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知らぬまに王者の風格。エアシャカールまずは一冠! |
前号でエアシャカールとアタラクシアのうち、武豊の選んだほうが勝つだろうと書いたら、本当にそうなってしまいました。Dフラッグ・エアシャカール皐月賞圧勝で 堂々と一冠獲得です。最有力のフサイチゼノンの回避、ラガーレグルスの落馬で相手にめぐまれた感もありますが、悠然と後方にかまえて、直線あっさりと抜けだし2着 ダイタクリーヴァ以下にはかなり決定的な差をつけました。今年は皐月賞以降にかなり強力な新興勢力が現れている(現にヤマニンリスペクト、タイムリートピックらの 皐月賞組は京都新聞杯でまったく通用してない。)ため、ダービーも確実とは言い切れませんが、栄冠に一番近い存在であるのは間違いないでしょう。 注目された藤原弟アタラクシア、おいかわニシノアラウンド、3歳実績組の工藤ピサノガルボ、西山弟マイネルコンドルは惨敗です。 牝馬戦線は大本命のサイコーキララが崩れて大波乱になりましたが、その中で猪口マヤノメイビーが鉄砲を決めて2着。単純な能力比較ではこれぐらい走って当然とも言 えます。これで次はますます良くなるでしょうから、オークスでももちろん注目。長谷川サニーサイドアップがしぶとさを十分発揮して5着。当初から言っているように オークス向きで楽しみですが、予定していたトライアルを回避した影響はどうか。西山弟アカズキンチャンは惨敗で、さすがの弟君もそろそろ限界かも。
さて、皐月・桜組以外でも、ここにきて、次々と有力馬が誕生しています。昨年末時点では、クラシック馬の誕生が危ぶまれたBRA軍団ですが、不思議なものです。
好調猪口はマニックサンデーがオークスTR勝ちで、本番にはマヤノメイビーと強力な2枚看板で臨むことになります。ワンツーまであるかも。昨年チャンピオン鈴木・ サマーベイブもスイートピーS2着ですべりこみセーフ。ただ、レースレベルからはやや苦しいところか。こういった表街道組以上に注目されているのが、忘れな草賞を 勝ったねっしー根岸のグランパドドゥ。母スターバレリーナという血統もさることながら、オークスTR2着のカリスマサンオペラを一瞬でちぎって、2分1秒台の好タイム。 これは怖い。
牡馬路線では突如宮崎夫が大噴火。プリンシパルSでオースミコンドルがぎりぎり2着を確保しまず一頭。その5分後、京都新聞杯でアグネスフライト・マルカミラーが まさかまさかのワンツーフィニッシュ。史上初のオウンダブル適用で1・2着合計BCUの50%副賞ゲット、馬連の万馬券ゲットで笑いがとまらない状態。この後、無 事ならという条件つきですが、ダービー3頭だしとなれば、史上初。というより、現行のルールでは空前絶後のできごとと言えるでしょう。 プリンシパルSでそのオースミコンドルを破ったのは、西原ヘリオスのトーホウシデン。一気に本格化したブライアンズタイム産駒。この時機最も注目される存在かもし れません。
別路線では平山スイートオーキッドが距離がやや長いと思われたNHKマイルで5着。この後中京を使えばチャンス大でしょう。一昨年チャンプの五十嵐弟はエミネン トピークスが桜草特別2着と良くなってきましたが、全体としては不本意な成績か。五十嵐兄はアドマイヤタッチが夢よもう一度で兵庫へ遠征しましたが5着。そう甘く はなかった。グロリアスサンデー、ディーバが勝ち上がりようやく駒のそろった大島ですが、さすがにエンジンのかかるのが遅すぎた感もあります。アグネスワールドの 2度目の海外遠征をひかえたクリスS、最後の期待イルプリンシーベがデビューするも14着で、今年はジ・エンドか。野田テイエムライコウが福島こけもも賞でついに 2勝め。これは1994年のタヤスオーツカ以来のできごとです。感涙ですなぁ。深尾フサイチランハートが7ヶ月ぶりの鉄砲を決めて2勝め。たいした素質ですが、時 既に遅しか。
前号では1位から10位まで大接戦という表現を使いましたが、もはや優勝の可能性は上位3人にしぼられた感があります。Dフラッグ、猪口の悲願達成か、宮崎夫がみ たび頂点にたつのか。平山はスイートオーキッドが安田記念に出ないかぎり優勝はありえません。西山弟、広瀬はさすがに苦しいところ。西原の奇跡の逆転もありえます が、上位陣の凡走が条件になります。長谷川・鈴木・ねっしー根岸は持ち駒が牝馬だけに逆転は無理。藤原弟あたりはさすがに条件が厳しすぎるでしょう。
一方最下位争いはほぼサギヌマダアと井上にしぼられた感じ。どうでもいいんですけど。
特別賞関係では、期末も近いのでマトリクス達成の可能性について述べますと、中しまのキングアカデミーか西山弟のマイネルコンドルが調子をあげて2・3着とればと いうところですが、2頭もちだと、あまりうまみもないですしね。
では、ラストスパート、ひとつよろしく。