空前のハイレベルは8センチで決着!
Dフラッグ3度目のV!

 ブランボヌール、ロードクエストが強い勝ち方をして、BASSIIとねっしーが抜け出し、メジャーエンブレムの宮崎妻と層の厚いラインナップのXiuが追撃、年末には太田光のリオンディーズが驚くべくき勝ち方で話題を集め、年があけると、Dフラッグ・マカヒキ、天宝院透サトノダイヤモンド、猪口ディーマジェスティが彗星のように現れ、チェッキーノ・ジェラシーの及川妻も参戦。最後は史上最高レベルのダービーで死闘の末に、マカヒキが8センチ差で勝利をもぎとるという、POG的にもスリリングな展開の1年でした。ダービー回顧は興奮さめやらぬままにFacebookに書き込んだ観戦記をそのまま、転載しておきます。


 ダービー5勝の武豊の後ろに好スタートのルメールがおさまり、それをマカヒキとDMがマークするかたちが早めに出来上がり、デムーロがおもいきり下げたので、ハイペースになりようもなくなった。前日のウムブルフが勝った500万と前半はほぼ同じ流れ。もちろん、最後はさすが超一流。後半はレースの上りも、勝ち馬の上りも前日500万を1秒上回る切れ味勝負。強そうに見えたウムブルフも、ここに出ていたら、直線入り口であっという間にちぎられていたのだろう。

 先行の穴馬たちが、素早く退場したので、直線は各馬に不利もなくすばらしい追い比べになった。こうなるとやはり目標になる馬は難しく、ルメールも100点の騎乗だったと思うが川田が105点の騎乗をしたのだからしかたない。エアスピネルに寄せていき、マカヒキの進路を厳しくして、外へ出させれば勝っていた可能性は高いが、そういうダーティな騎乗がなかったことで、より価値の高いダービーになったと思う。

 リオンディーズはあそこまで引っ掛かると、いっそこのペースならハナに行ってもよかったのではと結果論では思えるが、生涯一度のダービーで、皐月で暴走した馬をもう一度前へという決断はできないのも理解できる。朝日杯でシンガリ一気が成功しているだけに。向正面では落ち着いたし、直線も33秒2で猛然と伸びているので、平均的なダービーならそれでも勝っていたかもしれない。この馬は、アメリカの中距離ダート消耗戦に参戦すれば、いくらでもG1を勝つと思う。

 エアスピネルも距離不安を言われながら、驚異的ながんばり。おつかれさま。秋はマイルでモーリスに挑戦してください。

 ダービー馬に距離不安うんぬんを言うのも失礼だが、マカヒキにとって真のスタミナを問われたレースではなく、やはり秋は中距離路線というのが正解ではなかろうか。もちろん特殊なコースの有馬なら持つだろうが、欧州のクラシックディスタンスはどうなんだろう。DMといっしょにアイルランドでまずは様子見という手もあるが、素直に天皇賞でもいいのでは。でも金子さんはラブリーデイもいるからなぁ。

 今年は多くの馬が凱旋門賞を視野にいれている。ドゥラメンテも追加登録が噂されるエイシンヒカリにも期待だが、一番向いているのは鞍上、調教師こみでディーマジェスティだろう。必ずしもスピード勝負というタイプでもなさそうなのに、この春結果を出したことは大きい。なんてったってトレヴと同じ牝系だし。

 さて、サトノダイヤモンド。マカヒキやDMが凡走するようなレースはあるかもしれないが、この馬はどんなレースでも必ず上位にくるのだろう。秋の路線は菊でも天皇賞でもJCでもマイルでもおよそ通用しないということはなさそうだが、じゃあ、どこなら勝つのかというのが問題で、シルバーコレクターになることがゴールではないものね。ただ、凱旋門はあまり向いてないかもしれない。欧州チャンピオンの爆発的な末脚(ディープやオルフェでさえ一瞬でつきはなされた)にどうやって対抗するのかが課題。個人的にはBCターフ(メンバーしだいではクラシック)というのも考えていただきたい。スタートも良いし、操縦性能抜群で、かつ今期のアメリカ芝路線はそんなにレベルは高くなさそう。なにより今年はLA開催だし。.


 各会員のレビューに移る前に、あらためてご報告。空前のレベルのクラシック路線で、BRA所属馬が思う存分能力を発揮してくれたことは素晴らしいのですが、結果として、今期は馬代金と預託料では賞金をまかないきれないというBRA初の事態になりそうです。大きなマイナスでもないので、来期から賞金の配分や副賞を縮小することで対応しますが、会員の見る目が素晴らしいというのもあるけれど、ディープでノーザンファーム指名しておけば間違いないというのはちょっと味気ないですね。


 優勝:Dフラッグ 27-24-9-30-2-21-32-5-6-18-13-16-18-1-10-1-7-15-25-9-1

 ここ10年で3度目の優勝。この10年はDフラッグと及川夫で半分の5勝と断然の成績。仮にダービーでマカヒキが2着だったとしても5位、そもそもマカヒキを指名できていなくても12位ですから、立派なものです。ここだけの話、マカヒキは補欠ですけどね。

 2位:Xiu 7-24-6-13-29-32-14-12-14-3-12-3-3-13-2-6-11-3-8-25-1-17-2

 昨年は悲願の優勝翌年でけっこうすべった感じがありましたが、今年はバランスのとれたラインナップで16勝。シンハライトがオークス優勝、桜花賞2着。Dフラッグにかわされたものの、意外と僅差で、ハートレー、レプランシュがクラシック前にリタイアしなければ、ダービー無しで優勝できていたかも。ちなみに、来期からのダービー賞金調整があれば、こちらが優勝。

 3位:天宝院透 27-25-37-32-21-25-19-2-12-3-1-18-9-24-25-26-26-22-9-16-25-3

 ディープインパクトの爆発以来久々の躍進で3位。サトノダイヤモンドは五十嵐弟に900差、マウントロブソンは中しまに1800差。適当にあげていると思われる入札がすべてうまくいったというところ。

 4位:宮崎妻 14-3-12-2-36-10-39-9-29-4-16-9-8-33-9-29-29-24-24-16-26-8-2-15-11-4

 メジャーエンブレムがとれてほんなごつ良かっただす。ということです。桜でルメールがチキンハートを発揮しなければ、もっと上もあったか。とはいえ、5頭持ちで全馬勝ち上がりの11勝。十分。

 5位: ねっしー 26-15-28-9-11-23-10-11-1-10-15-21-2-20-11-5-6-5

 新潟をロードクエストが驚愕の勝ち方をしたときは、笑いがとまらなかったと思われます。ホープフル2着、スプリング3着、マイルC2着はすばらしい成績ですが、一瞬頂上が見えただけに…地味なレインボーラインが重賞を勝ちマイルでも好走。3年連続の好成績です。

 6位:猪口 15-3-3-1-7-22-4-15-6-11-8-20-10-12-14-12-7-6

 ディーマジェスティは共同通信杯を勝ち、決して弱い馬ではないというのは誰もが思っていましたが、いかんせん、上位の怪物たちに比べると1枚、2枚落ちると思っていましたが、終わってみれば皐月1着、ダービー3着。皐月で大外を味方につけ、ダービーで最内が仇になるという不思議でした。これも補欠なのねん。52走で最多出走馬主。

 7位:及川妻 5-4-16-22-25-9-6-12-4-10-7

 今年は調子が悪いなと思っていたら、最後に帳尻をあわせてベストテンをキープ。チェッキーノとジェラシーがトライアルを連勝して、本番でも2着に。5月だけで、賞金のほとんどを稼いだ印象です。おそるべし及川家。

 8位:太田光 9-5-19-17-2-20-15-24-22-9-11-14-5-1-17-14-11-3-5-9-16-8

 リオンディーズが朝日杯をまさに爆発的な末脚で勝った時は、血統背景もあわせてドゥラメンテに続く二冠というムードもありました。持っているポテンシャルはダービー上位馬よりも上かもと思わせる走り。フェラーリで公道を走っているようなものでしょうかね。イタリア人でも乗りこなせないのか。レッドヴェルサスが最多出走馬。

 9位:宮崎夫 1-6-11-10-14-3-18-1-12-36-12-1-1-5-17-17-26-17-17-22-21-16-22-27-8-17-22-9

 なんとかベストテンに復活。ドラフト本指名で5敗して、想定外のメンバーになったわりには健闘でしょう。トウショプドラフタがぐんぐん強くなって、マイルで妻のメジャーエンブレムとワンツーを確信してたんだけどなぁ。

 10位:福田 29-2-27-4-24-8-4-1-24-2-7-18-9-2-8-5-2-4-7-2-10

 一般ピーポーにとってはベストテンはひとつの目標ですが、福田にとっては不本意。ぎりぎりで9年連続のベストテン。アドマイヤエイjカン、アストラエンブレムが北海道で早々と活躍したときは、今年は全部持って行かれるかと思いましたが、いかんせん 世代最強の噂もあったシルバーステートの離脱が痛すぎました。リアルスティールがドバイで副賞ゲット。

 11位: あつこ 30-23-22-15-11

 なんのかんので、今年も順位をあげ、右肩上がりの成長曲線続行中。ベスイトテンが見えるところに来ました。ドレッドノータスが京都2歳を勝ち、復帰後は不振でしたが、これは京都2歳のレベルが低かったのかな、と。短距離でもっと稼ぎそうだったマレボプールが今年未出走が残念。

 12位:大野 29-16-19-21-7-33-19-16-17-10-2-13-19-3-11-7-11-3-12

 なんせ、入札がハンパじゃなかったので、この順位でも最大被害者の可能性ありです。ラニの副賞があるから、大丈夫かな。まさかドバイを3歳で勝つ馬になるとは思いませんでした。プロディガルサンの体調不良と、ケイブルグラムのはずれかたがひどかったですね。12位で批判されるのもどうかと思うけど。ポノイが全然印象にないけど最大着差敗戦。

 13位:BASSII 8-28-3-14-19-29-6-14-7-32-26-26-19-23-17-21-21-13-3-18-13

 ブランボヌールはディープ産駒で函館の6ハロンを勝つというレアモデルなので、今後の参考になるのかどうか良くわかりません。その後も復帰戦、阪神JFと悪くない成績だったので、牝馬の層の薄さからもう少し稼ぎそうだったのですが。函館の賞金は半額が馬代金位加算されるので、このあたりでも赤字か。

 14位:及川夫 14-25-16-13-11-10-6-1-7-4-8-8-14-1-15-5-1-10-8-14

 福田同様にこの順位でも納得しかねるという感じでしょう。キズナで優勝以来、勝ち上がりは順調だけど、開花する駒がいないという状態が続いています。ラルクは新馬の勝ち方がセンスあふれるもので、武豊がベタボメだったのでクラシック候補と思いましたが案外な成績。

 15位:広瀬 12-16-5-13-16-23-28-22-13-36-8-17-21-18-4-16-1-12-12-10-23-14-25-3-14-21-15

 イモータルが良くわからないタイプで、最終的にはマイルCに向かいましたが、本質は距離伸びてではないかと想像。共同通信杯は今思えば強い競馬でした。とはいえ、今年はダービーに行ってもどうにもなら なかっただろうというのは言えます。

 16位:キッズ姫 12-17-21-11-1-3-8-21-34-30-24-15-16-NA-15-24-7-14-13-2-13-23-22-21?1-16

 優勝の翌年はえてしてこういうものかな。広瀬と同じく7頭持ちで5勝。ロイカバードとイモータルが同じくらいの価値ではないでしょうか。なんといっても、25000BCUアップの ポルトフォイユ離脱が痛すぎました。ドゥラメンテが凱旋門で副賞ゲットしてくれますかね。

 17位:いーだ 2-21-14-17-14-5-38-14-20-15-21-8-16-3-15-9-9-4-10-19-2-13-17

 ウムブルフとかレヴィンインパクトとかディープの評判馬をとって、無事にデビューして、勝ち上がってと順調にも見えたのですが、そこから先がはじけない。ウムブルフが1番人気の京成杯でぶっとんだのも痛かったが、リュラが地雷だったというのも足を引っ張りました。

 18位:中しま 10-13-1-18-23-33-23-30-24-27-27-19-19-6-4-18-20-15-6-19-23-18

 ロスカボスもサトノキングダムも2勝めまでは、とんでもない大物という予感もしましたが、結局はここか。いーだと相似パターン。最大被害者候補というのも同じ。ルフォールもデビュー戦は印象的でしたが。

 19位:五十嵐弟 9-1-25-17-31-25-8-18-9-2-11-5-7-12-7-1-18-6-5-19

 危うく20位以内でふみとどまりましたが、久々の大不振。入札勝負のサトノダイヤモンドは全くついてねぇ。リライアブルエースはとれなくてラッキー。ジークカイザーはデビュー2連勝で器は大きそうだったのですが、残念。超大型馬でデビュー戦圧勝。桜候補といわれたヒルトンヘッドのリタイアも不運。

 20位:コマツ 25-11-15-18-13-21-23-26-20

 年が明けるまで全く圏外だったのですが、レッドアヴァンセがシンハライトやジュエラークラスの勝ちっぷりで、一躍期待が高まりました。で、そこで終了。おつかれさま、だいたいいつもの順位。

 21位:おくやま 12-3-24-3-16-13-3-4-2-5-12-14-4-3-5-12-17-16-18-12-21

 ダイワドレッサーが重賞で好走してなんとかこの順位でおさまりました。それにしてもあのおくやまが3勝とは…

 22位:五十嵐兄 5-6-16-5-5-2-7-10-28-7-5-12-21-5-6-6-10-7-16-7-8-9-20-8-4-22

 BRAあるある。五十嵐兄弟はなぜか成績が似たり寄ったり説。というわけで、弟同様に大不振。ベストテンどころかベスト20までこぼれてしまいました。10頭持ちで4勝はつらい。入札負けした、ディープ産駒はパーシーズベスト、ハートレー、マウントロブソン、ウムブルフとすべて勝ち上がっているので、見る目は悪くないと思うのですが。無競争で獲得したショパン。やはり地雷でしたかね。

 23位:西原ヘリオス 32-20-26-22-5-22-26-25-19-23-28-28-20-30-28-29-19-27-13-27-23

 順位は悪いのですが、3頭持ちで3勝。おくやま、五十嵐兄よりずいぶん効率は良いです。相当にひねった馬をとっているわりには、後述のKENTAよりかなりセンスはある。

 24位:FUMI 22-21-21-5-13-19-14-17-30-24-24

 昨年同様の24位。この人も5頭で4勝なので、順位ほど悲しくない。みんなが争奪戦を繰り広げた里見さんの馬でなく、なぜか奥さんの馬を2頭も持っている不思議。しかも勝ち上がってるし。

 25位: さいとう 30-20-22-24-18-24-27-19-25

 ウインオスカーはノーブルマーズを破り、特別でアットザシーサイドの2着。もうちょっと楽しめるかと思いましたが。スクリーンヒーローはPOGではどうなんでしょうね。

 26位:木村 29-28-25-7-20-30-24-25-15-3-12-6-6-4-10-20-14-26

 ディープエクシードが未勝利で惜敗続きで、そこそこ稼ぎ、最後は1.1秒ぶっちぎって最大着差勝利賞獲得。まあ、何もない1年ということもなかったか。もともと、エントリー時点で、補欠枠なしの3頭指名で、やる気もなかったのかしら。

 27位:浅井 11-6-4-4-31-34-31-41-16-27-32-15-21-23-25-17-18-27-NA-NA-NA-28-20-27

 復帰以降あいかわらず見せ場なし。エントリーでメジャーエンブレムの名前は出しているので、可能性はあるのかな。あげれば良いというものでもないけで、2,500で本指名も補欠もベタでアップとか戦略無しでは上位はねらえないかと。

 28位:まりな 43-37-11-33-35-20-21-24-26-29-19-27-28-28-26-28-28

 2年連続28位。というか、直近5年で4回めの28位。なんじゃ、これ。いちおうシンハライトに行くポーズは見せているのですが。ともかく1勝して良かった。

 29位:KENTA 5-9-22-1-14-30-18-6-28-13-39-2-28-10-26-12-27-22-27-27-29-28-29-26-29-29-29

 3年連即29位。というか、直近5年で4回めの29位。もはやミラクル。いちおうイモータルに行くポーズは見せているのですが。そして、またも賞金ゼロ…。確かに、出走ゼロの前期よりはましか。そういうことで良いのか。

 さて、軍団戦はチームトゥーレが大激戦を制して、チームタキオンの連覇をはばみました。ダービーでワンツーだもんなぁ。

 最後に、掲示板でも書いているとおり、今年のエントリーは
 7月2日(土)18時より、例年どおりスタジオグリュック(おくやまさんのところ)で行います。
 メールによるエントリーの締め切りは前日1日(金)の24時ですのでよろしくお願いします。

 今回のエントリーから規約を変更し、

 全賞金の配当を1万分の9とする。
 ダービー賞金の配当を1万分の8とする。
 オウンダブルは1着賞金の20%とする。
 チームダブルは1着賞金の5%(を2名)とする。
 オキュペイションは1000BCU+10BITとする。

 となりますのでご注意ください。

 馬代金算出法は新馬・未勝利好走馬の価格上乗せ対象が7月3日(日)デビューまでとなっていることを除き、昨季同様です。

 また、2017年のエントリーにおいて、種牡馬制限を行うかどうかを討議しますので、ご意見のあるかたで当日参加できないかたは掲示板で意見を書いてください。

 最後に、請求は例年どおり、エントリー大会後2016年と合算になります。

 今回エントリー大会にて、保留になっていた昨年のWIT抽選がありますので、最大被害者賞も、そのあと決定です。 では、おつかれさまでした。