混戦X乱戦=激戦
行方知れずのクラシック開幕

 阪神JFの掲示板組がなんと直前のトライアルですべて負けてしまい、かといって、そこそこの脚は見せたので、なんとも中心が絞れない牝馬戦線となりました。

 2歳チャンピオンの大野アパパネは満を持してチューリップ賞に登場。休み明けとしては上々とはいえ、未勝利を勝ったばかりのショウリュウムーンに外からねじふせられて完敗のかたち、もちろん重馬場で切れ味をそがれた(上がり35秒0)ところもあり、良なら変わって当然ですが、週末の予報は雨。阪神の馬場ももともと決して良くはない(前半1分チョイの大阪杯でドリームジャーニーの上がりが34秒9)。フィリーズレビューで復帰したキッズ姫ラナンキュラスも同様に外から一気に差されて2着。こちらも上がりは35秒2。崩れてはいませんが、展望が開けたわけでもありません。BASSIIシンメイフジはやや復帰が遅れてフラワーC。意表を突く逃げの手にでて、今後にむけて収穫はあったものの結果としては5着。負けた相手はチューリップ賞4着のオウケンサクラ。

 となると別路線のアプリコットフィズかアニメイトバイオを一気に差したギンザボナンザということになりますが、これらも真王寺公彦テイラーバートンがトライアルで通用しなかったことからすると大きな信頼はおきにくい感じ。テイラーバートンは休養ということで、力関係でなく疲労があったという見方もありますが、いずれにせよ、史上まれにみる大混戦。登録も多いので、ロジフェローズ、ケイアイデイジーはおそらく出走は無理でしょう。グレナディーン・グリューネワルトは脱落。木村タガノエリザベートは忘れな草賞回りか?XIUステラリードは出走権ありですが、それこそシンメイフジばりに逃げるか、最後方から追い込むか極端なことをしないと勝負にならんでしょう。藤田だから何かやってくる可能性はありますが。

 一方、牡馬路線はヴィクトワールピサが弥生賞を鮮やかに勝ち、2着もエイシンアポロンなので、確固たる軸と言えるはずでした。スプリングSで復帰したキッズ姫ローズキングダムは圧倒的人気に応えられずに3着。復帰戦としては悪くはないものの、うまく逃げたアリゼオはともかく、真王寺公彦ゲシュタルトに競り負けたのは印象悪し。同じレースで復帰の太田光サンディエゴシチーは10着。こちらは一気に変わるとは思えず。

 今年の牡馬路線の特徴は新星が次から次に現れるところですが、スプリングSを制したアリゼオだけでなく、若葉Sのペルーサ・ヒルノダムールが相当に強く、それ以上に強いと思われたキッズ姫ルーラーシップ、及川夫リルダヴァルが毎日杯で敗れて、それに完勝したダノンシャンティが実は一番強いとか、それに勝ったハンソデバンドが最強とか、こちも大混戦。しかも、もしかすると最強世代誕生の予感もあります。早々と青葉賞→ダービーを目標にする馬にも、前記のペルーサ、水仙賞を勝った及川夫リリエンタール、エクセルサスがいて、皐月で一応の決着(おそらくヴィクトワールピサ優勝)が出ても、まだまだ最終的なチャンピオンが見えない状況は続くと思われます。毎日杯で人気を集めたDフラッグのザタイキは直線トップスピードにのったところで残念ながら事故。馬も残念ですし、桜・皐月で一番人気候補を擁していた武豊が落馬負傷で春の復帰に赤信号と、ただでさえ混戦のクラシックを大混乱におとしいれました。

 3月にはいってもまだまだ可能性を感じさせる馬も登場しており、キッズ姫の良血シャガールは休み明けの未勝利をケタ違いの圧勝。その後山吹賞→ダービーの黄金街道を歩むかと思われましたが、ここで不覚をとり、今後の動向が極めて微妙に。それ以上に可能性があるのは、新馬・500万連勝の福田トゥザグローリー。デビューが遅れてPOG的にはアカーンというパターンでしたが、背水の陣のレースで鮮やかに結果を出しました。540キロを超える雄大な馬格からして、明らかに完成途上、明らかに東京向き。駒の宝庫及川夫エイシンフラッシュは中間一頓挫で、ぶっつけの皐月賞というのが不安ではあります。とか 言ってるといーだレーヴドリアンが大外ぶん回しで全部持っていくというのもリアルにあるんだよなぁ。

 では、週末は(A)良い天気になりますように。(B)ドロドロの道悪になりますように。
 お好きなほうを選んで読んでください。私には関係ないもんで。