阪神でのふたつの２歳G1が終わって、年度代表馬もほぼ確定というところ。
来週にもまだホープフルSが残っているということで、有馬のあとまで競馬やってんじゃねーよ、とは思いますが、そこをサートゥールナリアが勝っても、圧倒的な強さを見せるBASSIIが首位で折り返し、初優勝へ驀進中です。おいかけるのもコマツで優勝経験のない二人が大駒を有していよいよクラシックへ 、というおもしろい年になりそうです。
朝日杯はねっしーのグランアレグリアが、驚異的なスピードを見せた新馬から、休み明けのサウジアラビアRCを連勝して、牝馬ながらに圧倒的な１番人気におされました。同じく人気になりながら敗れたミスエルテとの比較でも、サウジアラビアの内容と若干相手の牡馬陣が薄いというころから、確勝と思われましたし、実際レースも内枠からあっさり番手で不利もなく直線手前では、ぶっちぎるかもという感じでした。しかし、こういう時に仕事をするデムーロ騎乗のBASSIIアドマイヤマーズが４コーナーから追いどおしで、グランアレグリアの外へ。なかばせりつぶすような迫力でたたき出し、無傷の４連勝で文句なしの２歳チャンピオンとなりました。グランはさすがにちょっとひるんだ感じでしたが、初めての輸送、初の右回りで、牝馬路線ではなんの悲観材料もないとは思います。
一方、グランが朝日杯に回ったため阪神JFで一番人気になったのは、くしくもグランに新馬戦で敗れたコマツのダノンファンタジー。こちらは立て直した未勝利とファンタジーSを圧勝。本番でも不利な外枠からじっくりと後方待機。すばらしい手ごたえで抜け出し、クロノジェネシスの猛追をしのいで牝馬チャンピオンを確実にしました。タイムも朝日杯とほぼ同じで、桜路線で崩れるというイメージはもちにくいです。
惜しかったのは宮崎夫ビーチサンバ。アルテミスSではあつこシェーングランツに一気に差されましたが、今回は早めにしかけて当面のライバルを逆転。一方クロフネ産駒らしく末脚の爆発力では上位２頭とは差がありました。そのシェーングランツも良く追い上げて力は見せましたが、一歩仕掛けが遅かったかも。いずれにせよ、阪神ＪＦの上位４頭は馬格もあり、確実にクラシックで好勝負するだろうと思います。
地方の２歳重賞では出走そのものが少なかったＢＲＡ勢ですが、ホープフルも、萩Ｓで鞍上が微動だにしないという勝ち方をした広瀬サートゥールナリアが一本かぶりになりそうで、春の主役がそろってハイレベルな世代になりそうです。
その他の組では、五十嵐弟クラージュゲリエ。札幌でかなり雑なレースで３着の後、京都２歳を楽勝しました。ホープフル参戦でサートゥールナリアと当たるという噂でしたが、どうやら賞金もあるので共同通信杯から皐月賞という近年のゴールドロードに進みそうです。Xiuアウィルアウェイは京王杯で２着の後、軽いケガで復帰はシンザン記念あたりか。底をみせていない反面、出足快調だったジャスタウェイ産駒がこのところちょっと目立っていないのが気がかり。五十嵐兄ブレイキングドーンは萩Ｓをまさかの除外の後、京都２歳Ｓでクラージュゲリエを追い詰めて２着。こちらはホープフルに出るので、クラージュＶＳトゥールナリアの比較尺度になるかと思われます。ホープフルにはおくやまアドマイヤジャスタや及川夫ヴァンドギャルドも出走予定で、ＢＲＡ祭りになりそう。さすがにニシノデイジーはこのあたりで終わりかと。
今期は安定の未出走けんたはいるものの、まりなもブリッツアウェイが未勝利を脱出、西原ヘリオスも２頭とも２着には食い込んで未勝利は抜けられそう。また、宮崎夫のサトノ軍団や天宝院透の高額馬なども、とりあえず勝ち上がっており、年明けからサバイバルは激しくなりそうです。
では、よいお年を。