牝馬G1を完全制覇したブエナビスタ。メジロドーベルにもウォッカにもテイエムオーシャンにもできなかった偉業です。桜にせよオークスにせよ、2着のレッドディザイアにしてみれば、完璧な騎乗、ブエナを倒すとしたらこれしかないという騎乗にもかかわらず、レースが終わればブエナ完勝という印象が残りました。切れる末脚というより、全体的な印象はハンター。目標さえ視界にとらえられれば、どんな形でも差してみせるというスタイル。果たしてウォッカと戦うチャンスがあるのか。個人的には、ウォッカやディープスカイとの戦いより、強力な逃げ、先行馬、たとえばロジユニヴァースやリーチザクラウンと走るところを見てみたい。
中しまジェルミナルが桜に続いて3着。上位2頭とは現時点での力の差を感じましたが、タキオンの現世代ではほぼ唯一の活躍馬。これは賞賛に値します。
皐月賞を惨敗した福田ロジユニヴァースが、ダービーでは積極的な競馬で優勝。それにしても、桜と上位の着順が全く同じオークス。皐月と全く違う結果のダービー。馬場の問題はあたっとは言え、競馬は難解です。ロジユニヴァースはこれで6戦5勝。リーチザクラウン、アンライバルドとあわせて3強と呼ばれるのでしょう。菊でも、おそらくは強気の先行策。となるとセイウンスカイが思い出されます。まずは無事で秋をむかえたい。その他の馬は掲示板に到達しませんでした。しかし、マイルCで渋いところを見せたセイウンワンダーや皐月上位組の中では唯一、勝負にからんだシェーンヴァルトなど、距離も馬場も適正もまだつかみづらい馬もいます。すべてが菊で再集結ということはないでしょうが、ウォッカのいる天皇賞路線というのも厳しい。となるとマイル路線あたりが意外と込み合うのかもしれません。
さて、恒例の会員レビューです。
優勝:Dフラッグ 27-24-9-30-2-21-32-5-6-18-13-16-18-1
エアシャカールを擁してハナ差で二冠を逃した悔しい準優勝から9年。史上最強クラスの牝馬ブエナビスタが二冠達成。桜もオークスも一見冷や冷やもののレースでしたが、終わってみれば、どうやっても勝っていたというところでしょう。ダノンベルベールでG1のオウンダブルも獲得。文句なし。アーデルハイドはどうする?
準優勝:福田 29-2-27-4-24-8-4-1-24-2-7-18-9-2
ロジユニヴァースが二冠達成で、二度目のVという図式も十分にあったはずですが、皐月賞は謎の多いレースでした。ダービーは横山らしい強気のレースが結果を出したというのが喜ばしい。福田にとっては愛馬ネオユニヴァースの産駒。その中でただ1頭のダービー馬を選択したというのは、POG的に最高の結果と言えるでしょう。アグネスタキオンの宮崎夫もスペシャルウィークの五十嵐弟もタニノギムレットの猪口も達成できていない偉大な記録です。
3位:OKU 12-3-24-3-16-13-3-4-2-5-12-14-4-3
上位2名に大きく差をつけられたものの例年通りの好成績。14年で5位以内が8回。しかも、決して血統馬を集めているわけではありません。朝日杯チャンピオンのセイウンワンダーもエントリー時点ではデビュー戦を負けているわけで、これを指名できるというのが、POG的天才ということでしょう。そろそろ優勝が欲しいか。シンフォニーライツが最大着差勝利賞獲得。
4位:中しま 10-13-1-18-23-33-23-30-24-27-27-19-19-6-4
2年連続の好成績。ジェルミナルが重賞勝ち、桜・オークスともに3着。ブエナビスタ・レッドディザイアというのはウォッカ・ダイワスカーレットの世代以来の強豪牝馬で、ちょっと運もなかったか。爆発の気配があったガンズオブナバロンが気配で終わってしまったのが残念。
5位:FUMI 22-21-21-5
大躍進の5位。ある意味、今期最もめだった存在かも。かつての宮崎夫妻、及川夫妻と、新婚さんは活躍するという傾向があります。(除く西山夫妻)さらに傾向を探ると、愛情が淡白になるにつれ、成績が下がるとも言えます。トライアンフマーチは走られると納得の血統ですが、意外と指名しづらかったか。話題にはならなかったものの、実はエイシンタイガーが全体7位と稼ぎ頭に。
6位:Xiu 7-24-6-13-29-32-14-12-14-3-12-3-3-13-2-6
フィフスペトルがクラシックシーズン典型的なチョイ足らずという戦績で、6位に終わりました。アンカツ確保して、もう1枚上があるかと思われましたが。そんなだったら三浦でいいやんとも感じたけど。人もうらやむ成績ですが、万年優勝候補としてはやや食いたりないところか。
7位:五十嵐弟 9-1-25-17-31-25-8-18-9-2-11-5-7
今年に関していえば、タキオンを深追いしてはいけなかったわけで、全体的には正解。ただ、スペシャルウィークは追いかけても良かったかも。フィフスペトル同様に、シェーンヴァルトがクラシックでチョイ足らず。皐月はうまくのれば2着はあったんじゃないでしょうか。10頭すべてデビューして60戦。最多出走馬主。
8位:猪口 15-3-3-1-7-22-4-15-6-11-8
トーセンジョーダンは相当に強いと思います。今年のクラシックは流れが無茶苦茶だったので微妙ですが、無事なら皐月かダービーのどちらかで3着以内はあったでしょう。残念きわまりない。ハシッテホシーノも万全のローテーションというわけでなく、ポテンシャルと結果にややギャップのあった結果。馬代金もハンパじゃなかっただけに、どうなんでしょ。
9位:いーだ 2-21-14-17-14-5-38-14-20-15-21-8-16-3-15-9
ベストテン返り咲き。アプレザンレーヴが青葉賞を勝ち、ダービーも見せ場を作りました。トーセンジョーダンとともに、秋に飛躍しそうなタイプです。鳴尾記念でワンツーとかしそう。意味ないけど。
10位:広瀬 12-16-5-13-16-23-28-22-13-36-8-17-21-18-4-16-1-12-12-10
リクエストソングがきさらぎ賞2着でクラシック路線にのりました。2勝馬5頭という厚みのある布陣。ただ春本番以降はやや順調さを欠いた馬も多く、順調であれば、もう少し上もあった感があります。それでもベストテン復帰。ランフォルセが最大着差勝利賞獲得。
11位:コマツ 25-11
FUMIとならぶ大躍進と言えます。初年度25位から一気にベストテン一歩手前まで。ゴールデンチケットが交流戦で初勝利をあげ、毎日杯で好走。さらに兵庫チャンピオンシップでは、あのスーニを破る大金星。ラヴェリータもダートで3勝と強さを見せました。関東オークス優勝が期間終了直後でカウントされなかったのがちょっともったいなかった。
12位:木村 29-28-25-7-20-30-24-25-15-3-12
京都新聞杯2着のデルフォイが稼ぎ頭。賞金がわずかに足らずダービー出走がかなわなかったのが残念。結果、距離伸びて頭角を現した馬が、最後は1800M戦というのは不本意だったか。
13位:キッズ姫 12-17-21-11-1-3-8-21-34-30-24-15-16-NA-15-24-7-14-13
9勝をあげて13位は悪くはないところですが、フォゲッタブルもテンペスタローザも1勝どまりというのは満足とはいかないでしょう。スリープレスナイトの妹リュシオルは不良馬場に泣いてアネモネSで桜の権利が取れず。血統的には出してあげたかった。
14位:及川夫 14-25-16-13-11-10-6-1-7-4-8-8-14
アディアフォーン、アドマイヤショットと2勝をあげたものの、クラシック戦線をにぎわすまでにはいたらず。むしろマジックシアターがフラワーC3着で、あと一歩というところでした。久々にベストテンから脱落。ファウンテンリズムが新馬でなんと12秒2の大差で敗戦。上がり3ハロンは49秒8。
15位:ねっしー 26-15-28-9-11-23-10-11-1-10-15
ツルマルジャパンが断然人気の小倉2歳Sで3着ととりこぼしたあと全く泣かずとばず。15位というのは悪くはないですが、ツルマルジャパンを含めて勝ち上がり4頭を指名しているので、微妙な成績とも言えます。
16位:五十嵐兄 5-6-16-5-5-2-7-10-28-7-5-12-21-5-6-6-10-7-16
久々にベストテン落ち。昨期は2勝馬5頭をそろえましたが、今期はついに2勝めをあげる馬は登場せず。プロスアンドコンズ、ボンバルリーナあたりはいつでも勝てそうだったにもかかわらず、ついに両目はあきませんでした。
17位:太田光 9-5-19-17-2-20-15-24-22-9-11-14-5-1-17
昨期の優勝から、かなり落っこちました。新潟2歳S3着のバンガロールは、その後平場で2勝めをあげたものの尻すぼみの成績。アドマイヤメジャーはシーズン終盤に連勝しましたが、エンジンのかかりが遅すぎた感。
18位:浅井 7-11-6-4-4-31-34-31-42-16-27-32-15-21-23-25-17-18
13年連続ベストテンに届かず。やっぱりPOGでダンスインザダークにこだわるというのは無理があるんじゃないでしょうか。ウインドインハーヘアにつけたランズエッジが普通に弱いというのは困ったものです。セキサンダンスインが最多出走。
19位:大野 29-16-19-21-7-33-19-16-17-10-2-13-19
じりじりと順位を下げて19位。必殺の国枝厩舎固めも、結果的にはダノンベルベール競り負けた時点で不発確定ということでした。あらためて、今期はDフラッグの強気なエントリーが功を奏したということですね。
20位:さいとう 30-20
初年度30位から10ランクアップは結果オーライの部類にはいるでしょう。3頭持ちで全馬勝ちあがって、賞金も宮崎夫より上だし。ナムラミーティアが函館2歳Sを2着した時点では、順風満帆という感じでしたが、使い込めませんでした。
21位:宮崎夫 1-6-11-10-14-3-18-1-12-36-12-1-1-5-17-17-26-17-17-22-21
ベストテンも遠くなりました。10頭持ちでデビューが6頭。うち3頭は1走のみで実質3頭持ちという状況は、POG的には敗北の方程式といえます。アイアムカミノマゴがフィリーズレビュー2着で桜出走が唯一盛り上がった場面というのも、このラインナップを考えると悲しい。
22位:及川妻 5-4-16-22
及川夫妻の不振も目立ちます。10頭持ちで5勝はかなり寂しい数字。ナイトフッドはデビュー前にはかなり注目されましたが、結果は未勝利脱出がやっとというところ。まあ、こういう年もあるか、と。
23位:BASSII 8-28-3-14-19-29-6-14-7-32-26-26-19-23
昨期より順位は落としましたがBCUは昨期とほぼ同じ。ルシュクルがファルコンSで3着。阪神JF、桜花賞とG1にも出走と、比較的充実していたのではないでしょうか。
24位:宮崎妻 14-3-12-2-36-10-39-9-29-4-16-9-8-33-9-29-29-24
ベルベットロードはホクトペンダント産駒としては走ったほうではあります。例によって馬券を勝ってない時に限って好走するというパターンではありました。
25位:天宝院透 27-25-37-32-21-25-19-2-12-3-1-18-9-24-25
ハイシーズンが終わって停滞期という印象です。4頭持ちで3頭勝ちあがったものの、特別出走はラッキーポケットが最終週にくちなし賞に出走したのみと、寂しい結果になりました。
26位:岡崎 24-32-27-34-31-28-28-20-23-31-26
2頭持ちで19走は宮崎夫より多く、どちらも勝ちあがって、その後も稼動しているので、順位ほど悪い印象はないでしょう。なんたって昨期最下位なので、それよりはマシというもの。ドリームゼニスが春後半を休んでしまったのが誤算。復帰即特別勝ちと素質はあっただけに。
27位:西山 5-9-22-1-14-30-18-6-28-13-39-2-28-10-26-12-27-22-27-27
西山夫妻もこのところ参加するだけという感じ。新馬をあがり33秒台で勝ったサトノエクスプレスは期待されたものの結局500万を抜け出せませんでした。サクセスオネスティは地方交流で勝ちあがっています。(規定により配当加算は無し)
28位:藤原弟 22-9-3-16-5-5-35-6-39-13-28-32-29-29-27-28-28
相変わらず下位に張り付いている状態ですが、本人曰く。今期はまずまず。スマートタイタンがともかく2勝。でも去年のキングオブカルトのほうが良かったんじゃないか、というのは編集子の私見ですが。
29位:井上 43-37-11-33-35-20-21-24-26-29
昨年より順位を落としてブービーとなりました。レッドボルサリーノがそこそこに稼動。特別3着もあります。とはいえ、そろそろ何とかしたいところでしょうね。
30位:西原ヘリオス 32-20-26-22-5-22-26-25-19-23-28-28-20-30
昨期20位まで盛り返しましたが、一気に最下位へ転落。とはいえ、今期は西原ヘリオスまで全員1勝以上なので、目も当てられないほど悲惨ということはありません。メジロシャレードはメジロドーベル産駒初勝利。サンデー、タキオン、マンハッタンときて、今年の2歳はスペシャルウィーク。9冠ベビーっす。どうする?
軍団戦はDフラッグの<さくら>と福田のTHE田ズの好勝負となりましたが、<さくら>が押し切りました。最下位はプロ軍団改。
さて、2009年度のエントリーです。
今年は大きな改定はありません。国内G1の副賞BCUを昨年に続いて、若干減額しています。それと、最低2頭確保ルールのための補欠馬指名の方法を変更しています。
7月8日までに会員へメールにて、2008年の清算・請求書がいきます。以下昨年と全く同じ文なので、もうわかっている人は読まなくてもOK。
清算は2009年度の馬代金確定後に合算して行いますので、この請求書は参考にとどめておいてください。なお、一昨年まで前期繰越と前払金がどうもややこしかったのですが、今期から、前期繰越という表記は廃止しました。馬代金はすべて払われたという仮定(請求書に馬代金支払とある欄です)にて、前期繰越分を含めて、払いすぎている分、未払いの分を合算して、前払金の欄に記載しています。この欄がプラスの人は、馬代金を支払ってなお、BRAに対して「貸し」がある状態、逆にマイナスになっている人は「借り」がある状態です。
いずれにせよ、エントリー大会後の合算請求書どおりに支払い、受け取りをすれば、来期の決算時には、この前払い欄がゼロになっているわけです。
エントリー大会は、今年はおくやまの新スタジオにて開催します。7月11日(土)。場所等は掲示板で確認してください。今回は参加費として3000円徴収。よろしく。二次会はもしかしたら誰かのおごりかも?
エントリー大会に参加できない方は、HPにある申し込みフォームをダウンロードし、必要事項を記入した上で、7月10日(金)までに、原則メールで以下に送付してください。あるいは参加確実な人に託すか。FAX希望の場合は別途相談。
hiro-bra@ktd.biglobe.ne.jp
miyazakih2@soj.sega.co.jp
qk6y-hrs@asahi-net.or.jp
安全のために、上記アドレスすべてにCCで送ってください。
たぶん、速報ベースでは大会後1週間でHPに馬一覧があがるでしょう。
その後、昨年から導入したPOG自動集計へ登録します。昨年の例からいうと、データ室長ががんばって入力してくれるかな。母馬名がとても重要なので、エントリー時は絶対間違わないでください。
では。