あけましておめでとうございます。
2014年末の時点で、首位の五十嵐兄から6位の及川妻までのポイント差が38000BCUと近年まれに見る激戦となっています。
暮れのG1阪神JF、今年から阪神に移動した朝日杯、そして新設G2のホープフルSと、クラシック展望の鍵になる重賞が終わって、首位にたったのは五十嵐兄。誰もが知るとおり、古参会員として、毎年のようにベストテン圏内。常に候補でありながら、優勝には縁がなかったのですが、今期はついに、確実にクラシックを展望できる大駒が登場しました。
ショウナンアデラは8月の新馬を2着した後、間隔をあけた未勝利、からまつ賞を連勝。5番人気で遠征した阪神JFで、直線は難しい位置から、前が開くと一気に加速。有力どころをごぼう抜きにして快勝。阪神JF自体、2・3着はアルテミスの上位馬。コートシャルマンやダノングラシアスという現時点での有力牝馬も出走しており、今のところは別路線で抜けた馬もいないところから、年明けによほどの新星が現れない限り、クラシックで上位人気確実でしょう。フェアリーでオーミアリスやコートシャルマンが上位に来れば、ますますその評価は高まりそう。ディープインパクト産駒としては470キロの牝馬と馬格もあり、東京、阪神という力のいるコースで連続上がり34秒そこそこ。後はなんとしても無事で、つまりは馬主が「もっているか」という問題。エアグルーヴのように熱発とかはかんべん。
アルテミスSは及川妻フローレスダンサーや宮崎妻スマートプラネットなどが出走しましたが、4着以下にBRA軍団がどっさり固まったかたち。上位2頭が阪神JFで2・3着なので、レースレベルは高かったとも言えるし、スマートプラネットが阪神で6着だったところから、ここに出ていたBRA軍団は、全部まとめてG1で掲示板ギリギリレベルとも言えます。
出世レースの赤松賞を制したのは及川夫ディアマイダーリン。小差で宮崎妻テンダリーヴォイスと木村カービングパス。この2頭はフェアリーS出走予定なので、阪神JFとフェアリーを見れば、この世代の力関係がだいたい把握可能。カービングパスあたりが阪神組を抑えて、フェアリーを勝つようだと、一気に混戦となる可能性もありますね。
牡馬路線は、誰がどう考えても大混戦。朝日杯は馬場差があったとは言え、1分35秒9。勝ったダノンプラチナの上がりが35秒台と、普通に弱そう。というか、ここからクラシックに到達するには、成長力は不可欠でしょう。そういう意味では、4着の木村ネオルミエールは藤澤和厩舎だとか、7・8着の福田ブライトエンブレム、Dフラッグ・アッシュゴールドは血統的な裏づけがあるとか、そういう馬のほうが先々楽しみかもしれません。ただ、あくまでもレベルは高くはなかった。
むしろ先につながりそうなのは、サトノクラウンが勝った東京スポーツ杯のほうでしょうか。サトノクラウンのムーアマジックに注目が行きますが、休み明け、一番人気の藤澤厩舎といかにも脚をはかった感のある福田アヴニールマルシェ、3着の猪口ソールインパクトは血統的にも奥はありそう。一方でそのソールインパクトを物差しにすると、ホープフルSのシャイニングレイが一番強いという意見もあって良いでしょう。シェルズレイはずっとディープインパクトを交配してきて、ここでついにオオモノを出したか。この馬、誰一人補欠にもいれていないというのも不思議ですよね。
最初にも書いたように、大混戦の中、核になるショウナンアデラを持つ五十嵐兄が、悲願の優勝へ向けて突っ走るか。ただ、ダービーの賞金の大きさから、牡の駒が薄いのが気がかり。福田、及川夫妻の安定株の中では、及川夫のトーセンバジルが注目か。大野はコートシャルマン、ティルナノーグという看板が一旦失速して、次が勝負でしょう。猪口はミュゼスルタンの復帰待ち。太田光はベルラップが数少ない3勝馬でほぼ一本かぶり。宮崎妻はここまで健闘していますが、いかんせん小駒。ならばむしろ、宮崎夫のレガッタのほうが爆発の可能性があるかも。
いずれにせよ、ショウナンアデラに何かあると、優勝ラインはそれこそ25万BCUあたりまで下がる可能性があるので、現在賞金ゼロでも新馬-青葉賞-ダービーでも間に合いますね。ま、初夢ですけどね。
最後に、ジェンティルドンナの有馬記念優勝をお喜び申し上げます。古馬になってからは、切れ味でもスピードでも馬力でもなく、「いつでも能力を出し切る」強さのある馬に育って、それが結実した引退レースだったと思います。
では、また。