阪神地区での大地震、被害にあわれた方にこの場を借りてお見舞い申し上げます。BRA関係者にも神戸ゆかりの方が何人かいらっしゃいます。今月は競馬とは直接関係ありませんが、そのあたりの状況からご報告いたします。
まず、現会員のめいりんさんは、何かと話題の六甲にお住まいですが、とりあえず怪我もなく、また住居も無事とのこと。ただ、ライフラインの復旧にはまだ時間がかかりそうなので、不便な生活をしいられている模様です。長田区に実家のある藤原兄弟。怪我は無し。家屋の被害は甚大。北海道在住のはずの藤原弟はなんと、たまたま里帰り中。前日は旧友と神戸で新年会。地震を体験したのはカプセルホテルの中。翌朝ホテルの前に給水タンクが転がっていたという話。彼はこれで釧路地震と阪神大震災の二つを体験したことになります。
旧会員では、大西、中西、芝、高橋功、大上全て無事でした。大上君は実家の方はかなり被害が大きかったとのこと。大西さんは英国より届いたばかりのトウカイテイオー像が2体壊れてショックを受けていました。
ちなみに編集子は2年前まで芦屋に住んでおりましたが、大西さんからの情報によると、住んでいたアパートは1階がペチャンコ。しかも焼け焦げていたらしく、1階の住人であった私は女房ともども、「うーん」とうなってしまいました。ちなみに女房の実家は震源地のすぐそばの西明石ですが、全く被害無し。不思議なものです。なんだかふざけた調子になってしまいましたが、別にそういう意図は無いのでご理解下さい。
さて、気を取り直していよいよ盛り上がってきたクラシックロードに目を移しましょう。前号にて「思い切って先行した方が良い」と書いた藤原弟ナリタキングオー。(ちょっと自慢)年末の3歳Sでは力でねじ伏せられるように宮崎妻タヤスツヨシに差されてしまったのですが、共同通信杯4歳Sではブリンカーを着けて、気持ちよく逃げの手に出ました。東京コースも合っていたし、南井騎手との相性も良かったのでしょう。後続に影さえふませずクラシック候補に堂々と名乗りをあげました。この馬は明らかに左回り巧者のように思えますし、皐月でたとえ敗れても、ダービーで再度注目する必要があるでしょう。タヤスツヨシは2連勝の内容も良く、武豊騎乗ということもあって、1番人気となりましたが、逆に追走に手をやき2着が精一杯。意外なほどいつもの豪脚が見えませんでしたが、もともと安定感のあるタイプでもないし、むしろこういう競馬で2着を確保するあたりが良血というものでしょうか。2頭ともこの後は弥生賞から皐月賞へ向かうと思われます。
年末の牝馬重賞の内容から桜花賞の最有力候補と目される2頭がクイーンCで始動しました。無敗の3連勝中の五十嵐兄プライムステージはスローペースで逃げたエイシンバーリンをつかまえられなかったものの、堅実な追い込みを見せ東京コースの坂にも対応できることをアピールし、クラシックでの好走を確かなものにしました。一方1番人気となった中しまスターライトマリーは、3歳牝馬Sでの好走が嘘のように、見せ場も無いまま。こちらは坂がこたえていたのか、それとも輸送か、いずれにせよ磐石の強さを見せるというわけにはいきませんでした。ローブモンタントと同じように、自分から勝ちにいって持ち味が出るタイプではなさそうです。
朝日杯で復帰した深尾トウショウフェノマは期待された京成杯でよもやの競走中止。しかもその後の検査で目立った異常が無かったことでちょっとした物議を醸しました。とはいえ、無事で何より。皐月賞には出走できそうです。
重賞組以外も今月は活躍馬が続出です。キッズ姫ジェニュインはセントポーリア賞を圧勝。タイムも共同通信杯と比べて遜色無いもので、競馬雑誌等では4歳最強と呼ぶ評論家もいるほどです。キャリアの割には重賞に全く縁の無かったキッズ姫に初めてのタイトルをもたらしてくれるでしょうか。同じくキッズ姫オトメノイノリはクイーンCでも直線だけで差をつめて4着。現状ではむしろスタミナ優先のタイプかもしれません。ちょっと去年のデンコウセッカに近いような感じ。
不調のチャンピオン広瀬拓にやっと救世主登場です。新馬当時から期待を集めたエアジャスティスが黒竹賞を勝って2連勝。母親ゆずりのという表現がピッタリの切れ味を発揮してクラシックへ名乗りをあげました。ホクトミステリアスの代替馬として指名した1億円馬ヒシフジヤマの分までがんばってほしいものです。同じく不調の宮崎夫。アリストシチーが登録抹消。ここまで11着、13着、14着、15着では致し方ないところか。代替馬はタイビスマルク(ミスターシービー・タイアオバ)。好調五十嵐兄はサンデーブランチが伝統の福寿草特別勝ち。過去多くの名馬がこのレースをステップにクラシックへ向かっています。(といっても、今はシスタートウショウぐらいしか思いつかんが)
浅井ダンスパートナーが万全を期して小倉でデビュー勝ち。いわゆるモノが違う快勝劇だったとか。エルフィンSでもエイシンサンサンなどを向こうに回して2着。キャリアからして、これはたいしたものです。血統的にはエアダブリンの妹ですからやはり晩成型。問題は今後の桜の権利取りのレースで取りこぼしが無いかどうかだけ。いくつもチャンスがあるわけではないだけに、キョウワホウセキやチョウカイキャロルの轍は踏まないでほしいもの。
乙川は大器ヤマニンランバートが函館以来久々に復帰。平場を快勝し、ぎりぎり間に合った感あり。兄弟とは違い、3歳で無理をしていないことが、むしろここに来てプラスに出るでしょうか。広瀬泰アーケエンジェルが萌黄賞勝ち。オグリ産駒としてはオグリワンより素質が上と言われていただけにこの1勝は嬉しいでしょう。オグリローマンに続くことができるか。ちなみに連勝は2万円台の大穴でした。工藤はアーキテクトの代替馬プレストシンボリが新馬勝ちに続いて特別も連勝。このところクラシックには縁の無かったシンボリ軍団ですが、そろそろ怖いという説もあります。
藤原兄サンエムエンプレスが寒桜賞勝ち。一度もレースを見ていないのでなんとも言えませんが、2年目の藤原兄にとって初の特別勝利。喜びもひとしおか。次は3トライアルのうちのどれかでしょうが、とにかく、この時期にトライアルで除外される心配の無いことは何よりのアドバンテージです。昨年再開の福田尚は今年もこれまで全く見所がありませんでしたが、遂に大物が動き出しました。マックスウィンザーが未勝利、飛梅賞を連勝。しかもいかにもスカッとした切れ味を見せており底力豊かな母の血にプラスアルファが望めそうです。この後、弥生賞か毎日杯を勝てば、クラシックの本命になる可能性もあります。
さて、いよいよ今週のアーリントンCからは、クラシックロードも大詰め、休養中のフジキセキへの挑戦権は今のところ、ナリタキングオー、メイショウテゾロ、タヤスツヨシあたりが獲得しているようですが、世間で言われているほどフジキセキ断然ではないというのが、編集子の見解。
一方牝馬はやはりプライムステージの安定感が一枚上で、ダンスパートナーの底力かエイユーギャルのスピードかというところですが、既成勢力よりも怖いのは公営から来る無敗のライデンリーダーではないかと思っています。どうでしょう。
では迫り来る春競馬に向けて皆様のご健闘をお祈りしております。また次号。
追伸:新年会のクイズ大会でチャンピオンとなった飯田弟に豪華賞品が贈られます。来年度の3歳馬1頭を無競争かつ馬代金ゼロでプレゼント。これに対して飯田弟から登録馬が発表になってから指名するのはみっともないということで、既に指名馬が発表されております。馬名未定(マックスビューティの4番仔・父親は編集子が忘れた)です。無事をお祈りしております。
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