見出しを飾り損ねた馬たち、
全員集合! その2

※編集長の宮崎(夫)が多忙のため、今回はデータ室長の広瀬によるスペシャル版です。

 随分と間が開いてしまいましたが、やっと今期通算第3号の発行になります。いったい前回何があったのかなと調べてみると、ネゴシエーターのデビューあたりまではレポートされており、函館、新潟、小倉の2歳ステークスを制覇したBRA軍団、果たして完全制覇なるか、というところで終わっていました。そこでまずは、札幌2歳の結果から始めましょう。

 その札幌2歳ですが、BRA軍団からは宮崎妻マイネルブルック、饗庭アーバンエスケープ、五十嵐兄スズカマンボ、太田光ブリッコーネの4頭が出走しました。しかしレースは道営のモエレエスポワールが10番人気でまんまと逃げ切り。BRA軍団の野望を粉砕しました。

 さて、ここからは通常のレポートです。なんか新馬でけっこういい勝ち方をした馬もけっこういたような気がするのですが、もう記憶のかなたなので、ギャロップの勝ち馬診断で☆5つ以上の評価を受けた馬を中心にレポートします。ちなみに、満点は☆7つ。ギャロップのコメントもついでに掲載します。


10月

グレイトジャーニー(☆☆☆☆☆☆☆) 天宝院透
 いきなり満点。「直線2度立て直す場面を打開した上、そら恐ろしいまでの瞬発力を発揮。鞍上の意のままに動けるセンスにSS特有の切れ味を兼備。」これでもか、とばかりの高評価。そら恐ろしいってどんなん?デイリー杯こそ及川メイショウボーラーの2着となりましたが、シンザン記念を制し、次走は弥生賞。

メテオバースト(☆☆☆☆☆☆☆) 金光
 また満点。「気性と馬体はマイル適正を感じさせた発馬前だったが、安定感抜群のレースで他馬を圧倒したセンスは融通性充分。文句なしの最高点。」今度は安定感抜群。おまけに融通性も充分です。いちょうステークスを勝ちましたが、朝日杯は6着。こちらも次走は弥生賞。

ハイアーゲーム(☆☆☆☆☆☆☆) Dフラッグ
 またまた満点。「スタートで出負けしながら、外目をスムーズに押し上げ直線でも余裕十分の大楽勝。距離延長もOKで、クラシックを意識させる大物。」ギャロップというのは、SS系の大物が新馬勝つと何でこんなに褒めるんでしょうか?ちなみに、ネゴシエーターも☆7つでした。セントポーリア賞を勝ち、こちらも次走は弥生賞。

アドマイヤビッグ(☆☆☆☆☆☆☆) 飯田
 また満点。もうコメントのしようがありません。「ほとんど追うところなく抜け出したレース終盤のラップが11秒9 ? 11秒8 ? 11秒7なのだから恐れ入る。折り合いもスムーズ。大器だ。」東スポ杯を制しましたが、現在放牧中。恐れ入ってる場合じゃありません。


11月

ラバグルート(☆☆☆☆☆) 浅井
 「道中の追走、勝負どころの進出ぶりともにレースセンスの高さを感じさせる。距離延長はもちろん、どんな競馬でもできそうなタイプ。」☆5つですからこんなもんでしょう。きさらぎ賞5着。


12月

ピサノクウカイ(☆☆☆☆☆) 天宝院透
 「その気になればハナを切ることも可能な自在味があり、良血らしいセンスの良さを随所に感じさせるレースぶり。噂通りの上級素材。」ゆりかもめ賞、水仙賞と連続して1番人気に応えられず。クラシックに黄信号。

ブラックタイド(☆☆☆☆☆☆☆) 天宝院透
 「普通なら2着馬の勝ちパターン。ラスト1ハロンは余力残しで11秒台半ばの脚を使っている計算。道中の走りもスムーズで来春に夢膨らむ。」天宝院透チルドレンの1頭。若駒ステークスを勝ち、きさらぎ賞は2着。次走はスプリングステークス。

オレンジワールド(☆☆☆☆☆) 山川
 「前半かなり行きたがっていたが、好位の内でなだめる鋭く抜け出して能力をアピール。折り合いに進境があれば、もっと伸びる素材。」出遅れ癖があるため苦戦しています。私はこの馬の姉(オレンジパラダイス)を一口持っていますが、毎回3馬身は出遅れます。そういう血統なのでしょう。

ダイワエルシエーロ(☆☆☆☆☆☆) 広瀬
 「出脚よく、たちまち主導権。うまくスローに持ち込んだとはいえ、直線は軽く仕掛けただけでアッサリ。血筋の確かさにも奥を見込める。」クイーンステークスを勝ち、広瀬氏にうれしい15年目の重賞初勝利をプレゼントしました。次走は桜花賞。


その他の出来事

勝ち馬診断は一休みして、その他の出来事をレポートします。

及川メイショウボーラーG1制覇ならず
 新馬、特別、G3、G2と負けなしできたメイショウボーラーでしたが、朝日杯は首差の2着。惜しくもマイネルマックス以来の2歳重賞3連勝を逃しました。次走は弥生賞かスプリングステークス。

太田光アドマイヤホープ交流重賞勝ち
 北海道2歳優駿と全日本2歳優駿の2つの重賞をゲット。ヒヤシンスステークスでは11着と大敗してしまいましたが、アドマイヤドンの帯同馬としてUAEに行き、ついでにUAEダービーに挑戦するそうです。サッカーオリンピック代表ともども頑張ってもらいたいものです。

宮崎妻タイセイブレーヴ交流重賞勝ち
 その太田光アドマイヤホープを兵庫ジュニアグランプリで押さえたのが宮崎妻タイセイブレーヴ。短距離路線に狙いを定め、次走はクリスタルカップ。

宮崎妻マイネルブルックきさらぎ賞を制す
 宮崎妻2枚看板のもう1頭、マイネルブルックも野田ブラックタイドを押さえ重賞勝ち。何で安くて走る馬をこんなに見つけられるのか、ぜひ秘訣を聞いてみたいものです。次走は弥生賞かスプリングステークス。

山川ツルマルシスター死亡
 野路菊ステークスを圧勝し、牝馬戦線の中心馬出現かと思われましたが、残念ながら腹痛のため死亡。

五十嵐弟ネゴシエーターアメリカ行き
 のどの病気があり、日本では使えない薬を使うため、アメリカに転厩しました。BRA史上初の出来事です。念のため規約を調べてみましたが、JRA登録を抹消された時点で権利消滅。たとえケンタッキーダービーを勝っても1銭も出ません。まあ10年に1回くらいのケースなので、しょうがないでしょ。


1月

ハーツクライ(☆☆☆☆☆☆) 五十嵐兄
 「前半65秒の超スローでも好位のインで折り合って運べるセンスの良さ。直線で前が開いたときに労せず抜け出す瞬発力。奥がありそうだ。」きさらぎ賞3着。

ピサノバーキン(☆☆☆☆☆) 藤原弟
 「バランスの取れた馬体で、落ち着きも十分。フットワークの良さも目立つ。ハナ差勝ちだが、着差以上に強い内容。この先も楽しみ。」クイーンカップでまさかの9着。

フォトジェニー(☆☆☆☆☆) ねっしー
 「見栄えのする好馬体。好位から馬群をさばいて抜け出すアカ抜けた競馬で、時計も水準以上。センス十分、上のクラスでも注意必要。」クイーンカップ3着。

イントゥザグルーヴ(☆☆☆☆☆☆☆) 藤原弟
 出ましたフルマーク。「道中のフワフワした走りは、いい意味での遊びがあると解釈。何と言っても特筆は11秒7 ? 11秒4 ? 11秒2の瞬発力で、期待感が充満。」ピサノパツキンが倒れてもグルーヴがいた。しかし2000m 2分7秒7は微妙。

ムーヴオブサンデー(☆☆☆☆☆) 藤原兄
 「とにかくレースセンスに長けた印象。鞍上絶賛のスピードは非凡で、距離にも融通は利きそう。着差以上に奥深さを感じさせる素材。」萌黄賞を勝ち、次走はフィリーズレビュー。


会報の予定

今後の発行予定です。

・クラシック展望号・・・桜花賞前
・オークス、ダービー展望号・・・オークス前
・決算号・・・安田記念の後


オークス・ダービー前夜祭

オークス、ダービーの前夜祭を予定しています。日時はオークス前日の土曜日、時間は6時から。場所は山川さんのお店はどうでしょうか?たまにはば番頭。