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強い皐月賞馬誕生。 |
2戦連続で外から早め先頭で押し切るという競馬を見せた福田ネオユニヴァース。本番の皐月賞では枠順の関係もあり、内でじっと我慢という競馬。しかし、おそろしく折り合いがついて、加速減速思いのままという道中。直線では一瞬前が壁という状態になりましたが、ここまで脚をためれば後は一頭分だけすきまがあれば良いわけで、まして鞍上は魔術師デムーロ。大川慶二郎さんに言わせりゃ「脚があるから抜けてこられるんです。」という見本のような鮮やかさで、スパっと 切れました。抜け出してしまえば、身上の粘りの末脚発揮。これで6戦5勝。世代レベルの高さに恥じない「強い」皐月賞馬の誕生です。昨年タイガーカフェで2着の福田、8年 目で念願のクラシック制覇です。
スプリングでネオユニヴァースの後塵を拝したDフラッグ・サクラプレジデント。今回は叩かれて体調もアップし、ライバルより一瞬早くぬけだすという作戦で、一度はGTをその手につかみかけましたが、惜しくも2着。今回能力は出し切っただけに力負けということになりますが、府中コースに変わって捲土重来を期します。でも、脚質としてはあんまり向いてないような気もするんですが。
昨年チャンプの猪口・ラントゥザフリーズは先行策から粘り強く 伸びて4着。若葉S敗戦で人気を落としていましたが、ブライアンズタイムらしい迫力ある末脚を見せました。こちらは距離延長望むところ。府中望むところ。
武豊騎乗ということもあり、穴人気した宮崎妻サイレントディールはサクラ・ネオを見る形で後方から。気性の悪さこそ見せなかったものの、巨漢馬だけに4コーナーでは大外。切れるタイプでないだけに、じりじり差をつめての6着。不本意な結果となりました。
前回も書きましたが、今年の牡馬クラシックは相当な高レベルだけに、この皐月賞上位陣は間違いなくダービーで 好勝負となるでしょう。
一方別路線組にも魅力あふれる候補が登場。金光ゼンノロブロイがダービートライアルの青葉賞をほとんど追わずに楽勝。破った相手が毎日杯のタカラシャーディーだけに価値があります。金光はステイゴールドで海外GT勝ったという実績があるわりには、国内GT・クラシックには縁が薄く、サスガとセンターライジング、朝日杯のウインラディウスぐらいしか候補がいませんでしたが、今回は場合によってはサクラより上、ネオの次に人気になる可能性があり、これはテンション 上がるでしょう。ただ、横山典が追わなかったので「ものすごく」強くは見えましたが、あれだけ慎重に乗っても直線入口で審議対象になったように、追えなかったというのも事実で、強さともろさが同居したタイプではあります。
青葉賞には皐月賞を回避したスズカドリームも登場しましたが、調教も不本意だったとおり、見せ場なく後方のまま。天宝院透ここにきて、かつてのつきのなさ復活という雰囲気。
もうひうとつのトライアル・プリンシパルSはマイネルソロモンが3連勝。しぶとく2着に食い下がったのがねっしーゼンノジャンゴ。しかし、このレースは休み明けで凡走のシンワインザダークが、それでも差のない5着になるレベルで、本番では厳しいか。バブルガムフェローだし。
というわけで、皐月賞上位2頭+ゼンノロブロイが有力。サイレントディールとラントゥザフリーズが極端な戦法であっと言わせる可能性もありというのがダービーの結論。皐月賞も5強(当時はゼンノ・ラントゥのかわりにエイシンチャンプとテイエムリキサン)から必ず勝ち馬がでて、三連複に他の馬は 割り込めないと書きましたが、今回もこの5頭で鉄板でしょう。
牝馬戦線はもともとBRA軍団の期待はキッズ姫アドマイヤグルーヴに集中しました。若葉Sを牡馬相手に勝って出走権ゲットという型破りなローテ。底を見せない能力の高さ。でもって、ヤネは武豊。しかし、レースでは痛恨の出遅れ。直線ではケタ違いの脚を見せましたが3着まで。とはいえ、オークスでは、親子3代制覇もかかり、一本かぶりの人気になると思われます。そしてたぶん勝つでしょう。
平山チューニーは12着。クイーンCのレベルからして、こんなものかとも思いますが、ヘイセイピカイチにも先着されては遠征には向いていないのかもしれません。ねっしーワナは12着。さすがに早熟だったか。
今年の桜花賞は当初低レベルと予測しましたが、33秒9ならそうとは言えません。しかし、勝ったスティルインラブはじめ上位に来た馬はほとんどマイルベストというタイプで、アドマイヤグルーヴのライバルは忘れ名草賞のマイネサマンサ、スイトピーSのメモリーキアヌあたりになるでしょう。その中でフローラS2着の金光タイムウィルテルは注目。コース改修があったとはいえ、多頭数の東京2000の外枠はかなり不利な条件で、タイムも古馬1000万条件と1秒差ならまずます。センターアンジェロから計ると、それでも桜上位陣とは差がありますが、センターアンジェロ自身オペラハウス産駒でオークスの伏兵だけに、これは狙ってみる価値があるでしょう。史上初の牡牝両路線でのGT勝ちという記録が 生まれるかもしれません。
矢車賞を勝ったBASSIIベストアルバムも良血開花という印象がありますが、賞金もローテも厳しいのは事実。むしろこの馬、秋華賞あたりでブレイクしそうなタイプなので覚えておきましょう。
今月は、牡牝クラシック路線以外で大仕事。平山ウインクリューガーがNHKマイルCを低評価をあざわらうかのように圧勝。大逃げのエースインザレースをポツンと2番手で追走。早めの抜け出しから、そのまま 押し切りました。それほど強いとは思っていませんでしたが、それほど弱いということもなく、人気の無さはあきれるほどでしたが、マイル重賞を勝ったという実績が生きたということでしょう。同じタイキシャトル産駒で1番人気となった宮崎夫ゴールデンキャストは最後方追走から直線大外へ 向かいましたが、思ったほどは伸びず。34秒9で上がっているので、位置取りの問題も大きいとは思いますが、あのペースなら34秒台前半を出しても不思議はなかったと思います。それでももちろん届きませんが。
オウンダブル狙いのおいかわホーマンアピール・ヒューマは枕を 並べて討ち死に。主砲シルクブラボーの代打を期待されたおくやまトーセンオリオンも惨敗。まあゴールデンキャストも含めて、このあたりの馬は距離実績もなかったわけだし、仕方ないでしょう。そういえば、飯田クレンデスターンが見境無くこのあたりの重賞に 出まくってますが、あえてコメントせず。
裏の裏という意味では西山兄ビッグウルフがダートで無敵の快進撃。スシトレイン激破の波に乗り兵庫チャンピオンシップをありえない位置から大逆転。ユニコーンSの大本命どころか、このまま3歳ダート路線完全制覇までありそうな勢いです。ユートピアがダート路線に戻ってこない限り負ける可能性は極めて少ないと 言えるでしょう。
さて、今期も残すはダービー・オークス含めた一開催ですが、福田の初優勝は目前。平山はよく追い上げましたが、駒としてはほぼいっぱいいっぱい。さすがに安田記念 出ないだろうし。出ても勝ち負けはないだろうし。Dフラッグも猪口もさすがにもう届かない。両GTで有力馬を持つ金光にわずかに逆転の可能性が残されているという状態。それにしても、平山とか猪口とかおくやまとか、このところずーっと勝ち組ですな。そのあたりの分析は決算号でやりますが。 ぼちぼち、2歳馬情報なども話題になりはじめましたが、今年はスペシャルウィーク・エルコンドルパサー・エアジハード産駒あたりのデビューですな。トニービン支持層がこっちに回るんでしょうか。では、また。