「サクラと言えば広瀬拓」という言葉通り例年サクラ・ブランドを買い占めてきた広瀬拓ですが、この秋遂に大噴火。6歳となった愛馬サクラチトセオーとその妹サクラキャンドルがなんと兄妹でG1制覇という快挙をなしとげました。両馬とも4歳春に重賞を制したわけではないため、馬主の収支にはあまり貢献したとは言いがたいですが、BRAのモットーは「名誉第一主義」。つつしんで今月のタイトルをこの両馬に捧げさせていただきます。しかも昨年のナリタブライアンでは馬券的にはむしろマイナスだったと評される広瀬拓ですが、今年は一味違い、あのエリ女なんぞは2点で取ったと伝えられます。(めいりんに至っては1点で取った!)しかし、関西テレビでは馬鹿なアナウンサーが服色を間違えて「フェアダンス先頭!」などと叫んだため、本人は「太はどこいったんじゃあああああ」と青ざめたという噂もあります。
ともかく、これはただサクラを買ってりゃいいという問題ではないよ。少なくとも毎年20頭ぐらい登録されるサクラ軍団で、他にG1勝った馬なんて、ホクトオーしかいないんだものね。(彼もBRA所属だった・・・。ゆえにBRAに所属しないサクラの馬はG1で黙って消しという法則が成り立つかも?スーパーオーもBRAだったし。)また、BRA規約に基づき天皇賞を勝ったサクラチトセオーにはG1記念品が贈られます。(エリザベス女王杯は表彰対象外)広瀬拓は昨年のナリタブライアンの有馬記念の表彰もまだですから、今年の有馬記念をにらみながら、記念品及び特別表彰について検討させていただきます。何しろ現在までで4世代連続9個目のG1(サクラバクシンオー×2、ナリタブライアン×5、サクラチトセオー×1、サクラキャンドル×1)獲得。BRA全体の獲得G1が16個ですから、この数字がいかに凄いか判ると思います。さて有馬記念で記念すべき10個目のG1獲得となるでしょうか。
さて、ずっと鳴かず飛ばずだったBRA3歳軍団も、今月は好調。
五十嵐兄エアグルーヴが復帰。たっぷりと休養を取ってリフレッシュされた状態で、いちょうSへ出走。道中は逃げ馬を無理せず追走し、行きっぷりそのものも北海道シリーズに比べ随分素軽くなっていました。直線さあこれから、というところで、前の馬が内へもたれたため鞍上の武豊が急ブレーキ。外から追い込んだ馬に勢いがあったため、完全に勝負あったと思われましたが、そこからの脚がケタ違い。わずか50mで一気に突き抜け、母ダイナカール譲りの勝負根性を見せてくれました。この後は阪神で3歳チャンピオンをめざしますが、昨年連続レコードで臨んだヤマニンパラダイスほどの速さは感じないものの、スケールではそれを上回る迫力を感じます。
同じレースではクリスSマウンテンストーンが2着に健闘。勝ち上がってから今一つパンチ不足のレースを続けていましたが、思い切って直線に賭ける戦法が功を奏しました。
残念だったのは中しまオースミギャロップ。スタートで立ち後れたものの、新馬戦同様最後方からのゴボウ抜きで、一旦完全に先頭に立ち、突き抜けるかと思いましたが、意外にも内の3頭に差しかえされて4着。惜しいレースではありますが、こういう負け方からはスプリンターではないかと思われます。
G1戦線絶好調の広瀬拓は、その勢いをかってタヤススリリングが500万のかえで賞を快勝。2勝目をあげました。やはりこの馬は先行したほうが持ち味が活きます。まだ一本調子な面があるため、今後クラシックでは苦労しそうですが、来年はマイル路線が整備されるので、おそらくそちらで活躍することになるでしょう。
朝日杯の前哨戦である京成杯3歳Sには太田光アンコールステージ、喜多ノースサンデーの2頭が登場。圧倒的な人気となったアンコールステージは前2走よりいくぶん前でレースを進め、直線ではインコースを伸びるかと思われましたが、意外にぴりっとした脚がなく4着。こういうタイプの馬は脚を余すぐらいの覚悟がないと能力爆発とはいかないのでしょうか?
一方喜多ノースサンデーも牝馬ながらに3番人気に支持されましたが、4コーナーでプラウドマンにちょこっと押されると、ありゃりゃっと大外へふっとんでいってしまい。SS産駒らしい難しい一面を見せました。とにかくあとひとつ勝って桜花賞当確にしておきたいところですね。
過去にサクラホクトオーやヤマトオーが勝ち、BRAにも縁の深いオープン府中3歳Sに昨年度チャンピオンのキッズ姫のバブルガムフェローが登場。スローペースを楽に2番手で折り合い、直線で軽く追い出されてサクラスピードオー以下を一蹴。朝日杯の最有力候補となりました。センスの良さは昨年のジェニュインに近いものがあります。ストーミーサンディも順調に勝ち上がって、過去散々な成績しか残していないディフェンディングチャンピオンのジンクスが遂にくつがえされる時が来たのでしょうか。
宮崎夫ホクトペンダントはきんせんか賞に出走。デビューから徐々に距離を延ばしてきましたが、1600mのきんせんか賞ではソロシンガーに完敗。スローで逃げてあっさり差されたものだけに、底力の面でクエスチョンマークのついた一戦でした。兄のホクトフィーバス同様、今後はむしろ速いペースで後続を引き離し、純粋なスピード争いに持ち込んだほうがチャンスがあるかもしれません。次はフェアリーSを予定。
BASSIIマックスロゼは東京の赤松賞を快勝。前走のりんどう賞でもイブキパーシヴからコンマ1秒でしたが、あらためて能力の高さを実証しました。これで4戦2勝。もうひとつ勝っておきたいところ。
新馬勝ちで注目は飯田弟ゴールデンカラーズ。母がケンタッキーダービーのウィニングカラーズであるという良血も話題ですが、デビュー戦の相手関係、同じ日のきんせんか賞とのタイム比較からしても、相当の大物ではないでしょうか。来春は当然NHKマイルが目標でしょう。
今月未勝利を脱出したのは浅井アグネスサンデー。マイルばかり4回連続で走ってようやく2着続きに終止符をうちました。ただタイムはそれほど詰まってきてないのが、やや不満でしょうか。おくやまエスケービギンも脱出。これでおくやまは3頭目の勝ち馬。まだデビューしてないメンバーには羨ましい限り。藤原弟サンデーパラダイスがようやく初勝利。これまでそこそこ稼いでいるし、出走回数も多いので馬主としてはそれなりに楽しんでいるかもしれませんが、なにせ価格が価格だけに、もうひとふんばりが期待されます。
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