五十嵐弟独走。
アルアイン混戦を断つ!

 4コーナーで馬券を売っていたとしてもアルアインは買えない。 というのが、長いこと競馬を見てきた編集子の見立て。4コーナーまではマイラー、直線はステイヤー。牝馬ファンディーナ参戦もあり、空前の混戦となった皐月賞。なんとも不思議な結果となりました。されどレースレコード。 五十嵐弟アルアインは毎日杯でサトノアーサーを完封して、4戦3勝。2着の広瀬ペルシアンナイトもアーリントンCを勝って4戦2勝。3着のキッズ姫ダンビュライトも朝日杯以外は凡走していないので、結果が出て字面だけを見ると、それほど不思議でもないのですが、揃いも揃ってなんとなくマイラーっぽいイメージ。しかしレースはスタミナの削り合い。勝利の方程式が見えにくいレースではありました。印象としてはアンライバルドの皐月賞に近いか。なんとなくではありま すが、アルアインもペルシアンナイトもダービーでは上位には来ないかとは思います。とはいえ、五十嵐弟はレイデオロが5着、スワーヴリチャードが6着なので、万全の体勢で本番。2位のいーだとの差も20万BCUと、99%優勝を確かなものにしたと言えるでしょう。

 ファンディーナが牡馬路線を選択したので、1強状態となった桜花賞は、いーだソウルスターリングがまさかの3着。展開の紛れとかではありませんでした。勝負づけがすんだと思われていた2頭に競り負けたのは、ショックというよりこの世代の牝馬は本当にレベルが高く、それゆえに、レース中のわずかな有利不利や騎手の判断が明暗を分けた感。さらにここでも五十嵐弟リスグラシューが2着で賞金加算。ゾーンに入っている感もありますね。 桜で出遅れから5着となった宮崎妻アエロリットは、NHKマイルCで超抜スタートから1分32秒3というタイムで圧勝。これはスピードを生かせる良馬場、スタート、枠順など能力全開の要素がそろったということでしょう。宮崎妻は2頭持ちながらこれで4位に浮上。どうせならオークスも出てくれ、とか。宮崎夫だったらよかったのにと家族会議中。3番人気となった宮崎夫モンドキャンノは先行から力つきて9着。五十嵐弟と差をつめることはできませんでした。

 本番をめざすその他グループでは、、五十嵐兄ダイワキャグニーがプリンシパルSを勝って、最後の切符をゲット。実は東京は3戦3勝。しかもすべて完勝なので、好走例の少ないロー テーションながら、不透明な皐月賞から考えると、一発もあるか。北村は微妙ですが。Dフラッグ・サトノクロニクルは京都新聞杯2着ながら、ギリギリ抽選対象かというところ。木村サトノアレスが回避して出走とかの大人の判断があるかも。猪口ダノンディスタンスは京都新聞杯3着で、これは惜しくも脱落。

 もしかするとダービー1番人気の可能性が出てきたのは福田アドミラブル。ノドナリ手術後3連勝で、青葉賞のタイムも驚異の2分23秒6。鞍上はデムーロ。ジンクスはいつか破られる。青葉賞からついにダービー馬誕生となるでしょうか。

 牝馬路線では、桜上位以外に、及川妻フローレスマジックがフローラS3着でオークスへ。こちらも3着をはずしていないし、クイーンCのレベルから可能性はありますが、さすがに本番では、直線一気の爆発力勝負にでもならない限り苦しいかと思われます。

 さて、次回はダービー終了後の決算号です。お楽しみに。サトノアーサーにも可能性ありです。