負けない強さ。
イスラボニータ混戦に断!

 イスラボニータの皐月賞勝利にイチャモンをつけるつもりはないのですが、どうにも彼が2冠制覇するというイメージがわかないので、ここは、2冠濃厚のハープスターを見出しからはずして、イスラボニータ単独にしてみました。

 朝日杯に出走がなく、牡馬陣の不作がめだつと書いたBRAですが、不作なのは今季の牡馬クラシック全般にあてはまることで、結果的に弥生賞勝ちの及川妻トゥザワールド、共同通信杯からぶっつけのXiuイスラボニータ、きさらぎ賞から参戦の五十嵐弟トーセンスターダムが人気を分け合った皐月賞。人気各馬に死角がある中で、勝利を手にしたのは、右回り初めて、初距離、フジキセキ、2か月ぶりのレースなどなど死角の宝石箱のようだったイスラボニータ。確かに2歳時の東スポ杯を1分45秒台で完勝など、卓越したスピード能力を持っていることは間違いないところでしたが、クラシックを勝ちきる底力があるとは驚きです。それゆえに、今年の牡馬クラシックは難しい。2着もジリ脚一族のトゥザワールド。逆に器の大きさだけなら一番と思われたトーセンスターダムは見せ場もなく沈みました。バンドワゴンやミッキーアイルが出ていたら、勝ち負けだったような気もします。15番人気の五十嵐兄ステファノスが5着と健闘。広瀬ベルキャニオンは不可解な後方待機からよく追い込んで7着。ベルキャニオンはこの後人気を集めたプリンシパルSで横綱相撲の先行策で圧勝。ダービーでは、こういうタイプのほうが怖いかもしれません。

 スプリングSで頭角を現し、ダイワメジャー的な印象のあったXiuロサギガンティアが10着。まあ、なかなかクラシックでオウンダブルというわけにはいきません。その後NHKマイルに方向転換し、最後方から直線あわや突き抜けるかの勢いで4着。ためたから伸びたということなのでしょうが、さすがにレース全体が平均ペースで進んでいるのに、出遅れて出たなりってのはどうなのよ、先生。

 ダービートライアル青葉賞は10番人気の西原ヘリオスが直線一気の脚で優勝。血統的にはメジロドーベルの孫で筋が通っていますが、500万すら勝てなかった馬がこの勝ちっぷり。勝ち馬をほめるべきか、レースレベルを疑問視すべきか。2着は天宝院透のワールドインパクト。これで6戦連続1番人気で、連対率100%。本番で脈ありはこちらか。

 毎日杯組のBASSIIマイネルフロストが6着、五十嵐兄ラングレー11着。エイシンブルズアイやステファノス、サウンズオブアースあたりから寸法を測ると、青葉賞組も京都新聞杯組も似たり寄ったりで、最終的にはなんかわからんけど、ディープインパクトを買っとくというのが、ダービーで馬券を取る確率をあげる手法かも。


 桜花賞は横山息子とフクノドリームの大逃げで、近年まれにみる面白いレース。これだけ極端なレースにもかかわらず、い〜だハープスターとBASSIIレッドリヴェールという人気サイドで決まったあたり、この2頭の力が完全に抜けていると言えるでしょう。 レッドリヴェールはハープスターとの対決を避けて。混戦のダービーへ。確かに今年のレベルなら脈もありそう。

 ハープスターは既に秋の凱旋門を視野にいれているので、おそらく、調教がわりに回ってくるだけで賞金ゲットというつもりでしょう。鞍上の川田も、馬に恵まれているとはいえ、桜にしてもきちんと差し切るというのは、やはり若手の中ではペースや馬場が見えているということ。(トゥザワールドにしても、ミスはなかった)ただ、Xiuとの賞金差を考えると、い〜だとしては、ダー ビーに出てくれれば十分逆転できるのにという気持ちでしょうか。

 桜花賞上位陣から、レッドリヴェールとホウライアキコとアドマイヤビジンが抜けるので、い〜だレーヴデトワールがオークス2着というのも十分ありえます。オウンダブル分は馬主順位に反映されませんが、ワンツーならイスラボニータしだいで大逆転もあるか。

 太田光サングレアルは、忘れたころの良血馬。フローラSの2分ジャストという時計は、レースレコード。これまでのレコードがサンテミリオンなので、価値は高い。ただ、オークスは一般的にはキャリアのある馬の好走率が高いレースなので、ここまで3戦というローテーションがどうか。馬体重もあまりにも小さい。だとすると、ここまで9戦でステイゴールドという西原ヘリオス、マイネオーラムあたりも不気味ではあります。及川妻ベッラレジーナもスイートピー2着で出走権ゲット。例年のことながら、時の勢いというか、有力馬が特定馬主に偏る傾向はありますね。ちなみにベッラレジーナは編集子が一口持っています。クラシック出走は初めてです。

 では、また。新年度のドラフト等は掲示板で連絡します。