有力馬続々。
西も東も花満開。

 お久しぶりです。

 ナニがナニしたり、アレがああなっちゃたりで、ずいぶん会報さぼってました。すみません。ふと目をさますと、クラシックは開幕直前。今期は牡も牝もBRAは有力候補てんこ盛りで、完全制覇もありえる勢い。一方で、今年の3歳戦線は例年に比べると有力馬の故障が少なく、どの路線も10頭ぐらいは勝つ権利のある馬がいそうで、厳しくハイレベルな戦いになりそうです。

<牝馬路線>

 無敗馬はいるわ、2歳チャンピオンはいるわ、強烈な決め手の馬もいるわで予想が楽しくてしかたないというところ。

 現時点での人気はこんな感じか。

 ◎スイープトウショウ
 ○ダンスインザムード
 ▲ムーヴオブサンデー(藤原兄)
 △ダイワエルシエーロ(広瀬)
 △ヤマニンシュクル
 フィーユドレーヴ(太田香)
 アズマサンダース
 マルターズヒート
 レディインブラック
 ギミーシェルター
 コンコルディア(平山)
 ロイヤルセランガー(おくやま)
 ホシノピアス(おくやま)

 うわぁ、13頭も勝ちそうな馬がいるよ。
 BRA組ではここまで3連勝。先行して末も確かなムーヴオブサンデーが、コース経験もありで最有力。血統も鞍上も万全。ただ、微妙にサイコーキララっぽい。かなりサイコーキララっぽい。相当にサイコーキララっぽい。

 なんと広瀬初の重賞ウィナーとなったダイワエルシエーロ。スイープトウショウに負けたことをキャリアと結論づければ、3戦めのクイーンCの爆発力は脅威。ただ、負かした馬は桜の有力候補ではなかったことは確かだし、阪神を経験していないことも、ローテーションも有利とはいえないかも。

 阪神JFでの大凡走から、人気を落としたフィリーズレビューで3着と復活したフィーユドレーヴ。サンデー産駒はむしろこれぐらいメリハリのきいた騎乗のほうが良いのかも。今回こそ本調子と見るか、リフレッシュして初戦のほうが良いタイプと見るか。太田香が新人でいきなりGTゲットできるか注目。

 おくやま2騎とコンコルディアも例年なら勝機十分とは思いますが、いかんせん今年は強い馬がそろって順調なだけに、直前で不安を感じさせている馬は相当に厳しい。中ではホシノピアスがフェアリーS、フィリーズレビューと相手なりに見せ場を作っており、馬群の中で我慢できるタイプで、乱戦になった時の複穴となりそうです。

 西山期待のマチカネエンジイロは、死亡したツルマルシスター(山川)ともども結局本番にまで進めず。太田光ウイングレットも間に合いませんでした。

<牡馬路線>

 こちらはさらにBRA軍団充実。有力馬は以下。

 ◎コスモバルク
 ○ブラックタイド(天宝院透)
 ▲メイショウボーラー(及川)
 △マイネルブルック(宮崎妻)
 △コスモサンビーム
 ハーツクライ(五十嵐兄)
 スズカマンボ(五十嵐兄)
 グレイトジャーニー(天宝院透)
 フォーカルポイント
 マイネルデュプレ
 マイネルマクロス(おくやま)
 カリプソパンチ(五十嵐弟)
 メテオバースト(金光)

 4連勝後に、朝日杯、弥生賞と距離を伸ばしながらも2着を確保しているメイショウボーラー。コスモバルクという先行型で強い馬がいるのと、マイネルマクロスがいるので、どういう流れになるか次第ではありますが、すんなりになれば中山2000ならという感じ。イメージとしてはダイシンフブキっぽいので、勝つまではどうかという気もしますが。

 デビュー戦から話題となったブラックタイドがスプリングSで遂に重賞制覇。最後方からの追い込みがはまった感はありますが、シャープなタイプではなく馬力でどこまでも伸びるタイプで、ダービーベスト、皐月ベターというところでしょうか。それでも前が早くなり消耗戦なら。

 そのブラックタイドを破ったマイネルブルックはきさらぎ賞から直行。中山経験はあるし、ここまで数を使っているだけに、このローテーションも計算づくでしょうが、それでもこのパターンでの成功はハクタイセイぐらいしか思いつかないだけに一抹の不安も。

 BRAではこの3頭が人気も若葉Sでオウンダブルを達成した五十嵐兄のハーツクライ・スズカマンボも追い込みの乱戦になれば勝機十分。天宝院透の2頭出しではグレイトジャーニーは前走が味がなかったというところと、タマモホットプレイ基準では少し勝ち負けには足らないかという感じ。ストラタジェムが出られれば驚異の3頭出しとなりますが、現時点では厳しいか。

 毎回善戦のマイネルマクロスは今回も逃げの一手でしょうが、コスモ・メイショウがいては楽な展開にはなりそうもありません。カリプソパンチ、メテオバーストは底を見せていない馬ではありますが、いきなりここで有力馬をまとめて面倒見るところまではいかないでしょう。

 候補と言われた中では飯田アドマイヤビッグは骨折休養中でダービーに間に合うかどうかというところ。Dフラッグ・ハイアーゲームも、メテオバーストやミスティックエイジとは全く差がないのですが、わずかに出走権に手が届きませんでした。

 短距離・ダート路線はBASSIIナムラビッグタイム、宮崎妻タイセイブレーヴ、太田光アドマイヤホープとそろって、昨年末の評価は大豊作というムードでしたが、ヒヤシンスSでアドマイヤホープ(この時点ではまだUAEダービー挑戦の話もあった)、クリスタルCでナムラ、タイセイが惨敗し、なんか今期はもう終了ムード。

 NHKマイルがどうこうというのは、むしろ皐月・桜からの転戦組(メイショウボーラーやダイワエルシエーロ)のほうが期待をもてるかもしれません。

 個人タイトルでは、ここまで65戦を消化したおくやまが首位を死守。そろそろ限界という感もありますが、それでも桜にも皐月にもチャレンジャーを送り込んでおりさすがです。ゲートにいなければ絶対に勝てないわけだし。

 ここにきて大躍進しているのが天宝院透。ブラックタイド・グレイトジャーニーと重賞勝ち馬を出し、ストラタジェム、エアシェイディ、ピサノクウカイとすべて勝ち上がり。ピサノクウカイがもうひとつ勝てば、所有全馬2勝以上というとんでもない記録もうまれます。マイネルマクロス・ブルックを破ったエアシェイディの戦線離脱はまことに痛いですが、まじめに、めぐり合わせがよければ、皐月賞5頭出しなんてこともあったのか、と。

 朝日杯、弥生賞と連続2着で、思ったほどに賞金加算ができない及川が粘りの3位。この上位3人が4万BCU(重賞1個分)で接戦です。

 タイセイブレーヴが燃え尽きたのがいやな感じの宮崎妻はマイネルブルックの一発にすべてを託します。きさらぎ賞だけ見れば、相当に強いという評価もありえます。

 5位の太田光以下が逆転するには、G1+α必須ということになりますが、そうなると、候補馬2頭を持つ五十嵐兄、無敗馬を持つ藤原兄あたりが台風の目となるでしょう。

 軍団戦はさらに混戦で、THE田ズ、アットホーム隊、プロ軍団改がミクロの争い。G1獲得軍団に優勝がころがりこむという図式になっています。

 例年になく、有力馬が特定の会員に固まっているわけですが、今年はBRA以外にも強いライバルがいるため、4冠制覇から、何もなしまで2ヶ月後の図式がとても予測しづらいところ。では、Good Luck!

<補足>

ピック11結果

 史上空前のハイレベルな戦いとなった今年のPick11は、おくやまが最後にクリスエスを当てて有終の美を飾りました。

 1位 おくやま   7,120p
 2位 金光  6,370p
 3位 岡崎  5,960p

 なお、最後まで行方のわからなかったブービー賞は、最後までポイントゼロだったBASSIIさんと藤原弟さんが有馬記念でポイントを獲得したため、五十嵐兄さん120p、深尾さん130pで深尾さんのものになりました。

ドバイワールドカップ

 宮崎夫アドマイヤドン、宮崎妻サイレントディールと、なんと夫婦でドバイ出走を達成した六郷遊撃隊ですが、あえなく轟沈。世界は甘くないという結果に。

オキュペイション

 きさらぎ賞で史上2度目のオキュペイションが達成されました。対象馬は以下。
 マイネルブルック(宮崎妻)、ブラックタイド(天宝院透)、ハーツクライ(五十嵐兄)、アーバンエスケープ(饗庭)、ラバグルート(浅井)

海外移籍

 五十嵐弟の注目馬ネゴシエーターがアメリカに転籍のため、登録抹消となっています。珍しいケースですな。