Dフラッグ、猪口10万オーバー。
開幕はいつも勝利の予感。

 種牡馬寡占の時代にはいり、アグネスタキオン、フレンチデピュティにシンボリクリスエスを御三家として、クロフネ、スペシャルウィーク。少数精鋭のウォーエンブレムに新種牡馬のキングカメハメハ、ネオユニヴァース。これで8割ぐらい占めるのかしら。フジキセキがわずか3頭というのが意外ではあります。もっと評価されても良い種牡馬だとは思いますが。

 さて21年めに突入したBRAです。会員は30名、登録頭数は215頭で、昨年からわずかに減少。馬代金もわずかに減少。いっぽうエントリーのアップ額は過去最高を記録。結果的にDフラッグ・猪口が10万どころか、そろって馬代金13万オーバーという鼻血コース。過去にさかのぼれば五十嵐兄の15万とかもありましたが、それはサンデーで1万ドン!とかの条件があってのことで、現行の価格基準だと昨年の及川夫の10万チョイ、一昨年の福田の11万あたりが限界かと思ってましたが、甘かった。もちろんタキオンとか、松田厩舎とか、ノーザンファームとか金子馬とか、ハズレもあるがアタリも必ずあるという投資先が明確になってきているので、この傾向は今後も続くかもしれません。


 さて、30名の会員指名馬を恒例によってかるくレビューしましょう。

浅井:入札0勝1敗。アディアフォーン以外は競合なし。例年通りダンスインザダーク縛り。ツルマルボーイも1頭。これも浅井の馬でした。その父はダンスインザダークというの覚えてましたか?編集子はかなり意外でした。ヘクターとかジェイドとかもっとマイルっぽい馬の子だと思ってた。で、今年のダンスインザダークはキュンティアはいるわ、エリザベスローズはいるわ、ウインドインハーヘアはいるわ、大変なレベル。それなのに、ああ、それなのになぜか競合はしないのです。

いーだ:入札は補欠を含めて4勝5敗。メリハリのきいた戦術で、注目のアドマイヤコブラをゲット。血統的には、これとレーヴドスカーが目玉か。何かと話題のダノンを2頭。POG的にこのあたりは鬼門となりつつあるが大丈夫でしょうか。補欠でスマーティジョーンズXダンスパートナーとかすさまじい馬も獲得しています。

五十嵐兄:入札2勝6敗。16000アップの勝負馬プロスアンドコンズは初戦2着ながら、エンジンがかかってからの伸びはすさまじく、これは大物かも。全体的には入札負けが多く、やや不安を残す立ち上がりか。地雷も踏んだし。

五十嵐弟:入札2勝5敗。結果的にサンデー系種牡馬なしということになりました。クロフネ3頭、シンボリクリスエス3頭。ちょっとひねりすぎの感もないではないが、これまでも良血に頼るタイプの会員ではないので、まあお手並み拝見です。

BASSII:入札1勝3敗。ダノンベルベールは800BCU差でせり負け。これはかなり痛いか。勝ちあがり組のルシュクルが前半引っ張ってくれることに期待か。アップはややつけ過ぎの感もありましたが。

井上:入札0勝3敗。まあ、いつもの調子です。イタリアンレッドはちょっと惜しかったかも。ミスアンコールは地雷となりました。ま、太田光だから無問題でしょう。補欠で獲得した3頭もけっこう高そうな馬です。

猪口:入札8勝2敗。美しく並ぶ◎の列。本指名10頭全部重複で、今期のエントリーの主役となりました。昨期は0勝6敗だったのだから、凄い改善です。当然馬代金もえらいことになっています。もっともアップ額も競合相手を見るとそこそこです。ワイルドフラワー以外は相場プラス勝つ意思という感じ。しかし、これだけ投資するとサトノエンペラーが初戦負けただけでドキドキものです。

及川夫:入札3勝5敗。タクティクスは12000アップで宮崎夫をふりきったものの、福田のドカンに敗北。さすがプロ軍団だけあって、タキオン中心の実利あるラインナップ。ファレノプシスが4人で重複して4000アップでとれたのはラッキーか。

及川妻:入札0勝6敗。うーん、今期はやっちゃったかも。アドマイヤオーラ同額失敗以来の後悔エントリーか。相場観としては、及川夫妻は正確なので、この二人に僅差で競り勝つのは良い傾向でしょう。それとも本指名4頭は無競争なのだから、それほど問題でもないのか。

大田光:入札5勝2敗。微妙なところで2敗ですが、全体的には妥当なアップ額でほぼ希望どおりの馬を獲得したように見えます。当面はバンガロールの動向に注目ですが、ブラックシェルの下や、ブロードアピールが稼動すれば今年も優勝争いか。バンガロールは新潟マリーゴールド賞出走予定。このレースはねっしーのツルマルジャパンも出走ですが、なんとデビュー勝ちはこの2頭だけ、他には未勝利勝ち1頭。あとは全部未勝利馬というふざけた事態になっています。不成立になんないかな。

大野:入札1勝4敗。ダイワバーガンディは渾身の勝負でしたが、惜しくもXiuに競り負け。ダノンベルベールもとれなかったので、自働的に開幕ダッシュはなくなり、後半勝負。意外とこれが吉となるケースもあります。プラチナチャリスはなかなか実績のでないロック産駒。この馬が鍵を握りそう。

岡崎:入札0勝1敗。アルーリングムーンで負けて、補欠1位のエイシンタイガーも本指名済でとれなかったわけですが、両馬とも初戦は3着と微妙なところ。ならば勝ち上がり組のシルクドミニオンは悪くなかったのでは。

OKU:入札0勝5敗。昨年どおりデビュー組中心ですが、勝ちあがりは2頭競り負けて1頭のみ。それでも指名確定するやいなや、未勝利を2頭勝ちあがって、既に3頭オープンスタンバイです。ただ今年どこまでがんばれるかは、残りの外国産しだいかもしれません。

FUMI:入札0勝4敗。夫婦あわせて指名は全敗。結果的に夫婦あわせてタキオン無し。シンクリ無し。ただ全敗=馬代金はおさえめで、1頭活躍すれば、まずはOK。となるとスペシャルXキョウエイマーチという血統的には超ド級があるだけに怖い存在。

Xiu:入札3勝2敗。昨年と同じ。ダイワバーガンディは今期の最高額アップ。順調に使えれば間違いなく重賞で勝ち負けとは思います。怖いのはポルトフィーノ化現象だけか。勝ち上がり組3頭がまずは中心ですが、フィフスペトルは今回唯一、最終週デビュー勝ちで馬代金アップしてしまった馬で、ちょっともったいなかったか。ハッピーネーションもデビューしたので、いやがおうでも年末までには見極めがつきそうです。

木村:入札0勝9敗。思わず笑ってしまいそうな結果に。いや、失礼。エントリー結果を良くみていただければ、決してやる気がないわけでなく、かなり考えて細かく設定したアップですが、ことごとく負けました。燃油サーチャージ分をたせば勝っていたのにというレベル。相変わらず補欠戦術は充実で頭数はきっちり確保。

コマツ:新入会員。入札2勝3敗。昨年は全敗でしたが、今年は2勝。注目はむしろ無競争のロスマリヌス、アグネスショコラあたりか。デビュー戦7着のエルプレジデンテというのはちょっと疑問ではありましたが。

さいとう:新入会員。入札0勝0敗。無風選挙区です。新馬2着のナムラミーティアがさっそく未勝利脱出で、良いムード。一方、馬場の影響もありますが、初戦よりタイムを落としているのは心配ではあります。

キッズ姫:入札3勝0敗。姫をやめてそろそろ女王にしようかといえる堂々たるエントリー。ローズ一族2頭とエアシャロンで競り勝ち、エアグルーヴとかダイナフェアリーとかゆかりの血統を独占。でもエアグルあたりは、そこ行きますかぁ、姫という空気が流れたのも事実だったりします。ホーカーハンターデビュー戦でドンベ。順風満帆とはいかないかもね。

中しま:入札2勝3敗。今年は前向き。競り勝ったジャッカネイプス、ガンズオブナバロンが同じ新馬に出てきて、2・3着。万々歳ではないが、まずまずか。このレース、ドスローで流れて、行った行った。3着のジャッカネイプスは直線9番手から追い込んで上がり32秒6!普通、壊れます。

西原ヘリオス:入札0勝1敗。スズカスコーピオンはおもいきり地雷になりました。走る、走らないは別としてメジロシャレードはなんたって8冠ベビーだもの注目でしょう。もちろん上3頭のうちデビューしたのは1頭。それも2走以上続けてつかえない体質の弱さで、POG界ではそのリスクはかなり高いわけですが、 それでも競走能力そのものは化物である可能性はあります。

西山:入札0勝2敗。ブロスアンドコンズはこんなものでしょう。ラヴェリータが妥当なレンジで3人競合というのは意外でした。サクセスブロッケンの下が無競争というのも意外。ジャンポケやシンボリクリスエスであれなら、クロフネだったらダートでどんだけ強いのがでても不思議ではないね。

ねっしー:入札4勝3敗。初戦勝ちを6頭大量指名し、ベルシャルル、コパノマユチャン、ツルマルジャパンを確保。で、これが揃って7月26日の特別に出走。負けた3頭は登録無しなので、このあたりもツキがあるのか。コパノマユチャンあたりは、ナムラミーティアから計っても、相当な器かもしれません。普通に考えれば早熟なんだろうけど。

天宝院透:入札2勝0敗。アップ額もそこそこで、満点エントリーか。ただし、馬名ブプロスアンドコンズ・母マージナルグラマーと記入していましたが、これは矛盾しているので、母マージナルグラマーのほうを優先して確定。馬名はクレヨンロケット。POG集計への登録も間違ってたので変更します。なんとなく本人の大きな勘違いを予感させますが。

Dフラッグ:入札5勝0敗。今回エントリーのナンバーワンか。無競争でとる、競合してもとる、いくら高くてもとる。注目のビワハイジやダノンベルベールはもちろん、スカーレットレディもマリスターUもなんでもかんでも持ってます。結果、馬代金平均は13000オーバー。何が何でも優勝という気迫ですな。南無阿弥陀仏。

広瀬:入札0勝5敗。やや中途半端なエントリーだったか。獲得した馬はクリニエルドゥオルとかエーシンカハナモクとかルシルフとかやたら読みづらい名前が多いのが特徴。というのはおいといて、サイオンが補欠で無競争というのは驚きであります。

福田:入札2勝4敗。タクティクス15800アップ。及川夫、宮崎夫も強気できていましたが、気迫で圧倒という感じ。予想どおりネオユニを軸にしたラインナップ。ロジユニヴァースは話題馬ブロスアンドコンズをおさえて新馬勝ち。これは器が大きそう。

藤原:入札0勝1敗。馬代金5000BCU。補欠の母サーモンタイムは重賞勝ちで、かつカナダの年度代表馬の母らしいことが今判明しましたが、まあいいですわ。18歳だし。

宮崎夫:入札3勝4敗。昨年は夫婦で14連敗という悲惨なエントリーでしたが、今年はまずまず。アグネスタキオンで10頭。そろそろ元馬主としてあたりを引きたい。ガゼルロワイヤルが無競争というのは意外な感じ。

宮崎妻:入札0勝5敗。唯一本指名で獲得のマイネルプライゼンが初戦大敗で早くもブルー。ダイワバーガンディ15200でも取れないかとボーゼン。キョウエイエルメスが未勝利早くも抜け出して、ちょっとハッピー。

 さて21年めに突入のBRA。高額投資のDフラッグが悲願の初優勝を果たすか、いまだ宮崎夫しか達成していない2度目の優勝があるのかワクワクドキドキ。今年度もみなさんよろしゅーに。