今年はデビュー戦(勝ち負けはともかく)でクラシック候補という印象を与えた馬がかなりいます。だって良血馬(おもに社台グループ)がかち合わないようにレースを選択して、次々と勝ち上がるんだもの。及川夫ディロス、サトノソルタス、太田光ワグネリアン、猪口ジャンダルム、天宝院透ヘンリーバローズ、スーパーフェザー、Xiuダノンプレミアム、福田トゥザフロンティア、フランツ、いーだルーカス、五十嵐兄フラットレー、フィニフティ、ねっしーステルヴィオ、ソシアルクラブ、中しまロックディスタウン、キッズ姫シルヴァンシャー、アドマイヤキング、五十嵐弟レイエンダ、BASSIIエントシャイデン、広瀬フォックスクリーク、デルニエオール。
これだけ有力馬が勝ち上がると、当然、2戦めというのが、資質の見極めという意味でも、収得賞金という意味でも、極めて重要になるわけで、既に名前をあげた馬たちによる星のつぶしあいが始まっています。
その中で1等星クラスの輝きを発揮したのがワグネリアン。デビュー戦で負かしたヘンリーバローズが未勝利を恐ろしい勝ち方をしたところからも、資質の高さは疑いようもありませんでしたが、2戦めの野路菊Sではディロスを、東京スポーツ杯ではルーカスを完全に子供扱いして3連勝。この後は暮のG1に目もくれず弥生賞から始動とのこと。陣営も既に三冠を意識しはじめているのかも。馬体も父ディープ同様に450キロ前後で、故障リスクも少ないと思われます。鞍上の福永が牡馬クラシックに縁がないということだけが若干気になるところか。
重賞で結果を出した組では、休み明けのサウジアラビアCを勝って2連勝としたダノンプレミアム。タイムも1分33秒3と優秀。負けたステルヴィオも強いだけにレースレベル自体も評価できます。同じく無敗で重賞を勝ったのがデイリー杯のジャンダルム。こちらは操縦性能が高そう。このレースもフロンティアやケイアイノーテックが出ていたので、決して弱いメンバーというわけではありませんでした。
一方で2戦めに特別を選んだ有力馬の中には思わぬ凡走というケースもみられます。トゥザフロンティア(骨折)、フラットレー、シルヴァンシャー、アドマイヤキング、エントシャイデンあたりは、ある程度 間隔をあけて立て直すことになりそうですが、次のレースが試金石となりそう。そこで結果を出せないと、いわゆる来年夏に500万・1000万で人気しているパターン(キセキとかロイカバードとか)になる可能性があります。今年はキャロットにこのパターンが多いですね。
負けないほうが良いとはいえ、デビュー勝ちの後に、次走予定がはっきりしないというのも不安ではあります。フィニフティ、ソシアルクラブはG1直行らしいですが、抽選になりますからね。フォックスクリークやスーパーフェザーも、ここからは楽な2勝めというレースを見つけるのは大変かも。阪神の年末の「伝説の平場」もフランツが出るらしいし。BRA的には牝馬はあまり駒がいません。もちろんロックディスタウンは阪神JFの有力候補ではありますが、福田アマルフィコーストあたりは掲示板ぐらいでしょうか。キッズ姫ダイワメモリーもデビュー勝ちした時はついにこの血統から大物が出たかと思ったのですが、百日草で惨敗。ただ、このレース、ディロス・シルヴァンシャーが負けて、ゴーフォーザサミットが勝ったのですが、2分00秒9で上り33秒6。実はワグネリアンのいない東スポ杯ぐらいのレベルにあったと思われます。
とかいってて、来年2月ぐらいに復帰しそうなレイエンダが全部持っていく可能性もあるっちゃありますよね。
では、また。