復活と挫折と。明暗をわけたGT馬。
太田光初栄冠!

 してやったりの皐月賞。キャプテントゥーレを擁して悲願の初優勝に王手をかけたXIUですが、まさかの骨折で、ともかくマイル・オークス・ダービーと天命を待つしかない状況。この時点で優勝争いはトールポピー、ブラックシェル、レジネッタで勝負の太田光、木村、五十嵐弟。オディール・リトルアマポーラの 併せ1本狙いの中しま、ファリダット、ショウナンアルバどちらか突き抜けてくれいというOKUまでに絞られました。

 NHKマイルCでファリダット不発。ブラックシェルが強い競馬をしながらディープスカイにねじふせられ、まずはXIU首位を堅持。

 続くオークス。これが大問題。直線大外にいたトールポピーが追われると、内へ内へとささっていき、馬場中央の馬群は大混乱。さらに最内を伸びようとしたレジネッタの進路を思いきりカット。1着で入線はしたものの、パトロールビデオを見る限り、これはアウトの気配濃厚。しかし、大人の世界というか天の采配というか、馬はセーフで騎手はアウトという裁定が下り、太田光がついにトップへ躍り出ました。ここで五十嵐弟と中しまは終了。

 残すはダービー。OKUと木村にわずかにチャンスが残った状態でしたが、最後はディープスカイが桁違いの強さで変則2冠達成。かくして、太田光初優勝が決まりました。確かにオークスのレースそのものは、レギュレーションとしては黒に近い灰色ということですが、馬の強さを否定するものでなく、2歳女王が樫の女王になるという終わってみれば当たり前のことが 起きただけ。そして太田光はトールポピーだけでなく、イイデケンシン、ミッキーチアフル、ロードバリオスと層の厚い所有馬群を率いて、堂々たるチャンピオンとなったことは賞賛に値します。それでもXIUは悔しいでしょうがね。

 さて、会員の成績を見ていきましょう。


優勝:太田光 9-5-19-17-2-20-15-24-22-9-11-14-5-1
 14年めにしてついに優勝。おめでとうございます。もはや初期メンバーの一人といってもよいキャリアながら、これまでの最高成績は1995年の準優勝。ビワハイジの年と思っている人もいるでしょうが、実はタヤスブルームの年でした。2歳女王のトールポピーがオークスで巻き返して大逆転。2位との差を考えると、ダートへ方向転換したイイデケンシンがかなり効いたかも。ドバイはいくらなんでも、という感じでしたが。エイジアンウインズのヴィクトリアマイル勝ちのおまけ付 き。

準優勝: Xiu 7-24-6-13-29-32-14-12-14-3-12-3-3-13-2
 ここ6年で3位が3回、2位が1回。毎年のように有力馬を送り出しながら、あと一歩に泣いています。今年のキャプテントゥーレはまさに千載一遇のチャンスで、マイネルチャールズから寸法を測っても、レースの流れをみても、出走すればダービーでも上位にはきていた可能性は高く、惜しかった大賞というのがあれば贈呈したい。エイシンデピュティが宝塚制覇。こういうのもツキは偏りますね。

3位:木村 29-28-25-7-20-30-24-25-15-3
 ブラックシェルがNHK2着、ダービー3着と活躍、ノットアローン、アロマキャンドルなどクラシック盛り上げ隊とも言える賑わいで、自己最高の3位。不遇の年が長かっただけに、これはハイシーズン到来か。
 
4位:OKU 12-3-24-3-16-13-3-4-2-5-12-14-4
 前半戦はいったいどうなることかというほどの活躍。POG道における勝利の方程式がついに発見されたかというほどでした。最後の大物としてファリダットがデビュー(しかも武豊絶賛)、休養明けのショウナンアルバが意外や大物であることが判明したときには、悲願の初優勝&記録的ぶっちぎりまであるかと思われましたが、禍福はあざなえるなんとやら、そこからの伸びは欠きましたね。70走しながら、最後の最後で五十嵐兄に最多出走馬主の座をあけわたしました。

5位:五十嵐弟 9-1-25-17-31-25-8-18-9-2-11-5
 このところ五十嵐兄弟は好不調のバイオリズムがシンクロしており、微妙な順位争いを繰り広げています。ちなみに今年は弟の勝利で、これで兄弟対決は兄の7勝5敗。ただし、弟には優勝経験があり、そこんとこどうなのという感じ。ともかく、今年は順位・賞金こそ僅差ですが、レジネッタによる桜花賞制覇のある弟の圧勝という印象でした。オークスも2着はあったんじゃねーのという感じでしたし。
 
6位:中しま 10-13-1-18-23-33-23-30-24-27-27-19-19-6
 サニーブライアンを擁して優勝した1996年以来、長い雌伏の年月を経て、ベストテンへ復活。ルネサーンス!オディール・リトルアマポーラが重賞勝ち。6位はまず満足とはいえ、この2頭の評判からすれば、もう少し上位があっても良かったかも。トールポピーとそれほど差があるという印象はなかっただけに。レッズフィールドが14走で最多出走馬。全く記憶にないですが。
 
7位:五十嵐兄 5-6-16-5-5-2-7-10-28-7-5-12-21-5-6-6-10-7
 通算14回目のベストテン。シングライクバードを筆頭に、2勝馬が5頭。これだけ層が厚ければ、重賞のひとつぐらいはと思います。結果的にはミステリアスライトの戦線離脱がとてつもなく悲しかったか。マイネルチャールズ、ブラックエンブレムを完封しているわけだもの。それにしてもOKUを破っての最多出走馬主はすごいこと。
 
8位:及川夫 14-25-16-13-11-10-6-1-7-4-8-8
 7年連続ベストテン。負けないねぇ。ちょっと情報売ってくれ。(ここまで前年ママです)ニシノエモーションとかヴェルサンディとか実はものすごい素質のある馬がそろっていて、レーヴダムールも牝馬ナンバーワンの可能性はあったし、正直不発で他の会員は助かったというところか。カジノドライヴがアメリカ遠征でG2勝ちという成果を残しました。で5万BCUの副賞ゲットですが、日本で走っていればユビキタスぐらいは稼いでいた可能性もあるし、微妙なところ。

9位:福田 29-2-27-4-24-8-4-1-24-2-7-18-9
 不調年をわずか1年でクリアし、ベストテンへ返り咲き。今年は故障に泣いた会員が多かったのですが、彼もジュウクリュウシンのリタイアが痛かった。アドマイヤスワットが2.5秒差で最大着差勝利賞。
 
10位:ねっしー 26-15-28-9-11-23-10-11-1-10
 優勝翌年の苦戦ジンクスに対抗して、なんとかベストテンをキープ。ヤマカツオーキッドが稼ぎ頭となりましたが、ローザブランカもそれなりにという感じ。まあ、喜びも中くらいよりやや下ぐらい?

11位:猪口 15-3-3-1-7-22-4-15-6-11
 5年前を除いて、ほぼ高値安定。ピサノエミレーツが2勝したのが目立った程度。猪口の場合、どうしてもタニノギムレットはどうよという話になりますが、今年のギムレットはスマイルジャックを指名していなければ話にならないので、なかなかに難しかったか。

12位:広瀬 12-16-5-13-16-23-28-22-13-36-8-17-21-18-4-16-1-12-12
 昨年度から平行線で12位キープ。アルスマグナは勝ったレースだけ見ると、凄く強そうながら、使い込めなかった。まあ、藤澤だしねぇ。

13位:大野 29-16-19-21-7-33-19-16-17-10-2-13
 昨年準優勝からかなり落として13位。むぅ、だんだん定位置が近づいてきたか。5頭が勝ち上がりましたが、2勝馬はなし。
 
14位:キッズ姫 12-17-21-11-1-3-8-21-34-30-24-15-16-NA-15-24-7-14
 いやはやなんとも、お尻が痛いとか肩が痛いとか、最後は骨折とかで、結局GT未出走。ポルトフィーノのことです。半年ぶりのエルフィンS圧勝の時は、こりゃ全部持っていかれると思ったものですが、記録的には2勝どまり。45000BCUで獲得して、能力の高さは十分に見せておいて、結果、これかよというのが馬主の本音かな。

15位:いーだ 2-21-14-17-14-5-38-14-20-15-21-8-16-3-15
 ランチボックスが稼ぎ頭で15位。マゼランは2400の平場圧勝で青葉賞1番人気と期待を持たせましたが、今期はそこで力つきた感。

16位:及川妻 5-4-16
 入会3年めで初めて崩れました。キングスエンブレムは若葉Sを除けば、負けた相手がジュウクリュシン、ブラックシェル、アルスノヴァと大物ばかりで、まだ底を見せていない状態でしたが、いかんせん、勝ち上がりが2頭ではここまでか。

17位:浅井 7-11-6-4-4-31-34-31-42-16-27-32-15-21-23-25-17
 昨年から少し順位をあげて17位。しかし12年連続ベストテン圏外ってのはどーよ。一方、今年はアルスノヴァの引退が大きかったのは確か。ダイワスピリット9.7秒差で最大着差敗戦賞。

18位:Dフラッグ 27-24-9-30-2-21-32-5-6-18-13-16-18
 オーシミマーシャルが2勝。キャプテントゥーレに勝ってるんだけどねぇ。こちらも二の矢がサムワントゥラヴでは苦しい。

19位:BASSII 8-28-3-14-19-29-6-14-7-32-26-26-19
 昨年からひとつ順位をあげて19位。エイシンパンサー1頭で全賞金獲得。つまりこの馬がいなけりゃ、賞金ゼロ。ドキドキもんです。とはいっても、新潟で一旦取り消しのアクシデントがありながら、ダート・芝問わず走って3勝はえらい。

20位:西原ヘリオス 32-20-26-22-5-22-26-25-19-23-28-28-20
 そこそこ順位を上げて20位。まあ、満足すべき順位ではないのでしょうが、特筆すべきはロードアリエスの京都新聞杯2着。記録を調べなおしてないけど、もしかすると西原ヘリオス初の重賞連対かも。トーホウシデンもカフェオリンポスも期間中はオープン勝ちだったはず。

21位:FUMI 22-21-21
 なんか順位的にはほぼ固定です。ただ去年より今年は中身が濃く、3勝馬のスマートファルコンが含まれます。共同通信杯で2番人気になったあたりまではイケイケドンドンムードだったんですが。

22位:宮崎夫 1-6-11-10-14-3-18-1-12-36-12-1-1-5-17-17-26-17-17-22
 またまた不発、もうええわ。6年連続ベストテン入りできず。しかしアグネスタキオンがこれだけ爆発しているのに、全然恩恵受けてないのはなぜ。ノーコメント。

23位:深尾 2-18-16-11-26-4-17-11-32-37-30-10-13-8-20-23
 昨年よりさらに順位を下げました。トップがファルブラヴのグローリーシーズ。馬代金がけっこう高いだけにこの順位はかなりきつい。

24位:天宝院透 27-25-37-32-21-25-19-2-12-3-1-18-9-24
 一気に15ランクダウン。いわゆるオフシーズン到来か。ラルケットは悪くないにしても他があまりに低調。で、結局ファルブラヴは厳しかったみたいね。64頭デビューで2勝したのがグローリーシーズとラルケット、ビーチアイドル他もう1頭だけ。レーヴダムールを加えても非効率であったのは間違いない。

25位:コマツ 25
 初参加にしてはいささか厳しい洗礼でした。ルーキーとはいえ、9頭持っているので、せめて20位以内は必須だったでしょう。ソシアルグレイシーを含め1勝馬が4頭と勝ち上がり率はまずまずでしたが。

26位:井上 43-37-11-33-35-20-21-24-26
 26位と順位は落としたものの3頭のうち1頭がなんてったってユキチャンだから、これはOK。期間外とはいえ白毛初の重賞制覇はPOG的には、どこでも自慢できる快挙。

27位:西山 5-9-22-1-14-30-18-6-28-13-39-2-28-10-26-12-27-22-27
 最近は夫婦でだいたい同じようなところにいます。3頭持ちで20走は悪くはないです。アグネスタキオン産駒でディープなんとか。ちょっと惜しい。

28位:藤原弟 22-9-3-16-5-5-35-6-39-13-28-32-29-29-27-28
 いやはや、深みに張り付いている感じ。西山・井上・藤原弟・岡崎・宮崎妻あたりが、オリックス、ベイスターズ、東大みたいな感じになってきました。それでも2頭持ちのうち1頭がキングオブカルトで2勝しているだけに、絶望的ということでもない。確実に15位近辺のメンバーより被害は少ないし。

29位:宮崎妻 14-3-12-2-36-10-39-9-29-4-16-9-8-33-9-29-29
 最下位からは脱出するも、まだまだ深海魚。夫のハウス血統であるアグネスファストの新馬勝ちでは夢も見れましたが。
30位:さいとう 30
 あまりコメントも無いわけだが、初年度で0勝とかにならなくて良かった。マイネルアベニールありがとう。3頭持ちなので、たぶんFUMIや深尾よりだいぶ負けてないです。

31位:岡崎 24-32-27-34-31-28-28-20-23-31
 平均3頭としても10年やっていれば30頭持つわけで、そろそろ突き抜ける馬の1頭もいておかしくないと思いますが、今年も吹き上げず。ここ2年は少なくとも勝ち上がって特別へ挑戦という馬がいましたが、今年は未勝利。残念。


 軍団戦はXIU、木村の2枚看板でKINKI KIDSが2001年以来久々の優勝。最下位は笑っちゃうほど弱かった六郷遊撃隊です。だいたい、もう六郷に住んでないもん。来年は池上遊撃隊に改名じゃ。ついでにOKUと及川夫をメンバーに 入れるかぁ。

 さて、早速2008年度のエントリーです。いくつかお知らせがあります。

【規約改正】

 大きな変更はありませんが、昨年予告したとおり海外重賞および期間後の国内GTレースの副賞を減額しています。

【請求】

 5日までに会員へメールにて、2007年の清算・請求書がいきます。
 ただし、昨年同様、清算は2008年度の馬代金確定後に合算して行いますので、この請求書は参考にとどめておいてください。

【エントリー大会】

 エントリー大会は、今年は会員のおくやま氏の新スタジオにて実施します。掲示板をご参照ください。大会そのものは運営費でまかないますので、参加費無料です。その後近場で飲みましょう。

【新年度登録】

 たぶん、速報ベースでは大会後1週間でHPに馬一覧があがるでしょう。
 昨年途中で、なんと便利だったPOGおぶぎょうが母体のホースニュース馬の倒産にてサービス停止となってしまいましたので、今年から方法を変えます。現在、データ室長が検討中。母馬名がとても重要なので、エントリー時は絶対間違わないでください。

 では、会場で会いましょう。