タガノエリザベートしんがり一気!
ごぼう抜き木村急浮上!

 先月も書きましたが、今期は複数の有力馬が順調に稼動という会員がほとんどいないため、重賞でガツンというタイプと、出走数で勝負というタイプが上位に混在、大混戦の様相です。朝日杯の賞金が63000BCUなので、16位の宮崎妻までが、一発で1位のOKUを逆転可能ということになります。ちなみにこれを机上の空論と言います。

 混戦を象徴するように、10位にいた木村がファンタジーSでタガノエリザベートがすさまじい追い込みを決めて一気に2位に躍進。タガノエリザベートは新馬をあざやかに勝って、ききょうSでは牡馬にまじって2番人気ですので、はまればこれぐらいというのも納得。ただ、今年の京都は追い込みの天下なので、この末脚に阪神でも信頼がおけるかというとまだまだ未知数。同じレースで引っかかってしまった五十嵐兄グレナディーンや、人気で4着のキッズ姫ラナンキュラスも見限れません。ラナンキュラスは超良血だけに、こういった凡走があっても格の高いレースでは常に怖いタイプでもあります。札幌戦以来のXiuステラリードは復帰戦としてはかろうじて許容範囲の6着。前半行きかけたところで不利をうけて下がってしまい、その後は馬群というのも苦しかったか。馬体が成長していなかったのは不満ですが。BASSIIコルドバ、Dフラッグ・カレンナホホエミは大敗で、ちょっとこの先に不安が見え隠れというのは事実。

 タガノエリザベートの惨敗したデイリー杯で、すばらしい末脚のキレを発揮したのが、コマツのリディル。新馬大敗後あっさりと2連勝で朝日杯でも人気になるでしょう。こちらも追い込みだけに、本当はエイシンアポロンのほうが強いかもと思ったりはします。宮崎夫ダノンパッションが3着。札幌でもこのレースでも、崩れてはいないのですが、先行する脚がなさそうで、1800でもまだ足りないという感じか。

 リディルとなんとなく名前が似ている及川夫リルダヴァル。リディルと同じ新馬戦を圧勝。さらに野路菊Sでは1分47秒2という好タイムで圧勝。新馬で破った相手が後に新潟でレコード勝ちするヒットメーカー、野路菊Sでは萩Sを勝つコスモファントムやエイシンアポロンを問題にしておらず、今世代ナンバーワンという評価もあります。残念ながら骨折で、復帰はダービー前との報道。

 なんとか首位を守っているOKUは既に28戦。先月は例年ほどではないと書きましたが、稼働率はぐんぐん上がっています。エーシンダックマン、ミッションモードが2戦めやや物足りない成績となっていますが、ノーワンエルスがカンナ賞を勝って、メイショウホンマル復帰まではエースとして活躍しそうです。

 札幌2歳で2着のモズが休養中の福田はトーセンファントムがいちょうSを勝って連勝。今世代の能力基準馬となりそうなアーバンウイナーを破ってのものだけに、重賞実績はおいても、上位10頭ぐらいのところにはありそうです。一方出そうで出ないトゥザグローリーとか、デビュー今一歩のグランクロワとか悩ましい馬もいますが。太田光は東京スポーツ杯をめざすサンディエゴシチーを擁していますが、ここにきて牝馬ディープデザイアがすばらしい勝ち方をしました。阪神JFは抽選になりそうなので、特別(さざんかあたり)回りの公算が高そう。この馬が期待どおりなら、牡牝両輪がそろうという喜ばしい状況になるかも。

 ロードシップが屈腱炎でリタイアの五十嵐弟はなかなか苦しいポジションですが、グリューネワルトが未勝利勝ち。アースガルドも未勝利圧勝の後、百日草特別で2着。頭数は少なかったもののミッションモードに先着なので悪くはない。今後のことを考えると勝っておきたかったのも事実ですが。

 下位で今後注目は、「伝説の新馬その1」を勝ったローズキングダム、「その2」を勝ったアドマイヤプリンスのキッズ姫。シャガールはデビュー戦で負けた後、一度立て直すらしいですがラナンキュラスを含めて、順調とか稼働率とかはどうでも良い重量級打線の導火線に火はついたと考えても良いでしょう。セリーグで言うと、ブランコ・ガイエル・デントナという感じ。並べて見るとそんなに嬉しくないけど。レベルはおそらく「その2」のほうが上だったと思います。3着がDフラッグのジャポニズム。馬運車に頭をぶつけてデビューが2ヶ月遅れましたが、いかにも次は変わりそうなレース。ちなみに「その1」の4着は真王寺公彦のドリームマジシャンでした。来年の菊花賞で狙いましょう。その真王寺公彦が久々に当たりをひいた感じなのが牡牝混合のデビュー戦を逃げて圧勝、萩Sでも2着のテイラーバートン。牝馬限定の特別ならどこでも勝てるし、除外されずに阪神JFに出走できれば、逃げて3着は固いでしょう。今の京都で牡馬相手に逃げて好走は本当に価値が高いです。しかし、ジェミードレスやタスカータソルテの下が逃げ馬とはね。

 ピック11は4レース中3レース的中のいーだが好調。まりな、真王寺公彦、宮崎夫と続いています。それにしてもリーチザクラウンのマイルCSってのは読めないよねぇ。