記念すべき100号をむかえた「リッチマン・プアマン」です。皆様のこれまでのご声援に感謝するとともに、今後とも変わらぬご愛顧をお願い申しあげます。
さて、100号を記念しているわりには、今月はBRAによる重賞制覇はなく、やや寂しい月となりました。そんな中で目をひいたのは、福田トゥザヴィクトリー。SS産駒の遅れてきた大物。デビュー戦圧勝の後は、あえて牡馬との戦いに参戦、福寿草特別では五十嵐兄スリリングサンデーに敗れたものの、3戦めのつばき賞を楽勝。おそらく次は牝馬戦線を選択すると思われますが、現在のところ鈴木スティンガー、ゴッドインチーフとあわせて牝馬三強と言えるのではないかと思います。鞍上に武豊を確保しているのも魅力。福田はウィンラルスも新馬勝ちでベストテンにあと一歩というところまで押し上げてきました。スリリングサンデーは若駒Sで断然の人気となるも、ニシノセイリュウに力負け。まだ馬が若く先行せざるを得ないところに苦心があります。ペリエの後継者をどうするかもやや不安か。五十嵐弟サウスヴィグラスはヒヤシンスSで2着。堅実ですが、馬主としては、もっと別の舞台で勝負してもらいたいのではないでしょうか。
ここまで全く鳴かず飛ばずだった饗庭チョウカイリョウガが新馬に続いて、京成杯2着と注目を集めています。中山2000克服は即皐月へつながるだけに期待は大。ただ、脚元に不安が出て、予定の弥生賞を回避し、若葉Sからの再始動となりそうなのが、微妙。
稼ぎ頭のタカオサクセス引退にショックをかくせぬ宮崎夫ですが、ヒシピナクルが梅花賞を勝ってオープンいり。距離のびて良血らしさを表してきました。この後はフラワーCですが、そこから短距離路線しか選択肢が無いのがつらいところ。梅花賞では飯田サリーレも復帰。直線良く追い上げるも3着まで。これは叩かれて変わるくち。BASSIノーザンカピタンがジュニアCで復帰。休み明けで4着とまずまずでしたが、その後またも脚元がモヤモヤという噂。気が休まりませんね。猪口ウルトラシートゥが休み明け3戦めで、きっちりと500万を勝ち上がり。スピード競馬ではまだ、オープンの壁はあるかもしれませんが、とりあえず挑戦権はゲット。光田俊太タヤスブルームはエルフィンS3着。勝ったゴッドインチーフはケタ違いでしたが、キャリアの浅いクリスSタイキポーラの後塵を拝するあたり、やはり距離の壁は大きいのかも。桜花賞なのか、クリスタルCなのか、悩むところでしょう。逆に新馬勝ち直後にクイーンC5着と健闘したプリマダンサーはオークスでは面白い存在になりそうです。
大野タイキトレジャーが新馬勝ち、大野自身も10ヶ月ぶりの勝利。金光アサクサキーマンが京都遠征で若菜賞を鮮やかに勝ってオープン。共同通信杯回避はやや不安も、超良血開花の予感もあります。ビッグサイレンスも6ヶ月の休み明けをいきなり快勝で、やっと駒が揃ってきた印象。無事是名馬の喜多マチカネテルテルは今年に入っても堅実(ジリ脚)ぶりを発揮中。札幌以後、G3−2−3−1−3−3−3と戦って、6−6−3−6−5−4−8着。デイリー杯以外は全て1秒以内に食い込んでいます。中嶋ナリタワールドが寒梅賞2着、寒桜賞1着と好調。未勝利勝ちを1秒8(最大着差賞の現時点トップ)ぶっちぎったあたりで馬が変わってきたか。ダートで活躍していますが、芝でも新馬2着と適性がないわけでなく、次走は再挑戦となるでしょう。西山兄レディブラッサムはすぐにも勝てるかと思わせながら、どうも詰めが甘く、寒竹賞2着、クロッカスS4着。むしろ期待は勝負強いライアン産駒のメジロロンザンかも。野田ドラゴンブライアンは新馬勝ち直後の共同通信杯でなんと2番人気。さすがにいきなりの重賞は苦しく大敗しましたが、レースぶりそのものは悪くなく、クラス慣れすればさらに上も狙えると思われます。
藤原弟グレイスナムラが笠松で初勝利、ピーチ賞・ザボン賞・バナナ賞と戦い続けての勝利でほほえましい限りです。JRAの補填制度の初適用となります。
全体的には低調な月であり、鈴木・奥山の上積みがなかったため、光田俊太を加えた上位3名が熾烈な争いとなっており、それを重賞ひとつの差で、4位宮崎夫、ついで喜多、石黒、大島、萩原、BASSI、宮崎妻、西山兄あたりまでが団子状態で追いかけているという感じです。また、特別表彰については、最多出走馬はBASSIのダンツバクシンオーが14走で一歩リード、それをめいりんテイエムダイキチ・テンザンパーロ、若松カシノリファールが12走で追っていますが、ダンツ・テンザン・カシノの勝ち上がり組は、ここ数戦のレースぶりがメタメタなため、登録抹消あるいは休養の危機が常に考えられます。未勝利でここ3戦、3―3―7着と堅実なテイエムダイキチあたりが注目でしょうか。最多出走馬主は二年連続をねらうめいりんが33走でトップ、以下大島・萩原・喜多あたりですが、予断は許しません。最大着差勝利はナリタワールドの1秒8を上回るのは相当に困難、最大着差敗戦は当確と思われた奥山クワイエットホークをめいりんダンシングスカイが10秒2で逆転しています。
さあ、いよいよチューリプ賞を皮切りにクラシックトライアルのスタートです。1頭でも多く、BRAの各馬がクラシック出走の夢をはたしますように。そしてオウンダブルやオキュペーションの適用がありますように。では、また来月。
Dフラッグワシントンゴールドが再登録されました。これにともない、代替馬デリキットが抹消となります。