿児島】
ごじぇんちゅー(午前中)「スカートの切れ買ってね、――に仕上げて」〈隠岐島〉【島根】
こしこ(これだけ)「――はいよ(ください)」〈熊本市〉【熊本】
ごしたい※(疲れる)「えーえ、くたびれた。ごしてーな」〈中川村〔伊那谷〕〉【長野】
こじたげて(しっかり)「もっと――やってかねば、おっきくなったらなんとする」〈秋田市〉【秋田】
ごしない(ください)「飲み会企画して――やー」〈米子市〉【鳥取】
こじはん※(農作業の間に食べるおやつ)「ちょっと――にすっかー」【福島】
ごしゃぐ(叱る)《←後世焼く》「もう、ごしゃがえたな;おめどごばり憎〔にぐ〕くって――んでね」〈秋田市〉【秋田】
ごしゃぐ(叱る)「かーちゃんにごしゃがれる」〈仙台市〉【宮城】
ごしゃぐ※(叱る)「おやじからごしゃがれっべした」〈寒河江市〉【山形】
ごじゃっぺ※(でたらめ)「――になっちゃんだ、ほんとおいら来ても」〈黒羽町〉【栃木】
ごじゃっぺ※(でたらめ)《「ぺ」は人名の「兵衛」》「おめー――言うなよー」〈水戸市〉【茨城】
こじゃんと(きちんと)《愛媛・高知にも》「――踊らなあかんで、ほれ」【徳島】
こじゃんと※(たくさん)「――飲む」〈高知市〉【高知】
こじゅーはん(おやつ)〈小鹿野町〔秩父〕〉【埼玉】
ごす(くれる)「ちょっこー負けて――わいなー;一本ごいて」〈境港市〉【鳥取】
ゴスタン(後進)《←go astern。大正時代より》〈天草郡河浦町〉【熊本】
ごせっぽい※(すっきりした;せいせいした)《子どもたちが留守の時など》【静岡】
こだ(このように)「昔は――ずない(大きい)ぼだもち作って;今はみんな――ちゃっこくて」〈福島市〉【福島】
ごだきゃ(ぬかるみ)〈気仙地区〉【岩手】
こだくさんに(たくさん)〈出雲市〉【島根】
ごたまし(無骨だ)〈鹿児島市〉【鹿児島】
ごだりゃんす(ところは)「ここまでの――」〈気仙地区〉【岩手】
ごちー(体格がよい;すごい=若者ことば)「九十六点て――ね、お前」【熊本】
〜ごっ(〜ように)「冬でもな、食ぶるごっなったかい(なったから)」〈西都市〉「そめん(素麺)のごっなっちょいが;だれんごっ(疲れないように)しやったもっし」〈えびの市〉【宮崎】
〜ごつある(〜ようだ)「やっぱ多いなったごつあるね」〈日田市〉【大分】
〜こっせん(〜ことはない?)《←ことあらせん》「これもかわいー――?〔若者ことば〕」【宮崎】
〜ごった(〜だろう)「このぐれーだばいーごった」〈鹿角市〉【秋田】
こったけ(これだけ)「『――?』って言われんのが一番最低」〈大洗町大洗港〉【茨城】
こったら(こんな)「――、こんだことして歩くなんば(歩いたら)だめだじぇー」〈酒田市〉【山形】
ごっちょー※(面倒;ご苦労)「――なこんで;――さん」【山梨】
ごっつい(非常に)「――きついからな」〈黒門市場〉【大阪】
ごっつい(非常に)「朝から――〔携帯電話を〕かけたのに」【徳島】
ごっつぉー(ご馳走)「昔は、ほだない、ずなーい(大きい)ぼだもちが――だったからない」〈福島市〉【福島】
ごっつぉー(ご馳走)「かなりでっけぁごっつぉない」〈塩沢町〉【新潟】
ごっつぉーさんにすわる※(きっちりと正座する)「ごっつぉーさんに座っとらんと、おたびら(あぐら)かきーな」【奈良】
ごっと(冗談;嘘)「――言うな〔林家こん平〕」〈小国町〉【新潟】
〜ごっと(〜ごとに)「昔は日待ごっと、とまえさん(船頭さん)げで〔行事を〕しよったもんなー」〈志摩町和具〉【三重】
ごっぽ(下駄の歯の間に挟まった雪)《cf.ごぼる》「――石〔雪を落とすための石〕」【石川】
ごっぽー※(非常に)【山口】
こづらがはげちょる(美人の形容)「そこの奥さんね、――ねー」〈北九州市〉【福岡】
こづらにくい(にくらしい)「――や、この子は〔道場六三郎〕」【石川】
こてさんねー(最高だ)「――に、それっこさー」〈佐久市湯川〉【長野】
〜ごと(〜ように)《「〜ごて」とも》「〔虹ノ松原は〕虹んごてこーしとる;蒸気機関車んごて」〈唐津市〉「人間で言うぎ(言えば)眉毛のごとあっとですよ;昔懐かしかごた感じでしょ」〈有田町〉【佐賀】
〜ごと(〜ように)「もろーたしこら(もらっただけの金額)で生活できるごとしていかんば;病気せんごとね;なるべく書くごとするけんね」〈長崎市〉【長崎】
〜ごとある(〜ようだ)「あんま作るもんもおらんごとある」〈天草郡河浦町〉【熊本】
ごとごっと(とっぷり〔日が暮れるさま〕)「――暮れるまでな、声〔こえー〕ばかりか分からんのに田んぼにおってな」〈那賀川町〉【徳島】
こどん(子ども)「――のし(子どもたち)がな、もー元気なのがなんによりうれしー」〈鹿児島市〉【鹿児島】
こない(このように)「――して置かんとあかんなー」〈上中町〉【福井】
こない(このように)「――なりますねやわ」〈京都市〉【京都】
こない(このように)「ワインはな、――して飲まなあかんねん」〈羽曳野市〉【大阪】
こない(このように)「――せなんだら暮らせんのかいね」〈那賀川町〉【徳島】
こねー(このように)「ほれ、〔蜜柑が〕――大きー」〈倉敷市〉【岡山】
ごぶれー〔御無礼〕(失礼=挨拶)「――いたします」〈新南陽市〉「――します;――しましょー」〈鹿野町〉【山口】
ごぼる(雪の中に足がはまる)《cf.ごっぽ・ずぼる》「ごぼったー」【石川】
こまい(小さい)「――時からな、ここよーお薬買いに来たんでよ、なー」〈池田町〉【徳島】
こまか(小さい)「私ん――時〔気動車が〕ありよったさ」〈唐津市〉【佐賀】
こみゃー(小さい)「――んがにゃー(小銭がない);――子」〈福山市〉【広島】
ごめさんです(ありがとう=挨拶)【福井】
ごめやーす(ごめんください=挨拶)「――、こんばんは」〈美濃市〉【岐阜】
ごめんくだはえせ(ごめんください=挨拶)〈気仙沼市大島〉【宮城】
ごめんくだんもしー(ごめんください=挨拶)〈上村〉【熊本】
ごめんなはんせ(さようなら=挨拶)「――、いんでこーわい」〈豊町御手洗地区〉【広島】
ごめんなんせ※(ごめんくださいませ=挨拶)【鹿児島】
ごめんやす(ごめんください=挨拶)〈上中町〉【福井】
こやん※(このような;このように)「松原がこやーん虹のごてなっちょろーが」〈唐津地区〉【佐賀】
こらえてよー※(ごめんなさい=挨拶)【和歌山】
こらっしもねー(しょうがない)→らっしもねー【岡山】
ごらんなさいませ(みてください)「座ってごらんなさいませ」〈港区白金台〉【東京】
ごりょんさん※(商家のおかみさん)【福岡】
こわい※(恥ずかしい;申し訳ない)「あれまー――こって」〈飛騨〉【岐阜】
こわい※(疲れる)「いやいや――わ」〈富良野市〉〔氷室冴子〕〈岩見沢市〉【北海道】
こわい※(疲れる)【福島】
こわい※(疲れる)【栃木】
こわい(疲れる)「餅〔もぢ〕つくと、こわくなんない?;あー腰――」〈水戸市〉【茨城】
こわい(疲れる)「あんだか――ね、今日〔地井武男〕」〈県北部〉【千葉】
ごわす(ございます)「おつかいでごわした」〈伊那谷〉【長野】
ごわす(ございます)「むつかしごわしたな;行儀がよろしゅーごわした」〈船場〉【大阪】
ごわす(ございます)《「ごあす」とも》「あいがとごわしたなー」〈鹿児島市西鹿児島駅〉「ごあんそなー(そうでございますね)、そいごあんそ;やっぱ、向かいの〔両棒餅屋の〕ほーがよあごあさんじゃしたか(良くはございませんでしたか);そげんごあしたな(そうでございますね)」〈鹿児島市〉【鹿児島】
〜ごわす(〜です)「水こ出ねーごわす」〈気仙地区〉【岩手】
ごゎんす(ございます)「高田ウタノでごゎんす」〈那賀川町〉【徳島】
〜ごわんど(〜ですよ)《「〜ごあんど」とも》「ここが桜島ごあんど」「今日〔きょ〕はやし(安い)ごわんどが;酢みそごわんど」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
こん(事)「せっこむ〔急く〕ちゅー――が良かーないだよ」「お世辞を言うなって――でしょー」〈甲府市〉【山梨】
こんげ(このように)「なして――暑いんだでろな」〈象潟町〉【秋田】
こんごり(つらら)《←こごる》〈敦賀市〉【福井】
こんた(こんな)「こったら、こんだことして歩くなんば(歩いたら)だめだじぇー」〈酒田市〉【山形】
ごんた(腕白)《「やんちゃ」より強い》「――言うたことあんで;ちょっと――やってんな;――はんや」〈奈良市〉【奈良】
〜ごんだ(〜ようだ)「婆〔ばー〕、これちーとうすけごんだーよ(薄いよ)」〈八丈島〉【東京】
こんたに(こんなに)「――おっけん(大きい)」〈南郷町目井津港〉【宮崎】
こんちゃらごわした(こんにちは=挨拶)〔中島啓江〕〈佐多町〉【鹿児島】
ごんぼほる※(子どもがだだをこねる)【岩手】
こんまい(小さい)「――ほーがえー」〈琴平町〉【香川】
ごんみょーはんです(ありがとう=挨拶)【福井】
こんめー(小さい)「また――苔を引っ張りでーち」〈大分市〉【大分】




〜さ(〜に)「バスん中乗って、ここまでねまって(座って)来るの?」〈鶴居村〉「鍋入〔はい〕ったさかなも逃げる」〈江差町〉【北海道】
〜さ(〜に)「どこか行って;先生とこ;湯浸かって」〈津軽〉【青森】
〜さ(〜に)「馬屋行って」〈遠野市〉「浜行ってきて」〈山田町〉【岩手】
〜さ(〜に)「煮立った湯こへーて(入れて);外国あたり行げば」〈五城目町〉【秋田】
〜さ(〜に)「外出てびっくりしたべした」〈白石市〉【宮城】
〜さ(〜に)「んだずー、上あがられねんだもん」〈寒河江市〉「手余裕与えでやらねば」〈酒田市〉【山形】
〜さ(〜に)「船持ってって食わせるってゆー感じだったから」〈いわき市小名浜港〉【福島】
〜さ(〜に;〜を)「学校子ども、妹うぶって勉強に行ったんだ」〈桂村〉【茨城】
〜さ(〜に)《県北部で使用》「先にえー(家)行って食っちゃってからだど」〈八日市場市〉「こっちかたし……(片づけ……)」〈銚子市〉【千葉】
〜さ(〜に)「昨日はねー、北山行ったの」〈佐賀地区〉【佐賀】
〜さ(〜よ)「花びらいーろー、出たばっかなんこれ〔女性〕」〈新潟市白山朝市場〉【新潟】
〜さ(〜よ)「少なくちゃ寂しいべ」〈小山市〉「よく転んで、年中転がってて」〈足利市〉【栃木】
〜さ(〜よ)「子どもでも何でも怒鳴る」〈玉村町〉「それがなかなか行けなくなっちまってさー」〈片品村〉「もー遊び友だち」〈邑楽町〉【群馬】
〜さ(〜よ)「やめたハズ;アタイたちにゃアイサツなし〔歌謡曲〕」「同級生ってさー、足が痛い痛いって言うからさー」〈鎌倉市腰越〉【神奈川】
〜さ(〜よ)「行かずに(行きましょう)、ほ、えべえべ」〈佐久市湯川〉【長野】
〜さ(〜よ)「だめやさー;置いとるうちに白うなったて言わはるんや」〈高山市〉【岐阜】
〜さ(〜よ)「わたしゃーふてー(太い)のが好き、大根葉(だいこんぱ)の」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
〜さ(〜よ)「終戦後やってっさー;さみしかったっさー;結構なことやと思とんの」〈伊勢市おはらい町〉「また今日も田〔たー〕いとるで、干しに来いよーて言うて、ほのー、言うといてくとさー、ほっと、帰りに来〔く〕んの」〈鳥羽市石鏡〉【三重】
〜さ(〜よ)「『〔キャベツを〕やろか』ちゅー時は〔袋に〕入れよっ」〈佐賀市〉【佐賀】
〜さ(〜よ)「今から、じゃー振〔ふ〕んさっ(肥料をまくよ)」〈えびの市〉【宮崎】
〜ざー(〜う)「これでよし(中止)にしらざー(しよう)って言うんだったら」〈甲府市〉【山梨】
〜ざーい(〜う)「早く行かざーい」〈静岡市有東木〉【静岡】
さえる(さえぎる)「私ら辺では、さいとったって猿に取られてしまうもん」〈東祖谷山村〉【徳島】
〜さか(〜から)《cf.〜さけー》「でもよ、雪もいんで(なくなって)しもーたさかよ;好〔す〕いてくれへんさか」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
〜さかい(〜から)「やり方があるさかい上手〔じょーず〕にして」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
〜さかい(〜から)「やっぱ責任ないさかいねー」〈金沢市〉「今日は雪も降らんさかいに、あんまり寒いことないがんきゃ」〈珠洲市飯田漁港〔奥能登〕〉【石川】
〜さかい(〜から)「こんなえー台あげるさかい」〈上中町〉【福井】
〜さかい(〜から)「やわらかいさかい;おいしーさかい、あがってだーこ」〈上野市〉【三重】
〜さかい(〜から)「九十一でこんだけべっぴんさんやさかい、昔はな、男泣かせで;ほれやさかいに、元気なんや」〈近江八幡市〉【滋賀】
〜さかい(〜から)「それはもー京都やなくなってしまいますさかいにねー」〈京都市〉【京都】
〜さかい(〜から)「わたしら、まだやさかいな」〈奈良市〉「わかー(若い)さかいよ」〈天川村洞川〉【奈良】
〜さかい(〜から)「朝一時〔いっとき〕の仕事やさかいだーなー」〈宍喰町竹ヶ島〉【徳島】
さかしー※(〔お年寄りなどが〕元気だ;達者だ)【大分】
さがしー(険しい)「――いろいろ歩きどぅらくて(辛くて)」〈早川町奈良田〉【山梨】
さかなかいぜん〔魚買銭〕(魚を買うお金)「売ったっていくらもならんわ、〔せいぜい〕――」〈新潟市白山朝市場〉【新潟】
〜さけー(〜から)《cf.〜はけー》「〔手が〕ではってっさげ(出ているから)」〈酒田市〉【山形】
〜さけー(〜から)「昔からやってるさけー;そばゆだったさけー、やってみやしょー」〈飯山市富倉〉【長野】
〜さけー(〜から)「日はえーさけー」〈南山城村〉【京都】
〜さけー(〜から)「七十五〔ごー〕まで入るさけーなー」〈加西市〉【兵庫】
〜さけー(〜から)《cf.〜さか》「そやさけー〔桂文福〕」〈桃山町〉【和歌山】
さけのよ(鮭)《酒と区別して》【福島】
さげる※(持ち上げる)【広島】
さしねー(さわがしい)「さしねないな、何起こしちゃんずよ」〈田舎館村〔津軽〕〉【青森】
さすけね※(問題ない)《←差し支えない》「あーそんなの――」【福島】
さねば(しなければ)「酒田のことばもっと大事――ねーはげ(ならないから)」〈酒田市〉【山形】
さばきがつかんほど(たくさん)〈出雲市〉【島根】
ざまわり〔座周〕(席順)「おとさんの――には座れんの」〈早川町奈良田〉【山梨】
さむしー(さみしい)「男衆と一緒にいかにゃー――じゃんけー」〈甲府市〉【山梨】
〜さよ(〜よ)「いー葡萄さよー」【山梨】
〜さん(〜なさい)「やっちょるともいさん(思ってください);見てみんさんな」【山口】
〜さん(名詞につける丁寧の接尾語)「仏さん;おひーさん(太陽);おいもさん;お豆さん;お玉さん;あめ〔飴〕さん;清水さん〔寺〕;八坂さん〔神社〕」【京都】
〜さんしぇ(〜なさい)「刺身にしてまってなんぞ食べっさんしぇ」〈境港市〉【鳥取】
さんじました〔参〕※(〔訪問時に〕ごめんください=挨拶)〈津和野町〉【島根】
〜ざんす(〜です)「葉っぱの息がよくできなくなるんでざんしょね;そーなんざんす;階段教室はこのあたりざんすよ;そーざんすねー」〈港区白金台〉【東京】
さんのーがーはい(1、2の、3、はい)【福岡】




〜し※(〜よ〔命令〕)「食え;寄ってけ;おみんな、うまい葡萄食いにこー」「車ん中で寝てろ」〈甲府市〉【山梨】
〜じ(〜ないで)「お姉さんち言わじーにゃー(お姉さんと言わなくちゃ)」〈佐賀市〉【佐賀】
〜じ(〜ないで)「かっこよく切ら、あいで(あれで)、たたっしびっど(叩いて細かくするよ)」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
しあわせます※(都合がいい;便利だ;ありがとうございます=挨拶)「ほん――のーた」【山口】
〜じー(〜よ)《新しい事実の指摘。「×俺は待ってるじー」とは言えない》「すっごくかわいーじー;似合うじー」〈金沢市竪町〉【石川】
しーて(あまり)「格好は――変わらんよーでもねー」〈三隅町〉【島根】
しーとる(好いている)「――ぼー;我〔わ〕がしーたもんで世界一にならにゃー」〈熊本市〉【熊本】
しーよ(しなさいよ)「えー加減にしーよー」〈徳島市〉【徳島】
しうゃー(したたかで気が強い)「そんだしたって、あっこのおばーがまたそれにかけて――じゃ;あのくれぁー――しゅーと(姑)じゃーさー」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
〜じぇ(〜よ)「そーならねばねんな(ならないの)でんだじぇ;こんなことせばおめさん、みんな手、べらっと出てんだじぇ」〈酒田市〉【山形】
しぇーがなー(やり甲斐がない)「仕事あらへんしけ、――て」〈香住町〉【兵庫】
じぇに〔銭〕(お金)「だれも――けねーったの」〈寒河江市〉【山形】
じぇに〔銭〕(お金)「あと父ちゃんに言って――もらえばいーだかんな」〈八日市場市〉【千葉】
しぇわねー〔世話無〕(差し支えない)「――、むっちゃんに許しうけとんじゃけー」〈倉敷市〉【岡山】
じぇんこ(お金)「そういんだ(そういった)――使うず」〈五城目町〉【秋田】
しぇんしぇー(先生)【鳥取】
〜しか(〜のほう)「何しかしたって、もーお前よ、向こ先近うなってきたのら(ねえ)」〈十津川村〉【奈良】
〜しか※(〜のほうが;〜が一番)《「〜ほかない」「〜しかない」(限定)の対応から類推して「〜ほか(〜ほうが)えー」に「〜しかえー」(比較)を当てた》「カニやったらこっちしか(こっちの方が)えーわ;よー、近所よりこっちしか安いんやでー;おとーさんタイしか(タイが一番)好きなんかなー」〈和歌山市〉【和歌山】
しかけぶり(にわか雨)《しかけ雨とも。仕事をしかけようとするときに降ってくる雨》【鳥取】
しかんだ(びっくりした)《変なおじさんに会ったときなど》〈那覇市〉【沖縄】
じぎなしに〔辞儀無〕(遠慮なく)「お辞儀なしにいただきやんす」〈盛岡市〉【岩手】
じくゎんかんさー(土地の神様)「――に〔苗を〕あげもそ」〈えびの市〉【宮崎】
〜しけ(〜から)「手が足らんよーになるしけ;仕事あらへんしけ;年寄ったしけな」〈香住町〉【兵庫】
しごーする(さばく;料理する)「――してくれる」〈豊町御手洗地区〉【広島】
しごがならんほど(手がつけられないほど=たくさん)〈出雲市〉【島根】
しこたま(たくさん)〈出雲市〉【島根】
〜しこら(〜だけ)「もろーたしこら(もらっただけの金額)で生活できるごとしていかんば」〈長崎市〉【長崎】
しし(イノシシ)「今年はさ、――来るきん、どーやら分からん」〈東祖谷山村〉【徳島】
シシャモ(シシャモ)《←アイヌ語》【北海道】
ししゅーか※(可愛らしい)《最近主に唐津地域で》「レンゲとか菜の花とか――ですもんね」〈唐津地区〉【佐賀】
したたかに(たくさん)〈出雲市〉【島根】
しちくでー(しつこい)「しじくでーガキだーなー」〈山田町〉【千葉】
しちべ(尻)「――からもーこすだねわ(もぐり込むんじゃないよ)」〈松江市〉【島根】
しっかと(しっかりと)「しっかーとやらんまいけ(やろうよ)」【富山】
しっかり(たくさん)「――ある」〈県南部〉【神奈川】
じてんこ(自転車)「わえ(俺)の――もじけたよー(壊れたよ)〔桂文福〕」〈桃山町〉【和歌山】
しとねる(こねる)「やーと辛抱してしとねた味噌だで、悪くならん」〈岡崎市〉【愛知】
しとびょー〔四斗俵〕(四斗入っている米俵)《古道大意(1824)にも見える語》「秋の米を、農協へ出すんでも――の俵を八十俵出しよった」〈庄原市〉【広島】
しなごい(ごわごわしている)《京都では「しなっこい」(やわらかい)》「これ〔菜っ葉〕もしなごないな(ごわごわしていないですか)」〈上野市〉【三重】
しならづよい(見かけによらず丈夫)→しんならづよい【新潟】
じなる(怒鳴る)「じなっても誰も出てこねーんだい」〈黒羽町〉【栃木】
しに(非常に=若者ことば)「――疲れた」〈那覇市〉【沖縄】
しにかぶる(死にそう=若者ことば)《「眠りかぶる」なども》「練習がしんどくてもう――けん」【熊本】
しぬる(死ぬ)〈上野市〉【三重】
しばれる※(非常に寒い)「今朝はがいにしばれたっしょ」〈富良野市〉【北海道】
しま〔島〕(岩)《黒潮に面した東海地方などでも》「〔網を〕――へかいて(岩に引っかけて)、破ったり破られたり」〈串本町串本漁港〉【和歌山】
しまいがいーのー(夕方の挨拶)「『――』『はーい。あー、まー、あがんない』」〈高千穂町〉【宮崎】
しまう(乗り切る)「手少なで、人並みにかんのん(農繁期)がしまえん(乗り切れない)もん」〈那賀川町〉【徳島】
しまつがつかんほど(たくさん)〈出雲市〉【島根】
じみ(みみず)【新潟】
しみてまる(凍ってしまう)〈田舎館村〔津軽〕〉【青森】
しみる(冷え込む)「ずいぶん春先しみやしたにな、ちょいとしみてな」〈佐久市湯川〉【長野】
しもた(済んだ)「よーい、――ね?(仕事済んだ?)」【宮崎】
しもたる(壊す)「体――と大変や言うてなー」〈鳥羽市石鏡〉【三重】
じゃ※(応答の語)「『今日はいい天気じゃな』『――、――』」【岡山】
〜じゃ(〜だ;〜よ)「今日だばあずましー日だじゃ〔木野花〕;あーけー(痒い)、けーじゃ〔木野花〕;わいはー、びっくりしたじゃ〔木野花〕」〈青森市〉【青森】
〜じゃ(〜だ;〜よ)「〔塩が〕えれーしょっぱいじゃー」〈朝日町〉【富山】
〜じゃ(〜だ;〜よ)《県東部で使う》「暑うなったら帰るじゃ;なんしょるじゃ、早う来るじゃが」〈智頭町〉【鳥取】
〜じゃ(〜だ;〜よ)「思い出すじゃ;てご(手伝い)しよったじゃ;燃やしちょけよっちゅーんじゃ」〈鹿野町〉【山口】
じゃー(そう)「――、じゃろーじゃろー、そりゃー――で(それはそうだよ);――のら(そうだな);じゃなーじゃなー(そんなこと無いよ)」〈十津川村〉【奈良】
じゃーく(大工)【佐賀】
しゃーけんど(だけど)〈新居浜市〉【愛媛】
じゃーじゃー(そうだそうだ)「『豆腐入れたら〔冷や汁は〕うめーなる、まだねー』『――』」〈西都市〉【宮崎】
じゃーじゃーじゃー(雨が降る時などの形容)〈佐賀地区〉【佐賀】
〜しゃい(〜なさい)「〔食事を〕あがらっしゃい;じょんのび(ゆっくり)していがっしゃい」〈塩沢町〉【新潟】
〜しゃい(〜なさい)「太いほうで編まっしゃいな」〈隠岐島〉【島根】
しゃいしゃいしゃい(自転車をこぐ時などの形容)〈佐賀地区〉【佐賀】
じゃがじゃが(そうだそうだ)「――、やっぱり味がやわらしーなってくるもんね」〈西都市〉【宮崎】
しゃがむ(凍える)「山にんじん摘むにも手がしゃがまねでいーよ」〈栄村〔奥信濃〕〉【長野】
〜じゃかん(〜ではないか)「ここん家でゃーぐらやんじゃかんち(大暗闇じゃないかと)」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
〜じゃけー※(〜だから)「わしゃ踏んだらモーター(自転車)じゃけー」〈福山市〉【広島】
じゃじゃじゃ※(いやいやいや;どうもどうも)「――、石屋のお母〔が〕さんで」〈盛岡〉【岩手】
しやっ(なさる)「だれんごっ(疲れないように)しやったもっし」〈えびの市〉【宮崎】
しゃっきらもない(愚にもつかない)「――こと言うな〔林家こん平〕」〈小国町〉【新潟】
しゃっこい(冷たい)《cf.ひゃっこい(福島・埼玉)・ひゃっけー(神奈川)》「しゃっこくねー? しゃっこくないかい?」〈鶴居村〉【北海道】
しゃっしゃと(さっさと)「――食べて、――出て」〈高松市〉【香川】
しゃっちがしゃーしーっちゃ(非常におせっかいだ)〈北九州市〉【福岡】
じゃっどがい(そうですか)〈鹿屋市〉【鹿児島】
じゃに(非常に;たくさん)《cf.じょーに》〈出雲市〉【島根】
じゃねー(ですね〔相づち〕)〔赤星たみこ〕〈日之影町〉【宮崎】
〜じゃねー(〜ではないか)「何とかじゃねー」【茨城】
〜じゃひ(〜です)「じゃひな(ですね);てげてげじゃひが(適当だもの)」〈えびの市〉【宮崎】
じゃみじゃみ※(〔テレビの画面などが〕映りが悪くなった状態)【福井】
〜じゃもん(〜だもの)「にゃーん(ないの)じゃもん」〈福山市〉【広島】
〜じゃん(〜ではないか)「そーはイカのおちんちんってあんじゃんよ」〈台東区浅草〉【東京】
〜じゃん※(〜ではないか)《←〜じゃ あんかよ》「これ、かわいーじゃん;低調気味じゃん;恋より友情じゃん〔若者〕;きれーな色がいーじゃん〔中年〕」〈横浜市〉「けっこー〔麺が〕薄くなったよーじゃんか」〈津久井町青根〉【神奈川】
〜じゃん※(〜ではないか)《若者よりも年輩者がよく使う》「いー葡萄じゃん」「さむしーじゃんけー;いーじゃんね」〈甲府市〉【山梨】
〜じゃん(〜ではないか)《「〜じゃ」とも》「おみゃーも静岡県人だっちょーじゃん」〈岡部町〔県中部〕〉「〔大根の〕葉っぱがわさわさするじゃ」〈天城湯ヶ島町〉「こんな大ヒット曲が生まれてるじゃんか」【静岡】
〜じゃん※(〜ではないか)「そーじゃん」〈県東部〉【愛知】
〜じゃん(〜ではないか)「〔逃げる魚が〕全部あとひっ(後に続く)とじゃん」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
シャンス〔相思〕(恋人)〈天草郡河浦町〉【熊本】
じゃんぼ(髪)「――刈ってけんじゃ」〈江差町〉【北海道】
じゃんぼや(両棒餅屋)「ま、三軒は――なー、もー、うちの周囲は」〈鹿児島市〉【鹿児島】
しゅーっと(擬音表現の一)「〔威勢よかったフグが〕また――いく」〈黒門市場〉【大阪】
じゅのび(楽)→じょんのび【新潟】
〜しょ(〜でしょう)「おいしーっしょ;飲めばいーっしょやー」〈小樽市〉「いーっしょー」〈岩見沢市〉【北海道】
〜じょ(〜だ)「淡路通って行たんじょのー」〈西淡町〉【兵庫】
〜じょ※(〜よ)《女性のことば。主に徳島市内。cf.〜でよ》「ちゃんと踊らんかったら知らんじょ」「各務さんのご主人って素敵な人なんじょ;なんか堂々とな、歩いとんじょ;ほんなん言うたら知らんじょ」〈徳島市〉【徳島】
しょー(非常に)「――むせるの(蒸し暑いね)」〈東祖谷山村〉【徳島】
しょー(非常に)「――飲むぞ」〈高知市〉【高知】
〜しょー(〜でしょう)「和歌山、がんばらな、あかないしょー;ファンやいしょー(ファンでしょう)〔桂文福〕;もーえーわーしょー(いいでしょう)〔桂文福〕」【和歌山】
〜じょー(〜ばかり)「なんかほんと、すもつくれんもんのじょー(つまらない物ばかり)、やりよるな」〈大分市〉【大分】
〜しょー〔衆〕(〜さん)「六十苅の――、ござるかいしー(いらっしゃいますか)」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
しょーし(恥ずかしい)《←勝事・笑止》【高知】
しょーしー※(恥ずかしい)《←勝事・笑止》【長野】
じょーだり※(いつも)「あいつは――食っとるわ」【奈良】
じょーに(たくさん)《cf.じゃに》〈浜田市〉【島根】
じょーに※(たくさん)《cf.じゃに》「――貰うておたえがとーありますねー」【山口】
じょーもんさん(美人)〈博多〉【福岡】
しょきゃ〔形容詞〕(知っている)「おまいがいつもしょかんのーじゃ(お前がよく知っているだろう)」〈八丈島〉【東京】
しょし(恥ずかしい)《←勝事・笑止。cf.めぐせ》〈南部〉【青森】
しょっからい(〔塩などが〕しょっぱい)《cf.からい・しょっぱい》「あら――やー」〈富山市〉【富山】
しょっぱい(〔塩などが〕しょっぱい)《cf.からい・しょっからい》「えれー――じゃー」〈朝日町〉「すげーしょっぺぁーわ」〈黒部市〉【富山】
じょっぴん※(鍵)「ちょっと待って、――かる(鍵を掛ける)の忘れてきたから〔氷室冴子〕」【北海道】
しょろしょろ(もたもた)「――してると、置いてぱしる(行く)ぞ」〈静岡市有東木〉【静岡】
じょん(上手)「孝明さん〔木を育てるのが〕――だな」〈寒河江市〉【山形】
しょんない(しょうがない)「――な、毎日」〈中川根町〉【静岡】
じょんならん※(どうしようもない)「――な」〈高松市〉【香川】
じょんのび(楽)「今日は――だ、ほんとに」〈栄村〔奥信濃〕〉【長野】
じょんのび※;じゅのび(楽)「まー今日もまた雨降るんだんが、じょんのび(ゆっくり)していがっしゃい」〈塩沢町〉【新潟】
じらー(なんちゃって=若者ことば)「でも、〔歌の意味が〕なんか伝わる、――」〈那覇市〉【沖縄】
しらしんけん※(一生懸命)【大分】
じらをゆー(だだをこねる)「じらを言うちゃいけん」〈山口市〉「足下の所謂政府へじらを云ふの類を快とするなれば〔吉田松陰の手紙〕」【山口】
しる(する)「こそこそ音がしんだよー」〈鎌倉市腰越〉【神奈川】
しる(する)「これでよし(中止)にしらざー(しよう)って言うんだったら」〈甲府市〉【山梨】
しろしー※(うっとうしい;かったるい)《←汁しい》「――天気やねー;今日は売れなくて――」【福岡】
しわい(つらい;苦しい;〔食物が〕固い)「なんとて汗とあれとで――けーねー」〈浜田市〉【島根】
しわっと(そっと)「しわーっと入〔はい〕れよ」【徳島】
しん(しない)「えーもんがでかせや――で」〈常滑市〉【愛知】
しんぐゎつ(四月)「明治三十二年――五日生まれ」〈那賀川町〉【徳島】
しんじょーしんじょい(差し上げる)《←進上・進ぜよう》「お前、これしんじょい」〈伊吹島〉【香川】
しんどい(疲れる)「もーやね(肩)が――か?」【徳島】
しんならづよいしならづよい(見かけによらず丈夫)《新潟の県民性を表すことば》【新潟】
しんなりがんじょー(見かけによらず丈夫)「私なんか――でだめ」〈足利市〉【栃木】




〜す(〜です)「大変だったんな」【秋田】
〜す(〜です)「ご紹介させていただき;すがすがすぃー;ぐっと寒いぺ」〈仙台市〉「お金取るよんなったかね」〈気仙沼市大島〉【宮城】
〜す(〜です)「一本でいっ」〈米沢市〉【山形】
〜ず(〜う)「信州行か〔神津善行〕;釣りに行かずー〔神津善行〕;どーしら(どうしよう)」〈佐久市〉【長野】
〜ず(〜う)「急いでちっとでも明るいうちに出てやらよ(やろうよ);みんな〔盆踊りを〕習わよ(習おうよ)」〈静岡市有東木〉【静岡】
〜ず(〜よ)「〔代金は〕なんぼすら?;お金使うこどがおもしれぁ;じぇんこ使う;話した」〈五城目町〉【秋田】
〜ず(〜よ)「んだねー;大したもんだべずー」〈寒河江市〉「ご飯出しもしねで、しったんだべよー(したんでしょう)」〈米沢市〉【山形】
すあみ(不漁)「――や、なんにもない」〈串本町〉【和歌山】
すい(酸っぱい)「――やつは余計――よってにな」〈羽曳野市〉【大阪】
すいこっ(すりこぎ)「――でたたっちらけっせー(叩いて細かくして)」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
すいとー〔好〕※(好きだ)「ばりばり――」【福岡】
ずー(間もなく繭を作る蚕)〈藤岡市〉【群馬】
〜すかに(〜から)「お前あんばいと(うまいこと)かかーにしとかんすかに(しておかないから)」〈十津川村〉【奈良】
すく(〔心地よい風が〕吹く)「えー風――なー、ここは」〈南山城村〉【京都】
すく(耕す)「ちょっと田〔たー〕すいて来て」〈高知市〉【高知】
ずく※(やる気;根気;元気)「――を出せ;小〔こ〕――(細々とした仕事を骨惜しみせずする気力);――なしは一生の赤字」〈全域〉「なんか――がなくなったんだか、おれもへー、くたびれるよーになっちゃったわへ;大〔おー〕――になったでなー(気力がなくなったからねえ)」〈中川村〔伊那谷〕〉「冬は、――出さねけら食べていかんねよ」〈栄村〔奥信濃〕〉【長野】
すくも(もみがら)「焼いてすぐも乗っけちぇば」〈銚子市〉【千葉】
〜すけ(〜から)「いーもの食ってっすけ」〈江差町〉【北海道】
〜すけ(〜から)《cf.〜はんで》「彼岸も近くなったすけ;んだすけ;好きだったすけ」〈百石町〔南部〕〉【青森】
〜すけ(〜から)《県南部では「〜(だ)がら」となる》〈県中部・県北部〉【岩手】
〜すけ(〜から)「小野さーん、用があるすけ」〈村上市岩船港〉「あいだすけなー」〈塩沢町〉「これは重てーすけ、だちゃかんぞー」〈赤泊村〔佐渡〕〉「そらヤマンバだすけ、行〔い〕がんほーがえーぞ」〈長岡市〉【新潟】
〜すけ(〜から)「さぶいすけ」〈栄村〔奥信濃〕〉【長野】
〜すけぁー(〜はずがない)「あたらんすけぁーな(当たるはずがない)」〈高山市〉【岐阜】
ずっ(出る)「元気の――こと探さんば」〈佐賀地区〉【佐賀】
すっけん(そのような)「――とこまで」〈栄村〔奥信濃〕〉【長野】
ステンショ(駅)《←ステーション》〈横浜市〉【神奈川】
ずど(非常に)【岡山】
すどりゃー(罵るときの語)「おどりゃー、――、わりゃー」〈津山市〉【岡山】
ずない※(大きい)「昔は、こだ――ぼだもち作って;昔のは、ずなかったよねー」〈福島市〉「あんまりずねーんでもなんねーし」〈三春町〉【福島】
ずねぁー(気が強い)「いっかにしてもあすこの嫁っこもさー、――嫁だったよなー;嫁っこだってずなくなけりゃいられねぁーねー」〈天城湯ヶ島町〉「ずなしの早泣き(気が強いくせにすぐ泣いてしまう)」〈三島〉【静岡】
すべらか(なめらか)「〔そばが〕――になったー」〈飯山市富倉〉【長野】
ずぼる(雪の中に足がはまる)《cf.ごぼる》「ずぼっとるー」【石川】
すむ(疲れる)「腰がすんどー(疲れている)」【徳島】
すもつくれん※(つまらない;面白くない)「なんかほんと――もんのじょー(物ばかり)、やりよるな」〈大分市〉【大分】
ずやぐに(無理せず;気長に)「根つめねで――にやらいんね」〈白石市〉【宮城】
〜ずら※(〜だろう)「八、九〔くー〕、十〔とー〕って京都行くずらー?」〈甲府市〉「きれーどぅら」〈早川町奈良田〉【山梨】
〜ずら※(〜だろう)「そーずら」【長野】
〜ずら※(〜だろう)「静岡ってえーとこずら?」〈岡部町〔県中部〕〉「まだいーずら?;おろ抜きの段階ずら?」〈天城湯ヶ島町〉「そんなこたーねーずら;きゃァるが啼くんで雨ずらよ〔ちゃっきりぶし〕」【静岡】
ずるずるべったり(ゆっくり)「――で、めんめら(私たち)行こーよ」〈天川村洞川〉【奈良】
ずんだれ(しまりがない)「ほんの――が」〈鹿児島市〉【鹿児島】
ずんど(ずっと)「〔ナスの値段が〕――高いときさねぁー」〈大東町〉【島根】
ずんばい(たくさん)「ほら、も、――買っくいやった(くれました)」〈鹿児島市西鹿児島駅〉「ずんばーあっでやなー」〈川辺町〉【鹿児島】
すんませなんだ(すみません;ありがとう=挨拶)「こないだはえー百合もらって――」〈福部村〉【鳥取】




〜せ(〜て)「夏になっ、ぬっか(暑い)時にゃもー;昼んうちがんばっせー、;いんのくそ〔犬糞〕だっちゅっせーな」〈えびの市〉【宮崎】
〜せ(〜て)「そっせーな、そいで、ふかせっせーな(削いで、そして蒸かしてね)」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
〜せ(〜なさい)《「〜しぇ」とも。自分より目下に言う。cf.〜はんしょ》「読まっ」〈会津若松市〉【福島】
〜せ(〜なさい)「えーばっせー(歩きなさい)」〈秩父市〉【埼玉】
〜せ(〜なさい)「のぼらっせーよ(上がってください)」〈津久井町青根〉【神奈川】
〜ぜ(〜よ)「日本人のあか抜けさってゆーのだってあるんだ」〈中央区銀座〉【東京】
〜ぜ(〜よ)《女性も》「お茶持ってきたがや」〈高岡市〉「はんぐさ(非常に)安いがやぜー」〈氷見市〉【富山】
〜ぜ(〜よ)《女性も使用》「葱っつーのはさ、あれだ」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
〜ぜ(〜よ)「『ちょっと見せて見られー』『えー』」【岡山】
〜ぜ(〜よ)「手抜きはすられん;丁寧になせないけん;入れてあげないけんの」〈宇和島市〉【愛媛】
〜ぜぁ(〜よ)「やっと、さばさばしたぜぁ〔立松和平「遠雷」〕」【栃木】
せう(言う)《cf.せーう(神奈川)》「そばんまく(うまく)こならねーって――んだよ;さんざんだせーっても;もー一杯どーだいって――さけーなー」〈飯山市富倉〉【長野】
〜せー(〜ねえ)「これは注文でせー;あのせー;あそこんとこにストーブ一台入れてもらいたいんねぁー;駄目だでば、駄目せー」〈村上市岩船港〉【新潟】
せーう※(言う)《cf.せう(長野)》【神奈川】
せーじゃけど(けれども)「――、お前〔ツチノコが〕入〔へぁ〕っとってみ、きょーてーぞ」〈吉井町〉【岡山】
せーだ(ジャガイモ)「この――もみろ、みちこさん」〈津久井町青根〉【神奈川】
せからしか※(うるさい;わずわらしい)「――、腹かいた(怒った)」〈博多〉【福岡】
せっ(咳)「――が出んもんじゃっで(出るので)」〈川辺町〉【鹿児島】
せっ(節句)〈川辺町〉【鹿児島】
せっかくどーもない(いつもお世話になってます=挨拶)〈福島市〉【福島】
せっこみや(せっかち)「うちじゃ――でしょ」【山梨】
せっと(しないで)「遊びばー(ばかり)――、身を固めなひゃー(なさい)」〈福山市〉【広島】
せば(すれば)「こんなこと――おめさん、みんな手、べらっと出てんだじぇ」〈酒田市〉【山形】
せば※(それでは)《cf.へば》【秋田】
せばい(狭い)「ここが――でしょー」〈豊町御手洗地区〉【広島】
〜ぜよ※(〜よ)「うまいぜよ、これ蒲焼きにしたら」〈伊野町〉【高知】
〜せる(〜なさる)「だっれも怒らっん;警察の人が言わたでなも;言わっせるかしらんけど」〈美濃市〉【岐阜】
せんぐり(何度も)「――なー、着がえて」〈近江八幡市〉「畑にはもー次から次から――、――用があってなー」〈西浅井町〉【滋賀】
せんどぶり※(久しぶり)「――やなー」【兵庫】
せんない(つらい)「子ども心にもてご(手伝い)すんのは――もんじゃけーね」〈鹿野町〉【山口】




※(はい〔ものを渡すときの語〕)《偉そうな・ぶっきらぼうなニュアンスもある》「国井さん、――」【岡山】
〜ぞ(〜ぞ)「汗の出とらん者〔もん〕は、もー、かど(外)で踊らっそー(踊らせるぞ)」【徳島】
〜ぞ(〜ぞ)「今はもー、たび(他所)から来ちょらんにゃーなかろーでっ;ないでしょー」〈美津島町〔対馬〕〉【長崎】
〜そい(〜ねえ)「おらどこ前の畑へそい;あのヘビ相当そい、かなりこんくらいも周りあったんだぞい」〈塩沢町〉【新潟】
そいぎー※(それならば;さようなら=挨拶)「そーいぎんた(それならば)」〈佐賀地区〉→〜ぎ【佐賀】
そいぎんた※(それならば;さようなら=挨拶)→〜ぎ【長崎】
ぞーぐい(いたずら)「――しょっぎ(いていたら)くるわるっ(叱られる)」〈佐賀地区〉【佐賀】
そーだねす(そうですね)〈気仙沼市大島〉【宮城】
ぞーたん(冗談)《←雑談》「――のごとてん言わんけん」〈佐賀地区〉「――のごと、そりゃあんた、そぎゃん話はなかですばい〔針すなお〕」【佐賀】
そーだんべ※(そうだろう)→〜べー;〜だんべー【埼玉】
そーでござりしてござりす(さようでございます)〈気仙沼市大島〉【宮城】
そーでござりす(そうでございます)〈気仙沼市大島〉【宮城】
そーなん※(そうなの)→〜ん【埼玉】
そがー(そのよう)「他人には――なことはできんけー」〈豊町御手洗地区〉【広島】
そがん(そのような;そのように)「まー――こと言わんな、いーことがある」〈倉敷市〉【岡山】
そがんそぎゃん(そのような;そのように)「そがんねー(そうですね);ぎゃーけ(風邪)すっさ、そがん寒か時」【佐賀】
そぎゃー(そのよう)「――なことを考える」〈香住町〉【兵庫】
そぎゃーそぎゃん(そのような;そのように)「わたしの年輩な、そぎゃーたび(他所)から来た人はおらんが」〈美津島町〔対馬〕〉「やっぱそぎゃんにその、〔網が〕一目〔ひとめ〕でん破れたりゃ〔魚が〕逃ぐっとな?」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
そぎゃん(そのような;そのように)「そぎゃーんことすりゃー、いけんがなー〔MALTA〕」〈倉吉市〉【鳥取】
そぎゃん(そのような;そのように)→そがん【佐賀】
そぎゃん(そのような;そのように)「――鶏フンば担〔にのー〕ていくとぞ」〈八代市〉【熊本】
そくさい〔息災〕(元気)《cf.そくさい(県東部)》「――け(元気ですか=挨拶)」〈県西部〉「あー――で帰られた」〈小杉町〉【富山】
そくさい〔息災〕(元気)「――なわ、悪いゆーたこと聞いたことないもんねー」〈加西市〉【兵庫】
そぐる(しごく)「藁そぐらにゃーならず」〈庄原市〉【広島】
そげ(そのよう)「おかーさん、なっど――(そんな)行くんど」〈志摩町和具〉【三重】
そげ(そのよう)「――、――(そうだそうだ)」〈出雲市〉〈隠岐〉【島根】
そげ(そのよう)「――!(そうだ!)〔思いついたときの語〕」〈八女市〉【福岡】
そげ(そのよう)「――んむぞきー(可愛らしい)かい?」〈大分市〉「なんじゃき――ん約束破るんな」〈野津町〉【大分】
そげ(そのよう)「――んごあしたな(そうでございますね)」〈鹿児島市〉【鹿児島】
そごん(そのように)「おめーらが勝手に――したんのーか(そのようにしたんだろうが)」〈八丈島〉【東京】
そだんにかよー(そうじゃないかね)「あんだって(何でも)――」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
そっだ(そのよう)「蜜柑を――に、ちょーちゃんに叱られる」〈倉敷市〉【岡山】
〜ぞな(〜よ)「よー言うぞな、もうあなんこと」〈琴平町〉【香川】
〜ぞね(〜よ)「おじさんの顔まで思い出しますぞね」〈香北町〉【高知】
そねー(そのように)「――よっけ穫ってもいーかしら」〈倉敷市〉【岡山】
〜そめ(〜初め)「お寺へ行って踊りそめゃあ(踊り初めは)男衆が一番早く踊る;本堂さんの前でたたきそめゃな(たたき初めだよ)」〈静岡市有東木〉【静岡】
そやで(だから)「――な、どんだけな、店が暇でもな、商売を空けたらいかん」〈伊勢市おはらい町〉【三重】
そやん※(そのような;そのように)「――もなっちょるばってんが」〈唐津地区〉【佐賀】
〜ぞよ(〜よ)「わたしさっき、怖いことしよったんぞよ」〈東祖谷山村〉【徳島】
そら(高いところ)〈浜田市〉【島根】
そらつかい(そらとぼけること)「そらを使う」〈三島市〉【静岡】
そらほどに(たくさん)〈出雲市〉【島根】
そんげ(そのように)「あんた――せんでもいっちゃが(いいですよ)」【宮崎】
そんた(そのような)「――所で踊りっこ踊るときはよ〔浅利香津代〕」【秋田】




〜だ(〜だ〔活用語につく〕)「一年に一回ぐりゃー作るよ;尾瀬がよく見えるよ」〈片品村〉【群馬】
〜だ(〜だ〔活用語につく〕)「栗も昔は毎朝栗ひれー行ったむし」〈小鹿野町〔秩父〕〉【埼玉】
〜だ(〜だ〔活用語につく〕)「これが一番いーよ;こんなにしっかり〔実が〕なっでるやづの方がいーだーて;〔実は〕うまいがら」〈八日市場市〉【千葉】
〜だ(〜だ〔活用語につく〕)「けっこー硬いよーに見えたけど;えー」〈津久井町青根〉【神奈川】
〜だ(〜だ〔活用語につく〕)「そーでもねーよ」「九月も行くよ」〈甲府市〉「ぎゃーに(非常に)離れてるもの」〈河口湖町〉【山梨】
〜だ(〜だ〔活用語につく〕)「下仁田葱の苗〔にゃー〕だってもらって植えたよ;かうゃーそー(可哀相)食えねぁーよ」〈天城湯ヶ島町〉「そーしちゃ家を出るよ」〈静岡市有東木〉【静岡】
〜だ(〜だ〔活用語につく〕)「そーゆーことになっちゃうけど;取ってきゃえーて」〈常滑市〉「三年かけて味噌作るよ」〈岡崎市〉【愛知】
〜だ(〜だ〔活用語につく〕)「だらっ(=だらず)で(ばかだよ)、あいつは〔MALTA〕」〈倉吉市〉「どこに行きよる?」〈福部村〉【鳥取】
〜だ(〜よ)「ないだー;行かんかだー」「はよしーだー(早くしなさい)」〈徳島市〉【徳島】
だー(ねえ)「あのー、――、ほのぐらいなー;朝一時〔いっとき〕の仕事やさかい――なー;まー『はい』とか納得したゆーときのあれやったら『――なー』ゆーて、こー、ぱっと言うけんどね」〈宍喰町竹ヶ島〉【徳島】
だーこ(ください)《←いただこう》「だいじょーぶ、食べて――;おいしーさかい、あがって――」〈上野市〉【三重】
だーこん(大根)《備後では「でゃーこん」》〈安芸〉【広島】
だーだーだー(逃げる時などの形容)「――でちん逃げて」〈佐賀地区〉【佐賀】
〜たい(〜だ;〜よ)「可愛がりすぎたい;呼びとめよったったい;時間がたったったい」〈博多〉【福岡】
〜たい(〜だ;〜よ)「けちばつけよーわけたい」〈有田町〉【佐賀】
〜たい(〜だ;〜よ)「〔体が〕丸いけ、ころんで回るったい」〈美津島町〔対馬〕〉【長崎】
〜たい(〜だ;〜よ)「餅屋は餅一丁で飯食て行けっちゅーこったい;もうお手上げたいなー;賑わいよったい;もっこすにしたっちゃたい(してもね)、通じとるわけたい」〈熊本市〉【熊本】
〜だい(〜だよ)「帰ってきたっつー感じすんだいな」〈津軽〉【青森】
〜だい(〜だよ)「今はあい(あれ)だいなー;どこ行くだい」〈片品村〉【群馬】
〜だい(〜だよ)「こればかりはほーんと途中で開けるわけにいかねーから困っちゃうんだいな」〈桂村〉【茨城】
〜だい(〜だよ)「今はみんなおんなじだいな;火の車だい」〈深谷市〉「昔の人は面白かったんだいな」〈三郷市〉「そーだいねー;そーだいのー」【埼玉】
〜だい(〜だよ)「どーも解〔げ〕せなかっただいね」〈山田町〉【千葉】
たいが(非常に)《←大概》「たいーがもっこす(頑固者)たい、こぎゃんばってんが、うちんとは」〈熊本市〉【熊本】
だいこ(大根)「またでっけー――だなー」〈塩沢町〉【新潟】
だいじ※;だいじぶ(大丈夫)《中高年層は「だいじぶ」、若年層は「だいじ」》〈河内町〉【栃木】
だいしょー(少しは)「骨が今から――できるよーなものらしーですけーねー」〈浜田市〉【島根】
だいしょーおせん(大丈夫です)「ありがとーございますけど――わ」〈近江八幡市〉【滋賀】
たいそー(非常に)〈出雲市〉【島根】
たいそー(面倒)「座ったら――なけん、上がったて(上がり口)腰掛けとってお夕飯〔ゆーはん〕食べてな」〈那賀川町〉【徳島】
たいちゃー(ほんとうに)【高知】
だいて(出して)「一本六十〔ろくずー〕円も――」〈大東町〉「どっこ――もいぇー(良い)」〈出雲市〉【島根】
たいてー〔大抵〕(だいたい;おそらく)「――言うと思うけど」〈丸亀市〉【香川】
だいでか(どなたで)「――おじゃりやるのー(どなたでいらっしゃいますか)」〈八丈島〉【東京】
だいなものがーもの(ありがとうございます=挨拶)「んみゃーち(いらっしゃいませ)、うつなんかい(沖縄へ)、みふぃさみ(来てくださって)、――」〈宮古〉【沖縄】
だいやびん(非常に険しい斜面)「あすこいらは――どで(だから)」〈早川町奈良田〉【山梨】
〜たいよ※(〜てください)「ちっとだけやったいよ(やってください);食〔く〕ったいよ」【千葉】
たう※(届く)【広島】
たえがたい※(〔物をもらったときなど〕ありがたい;〔悔やみを言うときなど〕いたましい)「じょーに(たくさん)貰うておたえがとーありますねー;おたえがとーございますのーた」【山口】
たおいて(倒れて)「――しまーわ」〈大東町〉【島根】
〜だがね(〜だよ)「ほりゃほーだがね〔石坂啓〕」〈名古屋市〉【愛知】
〜だがや※(〜なのです)→〜がや【愛知】
たから(いい子)《cf.おたからさん(愛知)》「――やんなー、――、――」〈山中町〉【石川】
たかる(集まる)「みな、たかってはったしみー」〈奈良市〉【奈良】
〜たきゃ(〜たら)「少し、こー横見たきゃー」〈江差町〉【北海道】
たく(煮る)「昼間たいで残っでだがら;よぐたげでてうまかった」〈銚子市〉【千葉】
たけ(高い;竹)【鹿児島】
〜たけ(〜だけ)「こったけ残ってっど燃える」〈銚子市〉【千葉】
たけズキー(竹製のスキー)「『これは何ですか』『あれはねー、――』」〈金沢市〉【石川】
だけっと(だけど)「――、それ別に不審にも思わねーでよ」〈山田町〉【千葉】
たけぼこ〔竹鉾〕(竹を半分に割って作ったスケート)〈金沢市〉【石川】
だけん(だから)「――な」〈熊本市〉【熊本】
だけんど(だけど)「んだけんど、今は〔大きなぼたもちは〕嫌われっから」〈福島市〉【福島】
だけんど(だけど)「みんないー葡萄作るじゃん、――」【山梨】
だけんど(だけど)「ひゃー(もう)、――さー」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
たこつるたことるぬれだこ(〔海などに誤って落ちて〕体を濡らす)「今日はたことったがえ;大きいたことった(腰まで入った)」〈山田町〉【岩手】
だしかいな(いいじゃないですか)「まー――、ゆっくりしてっておくれ」〈西浅井町〉【滋賀】
たしない(少ししかない)「まーにしてや(お構いなく)、――ものを」〈東祖谷山村〉【徳島】
だすけ(だから)「――さー」→〜すけ【新潟】
たたっしびっ(叩いて細かくする)「切らじ、あいで(あれで)――ど」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
たたっちらけっ(叩いて細かくする)「すいこっ(すりこぎ)でたたっちらけっせー」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
だだばしー(ひた走り)「つーつらつーで――」〈佐賀地区〉【佐賀】
〜だち(〜立て)「一番うどんのおいしーゆーたら、もーできだち(出来たて)」〈琴平町〉【香川】
だちかん※(だめ)《←埒明かぬ》「これは重てーすけ、だちゃかんぞー」〈赤泊村〔佐渡〕〉【新潟】
だちかん※(だめ)《←埒明かぬ》〈飛騨・美濃〉【岐阜】
だちかん(だめ)《←埒明かぬ》「――で(だめだから)」〈常滑市〉【愛知】
だちゃかん※(だめ)《←埒明かぬ。cf.だっちゃん》「なかなか、はしかい(賢い)子にならなんだわ、だっちゃかんねー」〈金沢市近江町市場〉【石川】
だっきゅ(らっきょう)〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
だっけん(だから)「――そいがー(だからそうなの)」〈長岡市〉【新潟】
たっすい(ばからしい)「これは――ことではないの」【徳島】
〜だっせ(〜ですよ)「得だっせ」〈加西市〉【兵庫】
〜たった(〜た)「あちゃー、はやそれだけなったったっけー(なったか);あんた、えーが(良いのを)買〔こー〕てくれたったねかいね」〈高岡市〉【富山】
〜だっちゃ※(〜だよ)「ご飯食ってでっけーく育ったのが佐々木投手だっちゃ」〈仙台市〉【宮城】
だっちゃん(だめ)《cf.だちゃかん》「〔魚が〕二つか三つしかおらなんだ、――な(まったくだめ)」〈珠洲市飯田漁港〔奥能登〕〉【石川】
〜たって(〜といっても)「動かすったってね」〈台東区浅草〉【東京】
〜だっぺ※(〜だろう)→〜ぺ【茨城】
たてる(閉める)「おばーちゃんはたっとけー(閉めておけ)言うたけ、こけー立っとるじゃが;そこの障子をたてー」〈智頭町〉【鳥取】
だども(だけど)「――何回ゆってもわがらねがら」〈秋田市〉【秋田】
〜たの(〜だね)「がおった(弱った)木に対しては、やっぱり大変だってゆーことったの;だれも銭〔じぇに〕けねーったの(くれないものね)」〈寒河江市〉【山形】
たのんどかー(よろしくお願いします=挨拶)「おーきに、よー――〔桂文福〕」〈桃山町〉【和歌山】
〜だば(〜ならば;〜は)「わだばやだばってな」〈田舎館村〔津軽〕〉「あんただばいつになったら電話かけて寄越すんだか〔木野花〕」〈青森市〉【青森】
〜だば(〜ならば;〜は)「おいだばこーゆーやつ好きだばってな」〈五城目町〉「年だば六歳だすべ?」〈鹿角市〉【秋田】
たばこ(休憩)「時間だけー――しょーでー」〈福部村〉【鳥取】
たばこ(休憩)「あれ〔苗〕がみてたら(なくなったら)――にしょー」〈福栄村〉【山口】
たばる(いただく)「ちょっとごく(供物)たばって来てな」〈奈良市〉「針袋これは多婆利〔タバリ〕ぬ〔万葉集-4133番〕」【奈良】
たび(他所)「わたしの年輩な、そぎゃー――から来た人はおらんが」〈美津島町〔対馬〕〉【長崎】
〜だべー※(〜だろう)《cf.〜べー・〜だんべー》「そーだべ;『だべ』はあんまきれーじゃないんで、親とかにも、やめなさい『だべ』は、とか言われんですよー〔若者〕」【神奈川】
たまー(感嘆を表す語)〈高知市〉【高知】
たまがっ(びっくりする)「この野郎、たまがったが(びっくりしたなあ)」〈南郷町目井津港〉【宮崎】
たまがる※(びっくりする)【大分】
たまげて(非常に)「今日は仙台――寒いんだけんど」〈仙台市〉【宮城】
ためいて(試して)「――やってみや」【高知】
ためらって※(気をつけて=挨拶)「先生も――な;――、な、寒〔さぶ〕なるし」〈高山市〉【岐阜】
〜だも(〜でも)「島かいたら(岩に引っかかったら)、なかなか、きよるだもえらいこっちゃ(直すのも大変だ)」〈串本町串本漁港〉【和歌山】
たもっ(食べる)「とい(鳥)がたもらんごっちゅ(食べないようにと)」〈えびの市〉【宮崎】
たもっし(ください)「だれんごっ(疲れないように)しやっ――」〈えびの市〉【宮崎】
〜だもねぁー(〜からね)「あげですだもねぁー(そうですからね)」〈大東町〉【島根】
たもる(下さる)「できたらちーと、たもれんか?」〈東祖谷山村〉「おますれば――(差し上げればいただける)〔譬喩尽〕」【徳島】
〜だもん(〜だけれど)「だれんも忙しげなだもん元気しちょーかや」〈米子市〉【鳥取】
たもんせ(ください)「またおじゃっ――(おいでください)」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
だやい(疲れる)「あかん、あかんわ、一曲やったらだやーてあかん、だやーい」【富山】
だら(ばか)「――んしとった(ばかにしていた)がなかろーか」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
だら(ばか)「『ちきねー、寝坊した』『――か』」【石川】
〜だら(〜だろう)「晩酌やるだらいのー(やるんだろう)」【静岡】
〜だら※(〜だろう)「そっだらー」〈県東部〉「照りがよー出とるだら」〈岡崎市〉【愛知】
〜だら(〜なら)「〔大根が〕こまきゃーいと(うち)だらね」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
だらず※(ばか者)「だらっだで(ばかだよ)、あいつは〔MALTA〕」〈倉吉市〉【鳥取】
たらをとる(おねしょをする)《タラも布団も開いて干すからという》【岩手】
たる(飽きる)「たってくる」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
〜たる(〜てやる)「ぼちぼち堪忍したれや〔田辺聖子〕;〔私に〕見せたれや〔田辺聖子〕」【大阪】
〜たる(〜てやる)「のけたらんかい;のいたれ、のいたれや〔自分に道をあけろ〕」〈姫路市灘地区〉【兵庫】
だるむ(たれる)「腰がだるーてしもーとー」【徳島】
だるる(疲れる)「今日はだれたじゃろー」「もーだれなったどが(お疲れになったでしょう)」〈西都市〉「こら、だれやしたろーな(お疲れさまでした);だれんごっしやったもっし」〈えびの市〉【宮崎】
たれこ(繭を作れない蚕)〈藤岡市〉【群馬】
だれやみ※(晩酌)《だれ(疲れ)をやめさせる》「今夜はだいやめどん飲ん」〈えびの市〉【宮崎】
〜だろー(〜でしょう)《女性も使う》「ほーだろー;女のほーがはるかにしたたかだろー」〈徳島市〉【徳島】
〜だわ(〜なさい)「蜆〔すずむ〕の味噌汁〔むそすー〕吸うだわ〔松本侑子〕」〈出雲市〉【島根】
たわけ(ばか)「ど――が」「たわけた(ばかげた)者〔もん〕がたわけたことをやって喜んどるんが祭りやと思っちょる」〈美濃市〉【岐阜】
たわけらしー(ばからしい)〈常滑市〉【愛知】
〜だんか(〜なのか)「下半身丈夫だんが知らねんでども(知らないけれども)」〈酒田市〉【山形】
〜だんがな(〔もちろん〕〜ですよ)「播州弁だんがな」〈加西市〉【兵庫】
だんくら(腕白)「――人生〔道場六三郎〕」【石川】
たんげ(非常に;かなり)《←大概》「――いー」〈田舎館村〔津軽〕〉【青森】
〜だんけ(〜だから)「風邪引いて出られませんだなんてとんでもねぇー話だんげの」〈酒田市〉【山形】
たんげーる(携える)「今日は何もたんげーてこねーから」〈藤沢町〉【岩手】
だんさー(旦那様)「よーこそ、――、おいであそばせ」【石川】
〜たんせ(〜てください)「やったんせ;飲んだんせ」〈山田町〉【岩手】
たんせ※;たんしぇたんひぇ(ください)《←給われ》「入ってたんせー;見てたんしぇ;これ売ってたんしぇ」〈横手市〉「よぐおざってたんしたごどー〔浅利香津代〕」〈秋田市〉【秋田】
たんだ(安いね)「『いくら?』『二百五十円』『――!』」〈珠洲市飯田漁港〔奥能登〕〉【石川】
たんだでねふてたねはー(ただでなかった;大変でしたね)〈弘前市〉【青森】
だんだん※(ありがとう=挨拶)〈県西部〉「負けてまっちょーなー、――;――、すまんだったな」〈境港市〉【鳥取】
だんだん※(ありがとう=挨拶)「いつも――ねー」〈出雲市〉〈隠岐〉【島根】
だんだん※(ありがとう=挨拶)→あばな【愛媛】
だんだん※(ありがとう=挨拶)【熊本】
だんだん※(ありがとう=挨拶)「おーきに、――」〈中津市〉【大分】
だんだんどーも※(こんにちは=挨拶)「『――』『あーどーも、はーい』」〈塩沢町〉【新潟】
たんと(たくさん)「こけ(きのこ)だきゃ――はいっとるで」〈高山市〉【岐阜】
たんと(たくさん)「――歩いてほっこりしはりましたやろ」〈京都市〉【京都】
だんない※(大丈夫だ)【三重】
だんない※(大丈夫だ)「――がなー」「『お茶持ってこか?』『――、――でほなん、おかまいなく』」〈西浅井町〉【滋賀】
だんない※(大丈夫だ)「だんだい」〈三木市〉【兵庫】
だんね※(大丈夫だ)《←大事なし》「――、――(気にするなよ)」「はい、――や。はい了解」〈武生市〉【福井】
〜だんべー(〜だろう)《cf.〜べー》「おばちゃんらが言うせりふだんべよ」〈小山市〉【栃木】
〜だんべー※(〜だろう)《cf.〜べー》「そーじゃねーだんべー」〈伊勢佐木市〉【群馬】
〜だんべー(〜だろう)《cf.〜べー》「一枚一枚洗えばいーんだんべよ;ウコンだんべよ、これ」〈大子町〉【茨城】
〜だんべー(〜だろう)《cf.〜べー》「そーだんべー」〈熊谷市〉「そーだんべー;そこらだんべなー;そこらだんべや」〈深谷市〉【埼玉】
〜だんべー(〜だろう)《cf.〜べー》「キャベツねーだんべ?」〈銚子市〉【千葉】
〜だんべー※(〜だろう)《cf.〜べー》「そーだんべと思ったよ」〈横浜市本牧漁港〉「なーんだんべなーってよー」〈鎌倉市腰越〉「まーだだんべ;あちくて(熱くて)だめだんべ」〈津久井町青根〉【神奈川】
たんまい(おいしい)「〔日待という行事で料理を勧められて〕おー――よー」〈志摩町和具〉【三重】




〜ち(〜て;〜と)「『こんのばっ(このばか)』怒るよ」〈筑波山〉【茨城】
〜ち(〜て;〜という)「でも『類は類』さか(というから)、それはそーかなと思うけどよ」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
〜ち(〜て)「怒られる言う」〈大月町〉【高知】
〜ち(〜て;〜と)「彼女ばぎゅーっ抱いた」〈八女市〉「けんかをしょーかとか思うたっね、できんでしょ」〈北九州市〉【福岡】
〜ち(〜て;〜と)「お姉さん言わじーにゃー(お姉さんと言わなくちゃ)」〈佐賀市〉「あっ、豚逃げたっ言うて」〈唐津市〉【佐賀】
〜ち(〜て;〜と)「人前でぱたーんっこけてみんですか(転んでもみなさい);よそから来てはる嫁さん同し年配でおらはっですか?」〈美津島町〔対馬〕〉「『右〔みん〕の耳〔みん〕の痛か』なるんですよ;松山さんのおっちぇくれちぇ(居てくれて)」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
〜ち(〜て)「六分ぐれー漬けあげるんじゃー;食べくれんかのー」〈別府市〉「あれを逃げ;ちょっと見みなはり」〈大分市〉「行っくりー」【大分】
〜ち(〜て;〜と)「一回〔くゎい〕、どたーっ〔肥料を〕やれば」〈えびの市〉【宮崎】
〜ち(〜て;〜と)「『とんびゃがっどー(飛び上がるよ)』っ」〈川辺町〉【鹿児島】
ちーしゃー(小さい)「――時からなー、お茶いっぴゃー飲んで」〈岡部町〔県中部〕〉【静岡】
ちーたー(少しは)「わしにも――ちょーでーよ」〈吉井町〉「――置いてーちゃろー」〈美甘村〉【岡山】
ちーたー(少しは)「――分かるやろ」〈博多〉【福岡】
ちーと(少し)「――ちょしたら(触ったら)ぼっこれた(壊れた)」【新潟】
ちーと(少し)「できたら――たもれんか(下さいませんか)」〈東祖谷山村〉【徳島】
〜ちぇー(〜てしまえ)「実はもじいちぇーよ(もいでしまえよ)」〈八日市場市〉「焼いてすぐも(もみがら)乗っけちぇば」〈銚子市〉【千葉】
ちぇすと※(かけ声の一)【鹿児島】
〜ちおみ(〜てみてください)「一回入っちおみ」〈別府市〉【大分】
ちがくて(違って=新方言)【埼玉】
ちかっぱ(非常に)《←力一杯》「――好かん」【福岡】
ちきない※;ちきねー(疲れる)《cf.てきねー(福井)》「ちきねー、寝坊した」〈能登〉【石川】
ちく※;ちくらっぽちくらっぺ(嘘)【栃木】
〜ちこ(〜よ)《←とこそ言え》「そーちこそーちこ、それ忘れちょった;ちこちこ;中津の人が『そうじゃちこ』と言うところを、私共は『そうでおます』なんと言うような訳けで〔福翁自伝〕;ちこちこ言うのは豊前の癖ちこ〔ことわざ〕」〈中津市〉【大分】
〜ちった(〜てしまった)「で、一緒にこけちった」〈水戸市〉「納豆作んのよーく覚えちったんだっぺ」〈桂村〉【茨城】
ちっちゃかーねちっちゃかー(大きい)《←小さくはない。本牧のさかさことば》「あっらー、ちっちゃかーね」〈横浜市本牧漁港〉【神奈川】
ちっとんべー(ごく少量)「こんな――じゃー嫌だ、〔ご飯を〕いまっとたんとよそってくんな、ねやん(姉さん)のけち」〈邑楽町〉【群馬】
ちばける※(ふざける)「ちばけなー(ふざけるな);ちばけちゃおえんぞ」【岡山】
ちばりよー※(頑張れ)〈沖縄本島〉【沖縄】
ちびたい(冷たい)「――お茶持ってこか?」〈西浅井町〉【滋賀】
〜ちまう(〜てしまう)《「〜ちゃう」とも》「つぶれっちまうよ;〔麦の〕実はみんなはだけっちゃうしさ」〈玉村町〉【群馬】
ちむじゅらさ※(心の美しさ)《←肝美さ》【沖縄】
〜ちゃ(〜だ)《←とや》「そりゃもー分かっちょっちゃばってんね」「佐賀から来ちょっちゃけー」〈美津島町〔対馬〕〉【長崎】
〜ちゃ(〜よ)「いたっちゃ;書かなくたっていーんだっちゃ」〈藤沢町〉【岩手】
〜ちゃ(〜よ)「あらー、なんにも分かんないんだいっちゃねー」〈河南町〉【宮城】
〜ちゃ(〜よ)「こーしてやるっちゃ、こーしてやれっちゃ;うまいっちゃ;具合〔ぐえー〕悪いっちゃ」〈赤泊村〔佐渡〕〉【新潟】
〜ちゃ(〜よ)「悪い茶でもいー茶でもどんな茶でもいーちゃ;負け(おまけ)してもろーたがいちゃ」〈高岡市〉【富山】
〜ちゃ※(〜よ)「○○するっちゃ;照れるっちゃ;それっちゃー」【山口】
〜ちゃ(〜よ)「残業っちゃっ;好きっちゃ」〈北九州市〉【福岡】
〜ちゃ(〜よ)「そーちゃ、そーちゃ」〈大分市〉【大分】
〜ちゃー(〜てあげる)「すぐ送っちゃーよ」〈博多〉【福岡】
ちゃーがつか※(恥ずかしい)「『やーらしか(可愛らしい)』『――』」【佐賀】
ちゃーびらさい(ごめんください=挨拶)《←来侍ら》〈那覇市〉【沖縄】
〜ちゃい(〜なさい)「ここ入りんちゃい;頑張りんちゃいよー;負けんちゃんなよー」〈津山市〉【岡山】
ちゃう(違う)「うちのトロはほんま――でー;オク貝好き――?」〈和歌山市〉【和歌山】
ちゃう(違う)「それでえーんちゃいます?」〈高松市〉【香川】
〜ちゃう(〜てしまう)「百まで生きちゃうだろ」〈足利市〉【栃木】
〜ちゃう(〜てしまう)→〜ちまう【群馬】
〜ちゃが(〜よ)「会社に行くっちゃが」〈延岡市〉「あんたそんげせんでもいっちゃが(いいよ)」【宮崎】
ちゃっけー(小さい)「――のがねーかなー」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
ちゃっこい(小さい)「なんか今の人は――のほーが好むんだよね」〈福島市〉【福島】
〜ちゃった※(〜てしまった)【東京】
〜ちゃった(〜なさった)《←〜てであった》「あー先生来ちゃったん(おいでになったんですね)」〈福山市〉「お母さんが負うて送って来てまでくれよっちゃった」〈庄原市〉【広島】
ちゃっちゃくちゃら(めちゃくちゃ)〈博多〉【福岡】
ちゃっちゃど(急ぐさま)〔ダニエル・カール〕【山形】
チャブ(食事をとること)《←卓袱〔中国語でテーブルクロス〕》「半――〔1時間の食事を30分で切り上げる〕;早――;――交代」〈横浜港〉【神奈川】
〜ちゃん(〜よ)《「〜ちゃ」とも。cf.〜ばい(長崎市)》「最近ジャズば聴くっちゃん、わたし;サックス買いに行ったっちゃ;もとが十六万ぐらいっちゃんね」〈佐世保市〉【長崎】
ちゃんぽん(チャンポン;料理の一)《←中国語》【長崎】
〜ちゅー※(〜ている〔結果〕)「分かりきっちゅーやんか;雨が降っちゅー」〈土佐市〉「食いついちょれよー;ニゴイが来〔き〕ちゅーぞ」〈伊野町〉【高知】
〜ちゅー(〜という)「ふつうのコシっちゅーものは;これっちゅーて」〈琴平町〉【香川】
ちゅーちゅまんげ(蝶々)「おりが(僕の)頭ん中で、――んぼーめきよー(飛んでいる)」〈八女市〉【福岡】
ちょいと(ちょっと)「鶴亀なんてーやつを、おめでてーやつをこー――出しましたんですけど;――ね、こー華がある人なんてのは」〈中央区銀座〉【東京】
〜ちょー(〜ている)→〜ちょる【長崎】
〜ちょー(〜ている〔結果〕)《県西部で使う》「今日はいっぱい入っちょーが;いい値がしちょーけんなー」〈境港市〉【鳥取】
〜ちょー(〜ている〔結果〕)「どーもわしゃふとー(太り)すぎちょって;すっきりしちょー」〈出雲市〉【島根】
〜ちょー(〜ている〔結果〕)→〜ちょる【高知】
〜ちょー(〜という)「おみゃーも静岡県人だっちょーじゃん」〈岡部町〔県中部〕〉【静岡】
ちょーちょ(ください)「聞いてちょーよ」〈名古屋市〉【愛知】
ちょーじょー〔重畳〕※(ありがとう=挨拶)「――、――」【熊本】
ちょーてー(恐ろしい)《cf.きょーてー・いびしー・おとろしー》「〔お化けなどが〕――」〈尾道市高須町〉【広島】
ちょーでー(ちょうだい)「ゆりの根――」〈大子町〉【茨城】
〜ちょくれ(〜てくれ)「みんな来ちょくれ」〈別府市〉〔真屋順子〕〈日田市〉【大分】
〜ちょし※(〜な〔禁止〕)「行っちょし;見ちょし」「おてんちゃら(お世辞)こいちょ(言うな)」〈甲府市〉【山梨】
ちょす(触る)「ちーとちょしたらぼっこれた(壊れた)」【新潟】
〜ちょっ(〜ている〔結果〕)「冷や汁も出来ちょっど」〈西都市〉「二匹も三匹も来ちょーが。サバが二匹も三匹も来ちょっ」〈南郷町目井津港〉【宮崎】
ちょっこ(ちょっと)「――ねまられはい(座りなさいよ)」〈高岡市〉【富山】
ちょっこ(ちょっと)「ちょっこ、なんなと買って持ってきちゃーがと思うけど;ちょっこー負けてごすわいなー」〈境港市〉【鳥取】
〜ちょる(〜ている)「たわけた者〔もん〕がたわけたことをやって喜んどるんが祭りやと思っちょる;あんなおかしなことやっちょったら」〈美濃市〉【岐阜】
〜ちょる(〜ている)「そりゃもー分かっちょっちゃばってんね;ここじゃ分かっちょるばってん」「〔転んで〕どこも打っちょらんか;どこか打っちょーでしょーよ」〈美津島町〔対馬〕〉【長崎】
〜ちょる(〜ている〔結果〕)「〔骨が〕大方出来ちょるて言いんさるんで」〈浜田市〉【島根】
〜ちょる※(〜ている〔結果〕)「みさえちゃん来ちょってじゃろーか;子どもが覗いちょる」〈鹿野町〉【山口】
〜ちょる(〜ている〔結果〕)《「〜ちょー」とも》「雨が降っちょる;雨が降っちょー」〈幡多〉「できる思うちょーけん」〈大月町〉【高知】
〜ちょる(〜ている〔結果〕)「こづらがはげちょる〔美人の形容〕」〈北九州市〉【福岡】
〜ちょる(〜ている〔結果〕)「そやんもなっちょるばってんが」〈唐津市〉【佐賀】
〜ちょる(〜ている〔結果〕)「だいぶ獲れちょるばい;増えちょるばい」〈日田市〉【大分】
ちょんまげしょーがつ(旧正月)「二月の祭りを――言うて」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
ちらがー(豚の顔)〈那覇市〉【沖縄】
ちんがら※(めちゃくちゃ)【鹿児島】
ちんぐー(友だち)《←朝鮮語chingu》「あんたも――のほーいねー」〈豊北町〉【山口】
ちんこい(小さい)「ちんこーい時にねー、お雛様見せてもろて」〈高岡市〉【富山】
ちんちぇー(小さい)「こんな――やつでなくてこんないがく(大きく)なっからしんぺーねーよ」〈八日市場市〉【千葉】
ちんちこちんちんちん(〔湯などが〕沸騰して熱い)「この味噌煮込み、ちんちこちんのうちにふーふー言いながら食べるのがどえれぁーうめぁーんだわ;あーお湯ちんちんだがや」〈名古屋市〉【愛知】
ちんちょか※(珍しい)《←珍重》【長崎】
ちんちろみゃー〔舞〕(慌てふためくさま)「――して逃げる;――で逃げる」〈佐賀地区〉【佐賀】
ちんにぐっ(逃げる)「だーだーだーでちん逃げて」〈佐賀地区〉【佐賀】




つぁーつぁー※(お父さん)「――頑張ってんだや〔林家こん平〕」〈小国町〉【新潟】
ついとるついとん(終わっていない)「ついとんじゃ、おまや(あなた)」〈伊吹島〉【香川】
〜つー(〜という)「葱っつーのはさ、あれだぜ(あれだよ)」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
つーつらつー(すいすいと行く形容)「貫通道路を――;――でだだばしー(ひた走り)」〈佐賀地区〉【佐賀】
つか※(ください)「胡瓜――な」〈琴平町〉【香川】
つかーせー(ください)「まー、食べつかーせぁー」〈美甘村〉【岡山】
つかえん※(差し支えない)【富山】
つかはんせ(ください)「見てもろたら恥ずかしーんじゃが、ま、映して――」〈豊町御手洗地区〉【広島】
つかんせー※(ください)「おばちゃん、これ――」【鳥取】
つぐひ(次の日)「つぐ日ゃーそれ〔栗〕をぶちあけて」〈小鹿野町〔秩父〕〉【埼玉】
つこ(乳)《土と区別して》【福島】
つっかけまんごつっかけもち〔持〕;つっかけもっこ(仕事を押しつけ合う)《「まんご」は千歯こき》〈葛生町〉【栃木】
つとめて(明け方;朝)《沖縄・八丈島にも》〈佐渡〉【新潟】
つぶし(ひざ)「――の皿、割んりょった(割るところだった)、もーちょっとで」〈東祖谷山村〉【徳島】
つぶす(壊す)〈尼崎市・神戸市〉【兵庫】
つむ(込む)「お伊勢さん〔伊勢神宮〕、よーつんどるなー」〈伊勢市〉【三重】
つむり(頭=御所ことば)《cf.おつむ》【京都】
つもい(窮屈だ)「靴が――」【岐阜】
つや(きざ)「つやーにしてからくさ(きざにしちゃって)、いっちょんすかん〔神田紅〕」〈博多〉【福岡】
つらにくい(にくたらしい)「起きて泣く子は――〔岐宿の子守唄〕」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
つる(担ぐ)《名古屋でも》「〔太鼓を〕つってなー、八幡さまから戻ってくと」〈美濃市〉【岐阜】
つるつるいっぱい※(あふれんばかりに入っているさま)《cf.まけまけいっぱい(徳島)》【福井】
つれもて(一緒に)「――行こら(行こう)〔桂文福〕」〈桃山町〉【和歌山】
つんどる※(込んでいる)→つむ【三重】




〜て(〜よ)「遅い、何しとりん(何しているの)」【石川】
〜で(〜から)「舅様ござるめめつける(にらみつける)」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
〜で(〜から)「うちにも大学生がおる、そのお友だちたちが来とって」「顔見たいってて(と言って)、駅んとこから回ってきた;珍しゅーわたしもうちにおる、よかったら遊びに来とくれ」〈八幡町〉「こけ(きのこ)だきゃたんとはいっとる」〈高山市〉【岐阜】
〜で(〜から)「失敗してもいー、やってみまいか」〈浜松市〉「静岡はぬくといだ」【静岡】
〜で(〜から)「えーもんがでかせやしん;だちかん(だめだから)」〈常滑市〉【愛知】
〜で(〜から)「また今日も田〔たー〕いとる、干しに来いよ」〈鳥羽市石鏡〉【三重】
〜で(〜から)「働くだけのお仕事やな」〈近江八幡市〉【滋賀】
〜で(〜から)「ちょこっとでよか、おれも鮎ばかけさせっくれー」〈上村〉【熊本】
〜で(〜から)「咳〔せっ〕が出んもんじゃっ(出るので);医者どんが言うたなー」〈川辺町〉【鹿児島】
〜で(〜よ;〜です;〜ですか)「こじゃんと(きちんと)踊らなあかん(いけないよ)、ほれ;あるでない(あるではないですか)」「おったんかいな〔高津住男〕;来とったん?〔高津住男〕」「ここちょっと行ける(大丈夫)? 気〔きー〕つけて」〈徳島市〉「こまい(小さい)時からな、ここよーお薬買いに来たんよ」〈池田町〉」【徳島】
〜で(〜よ)「で、油で揚げんの。おいしー」〈大子町〉【茨城】
〜で(〜よ)「こんな飲み方したらあきまへん」〈羽曳野市〉【大阪】
〜で(〜よ)「入らなあきまへん」〈加西市〉「おめーも頑張らにゃーいけん」〈香住町〉【兵庫】
〜で(〜よ)「おいしそーな水出よる」〈天川村洞川〉【奈良】
〜で(〜よ)「むちゃむちゃ安いでー;よー、近所よりこっちしか(こっちの方が)安いんやでー」〈和歌山市〉【和歌山】
〜で(〜よ)「わからん、子どもは」〈智頭町〉【鳥取】
〜で(〜よ)「よっけある、〔蜜柑の〕おーけーのが」〈倉敷市〉「岡山で働きょーるけー、よー会いよる」【岡山】
〜で(〜よ)「これはすっぱい」〈琴平町〉「帽子持って行こう(行きなさいよ)」〈長尾町〉【香川】
〜で(〜よ)「まちっと、こぎろー(値切ろうよ)」〈有田町〉【佐賀】
〜で(〜よ;〜だよ)「そら気持ちがいー;あちー風呂が夏は一番」〈別府市〉【大分】
〜て〜てや(尊敬を表す語)「おっなかったらなー(いらっしゃらなかったらねえ);みんな嫌〔きろ〕うやない」〈加西市〉「今度はしばらくこっちにおってや(いらっしゃる)っちゅーこっちゃさかい〔玉岡かおる『をんな紋』〕」【兵庫】
てー※(へえ)「――、そーなん」【埼玉】
〜てー(〜という)「鶴亀なんてーやつを、おめでてーやつをこーちょいと出しましたんですけど」〈中央区銀座〉【東京】
でー(誰)「けー(これ)、――でー?」【岡山】
〜でー(〜だ)「われもー何すんでー」〈羽曳野市〉【大阪】
〜でー(〜なの〔問いかけ〕)「けー(これ)、でー(誰)でー?」【岡山】
てーげー※(だいたい;ほどほど)《←大概》【沖縄】
でーじ(非常に=若者ことば)「――疲れた;――難儀(疲れた)」〈那覇市〉【沖縄】
てーどぅん(故郷)「――むに(故郷のことば);――ぬ、うやむらい帰りくったーてぃどぅ、ぶいびーるゆー(竹富島に帰ってきます)」〈竹富島〉【沖縄】
でーれー※(すごい;非常に)《cf.どれぁー》「でーれぁーことをやったなー;でーれぁーとこ置いとんじゃなー」〈吉井町〉【岡山】
でかいと(たくさん)「今日はまた――雪降ってねー」【富山】
でから(それから)「――ね、サックスってかっこいーやん」〈佐世保市〉【長崎】
できだち(出来立て)→〜だち【香川】
てきない※(体の調子が悪い)《cf.ちきねー(石川)》「顔がてきなそーでねーやろの;〔荷車に乗って〕なおてきねーって泣くけど」〈武生市〉【福井】
てきない※(疲れる)【長野】
できゃー(大きい)「――ら?」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
できやー(頭のいい人)〈那覇市〉【沖縄】
てくさり〔手腐〕(ヒガンバナ)〈三木市〉【兵庫】
てげ(非常に)《←大概》「てっげかわいー;――やべー〔若者ことば〕」【宮崎】
でけー(大きい)「タマネギはあんまりでがぐねーほーがいーみてーだな」〈大子町〉【茨城】
てげてげ※(適当)《←大概》「――で(ほどほどで)やめなったら?;のさん(面倒な)仕事〔しごつ〕よね、これも――」〈西都市〉「――じゃひが(適当だもの)」〈えびの市〉【宮崎】
てげてげ※(適当)《←大概》【鹿児島】
でけん(出来ない)「なんも――けん;やっぱ米でちゃ一晩つけな――と、餅はな;どぎゃんしたっちゃ――」〈熊本市〉【熊本】
てご(手伝い)「中村さんげの――にな」〈福部村〉【鳥取】
てご(手伝い)「――しよったじゃ」〈鹿野町〉【山口】
でこ(里芋)「――など回そーら(食べようか)」〈十津川村〉【奈良】
でこー(たくさん)「〔味噌を〕あんま――入れんな、みちこさん、しょっぱいど」〈津久井町青根〉【神奈川】
てこね(手こね寿司)「昼は――したりなー」〈志摩町和具〉【三重】
てしゃ(器用)「――じゃね、あんたは」〈隠岐島〉【島根】
てしょー(小皿)「ちょっとこの――貸して、――」〈いわき市小名浜港〉【福島】
てずくな(人手が少ないこと)「――で、人並みにかんのん(農繁期)がしまえん(乗り切れない)もん」〈那賀川町〉【徳島】
〜ですのよ〜ですわよ(〜ですよ)「あれのほーにかかっていたんですのよ、わたしたちの建物は;初めてですわよ;これ六十年前でしたのよ」〈港区白金台〉【東京】
〜てたいま(〜てください)「今日はおんぼらーと(ゆっくりと)してってたいま」【石川】
でたん(非常に)「――人が多いっちゃね」〈北九州市〉【福岡】
〜てっけど(〜ているけれども)「笑い話に言〔ゆ〕ってっけど」〈小山市〉【栃木】
てっぱつ(大きい)「かつ(鰹)これよー――だねー」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
〜でないかい(〜ではないか)「札幌で使われてることばってゆーのは、標準語に限りなく近いんでないかい」〈札幌市〉「いーんでないかい〔氷室冴子〕」〈岩見沢市〉【北海道】
てにゃわん※(手に負えない)「こん仕事は――わ」【宮崎】
てねげーてのごえ(手拭い)【埼玉】
〜での(〜からね;〜ね)「風呂を燃やしたら火事んなっても知らんでの;〔「頼む」と言われたのに対し〕田〔たー〕呑んだら百姓が困ろーでの」〈鹿野町〉「ちょーどえかろー(いいだろう)での」〈福栄村〉【山口】
てのごえ(手拭い)→てねげー【埼玉】
ではる(出る)「〔手が〕ではってっさげ(出ているから)」〈酒田市〉【山形】
てびちー(豚足)〈那覇市〉【沖縄】
〜てまう(〜てしまう)「手一杯泣いてまった」〈青森市〉【青森】
〜てまう(〜てしまう)「うつくしゅー持ってかれてまった〔森本レオ〕」【愛知】
〜てもた(〜てしまった)「入り込んでもーとんじょ(入り込んでしまったんだ);まったけ(松茸)無いよーなってもたよってのー」〈西淡町〉【兵庫】
〜てもた(〜てしまった)「めんたいこ全部たべてもたんよー」〈和歌山市〉【和歌山】
〜でゃ(〜よ)「がっこ(漬け物)買いに来たでゃ;ナスがっこ、うめでゃ」〈五城目町〉【秋田】
でゃーぐらやん(真っ暗)「ここん家――」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
でゃーこん(大根)「大根葉(でゃーこっぱ)のおろ抜きおせー(遅い)らか」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
でゃーこん(大根)《安芸では「だーこん」》〈備後〉【広島】
てやんでー※(何を言ってやがるのだ)「――ばかやろー〔木の実ナナ〕」【東京】
〜てゆーかよー(〜というかね=若者ことば)〈高知市〉【高知】
〜でよ(〜よ)「信じとるでよ」〈名古屋市〉【愛知】
〜でよ(〜よ)「まるげる(転がる)でよ」〈鹿野町〉【山口】
〜でよ(〜よ)《cf.〜じょ・〜で》「こまい(小さい)時からな、ここよーお薬買いに来たんでよ、なー」〈池田町〉【徳島】
〜てら(〜ている)「浴びでらった」〈八戸市〉「しょってらの重てべなー」〈青森市〉【青森】
〜てら(〜ている)「耳で聞こえてたから分かってらったの」〈盛岡市〉【岩手】
〜てら(〜ている)「死ぬまで来る気になって頑張ってらずは」〈五城目町〉【秋田】
〜てら(〜ている)「こんなに一生懸命かがってらので、ボーナス上げでもらうよーに言うてくれー」〈村上市岩船港〉【新潟】
〜てりゃーす(〜ていらっしゃる)「今の大須のやっこ〔鰻屋の屋号〕のおかみさんたちは今でも使ってりゃーすわなも〔服部勇次〕」【愛知】
でる〔五段活用〕(出る)「はよーここから抜け出らんと」〈北淡町〉【兵庫】
でれすけ※(ろくでなし)【栃木】
でれすけ(ろくでなし)《「すけ」は人名の「助」》【茨城】
デレッキ(火かき棒)〔氷室冴子〕〈岩見沢市〉【北海道】
てれっと(ぼんやりと)「希望もなんもなくててれーっとしとるばってん」〈熊本市〉【熊本】
〜でろ(〜だろう)「ガム食べれねんでろ?;なしてこんげ暑いんだでろな;んだでろ;来てくれなーて言ったけでろ;暑けでろー」〈象潟町〉【秋田】
〜でん(〜でも)「私でん、今だにでん、舟を捨てきらんなおっとですよ」〈柳川市〉【福岡】
〜でん(〜でも)「どがんしゅーでんなかろーだ(どうしようもないでしょう)」〈佐賀市〉「どいでん気に入っさい、安かぎなたー(安ければね)」〈有田町〉「どがしこでん(どれぐらいでも)」【佐賀】
〜でん(〜でも)「〔網が〕一目〔ひとめ〕でん破れたりゃ〔魚が〕逃ぐっとな?;何年前んこっでんちゃーんとわかっちけんな」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
〜でんがな(〜ですか)「これ、何〔なん〕でんがな?」〈上野市〉【三重】
〜てんだ(〜てください)「塩の振り方、足らんか足るか見てんだ」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
〜でんだ(〜なのだ)「そーならねばねんな(ならないの)でんだじぇ;上でねばだめでんだじぇ、おめさん」〈酒田市〉【山形】
でんでん(全然)「全然が『――』とか」〈和歌山市〉【和歌山】
てんぽこき※(嘘つき)「てんぽこくでねーぞ」【新潟】




〜と(〜の〔準体〕;〜よ)「席をとっとっ」〈博多〉【福岡】
〜と(〜の〔準体〕;〜よ)「やっぱやーらしかは(愛らしい人は)かわいかばん(可愛いよ)」「ほら、ウリの奈良漬〔つ〕け作っと一緒;突っこんでおくぎ(おけば)よか;儲けらるるっね?」〈佐賀市〉「走り合いっこしよったよ」〈唐津市〉「この青かは、なしてがん書いちょる?」〈有田町〉【佐賀】
〜と(〜の〔準体〕;〜よ)「この牡蠣も有名か」「東京に行きゃこぎゃんふとかはなかでしょけんねー」〈長崎市〉「〔網が〕一目〔ひとめ〕でん破れたりゃ〔魚が〕逃ぐっな?」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
〜と(〜の〔準体〕;〜よ)「普通のとこから買うた餅とゆーはほー(ものはねえ);たいーがもっこす(頑固者)たい、こぎゃんばってんが、うちん(うちの人)は」〈熊本市〉「ほいで、もー良うなったとゆーよーなまじないがあっですよ」〈天草郡河浦町〉【熊本】
〜と(〜の〔準体〕;〜よ)「だいぶかかっちょるですよ;朝学校に行く前やらに揚げに行くが;大物を獲ったときがやっぱうれしかですね」〈日田市〉【大分】
〜と(〜の〔準体〕;〜よ)「まだ〔魚が〕寄っつかんやがな;おがしんのこ(おれの後ろ)に来〔く〕っと良かったやが」〈南郷町目井津港〉【宮崎】
〜と(〜の〔準体〕;〜よ)「みーんな墓参〔めー〕、行〔い〕っきゃっ」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
〜と(〜よ)「流し飾りは見ごたえありすとー」〈仙台市〉【宮城】
〜ど(〜だ;〜よ)「おかーさん、なっどそんな行くん」〈志摩町和具〉「おーごとや、お前よーけ酒飲むといかん言うてわしも言うんやけど」〈鳥羽市石鏡〉【三重】
〜ど(〜よ)「しょっぱい」〈津久井町青根〉【神奈川】
〜ど(〜よ)「冷や汁も出来ちょっ」〈西都市〉【宮崎】
〜どい(〜だ;〜よ)「どないしよんどい」〈姫路市灘地区〉「十二月に亥の子するなー、いっつも」〈加西市〉「何どいや」【兵庫】
〜とぅー(〜た)「『セイさん、今日は〔漁獲が〕あったけー?』『なんにもなかっとぅー』」【和歌山】
トゥーナー(ツナ;マグロ)《←tuna》【沖縄】
とぅじ(妻)「夫〔うとぅ〕や帆柱〔ふばしら〕に――や船心〔民謡「夫婦船」〕【沖縄】
〜どぅらー(〜よ)「違うどぅらー」〈竹富島〉【沖縄】
〜とえ(〜たよ)「もー忘れたかと思とっとえ」〈八幡浜市〉【愛媛】
どえれぁー(非常に)「ふーふー言いながら食べるのが――うめぁーんだわ」〈名古屋市〉【愛知】
〜とー(〜た)「おらーもー伊勢志摩なんか四回も行っとー;おめんとー(あなたたち)よく遠くから来てくれとーじゃん」〈甲府市〉【山梨】
〜とー※(〜ている)《「〜とる」とも》「おれらは一緒や思うてしゃべっとー;自然に使っとーから;一応書いとーねんけど;書いとーうちに;何しとーか;写っとー」〈神戸市〉「何しとる」〈三木市〉【兵庫】
〜とー(〜ている)→〜とる【長崎】
〜とー(〜ている〔結果〕)→〜とる【徳島】
〜とー(〜ている〔結果〕)「猫の障子のうっちゃぶっとーもん」〈佐賀地区〉【佐賀】
どー(象)「子どもとかでも、『ぞうさん』って、普通『ぞう』って書かないかんのに、『どう』って『と』に点々打ったりします」〈和歌山市〉【和歌山】
〜どー(〜けれども)「〔茶が〕へーてあれどー(入っているけれど)こいげーつけ(これ〔茶碗〕に注いで)」〈八丈島〉【東京】
とーえ(遠い)【岐阜】
どーきん(雑巾)「雑巾のことを『――』とか」〈和歌山市〉【和歌山】
〜どーじゃのー(〜だろう)「家の人は、おめーらだろーどーじゃのー」〈八丈島〉【東京】
〜どーだーよー(〜だよ)「おめーはこの仲間に入っちゃだめどーだーよー」〈八丈島〉【東京】
どーで(〔訪問時に〕ごめんください=挨拶)「たまえ姉さん、――」〈鹿野町〉【山口】
ドーハッシェン(落花生)「――作っとるもんのあんまおらんごとあっどん」〈天草郡河浦町〉【熊本】
どーよー※(元気にやっていますか=挨拶)【和歌山】
どーり(草履)「草履を『――』とか」〈和歌山市〉【和歌山】
どが(どう)「――なかいね、効果が出たかいね」〈三隅町〉【島根】
どがしこ(どれだけ)「――でん(どれぐらいでも)」〈佐賀地区〉【佐賀】
どがんどぎゃん(どのような;どのように)「このハヤトウリはどがんして食べいよっぎ(食べたら)よかかんた(良いですか)」〈佐賀市〉【佐賀】
どがんしゅーでんなか(どうしようもない)「あんま太うして、どがんしゅーでんなかろーだ」〈佐賀市〉【佐賀】
どぎゃー(どう)「――な?」〈福山市〉【広島】
どぎゃん(どのような;どのように)→どがん【佐賀】
どぎゃん(どのような;どのように)「――したっちゃでけん」〈熊本市〉【熊本】
〜とくれる(〜てくれる)「バスガイドが気〔きー〕利かしていろいろやっとくれたもんで、かわいー(可哀相)と思ったえ;遊びに来とくれ」〈八幡町〉【岐阜】
どげ(どのよう)「どげーして;よー、あんた――な具合らったらー?」〈境港市〉「――だったかいねー」〈米子市〉【鳥取】
どげ(どのよう)「――だった?」〈出雲・隠岐〉【島根】
どげ(どのよう)「――んしとったと」【福岡】
どげ(どのよう)「どげーしよったかい」〈日田市〉【大分】
どげ(どのよう)「湯加減は――じゃろかい」【宮崎】
どげ(どのよう)「――んなもんでん」〈えびの市〉【宮崎】
どこっちゃ(どこにも)「――行かん」〈宇和島市〉【愛媛】
とこなか〔所中〕(ところ;中)「いっぺゃ(たくさん)人んおっ――じぇ」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
としいく(年を取る)「『とにかくこのナイロンかげ大変だね』『としいぐとなおさらね』」〈寒河江市〉【山形】
どしてんこしてん(ぜひ)「――帰って来〔き〕ね(来なさい)〔赤星たみこ〕」〈日之影町〉【宮崎】
〜どす(〜です)「お疲れさんどした;疲れたゆーことどすね;おはよーさんどす」〈京都市〉【京都】
とぜん(さびしい)《←徒然》「急に――になってきた〔杜けあき〕」〈古川市〉【宮城】
とぜんなか※(さびしい;手持ち無沙汰)《←徒然》「あーやっぱ夢やった、――」〈八女市〉【福岡】
とぜんね(さびしい)《←徒然》【鹿児島】
とちっぱ(杤の葉)〈小鹿野町〔秩父〕〉【埼玉】
どちらいか※(どういたしまして=挨拶)「『よろしくお願いします』『――』」〈那賀川町〉「『ほんとに今日はお邪魔いたしまして』『いやいやいや、――』〔高津住男〕」【徳島】
とっけーる(取り替える)「水、とっけーとけ〔地井武男〕」〈八日市場市〉【千葉】
とつけむにゃー※(とんでもない)「――こたーしたーいかんですよ〔陣内貴美子〕」【熊本】
どっこ(どこ)「――出〔だ〕いてもいぇー(良い)」〈出雲市〉【島根】
どっちゃ(どちら)「――か言うと、うちのは特徴がないんが特徴や」〈琴平町〉【香川】
とっちゃかっちゃこい(織機を動かすリズム)〈桐生市〉【群馬】
とってんたらひ(〔米を〕穫っても足りない)「鍛冶屋んごとで(鍛冶屋と同じで)――、――」〈えびの市〉【宮崎】
〜どで(〜だから;〜から)《「〜ろれ」とも》「あすこいらはだいやびん〔大きながけ〕どで;木が生えてるどでな;井戸があっちにあり、こっちにありして、そっから汲むろれ」〈早川町奈良田〉【山梨】
どでんした※(びっくりした)《←動転した》【秋田】
ととまとととまと(しっくりいかない)〈気仙地区〉【岩手】
どどめ※(桑の実)「――がね、だんだん紫色になってくるんでね」〈邑楽町〉【群馬】
どない(どう)「――しよんどい」〈姫路市灘地区〉【兵庫】
どのる(〔緊張を解いて〕落ち着く)「〔相手に〕どのって、どのって;もーちょっとどのってから行くか〔田部井淳子〕」〈三春町〉【福島】
〜とは(〜よりは)「雪食べるんとはぼーだら(つらら)のほーがよっぽどうまい」〈敦賀市〉【福井】
どひょーしもない(とてつもない)〈浜田市〉【島根】
とぶ(急いで行く)「みんなが自転車で――けねー(からねえ)」〈美津島町〔対馬〕〉【長崎】
とまえ(船頭)「昔は日待ごっと、――さんげで〔行事を〕しよったもんなー」〈志摩町和具〉【三重】
〜ども(〜けれども)「かっかがお酌で飲めばいーってしゃっべっども」〈山田町〉【岩手】
〜ども(〜けれども)「雨しばらく降んねべども」〈鹿角市〉【秋田】
〜ども(〜けれども)「下半身丈夫だんが(なのか)知らねんでども」〈酒田市〉【山形】
〜ども(〜けれども)「われわれはここで〔ストーブに〕当たってられっどもー」〈村上市岩船港〉【新潟】
〜ども(〜けれども)「変わったもんでも持ってこりゃえーだども」〈出雲市〉【島根】
とり(収穫)「――もなーし、今ごろは値段もしぇん」〈天草郡河浦町〉【熊本】
〜とりん(〜ているの)「遅いて、何しとりんて」【石川】
〜とる(〜ている)→〜とー【兵庫】
〜とる(〜ている)《「〜とー」とも》「よかよか、似おーとる;あたしにもよー書いとーやーかね」〈長崎市〉【長崎】
〜とる(〜ている〔結果〕)《「〜とー」とも》「腰がだるーて(たるんで)しもーとー」「よー知っとるもんなー」〈池田町〉【徳島】
どれぁー(非常に)《cf.でーれー》「〔キノコが〕――よーけ出とるがー」〈美甘村〉【岡山】
とろっぺ※(たびたび)「――世話になんない」【福島】
とろとろ(ぐずぐず)「何を――言よん」【徳島】
ドロンケン(酔っぱらい)《←オランダ語 dronken などから》〈横浜市〉【神奈川】
とわんほど(たくさん)〈出雲市〉【島根】
〜どん(〜けれども)「ドーハッシェン〔落花生〕作っとるもんのあんまおらんごとあっどん」〈天草郡河浦町〉【熊本】
とんがらがる(とがる)「先とんがらがってんのはだめがい?」〈三春町〉【福島】
どんこどんこびっ(蛙)「どんこがはい出したい(はい出したり)」【鹿児島】
とんじゃく〔頓着〕(注意)「も少し――してやれ」〈大館市〉【秋田】
〜とんで(〜ているのだよ)「愛しとんでー」【大阪】
どんどはれ(昔話の結語)〈遠野市〉【岩手】
どんどんどん(一生懸命に走る時などの形容)「――で行かんばらんもんね;――の森〔佐賀市中心部の公園〕」〈佐賀地区〉【佐賀】




※(あなた)【青森】
〜な(〜か)「こら、後ろ何〔なん〕しよん、こら」【徳島】
〜な(〜か)「なにがいるん?;なんぼ?」〈琴平町〉【香川】
〜な(〜か)「こらサービスなー?」〈熊本市〉【熊本】
〜な(〜が)「いつもやとなー、底見えとるんやけどなー;潮濁っとって」〈志摩町和具〉【三重】
〜な(〜が;〜は)「あさん(お前)ふーけもんばい」〈佐賀市〉【佐賀】
〜な(〜が;〜は)「最近良う売れよったばってんね」「わたしの年輩、そぎゃーたび(他所)から来た人はおらんが」〈美津島町〔対馬〕〉「宝もんじゃ、こん松山さん」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
〜な(〜ない)「そんなんは、けなりー(うらやましい)と思わ」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
〜な(〜に)「やでぃんな(きっと)アメリカ留学し」〈竹富島〉【沖縄】
〜な(〜ねえ)《目下に言う》「今の料理はなー;てっぺんに登〔のぼ〕ーとなー」〈片品村〉【群馬】
〜な※(〜ねえ)「伊勢はなー、本当に心のえー人の多いとこやしなー」〈伊勢市〉【三重】
〜な(〜ねえ)「こまい(小さい)時から、ここよーお薬買いに来たんでよ、なー」〈池田町〉【徳島】
〜な(〜の〔準体〕)「もぐのほで(もぐのは)くたびんねーけんとも」〈寒河江市〉「そーならねばねんでんだじぇ(ならないのだよ);ちゃんと袂も上げんだ(上げるのよ)、なんぼでも余裕あんでんだ(あるものなのよ);〔方言を〕面白がって使うんでねぐで」〈酒田市〉【山形】
なー(ない)「えらー寒いこと――かしゃんけど」〈天川村洞川〉【奈良】
なー(ない)「しよーが――わ、我〔わ〕がことじゃ」〈三隅町〉【島根】
なー(ない)「色気が――;あいもしゃしゃりも(味もそっけも)――」〈豊町御手洗地区〉【広島】
なー(なる)「太いほうで編めば、あんた、ゆるー――わね、編んだ目は」〈隠岐島〉【島根】
〜なー(〜なさる)「まめ(元気)にしとーなーかいね;〔風邪が〕治んなったかいな」〈米子市〉【鳥取】
なーい※(はーい〔返答の語〕)【佐賀】
なーく(泣く)「泣〔なー〕かねと、けつのほーひっつねって――と」〈桂村〉【茨城】
〜なーし(〜ねえ)《「〜なし」とも》「よぐ来〔き〕らったなーし;なるほどなーし」〈会津若松市〉【福島】
〜なーし(〜ねえ)「初孫〔はつまご〕さんよなーし;若いけんなーし;里方はたいへんやなーし」〈宇和島市〉【愛媛】
〜なーす(〜ねえ)「最高うめーんだもんなーす;何食ってもなーす」〈山田町〉【岩手】
〜なーち(〜ねえ)「びっくい(びっくり)した人たちはなーち」【鹿児島】
なーもなーも※(どういたしまして=挨拶)《cf.なんもなんも(北海道・青森)》【石川】
〜なーる(〜なさる)「土産に持ってなーったら?」〈天川村洞川〉【奈良】
なーん※(否定するときの語)「――、違うがでないけー?〔立川志の輔〕」【富山】
〜ない(〜なさい)「ちょっとへもどっちきない」〈大分市〉【大分】
〜ない(〜なさい)「今日の仕事はてげてげ(適当)しちょきない;上がんない」【宮崎】
〜ない(〜ねえ)「おしょーしなない(ありがとうね);ありがとさまない、おしょーしなっし;感謝の気持ちも出てくるよーな気するない」〈米沢市〉【山形】
〜ない(〜ねえ)「天気良くてなによりだない;もー彼岸に入ったないはー;ほだない(そうですね);あるない;世の中さかさんなったもんだない」〈福島市〉【福島】
〜ない(〜ねえ)「雨が降ってなえ;かなりでっけぁごっつぉ(ご馳走)ない;強いなえ、でもなえ」〈塩沢町〉【新潟】
〜ない(〜ねえ)「あー幸せやなー、けなりー(うらやましい)ないとね、思うわ;ほんまけなりーと思うなえ」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
〜ない(〜ねえ)「おっどんが持ってきよる肥料はない」〈八代市〉【熊本】
なおかと(なおさら)「ま、おったら――肥える」〈志摩町和具〉【三重】
ながいこってやねー(お久しぶりです=挨拶)「――、今日はおんぼらーとしてってたいま(ゆっくりしていってください)」【石川】
ながしゅー(長らく)「ほんと久しぶりだ、――見んちゃーか、いよいよ見ん」〈三隅町〉【島根】
なかなか※(どういたしまして=挨拶)【奈良】
〜なかん(〜なければならない)「やる前はぴちっとしなかん、あんなおかしなことやっちょったら、えか」〈美濃市〉【岐阜】
〜なかん(〜なければならない)「来〔こ〕なかん;しなかん」【愛知】
なぐろ※(うねり)「〔海が〕しけっちゃって、――が出てね、ほんとに」〈いわき市小名浜港〉【福島】
なげる(捨てる)「このゴミなげて」〈帯広市〉〔氷室冴子〕〈岩見沢市〉「雪〔ゆぎ〕全部なげて、きれーにしてるす」〈鶴居村〉【北海道】
なさけにゃー(情けない)「――の」〈福山市〉【広島】
〜なさる(尊敬を表す語)《cf.おいでなはった》「〔校長先生が〕来なさった」【熊本】
なし(どうして)「――ね?」〈博多〉【福岡】
なじなじょ(どのよう)《←何という》「おめさん、なじらね(調子はどう?)」〈長岡市〉「なじょもなじょも(どういたしまして)、まー頑張ってくれや」〈新潟市白山朝市場〉「なじら、元気らか?」【新潟】
なしたまー※(感嘆を表す語)「なしたまがー、えらいえーこと〔この「がー」は「がいなこと」(具合の良いこと)の言いよどみ〕」〈加西市〉【兵庫】
なして(どうして)「――こんげ暑いんだでろな」〈象潟町〉【秋田】
なして(どうして)「この青かとは――がん書いちょると?」〈有田町〉【佐賀】
なじょもなじょも(どういたしまして=挨拶)「――、まー頑張ってくれや」〈新潟市白山朝市場〉【新潟】
なじらね※;なじょらね(どうですか;いかがですか=挨拶)→なじ【新潟】
なす※(返す)「この本、なしといて」【埼玉】
〜なす(〜なさる)「おばーちゃんになんなしたの?(なられたんですか);広いとこがあんなすの?」〈宇和島市〉【愛媛】
なずき※(ひたい)【青森】
〜なた(〜ねえ)《←なー、あなた。「〜なんた」とも》「安かなたー」〈佐賀市〉「よかチャンスじゃけんなた」〈有田町〉【佐賀】
なっから※(ほぼ完璧に;ほとんど)《←半ら》【群馬】
なっちょだい(どうだい)〈飯山市富倉〉【長野】
なっど(どうして)「おかーさん、――そんな行くんど」〈志摩町和具〉【三重】
なにができゅーりますな(何をしていますか;こんにちは=挨拶)「『――?』『ちょっとまーなー、間引きな』」〈美甘村〉【岡山】
〜なはいや※(〜なさいよ)「来なはいや」「なすび食べなはい」〈八幡浜市〉【愛媛】
〜なはる(〜なさる)「よー来なはったな」〈八幡浜市〉「あんまり知っとんなはらんろー」〈宇和島市〉【愛媛】
〜なはる(〜なさる)《cf.おいでなはった》「今来て今頼みなはるお客さんもおんなはってすたい」〈熊本市〉「〔担任の先生が〕来〔き〕なはった」【熊本】
〜なはん※(〜ね)《主に親しい同士の女性のことば》「油入れないんだけどなはん;なんに見てもなはん、喜ぶんですって;いーことだなはん〔女性〕」〈東和町〉「天秤棒担いでなはん〔男性〕」〈盛岡市〉【岩手】
なぶら(魚群)《黒潮に面した神奈川・静岡・徳島でも》〈串本町串本漁港〉【和歌山】
なぶる(触る)「なぶっちゃいかんて」【岐阜】
なまら※(非常に=若者ことば)「――かっこいー」【北海道】
なむなむ(まあまあ)「まーなんとか――しております」〈京都市中京区〉【京都】
〜なも※(〜ねえ)「『そんでなも』とか田舎くせーなー」「〔太鼓を〕たたっからけぁーて(たたきまくって)なも」〈美濃市〉【岐阜】
〜なも※(〜ねえ=県西部)「あのなも;そーゆーことやりゃーせんかなも」〈名古屋市〉【愛知】
〜なもし※(〜ねえ)「ゆるゆるやって、おくれんかもし〔「坊っちゃん」〕;おいでんかなもし〔ポスター〕;すまんなもし;あれかなもし;ないかなもし;やれんぞなもし;どんなときやろなもし;孫がなもし」→あばな【愛媛】
〜なや(〜ねえ)「あー疲れたなや;やんだ(嫌だ)なや」〈古川市〉【宮城】
〜ならー(〜のか)「何しょんならー」〈岡山市〉【岡山】
〜ならー(〜のか)「お前、何言よんなら、そりゃ違わいや」〈豊町御手洗地区〉【広島】
なりき※(ぞんざい;いい加減)「あいつのプレーは――だで、今日の試合はやっきりしちゃったっけだよ」【静岡】
なりる(〔実が〕なる)「そんなんなってて来年もなりーの?」〈八日市場市〉【千葉】
〜なる(〜なさる)《cf.〜らす・〜す(佐世保市)》「来〔き〕なる」〈長崎市〉【長崎】
〜なる(〜なさる)「てげてげで(ほどほどで)やめなったら?」〈西都市〉【宮崎】
〜なれる(〜なさる)「パトロールの人たちが泊まんなれるとこ、私ら行かしてもらったん;ものすごー怒〔おこ〕んなれるもんで;『小説より奇なりと申しますが』って言いんなれるやろ;四日通しないたんやて;開けて見なれるか〔子どもに〕」〈八幡町〉【岐阜】
〜なん(〜ねえ)「あのなん」〈岡崎市〉【愛知】
なんぎ〔難儀〕(疲れた)「でーじ(非常に)――;なんぎさー(疲れた人)」【沖縄】
なんぎ〔難儀〕(苦労)「――し、汗をけた(掻いた)あたー(後は)」〈えびの市〉【宮崎】
なんぎる(難儀をする)「難儀てえらかったやろがなー」〈鳥羽市石鏡〉【三重】
なんきん(カボチャ)「――は?」〈琴平町〉【香川】
なんじゃら(なんだか)「――〔毒に〕あたるよーなやっちゃなこりゃ」〈高山市〉【岐阜】
なんじょー(つらら)《←南鐐銭》「大きな――」〈敦賀市〉【福井】
なんしょーべーだー(何しに行くの=挨拶)「おそろいで――?」〈山田町〉【千葉】
なんしょん※(何をしているの=挨拶にも)〈琴平町〉【香川】
なんしよんな(何をしているの)「こら、後ろ何〔なん〕しよんな、こら」【徳島】
〜なんす(〜なさる)「今日は何〔なん〕しなんすか」〈上村〉【熊本】
〜なんだ(〜なかった)「なかなか、はしかい(賢い)子にならなんだわー」〈金沢市近江町市場〉「二つか三つしかおらなんだ」〈珠洲市飯田漁港〔奥能登〕〉【石川】
〜なんだ(〜なかった)「むかしゃー、親に逆らうなんちゅーことはできなんだ」〈早川町奈良田〉【山梨】
〜なんだ(〜なかった)「そんなに出来るとは思わなんだに」〈中川村〔伊那谷〕〉【長野】
〜なんだ(〜なかった)「女性はみな聞かなんだけども」〈八幡町〉【岐阜】
〜なんだ(〜なかった)「やーっと会えなんだ人に会えてうれしい」〈名古屋市〉【愛知】
〜なんだ(〜なかった)「おめー仕事しぇなんだら楽しみなからー」〈香住町〉【兵庫】
〜なんだ(〜なかった)「よーよー、昔よー、クサビラ(キノコ)って言わなんだ?」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
〜なんだ(〜なかった)「五時ごろから起きてこなんだら暑うて出来ん」〈智頭町〉「こないだはえー百合もらって、すんませなんだ」〈福部村〉【鳥取】
〜なんだ(〜なかった)「ちゃーんとまーっすぐなってくれなんだら意味ないもん」「こないせなんだら暮らせんのかいね」〈那賀川町〉【徳島】
〜なんだ(〜なかった)「田んぼまんで拾〔ひら〕わなんだら遊びにいかしてくれんの」〈満濃町〉【香川】
なんだい(何も)「――一つだいてしゃ(器用)じゃない」〈隠岐島〉「――周りにねだけん(ないから)」〈出雲市〉【島根】
なんちゃ(何も)「――しやせんきに(何もしはしないから)」〈観音寺市〉【香川】
なんちゃ(何も)「――やないわい(たいしたことないよ)」〈八幡浜市〉【愛媛】
なんててくゎんてて(何やかやといって)「――まーほんにくたびれ、ねー」〈出雲市〉【島根】
なんでやねん※(なぜですか;何を言うのか)「――、なんで五百円しか負けへんねん」〈黒門市場〉【大阪】
なんどいや※(何ですか)→〜どい【兵庫】
なんとものー(ありがとう=挨拶)「わりーねー、なんともねー;――、なんともなんともありがとー」〈大野市〉【福井】
なんば(とうもろこし)〈大津市・近江八幡市・彦根市〉【滋賀】
〜なんば(〜ば)「こったら、こんだことして歩くなんばだめだじぇー」〈酒田市〉【山形】
なんばん(とうもろこし)「――てよー言わはるわ、昔は」〈朽木村〉【滋賀】
なんぼ(いくら)「きれーなったな、――だい」〈江差町〉【北海道】
なんぼ(いくら)「〔代金は〕――すらず?」〈五城目町〉【秋田】
なんぼ(いくら)「――でも遊びに来てけさいん(ください)」【宮城】
なんぼ(いくら)「――でも余裕あんなでんだ(あるものなのよ)」〈酒田市〉【山形】
なんぼ(いくら)「ほしたら――やろ」〈上野市〉【三重】
なんぼ(いくら)「――な?」〈琴平町〉【香川】
なんぼでも(たくさん)〈出雲市〉【島根】
なんもなんも※(どういたしまして=挨拶)《cf.なーもなーも(石川)》「なんもだよ」〈富良野市〉「なんもさ・なんもだ〔氷室冴子〕」〈岩見沢市〉【北海道】
なんもなんも(どういたしまして=挨拶)《cf.なーもなーも(石川)》〈百石町〔南部〕〉【青森】
なんや(何も)「なーんやせんのやけん(何もしないのだから)」【徳島】




〜に(〜よ)「これがおいしーリンゴになる、食べにきておくんなんしょ;待ってる」「入〔へ〕ってねー」〈佐久市湯川〉「そんなに出来るとは思わなんだ」〈中川村〔伊那谷〕〉【長野】
〜に(〜よ)「がんこ(非常に)重たいにー」〈浜松市〉【静岡】
〜にかーらん(〜だろう)「変わるにかーらん」【高知】
にがる(〔腹などが〕痛む)《これから大きい痛みがやってくる時の表現〔東ちづる〕 cf.あつい・うずく・うばる》「腹が――」〈大朝町〉「にがってにがっていけんけー〔東ちづる〕」【広島】
にくじ(悪口)「――を言うた」〈鹿野町〉【山口】
にごはち※(だいたい)《←二五八》「『お前きばってるか?』『まー――、ぼちぼちですわ』」【滋賀】
にしくない(〔天気が〕はっきりしない)「朝はにしくなかったけど」〈東祖谷山村〉【徳島】
にしゃ※(あなた)「――の言うことは何言ってっかわかんねー」【福島】
にせ(青年)「よか――どん(いい男)〔中島啓江〕」〈佐多町〉【鹿児島】
になう(担ぐ)「おれ、〔籠を〕になってっぺ」〈銚子市〉【千葉】
にふぇーでーびる(ありがとございます=挨拶)「めんそーれ(いらっしゃい)、うちなーんかぃち(沖縄へ)きみそーてぃ(来てくださって)――」〈沖縄本島〉【沖縄】
〜にゃ(〜ない)「慣れにゃこどばで話したり」〈五城目町〉「回数余計ごしゃがねば(叱らねば)いけにゃんだ」〈秋田市〉【秋田】
〜にゃ(〜のです)「朝と晩と二回ずつ毎日やってまんにゃ」〈西浅井町〉【滋賀】
にゃー(ない)「そんなこと――よ;夢も希望も――の;――んじゃもん」〈福山市〉【広島】
にゃー(ない)「免疫とか――って」【熊本】
〜にゃー(〜ない)「今日〔きょー〕らものぐさだもんでそんなにや作んにゃーだけどさ」〈片品村〉【群馬】
〜にゃー(〜ない)「ひゃーらにゃー(入らない)じゃん;通れにゃーど」〈河口湖町〉【山梨】
〜にゃー(〜なければ)「男衆と一緒にいかにゃーさむしー(寂しい)じゃんけー」〈甲府市〉【山梨】
〜にゃー(〜なければ)「おめー(あんた)も頑張らにゃーいけんで」〈香住町〉【兵庫】
〜にゃー(〜なければ)「〔プールに〕行かにゃーいよいよやれんよーになるかも;しゃべらにゃーいけんけどねー」〈三隅町〉【島根】
〜にゃー(〜なければ)「まーいっちょー、どのくれーおもしれーかやってみにゃーいけん思うてなー」〈吉井町〉【岡山】
〜にゃー(〜なければ)「頑張らにゃー」〈備後〉【広島】
〜にゃー(〜なければ)「世界一にならにゃー」〈熊本市〉【熊本】
〜にゃー(〜ねえ)「うまーにゃー(旨いねえ)」〈天川村洞川〉【奈良】
にゃーにゃー※(若い娘さん)《嫁に行くまでの称。嫁に行くと「あんにゃー」〔道場六三郎〕》「あすこの――きれーやぞ〔道場六三郎〕」【石川】
〜にゃん(〜なければならない)「目標ば決めにゃんばい」〈熊本市〉【熊本】
〜にょ(〜ねえ)「いろ(あなた)はにょーよ、わかー(若い)さかいよ;『ほな、まー、こー(ここ)でにょ』『水飲んで行こか』」〈天川村洞川〉【奈良】
にんにこ※(握り飯)《「にぎりこ」「にんに」とも》【和歌山】




ぬくとい※(暖かい)「えーとこだぞー、ぬくてーしなー」〈岡部町〔県中部〕〉「静岡は――だで」【静岡】
ぬちどぅたから(命こそ宝)【沖縄】
ぬっか(暑い)「夏になっせ(なって)、――時にゃもー」〈えびの市〉【宮崎】
ぬびてぃとぅくとぅり(我慢して得を取りなさい)【沖縄】
ぬべだごじる(手延べ団子汁)〈八女市〉【福岡】
ぬまやー(飲もうよ)「まじゅん(一緒に)――」【沖縄】




〜ね(〜か)「うまかちゃんぽーん、はよ来〔こ〕んねー」「なん、今日〔きょー〕は」〈長崎市〉【長崎】
〜ね(〜の〔準体〕)《「〜ねん」は新しい》「喜んでくれはるのどす;お喋りしてしまいますやわ」〈京都市〉【京都】
ねぁー(ない)「豆ばり(ばかり)で――」〈藤沢町〉【岩手】
ねぁー(ない)「加代に食わせる飯は――〔ドラマ「細うで繁盛記」〕」【静岡】
ねぁー(ない)「大くじ(アマダイ)に当たったこと――もん」〈伊根町〉【京都】
ねぁー(ない)「毛が――でしょー」〈日野町〉【鳥取】
ねぁー(ない)「はさみが――? ほんな貸してあげるけー」〈倉敷市〉【岡山】
〜ねぁー(〜ない)「一つもまけねぁーの」〈藤沢町〉【岩手】
〜ねぁー(〜ない)「幸せにできねぁーでねーがな」〈酒田市〉【山形】
〜ねぁー(〜ない)「枚数けぁーて(書いて)ねぁーなー」〈美濃市〉【岐阜】
〜ねぁー(〜ない)「かうゃーそー(可哀相)で食えねぁーだよ」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
〜ねぁー(〜ねえ)「味わい深いご飯はこれまた最高だおんねぁー」〈仙台市〉【宮城】
〜ねぁー(〜ねえ)「ずんど〔ナスの値段が〕高いときさねぁー;一本がねぁー、六十〔ろくずー〕円だわねぁー」〈大東町〉【島根】
ねぁーとる(鳴いている)「猫がにゃーにゃー――」〈名古屋市〉【愛知】
ねー(ない)「そーゆースタイルでやっぱりやってかなきゃいけないんじゃ――かな」〈中央区銀座〉【東京】
ねー(年上の女性に付ける呼称)「まち――(まちこさん)」〈天川村洞川〉【奈良】
〜ねー(〜なさい)「また来〔き〕ねーの(また来てください)」〈大野市〉【福井】
〜ねー(〜なさい)「はよ来〔き〕ねー;〔蜜柑の〕えーとこちぎりねーよ」〈倉敷市〉【岡山】
ねーねん(ならない)「そーならねばねんな(ならないの)でんだじぇ;酒田のことばもっと大事さねばねーはげ(ならないから)」〈酒田市〉【山形】
〜ねーた(〜ねえ)《←ねえあなた。女性に多い語尾》「あのねーた」【山口】
ねーたった(煮え立った)〈津久井町青根〉【神奈川】
〜ねか(〜ないか)「すごいんねが、ほめらって(ほめられて)」〈寒河江市〉【山形】
〜ねか(〜ないか)《「〜ねけ」とも》「まめ(元気)な顔見たらいーかったねけね(良かったじゃないかね)」〈魚津市〉「あんたいつも駆け足だねか」〈剱岳〉【富山】
ねき(近く)「まー――におるけーねー」〈豊町御手洗地区〉「――に来たけーちょっと寄ってみたんよ」【広島】
〜ねげ(〜なければ)「茨城〔いばらぎ〕来たら、納豆食べねげだめだっぺー」【茨城】
ねごんなっ(悪くなる)「夫婦の縁がねごんなっち」〈えびの市〉【宮崎】
ねたま(寝た間=寝ている間)「ほんに〔休めるのは〕――だけじゃ」〈智頭町〉【鳥取】
ねつーに(丁寧に)〈浜田市〉【島根】
〜ねっきゃ(〜なければ)「虫が付くよーだねっきゃ」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
〜ねば(〜なければ)「父ちゃん母ちゃんの言うごど聞かねばだめだぞ;きづく踊らねばだめだもんだ〔浅利香津代〕」【秋田】
〜ねば(〜なければ)「そーならねばねんなでんだじぇ(ならないのだよ);手さ余裕与えでやらねば」〈酒田市〉【山形】
ねまる(座る)「バスん中でここまでねまって来るの?」〈鶴居村〉【北海道】
ねまる※(座る)「ちょっこ(ちょっと)ねまられはい(座りなさいよ)」〈高岡市〉【富山】
ねまる(足を伸ばす;楽な格好をする;横になる)「ねまーなさい〔松本侑子〕」〈出雲市〉【島根】
〜ねや(〜ね)「ナマズじゃねや」〈伊野町〉【高知】
〜ねん(〜の〔準体〕)→〜ね【京都】
〜ねん(〜の〔準体〕)「ゆっくりしとったらあかんねん、芽〔めー〕出よるわい」〈羽曳野市〉「なんで五百円しか負けへんねん」〈黒門市場〉【大阪】
〜ねん(〜の〔準体〕)「一応書いとーねんけど」〈神戸市〉「餅が喉に詰まった人もあんねん」〈加西市〉【兵庫】
ねんじん(にんじん)【埼玉】
ねんね※(赤ちゃん;ちびちゃん)「――がいるで、はよ帰らんとねー」「――が――負うて」〈山中町〉【石川】




〜の(〜ない)「男衆が〔踊りを〕終えるか終えかっていうところで」〈静岡市有東木〉【静岡】
〜のい(〜ねえ)「お前(あなた)、今日、気兼ねなのい(すみません)」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
〜のー(〜ねえ)「なんも体も心もふらついてるのに」〈青森市〉【青森】
〜のー(〜ねえ)「あんまり遊びほろけねーでのー」〈酒田市〉【山形】
〜のー(〜ねえ)「このへんでは榛名はわりーことするかんのー」〈玉村町〉【群馬】
〜のー(〜ねえ)「そーだいのー」【埼玉】
〜のー(〜ねえ)「あー、ほんにそーやのー」〈小杉町〉【富山】
〜のー(〜ねえ)「はよ行ってよばれてのー、おーたんまい(おいしい)よー言うてのー」〈志摩町和具〉【三重】
〜のー(〜ねえ)「わいの畑も急なのー」〈南山城村〉【京都】
〜のー(〜ねえ)「今見たらきれいわのー;色〔いら〕あ落ってくるけんどのー」〈西淡町〉【兵庫】
〜のー(〜ねえ)「えー天気でえかったのー」〈天川村洞川〉【奈良】
〜のー(〜ねえ)「夢も希望もにゃーのー」〈福山市〉「そーでがんすのー」〈宮島町〉【広島】
〜のー(〜ねえ)「えーのー、あんたら」〈福栄村〉【山口】
〜のー(〜ねえ)「しょー(非常に)むせる(蒸し暑いね);気長にした」〈東祖谷山村〉【徳島】
〜のー(〜ねえ)「さっきも言うたけどのー;十分〔じっぷん〕したらコシなくなるのー」〈琴平町〉【香川】
〜のー(〜ねえ)「つやがえーのー;今の若い子はのー」〈松山市〉【愛媛】
〜のー(〜ねえ)「ハートとここ〔口〕が堪忍せんけのー」「まだ、たび(他所)から来〔こ〕んのー」〈美津島町〔対馬〕〉【長崎】
〜のー(〜ねえ)「こん玉子はのー」〈別府市〉【大分】
のーがわるい※(具合が悪い;調子がよくない)「このペンは――」【高知】
〜のーた(〜ねえ)→〜のんた【山口】
〜のーわ(〜だろう)「おまいがいつもしょかんのーじゃ(お前がよく知っているだろう);おめーらが勝手にそごんしたんのーか(そのようにしたんだろうが)」〈八丈島〉【東京】
〜のが(〜のほうが)「島(岩)よか網のが強かったら、破れへんけどね」〈串本町串本漁港〉【和歌山】
のきゃ(ねえ;そう)《話題の事柄が周知の事実であるときに使う》「『今年豊作やったきゃ?』『――、――』;よかったのきゃ;〔魚が〕獲れにゃーまた値もいーしのきゃ(良いしねえ);あんまり寒いことないがんきゃ」〈珠洲市飯田漁港〔奥能登〕〉【石川】
のくとい(暖かい)「きょーはずいぶん――ねー」〈三郷市〉【埼玉】
のさん※(面倒だ)《デートの時「よだきー」は体調が悪い、都合が悪い。「のさん」は相手が嫌い〔赤星たみこ〕》「――仕事〔しごつ〕よね、これもーてげてげ(いい加減)」〈西都市〉【宮崎】
〜のし※(〜ねえ)《←のー、申し。非常に丁寧。豪商・豪農・山林王があるような土地のことば》「あののし、今日はお天気いいのし」「ほんまにえーのし やにこい(非常に)えーのし〔下里音頭〕;黒い、こー、岩あったしのし」」〈那智勝浦町下里〉【和歌山】
〜のっき(〜けれども)「木が生えてるどでな(生えているからね)、分からんのっき」〈早川町奈良田〉【山梨】
のっこのっこ※(暖かい)《←ぬくぬく》【千葉】
〜のっす(〜のです)「今でも使うのっす」〈山田町〉「そこは湯こなのっす」〈気仙地区〉【岩手】
のっとい(暖かい)「のっとくて、山にんじん摘むにも手がしゃがまねで(凍えないで)いーよ」〈栄村〔奥信濃〕〉【長野】
のっぱぐる(乗り遅れる)「のっぱぐった」〈相馬市〉【福島】
のどばる(暖まる)「浜さのどばて(日光浴をして)いました」〈青森市〉【青森】
のどりがいく(合点が行く)「のどりがいった感動〔中原中也初期習作の語彙〕」【山口】
のぼらっせーよ(上がってください=挨拶)〈津久井町青根〉【神奈川】
のみかた(飲み会)「大漁祝いで――じゃよー、今日〔きゅ〕は」〈南郷町目井津港〉【宮崎】
〜のも(〜ねえ)《「〜んも」とも》「舟なあんのも、珍しかのも;飲もーかのも(飲もうかね);どっからおいでめしたかんも(いらっしゃいましたか)」〈柳川市〉【福岡】
のら(怠け者)「今の若い子はいよいよ――になってしもて」〈松山市〉【愛媛】
〜のら(〜ねえ)《←のーや》「だいぶ出来たのら;よー来たのら;じゃーのら(そうだな)」〈十津川村〉【奈良】
〜のれ(〜ねえ)「わがら(我々)のれ;三宮で下りんかのれ」〈西淡町〉【兵庫】
のろ(納豆の糸)「買ったのより、こー、――があんまり引かねーでしょー」〈桂村〉【茨城】
〜のわい(〜ねえ)《←のー、お前》【佐賀】
〜のん(〜ねえ)「あののん」〈豊橋市〉【愛知】
〜のん(〜の〔問いかけ〕)「私のこと、えーしとらん(愛していない)のん?」【岡山】
〜のん(〜の〔準体〕)「実際にはこれを提げちゃー帰りゃへんのんじゃがの」〈庄原市〉【広島】
〜のんた※(〜ねえ)《←のうあなた。「〜のーた・〜うんた」とも。周防で使用》「わたしら年じゃからのんた」〈新南陽市〉「うんたおかーちゃん」〈山口市〉【山口】
〜のんに(〜のに)「このあちー(暑い)のんになー」〈中津市〉【大分】




〜は(〜ねえ)「毎年毎年、大変になってはー」〈寒河江市〉【山形】
〜は(〜よ)「いちーばんいーた;頑張ってらず」〈五城目町〉【秋田】
〜ば(〜を)「見どころのあるものご紹介させていただきす」〈仙台市〉【宮城】
〜ば(〜を)「なん言っとっとか〔神田紅〕」〈博多〉【福岡】
〜ば(〜を)「ちきゅーかた(作り方)知らんかんた(知らないんですよ)」〈佐賀市〉「豚飼いよったもんね、豚」〈唐津市〉【佐賀】
〜ば(〜を)「最近ジャズ聴くっちゃん、わたし」〈佐世保市〉【長崎】
〜ば(〜を)「だまーってビール持って行け」〈熊本市〉【熊本】
はー※(もう)「――梅雨はあけたんべかよー?;――仕事しめーだい」〈深谷市〉「――行ってしまったんだべか」【埼玉】
〜ばー(〜ばかり)「何しょんならー、のー、今さっき言うたばーじゃろーが」〈岡山市〉【岡山】
〜ばー(〜ばかり)「あんたばー楽しんでえーねー〔東ちづる〕」〈備後〉「遊びばーしょーて」〈福山市〉【広島】
〜ばー(〜ばかり;〜ぐらい)「ビールやったらね、七十本ばー飲んでるわ」〈高知市〉「ほんまに三人ばーで」〈大月町〉「こればーのことは、姉さん、あばさぜよ」〈香北町〉【高知】
ぱーす(めんこ)〈三郷市〉「――よく教〔おさ〕ったなー」【埼玉】
ばーり(ばかり)「みんな大っきなのばーりでねーか」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
はーるかぶり※(久しぶり)【長野】
〜ばい(〜よ)「十二や十三の子どもがばい、焼酎飲んでよかわけがなかろーもん;正月のおせち料理、タコの天ぷらば作ったばい;立派な服着とった鳥がおったばい」〈博多〉【福岡】
〜ばい(〜よ)《cf.〜ちゃん(佐世保市)》「よか、最高ですばい;横浜や神戸になかとばい」〈長崎市〉【長崎】
〜ばい※(〜よ)「最初は苦労したばい;目標ば決めにゃんばい;おれも今から頑張っばい」〈熊本市〉【熊本】
〜ばい(〜よ)「やっちょるばい〔真屋順子〕;今からやるばい〔真屋順子〕;だいぶ獲れちょるばい」〈日田市〉【大分】
ハイカラ(近代的)《←high collar》〈横浜市〉【神奈川】
バイキ(バック)《馬を後ろに下がらせるときの語》【北海道】
はいよ(ください)「買うてはいよー;負けちゃいよー〔負けちはいよー〕;こっとこれば――;こしこ(これだけ)――」〈熊本市〉【熊本】
〜はいりょ※(〜ください)《←拝領》「がんばってはいりょ〔高津住男〕」【徳島】
はえことしたな(早く済んだね)〈えびの市〉【宮崎】
はえぼ(蝿)〈鹿島地方〉【福島】
はえる(入る)「ほーしたらこれから――」〈吉井町〉【岡山】
〜ばか(〜ばかり)「二年ばか前〔みゃー〕にね」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
〜はかい(〜から)「事故やはかい十年分」〈加西市〉【兵庫】
はがいったらしー(はがゆい)「なんじゃきそげん約束破るんな、もー――」〈野津町〉【大分】
ばかのいっちょーおぼえ(ばかの一つ覚え)〈熊本市〉【熊本】
はがま(釜)《鎌と区別して》【福島】
ばくたい(たくさん)「まい(うまい)煎餅〔しぇんべ〕をいつも――もらって喜んでおります」〈出雲市〉【島根】
〜はけー(〜から)《cf.〜さけー》「酒田のことばもっと大事さねばねーはげ(ならないから);それを聞きたくで来るお客さんがいっぱいいるんだはげ」〈酒田市〉【山形】
〜はけー(〜から)「茶で飯食うてんのやはけー」〈南山城村〉【京都】
バケツでおつっすほど(バケツで捨てるほど=たくさん)〈出雲市〉【島根】
はげらしー※(恥ずかしい)【宮崎】
ばさら※(非常に)《cf.ばっさ》【福岡】
ばされ(たくさん)「鮎が――おるばい〔真屋順子〕」〈日田市〉【大分】
はざん(だめだ)《←筈合わぬ》「今日はまー、――わ、潮な濁っとって;なんも――」〈志摩町和具〉【三重】
〜ばし(〜ばかり)「まなぐ(目)ばしぎらぎらとやって」〈青森市〉【青森】
〜ばし(〜ばかり)「はだらぐのばし能だねーからねー」〈黒羽町〉【栃木】
はしかい(賢い)「なかなか――子にならなんだわ」〈金沢市近江町市場〉【石川】
はしっこかー(のろまだ)《←はしっこくはない。本牧のさかさことば》【神奈川】
ばしらぐ(はしゃぐ)「ばしらぎながら水浴びでいました」〈青森市〉【青森】
はしる※(痛む)《歯の神経など、または、火傷などに言う》「夕べから歯がはしってはしって」〈大朝町〉「――か――か」〈福山市〉【広島】
ぱしる(行く)「しょろしょろしてると、置いて――ぞ;急いで夕飯食っていっぱしるぞ;お寺へ――よ」〈静岡市有東木〉【静岡】
ぱすぱす※(ぎりぎり大丈夫)「――だったよ」【茨城】
はそんする〔破損〕(修繕する;繕う)【栃木】
はたえ(畑)《県北部では「はだげ」》〈県南部〉【千葉】
はたく(刻む)「細かくはたいて」〈いわき市小名浜港〉【福島】
はだける(〔麦の実などが〕落ちる)「〔麦の〕実はみんなはだけっちゃうしさ」〈玉村町〉【群馬】
はたこわ(たたく)「これんこー合わせて、はたこんだんねー(これにこそ合わせて、たたくんだよ)」〈八丈島〉【東京】
ばち(非常に)《cf.ぶち・ばり》【広島】
ばちかぶる(罰が当たる)「そげんことしよると――ばい〔真屋順子〕」〈日田市〉【大分】
はちめ(メバル)「きときと(とれたて)の――きれーやね」〈金沢市近江町市場〉【石川】
〜はっかし(〜なさいますか)《自分より目下には「乗っかよ」、少し目上には「乗らっかし」、さらに目上には「乗らはっかし」のように言う》〈会津若松市〉【福島】
ばっきるん(忘れる)「むに(ことば)ばっきった(忘れれば)、島ばっき(忘れ)、島ばっきった、親ばっきるん」〈竹富島〉【沖縄】
ばっけ※(ふきのとう)「――の味噌あえ」【岩手】
ばっけ(ふきのとう)【秋田】
ばっさ(非常に)《cf.ばさら》「――好きやきー」【福岡】
ぱっち(めんこ)〈小布施町〔北信〕〉【長野】
ぱっちん(めんこ)〈上田市〔東信〕〉【長野】
〜ばって(〜けれども)「わだばやだばってな」〈田舎館村〔津軽〕〉【青森】
〜ばって(〜けれども)「おいだばこーゆーやつ好きだばってな」〈五城目町〉【秋田】
ばってら(バッテラ)《←ポルトガル語》【長崎】
〜ばってん(〜けれども)〈佐渡〉【新潟】
〜ばってん(〜けれども)「金んこつあんまり言うといかんばってんの、心が大事ばってんの」【福岡】
〜ばってん(〜けれども)「お姉さんち言うない(言うなら)教〔おしゅ〕うばってんさー」〈佐賀市〉【佐賀】
〜ばってん※(〜けれども)「そりゃもー分かっちょっちゃばってんね;最近な良う売れよったばってんね」「お土産はいろいろあるばってん」〈長崎市〉【長崎】
〜ばってん※(〜けれども)「嫁入りしたこたしたばってん〔おてもやん〕」「ばってん銭は取りよった;てれーっとしとるばってん」〈熊本市〉【熊本】
〜ばってん(〜けれども)「刺身もいーばってん」〈日田市〉【大分】
ばっぽ(手作りの蒸かし饅頭)〈大分市〉【大分】
はつめい〔発明〕(利口)「――な子になるまっし(なりなさい)」〈金沢市近江町市場〉【石川】
はなど(鼻)《花と区別して》「――ほじってない」【福島】
はねる(除雪する)「これ全部――の?」〈富良野市〉【北海道】
はばかりさん※(お疲れさま;ご苦労さま=挨拶)【京都】
はぶてる※(ふくれっ面をする)【広島】
はぶてる(ふてくされる)「――なー」〈下松市〉「こっちのねえやは、ハブてますから〔中原中也の手紙〕」【山口】
ハマチ(いくらですか)《←How much?》〈横浜市〉【神奈川】
ハマチドリ(何ドルですか)《←How much dollar?》〈横浜市〉【神奈川】
はまっこ(横浜生まれの人)【神奈川】
はまにあがる(畑仕事に行く)「浜にあがりよるだが」〈福部村〉【鳥取】
はまる(買う)「はまってたんしぇ(買ってください)」〈横手市〉【秋田】
はゃー(もう)「――漬かったの」〈高山市〉【岐阜】
はよしまいなはれ(夕方の別れの挨拶)「『はよしまいなはれよ』『はい、ほんなら、はよしまいなはい』」〈高千穂町〉【宮崎】
はらかく(腹を立てる)「せからしか(うるさい)、腹かいた」〈博多〉【福岡】
はらかく(腹を立てる)「腹かいてさ、猫ばうったたいた」〈佐賀地区〉【佐賀】
ばり(非常に)《cf.ぶち・ばち》【広島】
〜ばり(〜ばかり)「豆ばりでねぁー」〈藤沢町〉【岩手】
〜ばり(〜ばかり)「おめどごばり憎〔にぐ〕くってごしゃぐんでね(叱るのでない)」〈秋田市〉【秋田】
〜ばり(〜ばかり)「古い木ばりあんなだけもんね(あるんだもんね)、大木ばり」〈寒河江市〉【山形】
ばりばり(非常に)「――好〔す〕いとー」【福岡】
〜はる(〜なさる)「来〔き〕はる;行かはる」【山形】
〜はる(〜なさる)「どーもー、呼んでくれはりましてありがとーございます〔立川志の輔〕」【富山】
〜はる(〜なさる)「ずーっと使うてはったんですか」〈上中町〉【福井】
〜はる(〜なさる)「置いとるうちに白うなったて言わはるんやさ」〈高山市〉【岐阜】
〜はる(〜なさる)「『空き無い、空き無い〔商い〕』ちゅーてな、言わはりおったわ」〈伊勢市おはらい町〉【三重】
〜はる(〜なさる)「よーきばって来はったでなー;ほれをいっせつ(いつも)着てきはんにゃんかー」〈近江八幡市〉【滋賀】
〜はる(〜なさる)「どこ行かはりますの;喜んでくれはるのどすね;わんわん(犬)通らはるえ〔堀井令以知〕;うちの子よー泣かはりますやろ〔堀井令以知〕」〈京都市〉【京都】
〜はる(〜なさる)「習いはるお方は、お行儀よーしたはりやしたな;それを小説に入れてはった」〈船場〉【大阪】
〜はる(〜なさる)「みな、たかって(集まって)はったしみー」〈奈良市〉【奈良】
〜はる(〜なさる)「よそから来てはる嫁さんち同し年配でおらはっですか?」〈美津島町〔対馬〕〉「ねんねしなはれ 寝る子はみじょか〔岐宿の子守唄〕」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
はるなんち(榛名山からの雨雲)「――が来〔く〕りゃーさー」〈玉村町〉【群馬】
はわく(〔ほうきで〕掃く)〈北九州市〉【福岡】
〜はん(〜さん)「お寺はん」【山形】
〜ばん(〜よ)「かわいかばん;佐賀はやっぱやーらしか(愛らしい)娘がどっさいおっぱん」【佐賀】
はんぐさ(非常に)「〔塩が〕――からい;――安いがやぜー」〈氷見市〉【富山】
ばんこ(非常に)【岡山】
バンコ(縁台)《←ポルトガル語》〈天草郡河浦町〉【熊本】
ばんじました(こんばんは=挨拶)「『――』『あら、おいでんせー』」〈美甘村〉【岡山】
ばんじまして※(〔日が暮れるころに〕お疲れさま=挨拶)「――、今から畑ですか;――、えらかったね、またあしたもやらでー(やろうよ)」〈東出雲町〉〈出雲市・隠岐〉【島根】
〜はんしょ(〜なさってください)《自分より目下には「読まっせ・読まっしぇ」、少し目上には「読まんしょ」、さらに目上には「読まはんしょ」のように言う》【福島】
〜ばんた(〜よ)《←ばい、あなた》【佐賀】
はんちくたい※(悔しい;腹が立つ)【岐阜】
〜はんで(〜から)《cf.〜すけ》「あずましいはんで(気持ちいいから);さびーはんで(寒いので)」〈田舎館村〔津軽〕〉【青森】
〜はんな(〜ですね)「ただ今はんな」〈えびの市〉【宮崎】
はんなり※(はなやか)《派手ではない上品さの形容》「こーゆー色を着ると顔が――見える〔高田美和〕」〈京都市〉【京都】
はんなり※(はなやか)《ふんわかとあったか〔田辺聖子〕》【大阪】
ばんなりまして※(こんばんは=挨拶)「ばんなーまして」〈米子市〉【鳥取】
〜ばんも(〜よ)「だいぶん狭〔せぼ〕なっとるばんも;飲むばんものも(飲みますよ)」〈柳川市〉【福岡】




びーびー※(魚)《幼児語》〈石見〉【島根】
ひーりすぼ(ふくらはぎ)「――が吊った」〈浜田市〉【島根】
〜ひか(〜しか)「飲むひか能がねーもんよー」〈横浜市本牧漁港〉【神奈川】
〜ひこ(〜ぐらい)「減反のすひこん田んぼじゃねーもん(減反の対象になるほどの田んぼではないもの);どひこ、ないをしたーち(どれだけ何をしても)」〈えびの市〉【宮崎】
ひして(一日中)《←ひひとひ》【鹿児島】
ひしとい(一日中)《←日一日》【徳島】
ひずがない(元気がない)〈池田町〉【岐阜】
ひずるしーひずりゃー(まぶしい)→ひどろしー【静岡】
ひだらっこい(まぶしい)〈南信〉【長野】
ひだるか(空腹だ)「――ないばがいがいがい〔と飯を食う〕」〈佐賀地区〉【佐賀】
ひっこける(転ぶ)【熊本】
ひっころぶ(転ぶ)「――ってゆーんだぞ」〈鶴居村〉【北海道】
ひっちゃかめっちゃか(めちゃくちゃ)「少し――なことでいってもいーんじゃないかな」〈中央区銀座〉【東京】
ひっちゃける(破れる)〈飯山市富倉〉【長野】
ひっちらかす(散らかす)「こんな鞄とかなんとかみんなひっちらかしちゃう」〈鎌倉市腰越〉【神奈川】
ひっつねる(つねる)「〔妹が〕泣〔なー〕かねと、けつのほーひっつねって泣〔なー〕くと」〈桂村〉【茨城】
ひどい(すごい)《褒める場合も》「『おばーさんいくつにならはったん』『七十九ですわ』『わーほりゃ――なー』」〈西浅井町〉「何とお上の御威勢はひどいものか〔歌舞伎-幼稚子〕」【滋賀】
ひどろい(空腹だ;まぶしい)【山梨】
ひどろしー※;ひずるしー※;〔三島で〕ひずりゃー(まぶしい)【静岡】
ひどろってー(まぶしい)〈中信〉【長野】
ひね(奈良漬けのよく漬かったもの;古いもの)「あな干稲干稲志〔ヒネヒネシ〕吾が恋ふらくは〔万葉集-3848番〕」【奈良】
ひねる(古びる)「ひねたのやったらなー、固いけどさ」〈上野市〉【三重】
ひまち〔日待〕(後輩海女が先輩海女を料理でもてなす行事)〈志摩町和具〉【三重】
ひゃー(もう)「――、だけんどさー」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
ひゃーる(入る)「二番ひゃーらない」〈河口湖町〉【山梨】
ひゃーる(入る)「口になんかひゃーへん(入らない)わねぁー;口にひゃーらんわ」〈大東町〉【島根】
〜びゃい(〜う)「疲れたっびゃい;山菜もあるびゃい」〈片品村〉【群馬】
ひやか(寒い)「――もんじゃさい」〈佐賀地区〉「ぬっか――も彼岸まで」【佐賀】
ひゃこ(シャコ)「こいで――でもありゃー一番いー」〈横浜市本牧漁港〉【神奈川】
ひやこい(寒い)「――、――」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
ひやこる※(大きな声で人を呼ぶ)「畑の父ちゃんひやこって」〈石見〉【島根】
ひやす(水に浸す)「お茶碗を――」〈宇都宮市〉【栃木】
ひゃっけー※(冷たい)《cf.しゃっこい(北海道)・ひゃっこい(福島・埼玉)》「――ビール一杯出してくんねーかな」〈横浜市本牧漁港〉【神奈川】
ひゃっこい(冷たい)《cf.しゃっこい(北海道)・ひゃっけー(神奈川)》「――ねー」【福島】
ひゃっこい※(冷たい)《cf.しゃっこい(北海道)・ひゃっけー(神奈川)》【埼玉】
ひゃっこひゃっこ※(寒い)《←冷やっこい》【千葉】
ひやわい※(狭い路地)【三重】
ひよい(天気)「こら、よくゎ(良い)――ぐゎひが」〈えびの市〉【宮崎】
ひょっこ※(〔団子などが〕形が歪んだ状態)「――になっちゃった」【神奈川】
ひょろかしー(おぼつかない)「八十も来てみーの、足――ぞよ」〈東祖谷山村〉【徳島】
〜びょん(〜う)「雨だびょん」〈県北部〉【秋田】
ぴりぴり(ごくわずかに降る形容)《六甲山系の北側で使われる》「雨が――降る」〈篠山市〉【兵庫】
びんた※(頭)「仏さんを――に担いだい(担いだり)」【鹿児島】




ふーがわりー※(体裁が悪い)《←風が悪い》「――ど」【千葉】
ふーけもん(〔飄々とした頑固な〕ばか者)《一種の尊敬の念もある》「あさんな(あんたは)――ばい」〈佐賀市〉【佐賀】
ぷーさがら(いらっしゃいませ=挨拶)〈八重山〉【沖縄】
ふーだ(降った)「ごーぎに〔雨が〕ふーだだけん(降ったんだから)」〈出雲市〉【島根】
ふーろ(袋)《北部では「ふぐろ」》「うーん、――でいーよ」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
ふかし(はんぺん)「よかたはべんと、――と、もろてくわ」〈金沢市近江町市場〉【石川】
ぶち(非常に)《北九州あたりを発生源とする。cf.ばち・ばり》「――こわー」〈尾道市本通商店街〉【広島】
ぶち※(非常に)「――すごい;――多い;――うまい」【山口】
ぶちゃる(捨てる)「――な;これぶちゃって来いや」【新潟】
ふっかげっ(吹き上げる)「いどんみ〔井戸の水〕が吹っかげたい(吹き上げたり)」【鹿児島】
ぶっかし(ぶち壊し)「〔悪態〕この――」〈大館市〉【秋田】
ぶっくりけーる(ひっくり返る)「あそこんちのおじやんが脳溢血でぶっくりけーっちゃった」〈邑楽町〉【群馬】
ふつご(非常に;たいへん)「昨日は――な風で、うちの方は;――に」〈出雲市〉【島根】
ふつごー(苦労)「へ(降灰)でいっぺー――したがおー」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
ふつごなもん(たくさん)〈出雲市〉【島根】
ふつごによーけ(非常にたくさん)〈出雲市〉【島根】
ふったかる(繁盛する)「あすこんちはうんとふったかってる」〈邑楽町〉【群馬】
ぷったす(加える)「これに、もー千円ぷっ足してあっちの買うべー」【茨城】
ぶっちゃばく(引き裂く)【山梨】
ぶっちゃる(捨てる)《cf.うっちゃる(神奈川)》「ぶっちゃっちゃえ;ぶっちゃっちゃっていーよ」〈桐生市〉【群馬】
ふてー(太い)「わたしゃー――のが好きさ、大根葉(だいこんぱ)の」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
ふとい(大きい)「体も――」〈高知市〉【高知】
ふとい(豊かな)「――水」〈安曇野〉【長野】
ふとか(大きい)「あんま太うして、どがんしゅーでんなかろーだ;こがん――よ」〈佐賀市〉【佐賀】
ふとか(大きい)「東京に行きゃーこぎゃん――と〔教会〕はなかでしょけんねー」〈長崎市〉【長崎】
ふとか(大きい)「〔子どもが〕まーわっぜーか(非常に)――なって(すごく大きくなって)〔中島啓江〕」〈佐多町〉【鹿児島】
ふらー(頭の悪い人)〈那覇市〉【沖縄】
フラッキ(旗)《←オランダ語》〈天草郡河浦町〉【熊本】
ぶりつけていこーで(勢いをつけていきましょう)〔岩井志麻子〕〈和気町〉【岡山】
ぶわーっと(擬音表現の一)「エアを――放り込んでるからね」〈黒門市場〉【大阪】
ふんじばる(縛る)【神奈川】
ぶんだす(出発する)【山梨】
ふんだらモーター(自転車)「わしゃ――じゃけー」〈福山市〉【広島】
ふんと(本当)【埼玉】
ふんと(本当)「――だよ――だよ」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
ぶんなぐる(殴る)【神奈川】
ぶんなぐる(殴る)【山梨】
ぶんぬける(抜ける)「下手〔へた〕やればぶん抜けっちまうし」〈大洗町大洗港〉【茨城】




(灰;蝿;屁)〈川辺町〉「鹿児島の――(灰)が降ってきた」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
〜べー(〜う)「なしてそったことやるんだ〔木野花〕」〈青森市〉「先生とこさ行ってきた」〈百石町〔南部〕〉【青森】
〜べー(〜う)「起ぎるんべー」〈県中部・県北部〉【岩手】
〜べー(〜う)「何いーがなー;辛〔かれ〕?」〈五城目町〉「籠ついだやつでもいーか;年だば六歳だす?」〈鹿角市〉【秋田】
〜べー(〜う)「春は杜の都仙台だねー;七夕だねー」〈仙台市〉【宮城】
〜べー(〜う)「大したもんだずー」〈寒河江市〉「ご飯出しもしねで、しったんだずよー(したんでしょう)」〈米沢市〉「どっさりだや」〈酒田市〉【山形】
〜べー(〜う)「昔はやっぱ〔大きなぼたもちは〕嫌われっから、んだべー?」〈福島市〉「やっこいべー」〈会津若松市〉【福島】
〜べー(〜う)「あきれたなんて言うなーあべこべだ;まーなー、これからの若い人はおそらくやらなかん;少なくちゃ寂しいさ」〈小山市〉「死ぬまで生きるべー、生きるべーか」〈足利市〉「そんなに頑張るこたねーよ」【栃木】
〜べー※(〜う)「行くん;行くべーよー;取っちゃん;頑張るべー;上州のべいべい言葉がやんだらべい なべやつるべはどうするべい〔狂歌〕」「行ったんなー;そうじゃなかったん」〈伊勢佐木市〉「登れべーか」〈片品村〉【群馬】
〜べー(〜う)《cf.〜だんべー》「おれも食べでん(食べてみよう)……うん、まーまーおいしーわこれ」【茨城】
〜べー(〜う)「よかん;だっべーなー」〈熊谷市〉「梅雨はあけたんかよー?;抜けなかんべー;行ってんや(行ってみよう)」〈深谷市〉「居たんや」〈三郷市〉【埼玉】
〜べー(〜う)「行ってんべーや(行ってみようよ)」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
〜べー(〜う)「五つももらってくべー」〈鎌倉市腰越〉「またときどき作るべーよー;それでよかんよー」〈津久井町青根〉【神奈川】
〜べー(〜う)《郡内地方で多く使う》「行くべーか、行くべーや」【山梨】
〜べー(〜う)「行かずに(行きましょう)、ほ、えさえさ」〈佐久市湯川〉【長野】
〜べー(〜う)「今度やるべーか、やるべーか」〈天城湯ヶ島町〉【静岡】
〜べー(〜ばかり)「遊んでべーいてどーしょーもねー」〈玉村町〉【群馬】
〜ぺー(〜う)「起ぎっぺー」〈県南部〉「去年還暦やったんだがすっ?」〈気仙地区〉【岩手】
〜ぺー(〜う)「あしたも頑張っなやー;ぐっと寒いす」〈仙台市〉【宮城】
〜ぺー(〜う)「お彼岸の話でもすっなと思って」〈福島市〉「船休みでいーさかながないけども、ご馳走なっ」〈いわき市小名浜港〉【福島】
〜ぺー(〜う)「ノルマっつーもんがあっ;社長が怒っぺー」【栃木】
〜ぺー(〜う)「小塚へ行けば、あい(あれ)だっ、山菜もあるびゃい」〈片品村〉【群馬】
〜ぺー(〜う)「何とかだっよー;あした遊っねー〔若者〕;昔はなにもなかったっ;餅〔もぢ〕だって厚〔あづー〕くのしたっよ;納豆食べねげ(食べなければ)だめだっぺー〔年輩者〕」「ニンジンの味は同しだっよ」〈大子町〉【茨城】
〜ぺー(〜う)「ふーろ(袋)でいんだっぺー」〈勝浦市勝浦漁港〉「おれ、になって(担いで)っ」〈銚子市〉「脳味噌がねーんだっ」〈一宮町〉「いがっぺー(良いだろう)」〈八日市場市〉【千葉】
へーて(入れて)「煮立った湯こさ――」〈五城目町〉【秋田】
へーはち※(ゴキブリ)【三重】
へーろわ(入る)「〔茶が〕へーてあれどー(入っているけれど)」〈八丈島〉【東京】
〜べおの(〜う)「雨だべおの」〈県南部〉【秋田】
べかっ(ゆがむ)「こいは、べかったいよがんだい、すんみゃーもん(してないよね)」〈有田町〉【佐賀】
ぺけ(ばつ印)《←中国語?マレー語?》【長崎】
べこ(牛)「馬千匹――千匹」〈盛岡市〉【岩手】
〜べさぇ(〜う)「これからだべさぇ;今このやまへ(東風)だべさぇ」〈江差町〉【北海道】
〜べし(〜う)「堪忍袋切れたべしな」〈秋田市〉【秋田】
〜べした(〜う)「外さ出てびっくりしたべした」〈白石市〉【宮城】
〜べした(〜う)「おやじからごしゃがれっべした」〈寒河江市〉【山形】
〜べした(〜う)「ネズミが土ん中むぐって食べんだべした」【福島】
〜べす(〜う)「えーべす」〈山田町〉【岩手】
〜べす(〜う;〜なさい)「さんむいから早く、お茶っこ飲んでくべす」〈気仙沼市大島〉「だいたい、足言うこときかねーべす?」〈古川市〉【宮城】
〜べす(〜う)「足、出〔で〕そーだんべす」〈酒田市〉【山形】
へたら(すると)「――利子がな、一万五千円もつきまんねんな」〈加西市〉【兵庫】
へっ(蛇)「――が出てきたい(出てきたり)」【鹿児島】
べっちゃ(別に;違う)「なーん、――、なんぼなんもおらんが;『ずっと沖しとったきゃ?』『なんもいや、――いや(違うよ)』;そんなとこ――?(そんな所ではなかったの)」〈珠洲市飯田漁港〔奥能登〕〉【石川】
〜べっちゃ(〜う)「いつまでも生きねばねーべっちゃ」〈五城目町〉【秋田】
べっちゃない※;べっちょない※(大丈夫だ)「べっちょないかー?」〈北淡町〉【兵庫】
へっちょはがへて(苦労かけて)《←へっちょ〔殺生?〕はく》「――、はー先生、一番大変〔てへん〕な思いさせました;へっちょはがへたほんど、思い出さあんだ、先生に」〈百石町〔南部〕〉【青森】
べっぴんさん(美人)「九十一でこんだけ――やさかい」〈近江八幡市〉【滋賀】
へでぐ(連れて行く)「おめよ――(あなたを連れて行く);とっちゃどかっちゃにへでかれだ」〈南部〉【青森】
べと(泥)〈武生市〉【福井】
へば(それでは;さようなら=挨拶)「――な」〈田舎館村〔津軽〕〉【青森】
へば※(それでは)《cf.せば》【秋田】
べぶ(牛)【鹿児島】
へもどる(引き返す)「ちょっとへもどっちきない」〈大分市〉【大分】
へもへくれん(わけが分からない)「なんか知らんけんど――バーチャルワールドか何とか」〈大分市〉【大分】
へらこい※(ずるい)《香川の県民性を表すことば》「あれはいかん、――男やで」〈高松市〉【香川】
へらへーとー(むやみやたらと)〈浜田市〉【島根】
へん(しない)「だれも怒る人あら――」〈美濃市〉【岐阜】
へん(しない)「えーもんができや――し」〈常滑市〉【愛知】
へん(しない)「一番かずいて人らも来〔き〕や――やろ」〈志摩町和具〉「死んだ人は帰って来〔き〕や――もん」〈四日市市〉【三重】
へん(しない)「上手になー、京都弁ならへんかったらなー」〈京都市〉【京都】
へん(しない)「なんで五百円しか負けへんねん」〈黒門市場〉「俺なんも関係あらへん」〈羽曳野市〉【大阪】
へん(しない)「何が違う言われても分からへん;先生になかなかオッケーを出してもらわれへん」〈神戸市〉【兵庫】
へん(しない)「島(岩)よか網のが(のほうが)強かったら、破れ――けどね」〈串本町串本漁港〉「好〔す〕いてくれ――さか」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
へん(しない)「口になんかひゃーへん(入らない)わねぁー」〈大東町〉【島根】
へん(しない)「戻られぁ――のじゃけー」〈庄原市〉【広島】
へん(しない)「ほやけど喧嘩とかせーへんの?」〈徳島市〉【徳島】
へん(しない)「まんでがん(全部)しとかなんと遊ばせへんぞー」〈満濃町〉【香川】
へんしも※(急いで)《←片時も》「時間に間に合わんから――」【高知】
へんじょーこんごー(くどくど言う)〈浜田市〉【島根】




(ねえ)「行かずに(行きましょう)、――、えべさえべさ」〈佐久市湯川〉【長野】
〜ほ(〜よ)「行っちょる;そーな(そうなのよ)」【山口】
ほいず(それが)「――今はみんな〔ぼたもちは〕こだ(このように)ちゃっこくて」〈福島市〉【福島】
ホイスケ〔ホイ助〕(ウィスキー)《←whisky》〈横浜市〉【神奈川】
ほいで(そして)「――夜さりは寿司してなー」〈志摩町和具〉「――もー終わるゆーと、難儀てえらか(っ)たやろがなーてゆーて」〈鳥羽市石鏡〉【三重】
ほいほいほい(ご飯を食べる時などの形容)「――で食べる」〈佐賀地区〉【佐賀】
ほー(ねえ)「――、普通のとこから買うた餅とゆーとは――、やっぱ――」〈熊本市〉【熊本】
〜ぼー(〜よ)「愛しとるぼー、好〔し〕ーとるぼー」〈熊本市〉【熊本】
ほーせき(お菓子)「あのみー、うちみー、――なー、持ってきてんやんか」〈奈良市〉【奈良】
ぼーだら(つらら)「雪食べるんとは――のほーがよっぽどうまい」〈敦賀市〉【福井】
ほーだれ(つらら)〈敦賀市〉【福井】
ほーっぱ(朴の葉)〈小鹿野町〔秩父〕〉【埼玉】
ほーばい〔朋輩〕(友)《cf.かたふね(兵庫)》「〔呼びかけて〕おい、――よー」〈宍喰町竹ヶ島〉【徳島】
ぽーぽー(クレープのようなおやつ)《←中国語「包包」》【沖縄】
ぼーめく(飛ぶ)「おりが(僕の)頭ん中で、ちゅーちゅまんげ(蝶々)んぼーめきよー」〈八女市〉【福岡】
ぼーれー(お利口さん)「『わなら(僕)テストな(テストで)、百点とったぬゆー(とったよ)』『――』」〈竹富島〉【沖縄】
ぼーれー(非常に)《←ぼろい》【岡山】
ほかる(捨てる)「まーほかったらならんぞ;やだことはほかったらえーだて」〈常滑市〉【愛知】
ほきゃー(他へ)「――貸すなんちゅことは絶対でけもさん」〈上村〉【熊本】
ほげほげ(腹一杯)「――食べた;――よばれたよ」〈桂村〉【茨城】
ほこ(そこ)「――ならうらも行ったことあるわの」〈武生市〉【福井】
ほこっ(成長する)「稲がこー、ほこっせー(密集して)、病気がはいったい(入ったり)しよっと」〈えびの市〉【宮崎】
ほじけね(だらしない)「――てばな、あだー」〈大館市〉【秋田】
ほじなし※(だらしがない;とりとめがない;非常識だ)《←方図無し》【秋田】
ぼじょこれる(壊れる)《修理不可能。cf.ぼっこれる》「あっ、ぼじょこれてる」〈相馬市〉【福島】
ほだない(そうですね)「昔は、――、ずなーい(大きい)ぼだもちがごっつぉーだったからねない」〈福島市〉【福島】
ぼちぼち※(そろそろ)「きばらんとまー――に行きまひょか〔田辺聖子〕」【大阪】
ほっくび(穂首)「――がみんなおっかけ(折れ)ちゃう」〈玉村町〉【群馬】
ぼっけー※(たくさん;非常に)「『わしにもちーたー(少しは)ちょーでーよ』『――も上げれんけどな』;おめーはぼっこー(非常に)でーれぁーことをやったなー」〈吉井町〉「ぼっけえ、きょうてえ(非常に怖い)〔岩井志麻子の小説〕」【岡山】
ぼっけもん※(大物;怖いもの知らず)【鹿児島】
ほっこ※(ばか)「――の子みたいに飲んでからね;むちゃくちゃ――なんで、こいつ;ほっこげにしょったやろ;今日飯食うたんか、くそぼっこ」〈高松市〉【香川】
ぼっこすぼっこわす(ばらばらにする;壊す)「ぼっこわした着物を洗濯しましてね」【栃木】
ほっこり※(〔仕事を終えて〕やれやれ;うんざりする)「おきばりやす言うのはねぎらいのことばやし、言われたらこっちもほっとして――しますのでね」〈近江八幡市〉「『おせんどさんなこっちゃ』『――や』」〈西浅井町〉【滋賀】
ほっこり※(ひと仕事終えた安堵感、心地よい疲れの形容)「たんと歩いて――しはりましたやろ」〈京都市〉【京都】
ぼっこれる(壊れる)《まだ修理が可能。cf.ぼじょこれる》【福島】
ぼっこれる(壊れる)「ちーとちょしたら(触ったら)ぼっこれた」【新潟】
ぼっこれる(壊れる)「ぼっこれちゃったから、飯食ってからやっちゃんべ」【群馬】
ぼっぽる(放る)「赤ん坊そこへぼっぽっちゃうのよ」〈三郷市〉【埼玉】
ぼて(籠)「ぼでっ数がいっぺんに三十だの四〔よん〕十だのって入〔はい〕っから」〈大洗町大洗港〉【茨城】
ぼて(籠)「そのぼでも乗っけちぇば」〈銚子市〉【千葉】
ほな(では)「――時間です、行こけー」【滋賀】
ほな※(では)「――さいなら」【大阪】
ほな(では)「――うちも穫ろーかなー」〈倉敷市〉【岡山】
ほなけんど※(だけど;それにしても)「ほなけどな、古い古いおうちやけんどな」〈池田町〉「――の、ほーそい(細い)の〔蕗〕も取らな無いで」〈東祖谷山村〉【徳島】
ほぼろをうる※;ほぼろをふる(嫁が実家に逃げ帰る)「ほぼろうりかけたのを思〔おめー〕出すよ」〈庄原市〉【広島】
ほやでー(だから)【福井】
ほやほや※(そうだそうだ)「ほや、仕事しーでの」〈武生市〉【福井】
ほやほや(そうだそうだ)「あ、――、こーらい(とうもろこし)」〈西浅井町〉【滋賀】
ほる(〔雪を〕下ろす)「『雪下ろし大変ですね』『雪〔ゆず〕……おらほでゃ雪〔ゆず〕――ってゆーのよ』」【山形】
ほろける※(〔小さいものや子どもが〕ぽろっと落ちる)【山口】
ほろける(ほうける)「あんまり遊びほろけねーでのー」〈酒田市〉【山形】
ほん(非常に)【岡山】
ぼん(息子さん)「おねーさんとこ――ちゃんはどーしてはります?」〈京都市〉【京都】
ほんこ※(〔子どもなどが〕可愛い)「――だな」【鳥取】
ほんそほんそ(いい子いい子;〔転んだ子どもに〕痛くない痛くない)《←奔走?》〈出雲市〉【島根】
ほんだらほんだー(では)「さあ行こう、ほんだーこれで」〈満濃町〉【香川】
ほんながや(そうなのよ)「――、どんなこと言うてもね」〈金沢市〉【石川】
ほんなこちほんのこて(本当に)「ほんのこて、こけたらばからしーですよ」〈美津島町〔対馬〕〉「『長生きしてもらわにゃー』『ほんなこっちー』」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】
ほんなこつ(本当に)「――言よーと」〈柳川市〉【福岡】
ほんなごて(本当に)「――がん安かない、どがんしゅーでんなか」〈佐賀市〉【佐賀】
ほんならほんだら(それなら)「ほんだらまー、ほんならおしめんせー(さようなら)、帰りますけー」〈美甘村〉【岡山】
ほんま※(本当)「いや――」〈黒門市場〉【大阪】
ほんま(本当)「『ほなけん、当てにならんよ』『ほんまー』」〈東祖谷山村〉【徳島】




〜ま(〜なさい)「食べられ」【富山】
〜まー(〜まい)「気取るまー」〈津山市〉【岡山】
〜まー(〜まい)「いぬまー(帰るまい)」〈庄原市〉【広島】
まーさん(おいしい)「まーさいびんど(おいしいですよ);唐揚げし、いっぺー(非常に)まーさいびーんどー」〈那覇市〉【沖縄】
まーにしてや(お構いなく=挨拶)「――、たしない(少ししかない)ものを」〈東祖谷山村〉【徳島】
まい(おいしい)「――煎餅〔しぇんべ〕をいつもばくたいもらって喜んでおります」〈出雲市〉【島根】
〜まい(〜う〔勧誘〕)《cf.〜めぁー》「行こまい」【愛知】
〜まい(〜なさい)「風呂へ水入れて沸かしときまいや」〈鹿野町〉【山口】
〜まい(〜なさい)「行きまいよ」〈長尾町〉【香川】
〜まいか(〜う)「失敗してもいーで、やってみまいか;ぱーってみんなでやらまいか」〈浜松市〉「まーひとつ、元気でやらまいかえ、なー」【静岡】
まいど※(挨拶の語)「――です」【大阪】
まいどはや※(毎度どうも;こんにちは=挨拶)【富山】
まいね(だめ)《cf.わかんね》「なしてそったことやるんだべ、――はんで」〈津軽〉【青森】
まいまいこんこ(ぐるぐる回ること)「ほんで――して」〈八幡町〉【岐阜】
まがる※(さわる)「そこ、まがられんよ(触るな)」【愛媛】
まがる(曲がる)「まがったらいかん」【愛媛】
まがる※(邪魔になる)「そこにある荷物――けん、のけて」【徳島】
まくれる※(転ぶ)「○○ちゃんがまくれた」〈県全域〉【島根】
まげにかーに(上手を言って)「勧められて、――こしらえさしぇられて」〈出雲市〉【島根】
まけまけいっぱい※(あふれんばかりに入っているさま)《cf.つるつるいっぱい(福井)》【徳島】
まこち(本当に)〈鹿屋市〉【鹿児島】
まこて(本当に)「だれやしたろーな(お疲れさまでした)、――」〈えびの市〉【宮崎】
〜まし(〜ませ)「いらっしゃいまし」〈中央区銀座〉【東京】
〜ましたんです(〜たのです)「鶴亀なんてーやつを、おめでてーやつをこーちょいと出しましたんですけど」〈中央区銀座〉【東京】
〜ましたんです(〜たのです)《過剰な敬語の一つという。郡史郎氏》「行ってきましたんですわ」【大阪】
まじっぺー(まぶしい=古風)〈上田市〔東信〕〉【長野】
まじゅん(一緒に)「――ぬまやー(飲もうよ)」【沖縄】
〜ませ(〜なさい)「入って休まれませ、掛けられませよ」〈魚津市〉【富山】
〜ませ(〜なさい)「お上がりませ」〈鹿野町〉【山口】
またおじゃったもんせ(また来てください=挨拶)〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
またおんなしてくだはれせや(また来てください=挨拶)〈気仙沼市大島〉【宮城】
またおんなしてねす(また来てください=挨拶)〈気仙沼市大島〉【宮城】
またきてくりゅーもん(また来てください=挨拶)〈佐賀市〉【佐賀】
またきねーの(また来てください=挨拶)〈大野市〉【福井】
またこられー(また来てください=挨拶)「なら、――」〈魚津市〉【富山】
またこんかいよ(また来てください=挨拶)〈新居浜市〉【愛媛】
またではっておんでー(また来てください=挨拶)〈百石町〔南部〕〉【青森】
まちーと(もう少し)「――おまー皮あんじょーむいときゃーいーのに」〈十津川村〉【奈良】
まちっと(もう少し)「――こぎろーで(値切ろうよ)」〈有田町〉【佐賀】
まっこと※(ほんとうに)【高知】
まっさか(非常に)「――うまげだがね」【群馬】
〜まっし※(〜なさい)《やさしい命令》「ほらあんたも寄るまっしね、あんたも見まっし、行きまっし、ほい買っていくまっし、ねえ、はいどーぞー;食べるまっし;体にいー、体にいー、食べまっし」〈金沢市近江町市場〉【石川】
〜まっしゃろ(〜でしょう)「やっぱりお客さんには京都の友禅が一番えーの違いまっしゃろかな」【京都】
〜まっしゃろ(〜でしょう)「六十ぺん〔掛け金を〕かけまっしゃろがな」〈加西市〉【兵庫】
〜まっせ(〜ますよ)「相当開けてもらわんと、獅子に轢かれまっせ」〈姫路市灘地区〉【兵庫】
〜まっせん(〜ません)「どぎゃん頑張ったっちゃできまっせん」〈熊本市〉【熊本】
まった(もらった)「来た人も、ほんとに歓迎して――気がするでしょー」〈名古屋市〉【愛知】
まった(もらったり)「今日はまたすんましぇん、またお前さん、出向いて――なんかして」〈出雲市〉【島根】
まっちゃげもんでな(お待ちしています=挨拶)「また――」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
まっつぐ※(まっすぐ)「ほんっとに性根が――で〔木の実ナナ〕」【東京】
まって(もらって)「〔代金を〕負けてまっちょーな(もらっているね);刺身にして――なんぞ食べっさんしぇ」〈境港市〉【鳥取】
まっと※(もっと)【埼玉】
まどー(償う)「まどーてもらえ」〈福山市〉【広島】
まなぐ(目)「――ばし(ばかり)ぎらぎらとやって」〈青森市〉【青森】
まなぐ(目)「――さゴミはいっていずい(気持ちが悪い)」【宮城】
まにくわしぇーほど(馬に食わせるほど=たくさん)〈出雲市〉【島根】
まま(ご飯)「おら――食いに起きてみれば」〈鶴居村〉【北海道】
ままくってきたんすか(ご飯を食べてきましたか=挨拶)〔浅利香津代〕〈秋田市〉【秋田】
まめ(元気)《cf.そくさい(県西部)》「『新村さん、おられらー?』『はいはい、――なけね(元気ですか)』;――で息災そりゃ面倒(ことわざ)」〈魚津市〉【富山】
まめ※(元気)「――で」〈高山市〉「――なかな」〈美濃・飛騨〉【岐阜】
まめ(元気)「――にしとーなーかいね;――にやっちょーなーかいねー(元気ですか=挨拶)」〈米子市〉【鳥取】
まめ※(元気)「奥さんらも――で?」〈出雲市〉「――なかなー?」〈県全域〉【島根】
まめなけ※(元気ですか=挨拶)〈県東部〉→まめ【富山】
まるげる(転がる)「駆けち行きよったら――でよ」〈鹿野町〉【山口】
まわし※(準備)「ちゃっと――しやー」〈美濃〉【岐阜】
まわしをする※(用意をする)「はやくまわししやー〔石坂啓〕」【愛知】
まわす(食べる)「でこ(里芋)などまわそーら(食べようか)」〈十津川村〉【奈良】
まわりする※(準備する)「はよまわりしーや」【奈良】
まんでまんでがん※(全部)「まんでがん店にあるもんもってきてください」〈高松市〉「これ、まんでがん買うたらよーけくれるけどな;田んぼまんで拾〔ひら〕わなんだら遊びにいかしてくれんの」〈満濃町〉【香川】




〜みー(〜ねえ)「あのみー、うちみー、ほーせき(お菓子)なー、持ってきてんやんか;あのみーさ、あんた」〈奈良市〉【奈良】
みーどー(女)「あいてぃまた、ばんな(将来は)、飛行機ぬ――ぬパイロットになりたーるゆみどぅ、むちるびーぬゆー(パイロットになりたいです)」〈竹富島〉【沖縄】
みえる(いらっしゃる)《「〜てみえる」の形で》【岐阜】
みかぼのさんぞくあめ〔御荷鉾の三束雨〕(御荷鉾山から襲来する雨)〈玉村町〉【群馬】
みがんがいーなった(寒くなった)《←身感が良い》「近ごろはまー、なんと寒〔さみ〕なったもんじゃー、――もんじゃー」【宮崎】
みじょか(可愛い)→むじょか【熊本】
みじょか※;みぞかみぞーか(可愛い)《←無慙》「この子はみじょかねー」「寝る子はみじょか〔岐宿の子守唄〕」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉「あそこん子みぞかもんねー〔岡部まり〕」【長崎】
みずせった※(ビーチサンダル)《←水雪駄》【和歌山】
〜みたく(〜みたいに=新方言)【埼玉】
みっしおーりとーらならー(どうぞお見知りおきください=挨拶)〈竹富島〉【沖縄】
みてる〔満〕※(なくなる)「醤油がみてたよ〔東ちづる〕」【広島】
みてる〔満〕※(なくなる)「えーのー、あんたら〔苗が〕――から;えーあんばいにみてた」〈福栄村〉「〔バーゲンで〕はーみてた」〈山口市〉【山口】
みとみなー(不細工;醜い)〈浜田市〉【島根】
みやましー※(かいがいしく働く)「――嫁だ」「なかなか草刈りは――もんじゃねーけぁ」〈中川村〔伊那谷〕〉【長野】
みりっけー(やわらかい)→みるい【静岡】
みる〔五段活用〕(見る)「ほら(それは)食うて見らな分からない」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
みる〔五段活用〕(見る)「あんまり子どもたち見らんでしょ;アリの行列しよらすけん見らんかい」〈熊本市〉【熊本】
みるい※(若い;やわらかい)《茶の新芽、若い野菜、成虫になったばかりの昆虫、子どもなどについて言う》「このぐらい〔芽が〕――と、おいしーお茶できると思うだけーがねー;ちょっとみるすぎるのかしら」〈中川根町〉「あー、みりっけー〔ぬか漬けナスのヘタを取った部分にかみついたときなど。冨士眞奈美〕」〈三島市〉「みる芽〔みるい芽のこと。茶業界の用語〕」【静岡】
みん(右;耳;水)「――(右)の――(耳)に――(水)の入〔へぁ〕って――(右)の――(耳)の痛か」〈岐宿町〔五島列島福江島〕〉【長崎】




むえき(無益;むだ)「――じゃね〔中島丈博〕」【高知】
むがさり※(結婚式;花嫁)《主に内陸地方》【山形】
むぐる(もぐる)「ネズミが土ん中むぐって食べんだべした」【福島】
むげねー※(可哀相だ)「――ことは――もんじゃけどなー、あいつらも」〈大分市〉【大分】
むごい(可哀相だ)〈南信〉【長野】
むごーとこいく(うまく行く)「よし、こっで――じゃろ」〈八女市〉【福岡】
〜むし(〜ねえ)「あちゃむしだんべに吊し柿〔秩父音頭〕」〈秩父市〉「こじゅーはん(おやつ)にしたもんだむし;毎朝栗ひれー行っただむし」〈小鹿野町〔秩父〕〉【埼玉】
〜むし(〜ねえ=目上に)「よく来てくいたむし;作るだよむし」〈片品村〉【群馬】
むじー※(可愛らしい)《←無慙》〈県西部〉【宮崎】
むしゃんよか〔武者〕(かっこいい)「あの人――」【熊本】
むじょー(夢中)「――に外国あたりさ行けば」〈五城目町〉【秋田】
むじょかみじょか(可愛い)《←無慙》【熊本】
むずる※(曲がる)「右にむずってくれるとおら家〔え〕だ」【山形】
むせる(蒸し暑い)「しょー(非常に)――の;――わー」〈東祖谷山村〉【徳島】
むぞーがる※(いとおしがる)《←無慙》「おい、〔おれの妹を〕むぞーがらんばぼー」〈唐津地区〉【佐賀】
むぞきー(可愛らしい)《←無慙》「そげん――かい?」〈大分市〉【大分】
むつこい※(しつこい;くどい;味が濃い)【愛媛】
むつこさい(かわいそう)「車掌さん、あの人に、あんまりむつこさえから、〔おにぎりを〕かしぇで(食べさせて)けらっしゃい」【山形】
むったと(ずっと)「むったどここにいる人だら何とも感じねがもしらねけども」〈青森市〉【青森】
むに(ことば)「てーどぅん――(故郷のことば);――ばっきった(忘れれば)、島ばっき(忘れ)、島ばっきった、親ばっきるん(忘れる)」〈竹富島〉【沖縄】
むねがわく(食べ過ぎて胃が痛い)〈鹿児島市〉【鹿児島】




〜め※(指小辞の一)「犬と散歩に行ってさ;可愛い猫もらっちゃってさ」【茨城】
〜めぁー※(〜う〔勧誘〕)《cf.〜まい》「はよ行こめぁー」〈県西部〉【愛知】
めーじょーげ(かわいそう)「――のそー、お前はまー、なーにをされたが」〈塩沢町〉【新潟】
めーららい※(ごめんください=挨拶)《「参りました」の意》〈八丈島〉【東京】
めがでる〔芽出〕(軽口の一)「ゆっくりしとったらあかんねん、芽〔めー〕出よるわい」〈羽曳野市〉【大阪】
めぐ(壊す)「おもちゃをめんだ」〈県西部〉〈姫路市・神戸市〉【兵庫】
めぐせ(恥ずかしい)《cf.しょし》〈津軽〉【青森】
めげる(壊れる)「おもちゃがめげた」〈県西部〉「めげてもた」〈三木市〉【兵庫】
めごい(可愛い)→めんこい【青森】
〜めす(〜なさる)「どっからおいでめしたかんも;分かりめさんか;よーおいでめしたのも」〈柳川市〉【福岡】
めた(どんどん)「行かず、――」〈佐久市湯川〉【長野】
めちゃめっちゃ(非常に)「――安い」【大阪】
めっける※(見つける)【東京】
めっそー(ほんとうに)【高知】
めった(ほんとうに)「もーいよいよ――」【高知】
めなめ(暖かい)「――っぽくて;今日は――だからな」〈栄村〔奥信濃〕〉【長野】
めめず(みみず)【埼玉】
めめつける(にらみつける)「いや大したあねま(嫁)じゃな言うてめめつけて」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
メリケン(アメリカ)《←American》〈横浜市〉【神奈川】
めんこ(めんこ)〈中信〉【長野】
めんこい※(可愛い)【北海道】
めんこい※(可愛い)【岩手】
めんこい※(可愛い)「――わらす(子ども)だな〔杜けあき〕」【宮城】
めんごい※(可愛い)【山形】
めんこいめごい※(可愛い)「めんこいめらしっこんどもおりあんしたえ」〈八戸市〉【青森】
めんこいめんけ※(可愛い)「めんこい子だなー;めんこして(めんこくて)おどなすして(大人しくて)」〈五城目町〉【秋田】
めんこい※;めんげ※(かわいい)「あらー、おばちゃん、めんこいの?」〈いわき市小名浜港〉「姉様みたいなのがめんげーんだべがなー」〈三春町〉「〔床屋に行って〕あーめんごぐなった」【福島】
めんそーれ※(いらっしゃいませ=挨拶)《←召し御坐〔おわ〕れ》「『ちゃーびらさい(ご免ください)』『――』;こーてぃ(買って)めんそーらに(行ってください)、ふー、いっぺーまーさいびーんどー(非常においしいですよ);――、うちなーんかぃち(沖縄へ)きみそーてぃ(来てくださって)にふぇーでーびる(ありがとうございます)」〈那覇市〉【沖縄】
めんぼがね(面目ない)「――んす」〈横手市〉【秋田】
めんめ(私)「――ら行こーよ」〈天川村洞川〉【奈良】
めんめ※;めんこ(麺類)【群馬】




もえる(量が増える)《加古川流域西脇市で》「『今日は川がもえとるさけーに気いつけーよ』『べっちゃないべっちゃない』〔玉岡かおる〕」【兵庫】
もえる※(量が増える)「水が――」【鳥取】
もーこ(もぐり込むこと)「しちべ(尻)から――すだねわ(もぐり込むんじゃないよ)」〈松江市〉【島根】
もーそや(ああそうだ)「――来ちょっちゃけー(来ているから)」〈美津島町〔対馬〕〉【長崎】
もーやーこ※;もーやいこおもやい(一つのものを共有して使うこと)「もーやーこで仲良くしなさい」【愛知】
もーらしー(可哀相だ)〈小布施町〔北信〕〉【長野】
もげー(可哀相だ)〈中信〉【長野】
もごさい(かわいそう)〔ダニエル・カール〕〈米沢市〉【山形】
もじく(〔実を〕もぐ)「植えるときは、なに、実――の?」〈八日市場市〉【千葉】
もじける※(つぶれる;壊れる)「わえ(俺)のじてんこ(自転車)もじけたよー〔桂文福〕」〈桃山町〉【和歌山】
〜もす(〜ます)《←申す。一説には奈良時代までさかのぼる。鎌倉時代にはさかんに使われていた》「そらーでけもさん;命から二番目大切なしなもんでござんもすでな;わしー着せてくだはんもすか?」〈上村〉【熊本】
〜もす(〜ます)《←申す》「花はがらがら枯れちょらしもはんか(枯れてはいませんか)」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
〜もそ(〜申しあげましょう)「じくゎんかんさー(土地の神様)に〔苗を〕あげもそ」〈えびの市〉【宮崎】
もぞこい※(ふびんだ;可哀相だ;胸がきゅっとするようだ)《←無慙》「――ごだな(可哀相だな);もぞいな」〈河南町〉【宮城】
もちぐさ(ヨモギ)「――ってさ、摘んであれしたら茹でてうるがすのかと思ったんだけども」〈いわき市小名浜港〉【福島】
もっけだの※(ありがとう=挨拶;お気の毒です)《←物怪・勿怪。庄内地方》「もっけです;――、六百円〔しかくじが当たらないの〕だもの;もっけでがんすのー」〈酒田市〉【山形】
もっこす※(頑固者)「たいーが――たい、うちんとは」〈熊本市〉【熊本】
もったいねぁー(もったいない)〈名古屋市〉【愛知】
ものすごげに(非常に)「――えー感じ」〈高松市〉【香川】
もへ(もう)「――準備しかた? 田植えん(こんなに早く田植えの準備?)」〈えびの市〉【宮崎】
もむない※;もみない(あまりおいしくない;味気ない)【奈良】
ももっちー※(くすぐったい)【山梨】
もらう(〔子どもが〕生まれる)「べっぴんさんがもらえた」〈高月町〉【滋賀】
もんげー(非常に)【岡山】
〜もんだ(〜のだ)「ふるさとのことばっつーものは、とっても大切だもんだ」〈青森市〉【青森】
〜もんだ(〜のだ)「しゃきっときづく踊らねばだめだもんだ〔浅利香津代〕」【秋田】
〜もんだ(〜のだ)「こいだば最敬礼だもんだじぇ」〈酒田市〉【山形】
〜もんだー(〜ものだから)《「〜もんだん」とも》「急須はめんどくせー仕事だもんだー」〈常滑市〉「家康さんが生まれたとこだもんだん」〈岡崎市〉【愛知】
〜もんで(〜から)「今日〔きょー〕らものぐさだもんでそんなにや作んにゃーだけどさ」〈片品村〉【群馬】
〜もんで(〜から)「そー言ったら、酒くだれる(くださる)もんでよー」〈美濃市〉「ものすごー怒〔おこ〕んなれるもんで、みんな怖い怖いってって」〈八幡町〉【岐阜】
〜もんで(〜から)「やーとかかって作る味噌だもんで」〈岡崎市〉【愛知】
〜もんで(〜から)「ここ一番かずく(潜る)とこやもんでなー」〈志摩町和具〉「お酒をなー、飲みよったもんでなー」〈鳥羽市石鏡〉【三重】
もんてくる(戻ってくる)「旦那はもんてこんのかや(戻ってこないのか)」〈松山市〉【愛媛】




〜や(〜なんか)「嘘言うかい」〈観音寺市〉【香川】
〜や(〜よ)「買ってくんなせー」〈新潟市白山朝市場〉【新潟】
〜や(〜よ)「待ってて」【京都】
〜や(〜よ)「負けて」〈黒門市場〉【大阪】
〜や(〜よ)「けった(隠れんぼ)してあっぽやー(遊ぼうよ)」〈豊北町〉【山口】
〜や(〜よ)「おーい、ゲート〔ボール〕に行こーやー」〈美津島町〔対馬〕〉【長崎】
やー(あげます)「『けー(ください)』『――』〔桂文福〕」〈桃山町〉【和歌山】
やーこい(やわらかい)「土はあんまりやーこーても、えーもんができやへんし;やーけー土も、えーもんがでかせやしんで(作れないから)」〈常滑市〉【愛知】
やーしゃー(野菜)「いろいろ――も作らんばならーず」〈天草郡河浦町〉【熊本】
やーと(じっくり)「――かかって作る味噌だもんで;――辛抱してしとねた味噌だで」〈岡崎市〉【愛知】
やーらしー(恥ずかしい;困る)「やらしがらんでもえーで(恥ずかしがらなくてもいいから)、あんた」〈八幡町〉「〔代金は〕いらんて、やーらしー」〈高山市〉【岐阜】
やーらしか※(可愛らしい)《子ども、ペット、きれいな人などに》「――嫁ばもろーたー;やーらしかったねー;佐賀はやっぱ――娘がどっさいおっぱん」【佐賀】
〜やか(〜だろうか)「お返しのプレゼントはなんがよかやか」〈八女市〉【福岡】
〜やか(〜より)「夫婦〔みーとぅ〕やか外〔ふか〕や 頼〔たゆ〕いならん〔民謡「夫婦船」〕」〈那覇市〉【沖縄】
やぐらしか※(鬱陶しい;うるさい)《お母さんが小さい子にまとわりつかれた時;女の子が“うざい”男の子に対して言う〔岡部まり〕》【長崎】
〜やさ(〜ですよ)「置いとるうちに白うなったて言わはるんやさ」〈高山市〉【岐阜】
やざねー※;やざけね(悲しい;だめだ)《←埒がない》「よねねぐ(だらだら)してたってやざけね」〈秋田市〉【秋田】
やしゃー(野菜)「――ばっかい食べとかんばいかんなたー、ほんなごて」〈佐賀市〉【佐賀】
やす(ございます〔丁寧を表す語〕)「でーじょーぶでやすかい;どーでやすい」〈佐久市湯川〉【長野】
〜やす(〜なさい)「ごめんやす;おいでやす」〈上中町〉【福井】
〜やす(〜なさい)「おきばりやす」〈近江八幡市〉「おしまいやす」【滋賀】
〜やす(〜なさる)「お越しやしたときに」〈京都市〉「お元気にしとおいやした?;屏風やらお片づけやしたら」〈京都市中京区〉【京都】
〜やす(〜ます)「水こ持ってきやせんけ?(持ってこなかったの?)」〈気仙地区〉【岩手】
〜やす(〜ます)「お行儀よーしたはりやしたな;いろいろとご研究なってやしてんな;あとからそこの女中さんに聞きやした;船場ことばを言おーと思うて言うたら硬うなりやんな;〔船場ことばが〕ある小説の中に入〔はい〕ってやんねで」〈船場〉【大阪】
やせっぽち(やせた人)《促音の入る語の例》〈下町〉【東京】
〜やせん(〜はしない)「行きゃせん」〈佐渡〉【新潟】
やちがない※(くだらない;どうしようもない)《←埒がない》「そんなこと言っても――」【高知】
やちゃくちゃね(うるさい;めちゃくちゃ)「やちゃくちゃねくて、どこまで行ったか」〈大館市〉【秋田】
やっから(やるから)「消費税〔しょーしぜー〕負けて――な;皮むいて――」〈小樽市〉【北海道】
やっきりする※(腹立たしい;じれったい)「あいつのプレーはなりき(いい加減)だで、今日の試合はやっきりしちゃったっけだよ」【静岡】
やっこい(やわらかい)「――べー」〈会津若松市〉【福島】
やっこい(やわらかい)「――ね、このハス」【茨城】
やっこい(やわらかい)「少しやっこかったみたいよ」〈津久井町青根〉【神奈川】
やっこい(やわらかい)「――し、こらうまげだ」〈栄村〔奥信濃〕〉【長野】
やっさか(一生懸命)「――動いてんだ、実は」〈鶴居村〉【北海道】
やっちもねー※(しょうがない)《←埒もない。cf.らっしもねー》「――ことを、何言うんならー」【岡山】
やっちゃ(やってるね)「おーい、――」〈山田町〉【岩手】
やっちょんな(挨拶)「――、国井さん」【宮崎】
やっと※(たくさん)《但馬・丹波・淡路で使用》「今日はさかなが――とれた」【兵庫】
やっとかめ(久しぶり)「まー――やなも」「――や、おーきにおーきに」〈美濃市〉【岐阜】
やっとかめ※(久しぶり)「やーとかめだなも」〈名古屋市〉【愛知】
やでぃんな(きっと)「――アメリカな(アメリカに)、留学し、英語ゆぺらぺら話すようになりってぃ(英語が上手になって)」〈竹富島〉【沖縄】
やにこい(とても)「ほんまにえーのし ――えーのし(非常にいいですね)〔下里音頭〕」〈那智勝浦町下里〉【和歌山】
やね(肩)「もー――がしんどいか?」【徳島】
やばつい※(濡れて気持ちが悪い)「やばっつい〔ダニエル・カール〕」【山形】
やまへ(東風)「――なれば、鍋さ入〔はい〕ったさかなも逃げる」〈江差町〉【北海道】
ややこしー(込み入っている)【大阪】
やらまいか※(やろうよ)→〜まいか〈遠州〉【静岡】
〜やる(〜ている)「うちの姉さんがのし、よーねー、ほってもろーてねー、よー拾ったって言いやったのし」〈那智勝浦町下里〉「雨降るかわからんち言いやったけど」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
〜やる(〜軽い敬意、親しみを表す語)「盆まで食いやれ」〈鹿野町〉【山口】
やれん(たまらない)「〔プールに〕行かにゃーいよいよ――よーになるかも」〈三隅町〉【島根】
〜やわ(〜だよ)「最後までおんなじ味が続くんやわなー」〈琴平町〉【香川】
やわらしー(まろやか)「やっぱり味がやわらしーなってくるもんね」〈西都市〉【宮崎】
〜やん(〜ではないか)「でからね、サックスってかっこいいやん」〈佐世保市〉【長崎】
〜やん(〜ます)→〜やす〈船場〉【大阪】
〜やんす(〜なさる)「父さん、何しやんしたれ?」〈気仙地区〉【岩手】
〜やんす(〜なさる)「おばーさん朝はよーから畑行ってやんす;畑行っててくれやんすで」〈西浅井町〉【滋賀】
〜やんす(〜ます)「まーおめでとーありゃんす」〈福山市〉「いびしー(恐ろしい)ゆーて言うのは聞いたことありゃんすわのー」〈尾道市本通商店街〉【広島】
〜やんな(〜ですよね)《「〜やんね」とも》「とってもあったかいんやんねー;たからやんなー(いい子だねえ)」〈山中町〉【石川】
やんばん(金持ち)《←朝鮮語yangban〔特権階級・支配階級〕》〈豊北町〉【山口】




ゆいまーる※(相互扶助;助け合い)【沖縄】
ゆー(暇)「――な時には」〈豊町御手洗地区〉【広島】
〜ゆー※(〜ている〔進行〕)「雨が降りゆー」〈土佐市〉「上がって来〔き〕ゆー;引っ張りゆー」〈伊野町〉【高知】
〜ゆー(〜です)「百点とったぬゆー(とったよ);ばぬどぅ(私は)前盛翔ゆー」〈竹富島〉【沖縄】
ゆーつ(いくつ)「おばさん――になったの?」〈南房総〉「おめー――だっけよー」〈一宮町〉【千葉】
〜ゆーて(〜と)「『おいでやす』ゆーて言いましたら」〈京都市〉【京都】
〜ゆーて(〜と)「『いびしー(恐ろしい)』ゆーて言うのは聞いたことありゃんすわのー」〈尾道市本通商店街〉【広島】
ゆーるし(夕方)「――でん、自分げに呼んでぬべだご汁ば作ってやろ」〈八女市〉【福岡】
ゆきかきゆきはきゆきはねゆきよけ;〔海沿いで〕ゆききり(除雪)【北海道】
ゆくさおじゃったもんした(いらっしゃいませ=挨拶)「ゆくさーおさいじゃした」〈鹿児島市西鹿児島駅〉【鹿児島】
ゆず(雪)「『雪下ろし大変ですね』『――、おらほでゃ――ほるってゆーのよ』」【山形】
ゆたしくうにげーさびら(よろしくお願いします=挨拶)【沖縄】
ゆてらかす(淀ませる)「水をゆてらかさねーよーに」〈安曇野〉【長野】
ゆるくない※(きつい;大変だ)「――わな、全部なげる(捨てる)のは」〈富良野市〉【北海道】
ゆわ(岩)「――のような道」〈早川町奈良田〉【山梨】




〜よ(〜ね)「でも、雪もいんで(なくなって)しもーたさか;よーよー、昔よー、クサビラ(キノコ)って言わなんだ?」〈中辺路町熊野古道〉【和歌山】
〜よ(〜を)「おめへでぐ(あなたを連れて行く)」〈南部〉【青森】
よいならん(大変だ)《←容易ならぬ》「きゅーんうち(今日のうち)やっちょかんと、あとが――が、こら;毎朝〔めーあさ〕毎朝〔葉が〕伸ぶっとやかい、こりゃもー――わねー」〈西都市〉【宮崎】
よー(やあ=挨拶の語)「――、あんたどげな具合らったらー?」〈境港市〉【鳥取】
よー(不可能を表す語)「それは――分けんわってゆーとんやけんどー」〈上中町〉【福井】
よー(不可能を表す語)「――片付けまへんわ」〈京都市中京区〉【京都】
よー(不可能を表す語)「寒うてとてもじゃなーけど――飲まんわ」〈天川村洞川〉【奈良】
よー(不可能を表す語)「会社へもどこへも――出んじゃけ」〈智頭町〉【鳥取】
よー(不可能を表す語)「もーあんた風呂――入〔い〕らんのじゃ」〈新居浜市〉【愛媛】
よー(不可能を表す語)「水割りをそればー飲め言うても――飲まんぞ」〈高知市〉【高知】
〜よー(〜ている〔進行〕)→〜よる【徳島】
〜よー(〜ている〔進行〕)→〜よる【高知】
〜よー(〜ている〔進行〕)→〜よる【福岡】
〜よー(〜ですよ)「これねー、タコはいってるんよー」〈和歌山市〉【和歌山】
〜よー(〜よ;〜ねえ)「人間だってよー」〈勝浦市勝浦漁港〉【千葉】
〜よー※(〜よ;〜ねえ)「いやだよー、そんなことはよー〔倒置〕」「ジルバがとっても上手くてよぉ;仔猫といっしょにトンズラ〔歌謡曲〕」「〔靴が〕はけるかしらよー;この前〔めー〕はよー;逃げちっちゃってよー」〈鎌倉市腰越〉「どっちががし(気が強い)だーつったらよー」〈津久井町青根〉【神奈川】
よーい(容易;簡単)「年とったちゅーだかなんだか、まー――ではねぐなったない」〈三春町〉【福島】
よーい(容易;簡単)「――じゃなかったいな、峠いくつも越えてさ」〈秩父市〉【埼玉】
よーい(訪問の時の挨拶)「――;よいお早う」〈豊北町〉【山口】
よーい(道であったときの挨拶)「――、しもたね?(仕事済んだ?)」【宮崎】
よーおいでました(いらっしゃいませ=挨拶)〈新南陽市〉「よーおいでなさいました」〈鹿野町〉【山口】
よーおいでめしたのも(いらっしゃいませ=挨拶)〈柳川市〉【福岡】
よーおいでやんした(挨拶)〈邑楽町〉【群馬】
よーきてちょーでぁーたなも(いらっしゃいませ=挨拶)〈名古屋市〉【愛知】
よーきなはったな〔来〕(いらっしゃい=挨拶)〈八幡浜市〉【愛媛】
よーきんしゃったと〔来〕(いらっしゃいませ=挨拶)【福岡】
よーけ(たくさん)「ほんまに〔雪が〕――降って」〈平村〔五箇山地方〕〉【富山】
よーけ(たくさん)「お前――酒飲むといかんど言うてわしも言うんやけど」〈鳥羽市石鏡〉【三重】
よーけ(たくさん)「今年、米どーでした? ――穫れました?」〈都祁村〉【奈良】
よーけ(たくさん)〈出雲市〉【島根】
よーけ(たくさん)「熱帯魚は、――な、きれーに見えよるけんどな」〈宍喰町竹ヶ島〉【徳島】
よーけ(たくさん)「これまんでがん(全部)買うたら――くれるけどな」〈満濃町〉【香川】
よーけー(たくさん)《cf.よっけ》「蛙〔きゃーる〕――獲ってもろたんじゃけーど」〈吉井町〉「〔キノコが〕どれぁーよーけ出とるがー」〈美甘村〉【岡山】
よーこそ(また来てください=挨拶)「あらきのどくな(ありがとう)、――」〈金沢市近江町市場〉【石川】
よーこそなー※(ありがとう=挨拶)〈県中部〉【鳥取】
よーさけない※(じめじめして気色が悪い)【山口】
よーやっと(ようやく)「――ここまで来たのに」〈観音寺市〉【香川】
〜よか(〜よりも)「島(岩)よか網のが(のほうが)強かったら、破れへんけどね」〈串本町串本漁港〉【和歌山】
よか※(よい)→〜か(形容詞語尾)【長崎】
よか※(よい)→〜か(形容詞語尾)【熊本】
よかたはべん(かまぼこ)《「はべん」でかまぼこの意〔道場六三郎〕》「――と、ふかし(はんぺん)と、もろてくわ」〈金沢市近江町市場〉【石川】
よかにせどん(いい男)→にせ【鹿児島】
よがむ(ゆがむ)「こいは、べかったいよがんだい、すんみゃーもん(してないよね)」〈有田町〉【佐賀】
よかよか※(良い良い)〈博多〉→〜か(形容詞語尾)【福岡】
よかんべ(いいだろう)《cf.いかんべ》「もー――よ」【栃木】
よかんべ(いいだろう)〈熊谷市〉【埼玉】
よかんべ(いいだろう)「それでよかんべよー」〈津久井町青根〉【神奈川】
よぐおざったごど(いらっしゃいませ=挨拶)「あい――〔浅利香津代〕」〈秋田市〉【秋田】
よくおでんした(いらっしゃいませ=挨拶)「――、いつもありがとーござんす」〈盛岡市〉【岩手】
よぐござったごだ(いらっしゃいませ=挨拶)〈仙台市〉【宮城】
よくござったことっし(いらっしゃいませ=挨拶)「――、まずまず、天気の悪〔わい〕いとこ、よくござってくだったことっし、おしょーしなっしー(ありがとうございます)」〈米沢市〉【山形】
よけー(たくさん)「――百姓はしぇんでえー人らが作りおったんや」〈志摩町和具〉【三重】
よござっしょ※(行商の売り声)「浅蜊貝に納豆――」〈博多〉【福岡】
よさがた(夕方)「昨日の――どこ行きやってんな」〈西浅井町〉【滋賀】
よさり(夜)「ほいで――は寿司してなー」〈志摩町和具〉【三重】
よさり(夜)「――ライトアップされた五重塔は、もっと綺麗やで」「ぬばたまの夜〔ヨル〕去〔サリ〕来れば〔万葉集-1101番〕」【奈良】
よだきー※(億劫だ)《←よだけし〔俗説として『余は大儀』〕》「数学の授業って――よなー;今日は――のー;げー、――!;よだきイズム〔大分の県民性を表すことば〕」【大分】
よだきー※(億劫だ)《cf.のさん》「よだきけんどん、こりゃも、きゅーんうち(今日のうち)やっちょかんと」〈西都市〉「〔餌を〕こしらえることがよだきよな」〈南郷町目井津港〉【宮崎】
〜よっ(〜ている〔進行〕)「『〔キャベツを〕やろか』ちゅー時は〔袋に〕入れよっさ」〈佐賀市〉【佐賀】
よっけ(たくさん)《cf.よーけー》「――あるで、おーけーのが」〈倉敷市〉【岡山】
よっけ(たくさん)「香川県にうどん屋――あるのにもたんがのー」〈琴平町〉【香川】
よっつきゃない(どうしようもない)「毎日しょんないな、この天気――なー」〈中川根町〉【静岡】
〜よって(〜から)「なんも居〔お〕らせんよってな;それやよってんなー」〈志摩町和具〉【三重】
〜よって(〜から)「まったけ(松茸)無いよーなってもたよってのー」〈西淡町〉【兵庫】
〜よってに(〜から)「酸〔す〕いやつは余計酸いよってにな;当たり前みたいな事しやがるよってに腹立ってもーてな」〈羽曳野市〉【大阪】
よっぱか(夜にやる仕事)「――にいっぺんにこせーといて」〈小鹿野町〔秩父〕〉【埼玉】
よっぱら(十分)「――んなった(十分はたらいた)」〈三春町〉【福島】
よっぱら(十分)「――食べな」〈桂村〉「――遊んできたよ」【茨城】
よねねぐ(だらだら)「――してたってだめだ」〈秋田市〉【秋田】
よのなかよんなか(豊作)「『今年、米どーでした? よーけ穫れました?』『んー、よんなかやったな』」〈都祁村〉【奈良】
よもだ※(軽妙;不真面目)【愛媛】
よらんかえ(いらっしゃいませ=挨拶)「〔看板文字〕――」〈東祖谷山村〉【徳島】
〜よる(〜ている〔進行〕)「なんしょるじゃ、早う来るじゃが」〈智頭町〉【鳥取】
〜よる(〜ている〔進行〕)「お前何しょん」〈岡山市〉「このままじゃなんかほんとに、大海で一円玉を探しよーるよーなもんじゃねーんですかね」〈吉井町〉「何ができゅーりますな(何をしていますか)」〈美甘村〉「いまー元気にしょーるん?」【岡山】
〜よる(〜ている〔進行〕)《「〜よー」とも》「こら、後ろ何〔なん〕しよんな、こら」「行けよー行けよー(大丈夫)」〈徳島市〉「大将、イカ行きよん?;熱帯魚は、よーけな、きれーに見えよるけんどな」〈宍喰町竹ヶ島〉「つぶし(ひざ)の皿、割んりょった(割るところだった)、もーちょっとで」〈東祖谷山村〉【徳島】
〜よる(〜ている〔進行〕)「なん泣っきょんな?(何を泣いているの);どっちが買いよんやら;なんしょん;出来て待っちょるよーな店」〈琴平町〉「まんでがん全部くれ言〔い〕よったわ」〈高松市〉【香川】
〜よる(〜ている〔進行〕)《「〜よー」とも》「雨が降りよる;雨が降りよー」〈幡多〉【高知】
〜よる(〜ている〔進行〕)《「〜よー」とも》「いっつも叩きよろー?;テレビ映りよると?;散歩出〔だ〕しよーもん」〈博多〉【福岡】
〜よる(〜ている〔進行〕)「むかーし、ほら、ここにあのー気動車かなんか走りよったって言いよったよね;私んこまか時〔気動車が〕ありよったさ」〈唐津市〉【佐賀】
〜よる(〜ている〔進行〕)「俺も好き勝手にやいよっただけやけんね」〈長崎市〉【長崎】
〜よる(〜ている〔進行〕)「おっどんが持ってきよる肥料はない」〈八代市〉【熊本】
〜よる(〜やがる)「来よる;戻りよる」【大阪】
よろー(寄り合う)「こげーうんとよろーち来ちくれち(集まってきてくれて)おーきに」〈中津市〉【大分】
よろしおあがりやす※(「ごちそうさま」に答える挨拶)【京都】
よろしゅーおあがり※(「ごちそうさま」に答える挨拶)【大阪】
よろしゅーおあがり※(「ごちそうさま」に答える挨拶)【奈良】
よんなか(豊作)→よのなか【奈良】
よんべ(ゆうべ)「――エサ食っちょんで」〈大分市〉【大分】




〜ら(〜う)「二十二日じゃ都合つく」〈甲府市〉【山梨】
〜ら(〜う)「大根葉(でゃーこっぱ)のおろ抜きおせー(遅い)か;できゃー(大きい)?;ぬか味噌かなんかするのがうみゃー?」〈天城湯ヶ島町〉「行く;○○だ」→〜だら【静岡】
〜ら(〜う)「買い物いこ」〈和歌山市〉【和歌山】
〜ら(〜だ)「三つかね? 二つ;おいし菊よー」〈新潟市白山朝市場〉「嘘て。パーマネントの学校がね〔坂口安吾「富山の薬と越後の毒消し」(評論)〕」「いーこてや(いいよ);これなんいや;なーどこ行くいや〔林家こん平〕」〈小国町〉「小僧、そら嘘」〈長岡市〉【新潟】
〜ら(〜よ)「でこ(里芋)などまわそー(食べようか);今度お前来るときな、なんなと持ってこい」〈十津川村〉【奈良】
〜らー(〜う)「しぇー(精)なからー」〈香住町〉【兵庫】
〜らー(〜う)「なんがえらーか(良いだろうか);どげなもんがえらーかなー」〈境港市〉【鳥取】
〜らい〜い(〜よ)「柏っ葉もでかくなったし、〔餅を〕作らむし」〈片品村〉【群馬】
〜らい〜い(〜よ)「言いよったら来〔く〕らい(来るよ);何でも取って食えら」〈八幡浜市〉「お祝いもいりますらいなー;お電話さしてもらいますらい」〈宇和島市〉【愛媛】
らいさま※(雷さま)【栃木】
〜らいた(軽侮を表す語)《「〜らった」とも。cf.おいでなはった》「〔会いたくない友だちが〕来〔こ〕らいた」【熊本】
〜らす〜す(〜なさる)《cf.〜なる(長崎市)》「富貴ちゃんおらっんとですか?;あしたは来〔こ〕らすよー」〈佐世保市〉【長崎】
〜らす〜す(〜なさる)《cf.おいでなはった》「うちにはだーれん来〔こ〕らっさん;来〔こ〕らしたお客さんにゃーな;みんな言〔い〕よらた;孫のいっぱいおらけんな;牛のおらばい、馬んおらばい;牛ん寝とらたい;アリの行列しよらー」〈熊本市〉「雷さんの落ちらしたばい」【熊本】
らっきゃ※(大丈夫だ)《←楽や》「先生みたいなお人柄やったらなー、――」〈加西市〉【兵庫】
らっしもねーこらっしもねー(しょうがない)《←埒もない。「やっちもねー」に比べ、本当にどうしようもない意を表す〔岩井志麻子〕》【岡山】
らっしょもない(しょうがない)《←埒もない》「あばなだんだん ねやなもし ぜーけーかいな ――〔松山方言をつないだ文句〕〔天野祐吉〕」【愛媛】
〜らっせる〜せる(〜なさる)「猫みたいににゃーにゃー言わっせる;誤解しとらっせる」〈名古屋市〉【愛知】
〜らっせん(〜なさい)「気いつけらっせんや」〈気仙地区〉【岩手】
〜らった(〜なかった)「わたしゃよー使わらったが」〈大月町〉【高知】
〜らった(〜られた=尊敬を表す語)「よぐ来〔き〕らったなーし;一番先、関所んなってんだから、来〔き〕らんねーとだめだがーし」〈会津若松市〉【福島】
らふてー(豚の角煮)《←中国語》【沖縄】
〜られー(〜なさい)「すみこさん、ここーせられー(ここをしなさい);こっち来〔こ〕られー」〈山陽町〉「ちょっと見せて見られー」【岡山】
〜られー〜れー※(〜なさい)《「〜ま」をつけ「食べられま」とすると促しの意味合いが強まる。「〜ませ」をつけると最上級の丁寧表現》「休まませ;なら、また来られー(また来てください)」〈魚津市〉「ちょっこねまらはい(ちょっと座りなさいよ);時間まで一服しられませ」〈高岡市〉「今度ゆっくーり来られよ」〈剱岳〉「唄われよー わしゃ囃す〔越中おわら節〕;たっしゃけ 気つけられェ〔交通安全のぼり〕」【富山】
〜られん(〜てはいけない〔禁止〕)「手抜きはすられんぜ」〈宇和島市〉「まがられんよ(触るな)」【愛媛】
〜られん(〜てはいけない〔禁止〕)「そんなことせられん」〈高知市〉【高知】




りー(いい)「ほら――、――」〈赤泊村〔佐渡〕〉【新潟】
りーきも(サツマイモ)「たまちゃんく(の家)の――、うまいわ」〈東祖谷山村〉【徳島】
りくつ〔理屈〕(いい考え)「『わたし、ふかし(はんぺん)、ポタージュにー、パセリと一緒に浮かいとる(浮かせている)がや』『あーら――なー』」〈金沢市近江町市場〉【石川】
〜りん※(〜なさい)「電話かけりんや」〈県東部〉【愛知】




ルイベ(凍った魚、またはその刺身)《←アイヌ語》【北海道】




〜れど(〜けれども)「楽しかったれど、いやーひどかったわいし」【富山】
〜れも(〜けれども)「〔商売に〕来てるれも、売ったっていくらもならんわ」〈新潟市白山朝市場〉【新潟】
〜れる(〜られる)「弘法大師がね、冬も食べれるいい食べもんだからこれ作れと」〈倉吉市〉【鳥取】
〜れる(〜られる)「入〔はえ〕ったら絶対〔ぜってぁー〕出れんから;ぼっけーも〔分け前を〕上げれんけどな」〈吉井町〉【岡山】
〜れる(〜れる)《可能動詞を使わない例》「んだずー、上さあがらねんだもん」〈寒河江市〉【山形】
〜れる(〜れる)《可能動詞を使わない例》「だいぶん泳がれるよーんなった?」〈三隅町〉【島根】
〜れる(〜れる)《可能動詞を使わない例》「自転車持ったら、もー歩いちゃいかんよ」〈美津島町〔対馬〕〉【長崎】
〜れる(〜れる)《可能動詞を使わない例》「自分で納得のいかなーやっぱお金もらわんもんな」〈熊本市〉【熊本】




〜ろ(〜ね)「これちーとおます(差し上げます)わ;ほんまこれおいしーのー」〈東祖谷山村〉【徳島】
〜ろー(〜う)「あんまりうまいうまい言うけん、ひとつ食うてみろーか」〈八幡浜市〉【愛媛】
〜ろー(〜う)「うれしかったです、涙がでるくらいほっとして」〈香北町〉【高知】
〜ろー(〜だろう)「これいーろー? 大〔おっ〕きーていーろー?;花びらいーろー?;栄養〔いーよー〕ねーと、死なんか駄目ろい」〈新潟市白山朝市場〉「食われ(え)てしまう」〈長岡市〉【新潟】
〜ろー(〜だろう)「どーじゃな、ちょっと違う;ざらっとしとらん」〈高山市〉【岐阜】
〜ろー(〜だろう)「ものぐらい分かるろー」〈龍神村〉【和歌山】
〜ろー(〜だろう)「そこ立ち止まってしゃべるよーになるろー」〈三隅町〉【島根】
〜ろー(〜だろう)「あんたら聞かんろー?」〈宇和島市〉【愛媛】
〜ろー(〜だろう)「そんなことせられん言うろー」〈高知市〉「やさしなったろー」〈大月町〉【高知】
ろーちき(非常に;たくさん)《←狼藉》〈出雲市〉【島根】
ろーもろーちき(非常に;たくさん)《←狼藉》〈出雲市〉【島根】
〜ろれ(〜だから;〜から)→〜どで【山梨】




※(私)「――だばやだばってな」〈田舎館村〔津軽〕〉【青森】
〜わ(〜よ)「どっちが甘いんだとゆー人もあんだ」〈大子町〉【茨城】
〜わ(〜よ)「エビフリャーがござるね;どえれぁーうめぁーんだ」〈名古屋市〉【愛知】
わー(あんた)「――の持ってきた弁当のからぐらい持って帰ったらえー」〈羽曳野市〉【大阪】
わーわい(わいわい)「――で〔魚を〕釣っどがな」〈南郷町目井津港〉【宮崎】
わい(あなた)《親しい人や年下に言う。cf.おまんさー》【鹿児島】
〜わいし(〜よ)「楽しかったれど、いやーひどかったわいし、足ゃ痛〔いたー〕なったわいし」【富山】
わいどー※(頑張れ)〈宮古〉【沖縄】
わいはー(あら;ああ)「――よく来たね〔木野花〕;――びっくりしたじゃ〔木野花〕;――あんただばいつになったら電話かけて寄越すんだか〔木野花〕」〈青森市〉【青森】
〜わいや(〜でしょう)「そーせにゃいかんわいや;お前そりゃちがわいや(違うでしょう)」〈豊町御手洗地区〉【広島】
わえ(俺)「――のじてんこ(自転車)もじけたよー(壊れたよ)〔桂文福〕」〈桃山町〉【和歌山】
わが※(あなた;自分)「――の気持ちを素直に言う」【福島】
わが(自分)「――とこの家だけ綺麗にしておきやがって」〈羽曳野市〉【大阪】
わが(自分)「『うら』(私)は――や」〈和歌山市〉【和歌山】
わが(自分)「――より上を」〈伊吹島〉【香川】
わがら〔我等〕(自分;我々)「――おる位置わからへん;――のれ(ねえ)、学校上がりよる時にゃのれ」〈西淡町〉【兵庫】
わかんね(だめ)「まだ水ぬるくて――」〈江差町〉【北海道】
わかんね(だめ)《cf.まいね》〈南部〉【青森】
わきゃー(若い)「――ほーの部類」〈気仙地区〉【岩手】
わきゃー(若い)「――もんが希望もなんもなくて」〈熊本市〉【熊本】
わざっと(少し)《もと江戸語》「〔祝儀が〕恥ずかしーぐらい――だけど」〈玉村町〉【群馬】
わさもん※(新しもの好き)【熊本】
わし(私)《年下の人の自称》「――はもー寒うて」〈天川村洞川〉【奈良】
わっぜーか(すごい)《←災》「〔子どもが〕まー――ふとかなって(すごく大きくなって)〔中島啓江〕」【鹿児島】
わったい※(おやまあ;びっくりしたときの語)「――なー;――すか」【鳥取】
わっどら(大きな蛙)〈鹿屋市〉【鹿児島】
わにわにする※(ふざける)【山梨】
わや※(めちゃくちゃ)【北海道】
わや(めちゃくちゃ)「年寄〔とっしょり〕じゃけんねー、――にしとんですぜ」〈豊町御手洗地区〉【広島】
わら(私)「――もたまには吊し柿を作ってみるんじゃけど」【福井】
わらわら※(急ぐさま)「――行がんなんね」【山形】
わりーこと(すみません=挨拶)「まーいやどーもご無沙汰してて――」〈米沢市〉【山形】
わりき〔割木〕(薪)「――割ったんぞね」〈新居浜市〉【愛媛】
わりゃー(罵るときの語)「おどりゃー、すどりゃー、――」〈津山市〉【岡山】
わんく(私の家)《cf.〜んく》「あわてて――飛び出したんじゃ」〈東祖谷山村〉【徳島】
わんつか(少し)「あと――続く」〈八戸市〉【青森】




〜ん(〜う)「大〔おっ〕きゃんやらさ」〈新潟市白山朝市場〉【新潟】
〜ん(〜の)「何やってる?;少しかたして(片づけているの);どっか行く?」〈深谷市〉「機織り機はあった?」〈秩父市〉【埼玉】
〜んか(〜なければ)「さかな、ほれ食べねーと、栄養〔いーよー〕ねーと、死なんか駄目ろい」〈新潟市白山朝市場〉【新潟】
〜んく(〜の家)「あわててわんく(私の家)飛び出したんじゃ;たまちゃんくの、りーきも(サツマイモ)、うまいわ」〈東祖谷山村〉【徳島】
〜んさい(〜なさい)「持ってって食べんせーよ;持ってって食べんさい」〈高山市〉【岐阜】
〜んさい(〜なさい)「暑いけー飲みんさい、一杯」〈三隅町〉【島根】
〜んさい(〜なさい)「〔キノコに語りかけて〕また来年出んさい、置いてーたげるけーなー」〈美甘村〉【岡山】
〜んさい(〜なさい)「これおいしーけー食べんさい〔東ちづる〕」〈因島市〉【広島】
〜んさい(〜なさい)「見てみんさいや;手伝うてやんさいや」〈宇和島市〉【愛媛】
〜んさっ(〜なさる)「福岡先生、昨日どがんしよんさったかんた」〈佐賀地区〉【佐賀】
〜んさる(〜なさる)「体のためにいーって言いんさるよ」〈三隅町〉【島根】
〜んしゃる(〜なさる)「よー来〔き〕んしゃったと;来んしゃい;見ちゃってんしゃい」【福岡】
〜んしゃる(〜なさる)「ぎゃーけ(風邪)ばせんごと(引かないように)しときんしゃい」〈佐賀地区〉【佐賀】
〜んしょ(〜なさい)《自分より少し目上に言う。cf.〜はんしょ》「どーぞ入〔はい〕らんしょー;おわいなはんしょー(いらっしゃいませ)」〈会津若松市〉「読まんしょ」【福島】
〜んす(〜なさる)「まーまーえーがな、ゆっくりしてかんせ」〈西浅井町〉【滋賀】
んだ(そうです)「『まだ早えんだね』『はー、そーか』『――』」〈江差町〉【北海道】
んだ※(そうです)「――か」〈五城目町〉【秋田】
んだず(そうです)「――ねー」〈寒河江市〉【山形】
〜んち(〜さん)「あー森んちか」〈邑楽町〉【群馬】
〜んなん(〜なければならない)「気〔きー〕つけて行かんなんぞー」〈金沢市〉【石川】
〜んば(〜なければ)「野菜〔やしゃー〕ばっかい食べとかんばいかんなたー」〈佐賀市〉【佐賀】
〜んば(〜なければ)「ちゃんぽん、はよ行かんば、もー腹減ったでしょー」〈長崎市〉【長崎】
〜んば(〜なければ)「いろいろ野菜〔やーしゃー〕も作らんばならーず」〈天草郡河浦町〉【熊本】
〜んばらん(〜なければならない)「どんどんどんで行かんばらんもんね;まーた張い直さんばらん」〈佐賀地区〉【佐賀】
〜んまいけ(〜う)「しっかーとやらんまいけ(しっかりとやろうよ)」【富山】
んまぐねぁー(調子が良くない)「〔売れ行きが〕ちょっと――」〈村上市岩船港〉【新潟】
んみゃーち(いらっしゃいませ=挨拶)「――、うつなんかい(沖縄へ)、みーふぃさみ(来てくださって)、だいなものがーもの(ありがとうございます)」〈宮古〉【沖縄】
〜んも(〜ねえ)→〜のも【福岡】



慣用句など


命までかけた女てこれかいな(川柳)【大阪】
閻魔さんがセンブリ飲んだよーな顔(難しい顔をしている人)〔田辺聖子〕【大阪】
金づちの川流れ(頭が上がらない)【大阪】
北国の雷(着たなり)【大阪】
砂糖屋は遠ございましたか 近うございましたか(砂糖が多かったでしょうか、少なかったでしょうか)《長崎を起点に九州、本土に伝播。類例:「砂糖船の遠い〔遠か〕」「砂糖屋のつっ走っていっとっとさねー」「砂糖売りが通っちょんなー」「砂糖船の沖のほーば通った」「砂糖屋の遠か〔遠かった〕」「砂糖屋の前ば通る」「砂糖屋の通った」「砂糖屋のひっころんだ」「砂糖売りん来〔こ〕んじゃった」「砂糖の遠かった」「砂糖ん高か」「長崎ん遠かった」「砂糖船の寄らんかった」「砂糖船の通らんやった」「砂糖船ん沖ば通っとる」「砂糖船の沈んだ」》「砂糖屋の休みやったけん〔岡部まり〕」〈加津佐町〉「母さん、今日んとはちーと砂糖屋の遠かごとあんねー(砂糖味が足りない)」〈県全域〉【長崎】
讃岐男と阿波女(ことわざ)〔高津住男〕【徳島】
試食品そない食べんとわからんか(川柳)【大阪】
雪駄の土用干し(ふん反り返っている)「あの男は――でな〔田辺聖子〕」【大阪】
そーはイカのおちんちん(軽口の一)〈台東区浅草〉【東京】
鳥取ことばはノーエ 鳥取ことばはノーエ つかんせ ごっつい わったいなや すまんように ござんす(鳥取ことばの歌=ノーエ節の替歌)〈鳥取市〉【鳥取】
夏の火鉢(無用の長物)【大阪】
鶏が小米ひらうみたいに(ちびちび飲む形容)〈羽曳野市〉【大阪】
暖簾にもたれて麩かんでる(頼りない人)〔田辺聖子〕【大阪】
弁当忘れても傘忘るな(にわか雨に備える戒めのことば)【鳥取】
まめで息災そりゃ面倒(元気すぎて困るということわざ)〈魚津市〉【富山】
山口訛りはあのそにこのそ お主ゃどがちゅーか おらいぬる ちゅーに ごっぽーさばけん いんだらおかかにゆーちゃげる ほーとくないには よーさけない やみくもほろけた国訛り 長州防州 ねーた(「山口なまり」=明治維新のころ歌われた)《あのそ このそ=あの物 この物、どがちゅーか=どうだと言うのか、おらいぬる=私は帰る、ちゅーに=というのに》【山口】
幽霊と鉢合わせしたよーな人(手応えのない人)〔田辺聖子〕【大阪】
よー来たよーすけ また来たまたすけ(訪れた子どもに言う文句)〈倉吉市〉【鳥取】
別れよか旨いもんでも喰うてから(川柳)【大阪】

〔「ふるさと日本のことば」語彙索引・終〕 


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