ディープインパクトの初産駒登場ということで、かなり白熱することが予想された今年のエントリー大会。予想どおり、キッズ姫、xiu、Dフラッグらの感覚マヒ軍団が有力馬をめぐり熱い戦いをくりひろげました。が、しかし、大方の予想を裏切り、最高額を達成したのは昨期G1・3勝にもかかわらず3位に甘んじた大野。本指名1−5位すべて競合で5連勝は良いとして、総額163000BCU、1頭あたりの平均値で16000オーバーという爆裂ぶり。キッズ姫もちょっと苦笑。
今一度、掲示板に投稿された本人の書き込みを掲載しておきましょう。
『ドラフト不参加だったので、現場で私の変態アップ額がどう評価されていたか不明ですが…。いちおう算定の根拠はありまして。ここ数年、人気を集めた競合馬のアップ額を参考に「競って勝てる」額にしました(とくに上位指名5頭)。それでも自分の経験則で何頭かは負けるだろうと見込んでいた(だいたい2勝3敗とか)のに、全部落札できた事実を知ってあ然としました。むしろおとなしいアップ額の方で、ダービー馬の下が無競争で取れてしまったこともある意味、あ然…。獲れた10頭の中にナリタブライアンとブエナビスタ、両方いないと勝てん…(アパパネでは足らんな)。 』
さて、今期より「地雷防止法案」導入で、アップ額は2位の5倍で打ち切りとしたのですが、該当馬はいませんでした。いくつかすれすれのケースもあったのですが、微妙に3人で競ったりしていたためです。例をあげるとダノンバラード(母レディバラード)は、ねっしー5900アップ、西原ヘリオス100アップで、これだけなら地雷回避となるところでしたが、もうひとり木村が競合して2500アップなので該当外。その他にも、補欠と本指名で法案発動に値する差があるものは多かったのですが、意外と本指名では強者と弱者のガチンコ対決はなかったという結果です。
一方で、同額入札となったのが、広瀬と五十嵐弟のヴィジャイ(母オイスターチケット)。二人ともオイスターチケットの元所有者ではないので、規定により昨期の成績下位である広瀬が獲得。きわどい勝負という意味では猪口・及川妻のプランスデトワール(母スキーパラダイス)、五十嵐弟・FUMIのラロメリア(母ファインセラ)、いーだ・xiuのサトノペガサス(母クラシックローズ)、いーだ・ねっしーのタイムウィルフライ(母タイムウィルテル)、及川妻・大野のウインジュビリー(母ダイヤモンドビコー)などが僅差でした。大野は他の馬で積み上げた分をちょこっとこちらに回せば楽勝でしたが、そのウインジュビリーがデビュー戦で1番人気、なのにシンガリ17着。もうついてんだか、ついてないんだかワカラナーイ状態です。ルルーシュ(母ダンスーズデトワール)が8人競合。9500〜3000におさまるというのも、なかなかに味わい深い。
及川夫 意外と競合は少なく、母ビワハイジはまあ仕方ないところか。トーセンラー無競争。しかし、トーセンラー・・・。これダービー馬になるかな?それにしても、お世話になったエイシンフラッシュの下カラータイマー(母ムーンレディ)スルー。このあたりがさすがプロ軍団なのか。
キッズ姫 こちらも大野同様に本指名5勝。それでもなお、母ローザロバータで負けたことでやや不機嫌。どんだけ〜。いつもながらにエアグル、アドグル、スカブーと絢爛豪華。お代も凄いし、アップも強烈で14万オーバーっす。たまんないっす。
大野 高額な理由は尋常でないアップ額もありますが、ヒラボクインパクト、ホーマンフリップという勝ち上がり2頭、ヴェイロンも最終週に新馬勝ちという早期充実路線と母ケイウーマン、ヘヴンリーロマンスと後半戦向け大駒というに方面作戦を展開しているからでもあります。悲願という感じがモロに出てます。
真王寺公彦 昨年の大躍進からどういう戦略かと思わせといて、10頭すべて無競争。傾向は昨年と同じ。まあ、昨年もこういう傾向からテイラーバートンやゲシュタルトを出してますから、問題ないでしょう。母フェアリードールはどうなんだろう。やや地雷臭がするけど。
OKU 本指名8敗。アヴェンチュラとかヒラボクインパクトとかそこそこあげてはいますが、かけはなれたところで勝負が決まっているのでしかたない。補欠できちんと数をそろえるところまでは想定内でしょう。問題は、今年はデビュー3頭が、4着、5着、8着。これはかなり異変かも。
木村 補欠枠フル活用で今年も10頭。毎度のように本指名1勝8敗ですが、これは想定内。唯一勝ったマイネショコラーデがラベンダー賞2着で順調なすべりだし。マイネルラクリマも含めて、やたらに6月26日出走組が多くなったのはなんで?
五十嵐兄 元馬主の意地をみせて、ハーツクライの評判馬2頭を競り勝ちゲット。アルゴリズムが福田に負けたのは誤算かも。でも結果オーライかも。補欠でも母シルクプリマドンナ、アンチョなどを拾っており、これはかなり厚みがあるラインナップです。
福田 上位3頭は確実に競り勝ち、大人気となったルルーシュもきっちり1万アンダーでゲット。ただ、アルゴリズムがいわゆるひとつの伝説の新馬で人気を裏切り11着。ちょっと不安なたちあがりではあります。でも、もともと上がスタッドジェルランだしねぇ。どうなのよ。
いーだ マイケイティーズ産駒のプレイは岡田さん絶賛で、日本をとびこえて世界まであるとの噂。一方で、アドマイヤムーン以外の兄弟が現実に結果を出しているわけでなく、岡田さんが力はいりすぎるとカームというとんでもない過去実績があるからなぁ。むしろ母レーヴドスカーがわずか600BCU差でとれなかったのが痛いのではないでしょうか。
Dフラッグ なんといってもトーセンレーヴ。ブエナビスタの夢再び。ビワハイジ産駒はアグネスタキオン以外では確実に結果を出しているので、まあ相当期待できるのではないでしょうか。問題は「トーセン」ですな。上記いーだに競り勝ってレヴディソール獲得。安定感はこっちが上かも。
Xiu 気がつけば10万オーバー。この人もそろそろ優勝がリアルに欲しいはず。アドマイヤセプターとモスカートローザでキッズ姫と成層圏上の戦いで痛みわけ。ディープインパクトの大駒と初戦圧勝のアヴェンチュラという強力布陣です。
五十嵐弟 血統的な実績が高い指名馬で負けたので、結果的にディープのやや薄めとロブロイ・キンカメ中心となりました。事務局調べでは、母・兄弟・新馬・未勝利すべての項目で価格アップ無し。これも珍しい。その中から早速レッドセインツが新馬勝ちでまずは一安心。アソールタでは五十嵐兄との兄弟対決に400BCU差で勝っています。
FUMI キッスパシオンで広瀬に僅差で競り勝ち、1勝4敗。この夫婦も相場派になってきたなぁ。注目はダンスインザムードの初産駒ダンスファンタジア。本来ならもっと人気になって当然ですが、藤澤でファルブラヴというところで微妙臭がしたのか、なんと無競争。ここまではオッケー。ところがどうやら外傷をおって、休養している間に便秘やらなんやらで復帰は年末あたりらしい。うーむ、ますます微妙。
太田光 ヴェラブランカの悲劇にこりず、アヴェンチュラ12000アップ。そして、負ける、と。入札1勝4敗で不本意なのは確か。ただ獲得したディープ3頭はかなりの大物。稼動すれば上位をにぎわせるのはほぼ確実といった感じ。ソルディマーヨ2000アップはちょっと弱気すぎたのではなかったかな。
コマツ 今年は8頭持ちで上位進出を狙っているもようです。本指名では4敗。ディープ、キンカメ、ロブロイ抜きのラインナップとなりましたが、お買い得感はあるんでないの?フランボワイヤンの父スニッツェルって全然知らなかったけど、既に地方を含めて9頭もデビューしていて、どうやら早熟らしい。
宮崎夫 とりあえず、ネットケイバのPOGページで人気のある馬10頭をそのまま指名してみました。結果9敗。そこそこ惜しいのもいたんだけどねぇ。で、補欠はすべて里見さんの馬にしたら、そこもけっこうかぶって、4頭持ちになってしまいました。ふぅ。サトノフローラとか補欠でかぶってるし。
BASSII サイレントソニック、ホーマンルッツという勝ち上がり2頭。で、BASSII血統の母マックスキャンドゥ。勝ち上がり2頭がダリア賞、フェニックス賞へ向かうらしいので、うまくいけば前半の主役になりそうです。大野よりはずいぶん効率的かも。
中しま キンカメ・ロブロイ3頭づつ。ネオユニ、マンカフェ、ディープ。入札が淡白なわりには、整ったラインナップとなりました。母オレンジピールはエルコン産駒の兄弟が走っているだけにキンカメに変わったのは良いかも。ちなみに母ケイウーマンは中しまの競合がなければ大野VS木村で地雷防止法案適用第1号となるところでした。
まりな ブルーリッジリバー、コスモヴァレンチという所有馬産駒は空気を読まない猪口と木村に競り負けてしまいました。ちょっとかわいそう。で、残ったのはエントリー会場で騒いでいたマリア。あとは母エイシンマリアンナと母マリーシャンタル。これ、後の2頭も「まりな」つながりで狙ったんですよね。
猪口 結果的にディープ、ロブロイ、タキオン、ジャンポケ、クリスエスにリンカーン、ハーツクライと種牡馬バランスがすごく良くなったのではないでしょうか。しかしなんでギムレット指名せんとですか?シャイニンレーサーなどもいますが、手堅いのはオーシャンビーナスかな。
ねっしー 3勝1敗でほぼ満点のエントリー。中しまと本指名アップ額が全部同じというのも笑える。結果的にディープ5頭、タキオン3頭。バクシンオー産駒キミニアエタキセキは小倉デビューで2着。ただ、勝ち馬に6馬身はなされてしまったのは微妙。上もカレンナホホエミだし。
さいとう アヴェンチュラ11000アップというのは相当気合はいってましたね。残念。それでもビッグスマイルで競り勝ち。この馬2−2着なので、そのうち順番が回ってくるでしょう。スズカマンボ、グラスワンダー、バゴとかなり異色のメンツになりました。
広瀬 五十嵐弟と同額ながら前年成績優遇で勝ったヴィジャイ含めディープ産駒2頭を競り勝ち。補欠不足でちょっと頭数は誤算とはいえ、まずまずか。オペラモーヴが実は良血というのを発見しましたが、もう金額確定済なので、そのままにします。ラッキー?
宮崎妻 エントリー大会に間に合いませんでしたが、参加者の暖かい声援につつまれて、とりあえずアグネスタキオン3頭。期待は母ソニンクかな。この兄弟はタキオンだと走りますし。
及川妻 なかなか活発な入札で5勝3敗。負けたのはアヴェンチュラ、プレイ、アルゴリズム。こう並べると全部地雷に思えてくる。逆に母スキパラ、エアトゥーレ、スカーレットレディと競り勝って、これは夫に続く優勝もあるんじゃないのでしょうか。といってるはしからウインジュビリーが負けて、一喜一憂って感じ?ところで及川妻に編集子は会ったことあるんでしたっけ?
天宝院透 ハイシーズンは遠くなりにけり。とはいえ、さすが馬主。ディープ3頭きっちり確保。ペルーサの下を3600アップで取れたのも、残り2頭が無競争というのも、かなりついてるというべきでしょう。この3頭がダービーに出ても全く驚かないし。
西原ヘリオス ダノンバラードで危うく地雷になりかけました。母ブラッシングインザレインはトーホウシデンの下。ずいぶん前になりました。アスターエナジーはほとんど情報がありません。どこからこういう馬を見つけてくるのか、けっこう不思議。
けんた 無風で3頭。ディープの中でも目立たないほうではあるけれど、全く話題になってないわけでもないあたり、なかなか渋い。アドマイヤだし、ピサだし。ちなみにピエナの冠の本谷さん、稼ぎ頭はなんという馬でしょう。ピエナビーナス?ピエナグッドラック?正解はコレデイイノダ。以上豆知識。
岡崎 いーだがいなければ木村相手に母アズサユミを競り勝てていたんですが、惜しかった。しかし、補欠の母タイフウジョオーあたりエイシンタイガーの下で藤沢厩舎。悪くないのでは?基本的に勝ち上がり率の高い血統を狙っていますが、少頭数持ちの戦略としては正解でしょう。
軍団構成はちょっとアンバランスなところもありますが、昨年と同じで行きます。では、幸運を!