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脅威の重賞6連勝! |
会報で良いとか悪いとか書くと、必ずといってよいほど、その後流れが変わるわけです。前回朝日杯のサクラプレジデント惜敗をうけてBRA軍団絶不調と書いた途端、まあ、勝つこと勝つこと。
まずは東の京成杯。中山2000で皐月賞直結の重賞。(というわりには、あまり直結しないのが不思議ではありますが)天宝院透スズカドリームが未勝利-重賞とぶっこ抜きに成功。コースどりも良かったが、まっすぐに伸びた内容に魅力。血統はさらに魅力。それにしても、初期には重賞に出ることすら珍しかった天宝院透のこのところの躍進はすさまじい。一方で五十嵐弟ブラックカフェは、少なくとも春のシーズンでは、どうやら当初の話題ほどの期待はつらくなってきました。
続いて、朝日杯ではハイペースで惨敗した宮崎妻サイレントディール。京都に戻ってシンザン記念を直線先頭から押し切りました。今回も道中かかる場面があり、まだまだ子供っぽいですが、器は大きそう。レース後は後ろから追い込んだマッキーマックスの 方が評価が高かったのですが、次走のきさらぎ賞でも先着しており、このあたりは順位づけはできそうであります。きさらぎ賞でそのサイレントディールを破ったのは福田ネオユニヴァース。早め先頭から衰えない脚色で堂々と重賞をもぎとりました。これで4戦3勝。底を見せておらず、しかもデムーロ確保。課題があるとすれば坂か。しかし、福田はトゥザヴィクトリーの下のサイレントディールを取っていれば、オウンダブルとかでウハウハだったかもね。
今年に入って大爆発したのが平山。チューニーがクイーンC、ウインクリューガーがアーリントンCと連続重賞ゲット。チューニーは体調が必ずしも強くないのか、使い込んできませんが、これで3戦2勝。ウインクリューガーは叩かれながらしぶとさを増しており、これで6戦3勝。平山はこれ以外に2戦2勝のエイシンハンプトンも所有しており、馬主順位3位に浮上、だらしないプロ軍団改を一人で 引っぱっています。
こういった馬をおさえて馬ランキングの首位にたったのが猪口ラントゥザフリーズ。ここまで若駒S・中京2歳Sで完敗しており、底を見せたかと思われたところが、共同通信杯を鮮やかに勝って、一躍クラシック候補に。レースレベル自体は確かに疑問ではありましたが、ソロシンガーにブライアンズタイム。この時期の成長力は脅威です。
というわけで、なんとBRAは年明けから重賞6連勝というとんでもない記録を達成してしまいました。もうインド人もびっくりです。この他にも、短距離で安定のおくやまトーセンオリオン。スシトレインを破って、ダート最強の西山兄ビッグウルフ。復帰戦圧勝の大野ゲヴァルトなど、昨年末の表現は完全撤回して、今年はBRA当たり年と言わざるをえません。これに近々復帰のDフラッグ・サクラプレジデントとおくやまシルクブラボー。キッズ姫アドマイヤグルーヴ、無敗の及川ヒューマあたりが春シーズンの主役候補と言えそうです。
BRAを離れて全体を見渡すと、牝馬は絶対的な女王ピースオブワールドの戦線離脱で、現時点では二番手グループによるサバイバル戦という様相。中ではスティルインラヴが強そうですが、それでもオースミハルカやシーズトウショウとちょぼちょぼなら、チューニーはもちろんホワイトカーニバルでもソルティビッドでもなんでもかんでも勝負になりそう。ましてやオークスになると現在未勝利の馬までもチャンスという感じです。もっともアドマイヤグルーヴがけた違いに強く、全部あっさり持っていくという可能性もありますね。
牡馬については、今年は互いの対戦履歴が多く、そこからしてもまさに上位拮抗。しかもかなりハイレベル。現在のところエイシンチャンプが一歩リードですが、テイエムリキサンとはほとんど差はなく、マイネルモルゲン・タイガーモーションあたりを物差しにすると、ラントゥザフリーズもほぼ同じレベルか。テイエムリキサンから計ると、スズカドリームもサクラプレジデントもこれまた好勝負。サイレントディール・マッキーマックス・ネオユニヴァースがひとかたまりで、サイレントの朝日杯だけから判断すると一枚落ちますが、あのペースで逃げた馬はなかなか物差しにはなりにくいのも事実。ザッツザプレンティは弥生賞の内容では評価は落ちますが、ラジオたんぱがけた違いだっただけに、まだ見限れない。となると当時は若さの残ったゲヴァルトにもチャンスあり。ウインクリューガーはアーリントンが重だっただけに評価は微妙。もしかすると最強はリンカーンかもしれない。とまあ、皐月で勝ち負けになりそうな馬だけでも10頭近くいるというのが正直なところです。一方でそれ以下の馬との差はかなりありそうで、上記の馬以外が皐月を勝つ可能性は低いかもしれません。
ともかく、前年末の戦力地図が一気にぬりかえられ、現在首位をキープしているおくやまとアットホーム隊にとってはシルクブラボーの完調での復帰が絶対条件となってきています。2位のTHE田ズはネオユニヴァース・スズカドリームの新鋭と怪物候補アドマイヤグルーヴと駒が豊富で追撃に自信ありというところでしょうか。3位のKINKIKIDS以下は、それぞれ頼れる馬が1頭のため、GT含む複数重賞が上位進出の条件になります。サクラプレジデントあたりには、その可能性も十分あるわけですが。
今年はみんな不調だから、まあいいやと思っていた下位の会員には、突然の大寒波襲来といった感じ。こりゃ、大変です。
編集子の会社もなかなか大変ですけどね。
では、また。