着差であらわすとわずかにクビ差。粘りに粘るアドマイヤメイン。追うメイショウサムソン。メイショウが抜け出た後も、バテることなく食い下がるアドマイヤ。しかし、あまりにも大きなクビ差はそのまま。苦節17年、初のチャンピオンをめざす広瀬と2度目のVをめざす五十嵐弟にとって、息のとまるような直線の攻防は、広瀬の執念が実を結びました。全体的にはクラシック無冠と低調であった今期のBRAですが、昨今の好調組の素質馬が最後の 詰めを欠く中で、堅実に能力にあったレースで確実に勝利を上積みした広瀬のラインナップ戦略が実を結んだ年と言えるでしょう。
優勝:広瀬 12-16-5-13-16-23-28-22-13-36-8-17-21-18-4-16-1
一昨年のダイワエルシエーロ初GTから中1年。フサイチリシャール・ロジックという2枚看板で同一期にGT2勝。五十嵐弟の猛追をからくもふりきって、悲願の初優勝。17年めの初優勝は感無量でしょう。近鉄というか。あ、もうないのか。ジェフというか。オシムはいないけど。結果的には豊さまさまという感じ。やっぱ、ちゃんと選んだ年のほうがいいみたいね。
準優勝:五十嵐弟 9-1-25-17-31-25-8-18-9-2
ゴルァ、先生なにやっとんじゃ!と叫んだのは私ですが、それにしてもダービーの舞台で、あそこでためてどうする。アイネスフウジンもミホノブルボンもサニブーもみんな勝負に出たから勝てたんじゃい!と嘆いたのも私ですが。優勝した広瀬の2枚看板に勝るとも劣らない、アドマイヤキッス、アドマイヤメインのコンビでGT2着2回。いや、おしかったねぇ。
3位:金光 7-24-6-13-29-32-14-12-14-3-12-3-3
2年連続の3位。ここのところ、常に1頭はクラシックで注目される馬を所有しており、POG的には勝ち組の典型。今期はアルーリングボイス、エイシンアモーレという早熟牝馬コンビが序盤であらかせぎ。牡馬の代表格であったマチカネゲンジが年末の取り消しからリズムを狂わせたのが残念。それにしても、そろそろブロンズコレクターは返上したいところ。
4位:及川夫 14-25-16-13-11-10-6-1-7-4
5年連続ベストテン。やはり本職は違う。プロ軍団中興の祖と言えるでしょう。アドマイヤムーンが5勝をあげて、断然の活躍。ひっそりとラッセルバローズの最大着差敗戦なんてのもあったりします。
5位:及川妻 5
初参戦にてアサーリベスト5。なんやねん、これ。ともかく、ここのところの及川グループはとんでもない活躍。勝利を挙げたのはドリームパスポート1頭ながら、きさらぎ賞勝ちに加えて、皐月・ダービーで2・3着。結果的にはメイショウサムソンがあまりにも指名しづらい馬であったことを考えると、この馬あたりが現行ルールのBRAで狙える限界だったか。3000BCUで無競争。おみごと。
6位:五十嵐兄 5-6-16-5-5-2-7-10-28-7-5-12-21-5-6-6
また6位ですよ。サンヴィクトワールが期待どおりに活躍していれば、3位以内も狙えたし、ウインレジェンドが最後に帳尻
をあわせなければ、もっと下もあったのに、うまいことできています。とはいえ、今年はパルシファルがすべてという感もありました。それよりなによりハーツクライがディープを破り、ドバイに勝ちと、話題をさらいました。
7位:福田 29-2-27-4-24-8-4-1-24-2-7
フサイチジャンクがいなければ、えらいこっちゃ、えらいこっちゃ、よいよいよいでしたが、まずは及第点か。フェラーリワンとかすごいハズレもひいているんですが。 ジャンクのデビュー戦を見たときには、これは2勝するのがやっとじゃないかというぐらい、インパクトがなかったのに、皐月賞ではものすごく強い競馬をして、ダービーでは失速と、つかみどころのない馬でした。
8位:深尾 2-18-16-11-26-4-17-11-32-37-30-10-13-8
2勝めをあげた馬が4頭。シェルズレイは牝馬クラシック路線で活躍と、中身の濃い1年で8位。このところ安定して上位に食い込んでおり、そろそろベストテンの上のほうが狙えるころあいかも。
9位:宮崎妻 14-3-12-2-36-10-39-9-29-4-16-9-8-33-9
ニシノアンサーの特別勝ちはあったものの、これといった大駒がいないわりに、終わってみればベストテンに復帰。ある意味、今期のレベルが極めて低かったと言えるのかもしれません。選んでいる馬のわりにはベストテン率が5割を超えるという優良会員。
10位:大野 29-16-19-21-7-33-19-16-17-10
44走、7勝と大野にしては、やたらめったら走ったという印象の中、2度目のベストテン。駒としてはマツリダゴッホあたりが中心とやや小粒ながらも、これもレベルに救われたくちか。ちなみにケンタッキダービーを勝ったバルバロは同名別馬。
11位:ねっしー 26-15-28-9-11-23-10-11
昨年からひとつ順位をさげ、ベストテンわずかに及ばず11位。どの馬がというより、7頭もち、40走で、複勝率が50%近いという、非常にバランスのとれたラインナップが評価できます。
12位:おくやま 12-3-24-3-16-13-3-4-2-5-12
久しぶりにベストテンからすべりおちました。が、80走でまたまた最多出走馬主、オースミシルクが14走で最多出走馬と、もうこのジャンルで対抗できる会員はいないねぇ。10頭もちで一番出走回数の少ない馬でさえ、藤原弟を上回ってるわけだし。
13位:Dフラッグ 27-24-9-30-2-21-32-5-6-18-13
昨年からやや順位をあげて13位。 2秒4の最大着差勝利をあげたウルトラスーパー大駒のフラムドパシオンが海外遠征というのは、名誉ではありますが、国内で戦っていたら間違いなくベストテン上位進出確定だっただけに、複雑なところ。実際、今年の皐月・ダービーなら上位も十分だったかも。
14位:太田光 9-5-19-17-2-20-15-24-22-9-11-14
昨年よりやや下がって14位。バリバリの良血よりも、やや地味な血統のアドマイヤディーノ、ダイワバゼラードが活躍。クラシックにあとひと息足らないあたりで足踏みしたという印象。
15位:猪口 15-3-3-1-7-22-4-15
悪いながらもふみとどまった感。このあたりがPOG巧者と言えるでしょう。キャプテンスティーヴのアイスドールは良いところに目をつけたと言えます。この下はセールですごい値段になっているだけに。
16位:飯田 2-21-14-17-14-5-38-14-20-15-21-8-16
ナイアガラが裏街道を驀進して、印象的にはベストテンクラスでしたが、その他がふるわず全体的には中位にとどまりました。ニルヴァーナが戦線離脱するなど、全体で15走は不満の残るところ。
17位:宮崎夫 1-6-11-10-14-3-18-1-12-36-12-1-1-5-17-17-26-17
またまた不発キター。(←これ去年と同じコメント)アグネスタキオンで固めているのに、ロジックもショウナンタキオンもカイシュウタキオンも持ってないって、どういうことよ。だいたい早熟が自慢のタキオン産駒で4頭未出走ってのもありえねー。
18位:天宝院透 27-25-37-32-21-25-19-2-12-3-1-18
ラインナップコンセプトそのものは、毎年それほど差がないのに、今年ははずれの番。オンファイアはともかく、その他の高額軍団が不発。同じ戦略の五十嵐兄・金光とくらべると安定感にかけます。順位はそこそこでも、馬代金14万BCUだもの。キャプテンベガもGT出走までがせいいっぱいだったか。
19位:中しま 10-13-1-18-23-33-23-30-24-27-27-19
8期ぶりに20位の壁を突破。サニブーを擁して優勝した印象が強いですが、BRA屈指のヒキヨワ会員です。サンデー4頭持って、出走も40走弱とそこそこなのに、勝率1割ではしんどい。
20位:岡崎 24-32-27-34-31-28-28-20
こちらも若干上昇して20位。初参加以来の最高成績ですが、これまたヒキヨワ。しかし、テンシノゴールドが期間ぎりぎりで2勝めをあげたあたり、少し風向きが変
わるのでしょうか。テンシ自身もサドラー牝馬にステイゴールドで晩成のステイヤーっぽいし。
21位:井上 43-37-11-33-35-20-21
このあたり20位〜30位を上下している会員が多いですな。ホタルイカの回遊みたいなもんかな。4頭所有、32走はまずまず。ペリーの初戦は期待十分だったのですが、やや名前負けか。
22位:FUMI 22
初参戦はほろ苦デビューというところか。パートナーのおくやまも不調だったしね。おくやまグループのわりに14走は不満なところ。デアリングワールドが2着4回。もうひとつ勝ってれば20位以内でしたが。
23位:浅井 7-11-6-4-4-31-34-31-42-16-27-32-15-21-23
井上と仲良くスライドして22位。もちろんダンス一本やりです。実はダンスインザダークはダービー開催にて終了のPOG的には、効率の悪い種牡馬のような気がしてきたんだが、どうなんでしょ。 その一方でハッピープリンスなんて9月に抹消してるし。
※集計データの都合で、賞金順位は22位浅井、23位FUMIとなりますが、順位はホームページ発表のまま確定とさせていただきます。
24位:キッズ姫 12-17-21-11-1-3-8-21-34-30-24-15-16-NA-15-24
率直にコメントすると、「これだけそろえて、この順位?」という感じ。アグネスサージャンとかキャスケードブーケとかが無競争だった時点で、ややきな臭かったことも事実ですが、赤本あたりで、イケてなかった馬と言われそうな馬をそろえてしまいました。24位。
25位:木村 29-28-25-7-20-30-24-25
昨年マチカネオーラは将来性ありと言ったら、やっとこさ重賞勝ちました。ま、それはどうでも良いが、2頭持ちだけに、25位という数字ほどは悪くないかも。プラチナローズのG1出走もありましたし。
26位:BASSII 8-28-3-14-19-29-6-14-7-32-26
ちびっとだけ順位上昇して26位。4頭で9走とまともに使ってもらってないのも事実で、もう少し順調なら、あとひとつは上積みがありそうな馬はいましたが(除マヤノロゼッタ)。
27位:西山 5-9-22-1-14-30-18-6-28-13-39-2-28-10-26-12-27
いや、本当に1年ごとに良し悪しがはっきりしている会員。今期は序盤のナイスヴァレー以外は、まるでみどころなし。ま、でも次は上位に来る番ですから。
28位:西原ヘリオス 32-20-26-22-5-22-26-25-19-23-28
五十嵐兄と対照的に、入会10年で19位から26位までが8回。ベタな血統を狙わず、かといってバクチでもないというドラフトは確かに戦略的にはありなのでしょうが、いかんせん結果がついてきません。奮起を期待。
29位:藤原弟 22-9-3-16-5-5-35-6-39-13-28-32-29-29
昨年に続いて29位。ここ4年で、藤原弟より下はのべ15人(実質10人)。ひっさーん。今期は1戦1勝。どしぇー。
30位:太田香 13-30-30
初年度13位はお見事でしたが、2年連続30位。2戦0勝と、コメント不可能領域。無理やりたとえるなら、海洋深層水とか。
軍団戦は広瀬を筆頭に、おいかわ夫妻、大野と4人全員がベストテンいりしたプロ軍団改が2位の<さくら>に1万BCUのケタ違いの差をつけて優勝。最近は特定軍団に有力馬がなぜか偏ります。最下位は過去の栄光いまいずこのアットホーム隊。16勝はいただけない。
冒頭でも述べたように、全体的な不振の一方で、ディープインパクト・ハーツクライという過去の馬の大活躍が象徴的なシーズンでした。なお本文中にもありましたように、今期はデータ集計の都合上、清算にはNET-KEIBA.COMデータをそのまま適用しているので、付加賞関連で、特別勝ちの場合賞金がじゃっかん例年より上積みされていますが、ご了承ください。本年度の返還金は(お台価格+預託料)の20%となりました。昨期は5%でしたので、ここからも低調さがわかりますね。また、新年度より馬代金が安くなったことから、これで足りるのかどうか不安もあるので、繰越金をやや多くとってあります。
では、来期もがんばりましょう。
といいつつ、次号が同日刊行ということになりました。ハハハ。