今年もハイレベル。
レコード競演の開幕!

 お待たせいたしました。1994年度のBRA登録馬127頭が決定しましたので、ご連絡いたします。

 昨年度はついに2冠馬が誕生し、ある意味で今後目標とすべきテーマが失われたようで、今年あたりから会員も減少傾向になるのではないかと思っておりましたが、なんと本年殿会員は30名。BRA発足当初の3倍に達し、みなさん、お互いに「誰、この人?」と思っているかもしれません。近々、アンケートを実施し、会員紹介を行いたいと考えておりますので、ヨロシク。

 こういうことをふまえて、今月より一部会員の呼称を変更しました。藤原充→藤原兄、藤原武→藤原弟、宮崎→宮崎夫、田中→宮崎妻、佐々木→佐々木規、佐々木(新人)→クリスSとなります。

 さて、今月は本年度の全エントリー馬リストが付いています。各人の補欠馬やアップ額にもそこはかとなく人柄なんぞがしのばれます。種牡馬としては、予想通りというか、予想以上にというか、新種牡馬サンデーサイレンスが19頭という圧倒的な支持を集めました。2位も新種牡馬のジェイドロバリーで6頭。5頭というのは大勢で、ノーザンテースト、トニービン、サクラユタカオー、オグリキャップ、ウィナーズサークル、リヴリアが並んでいます。注目を集めたオグリキャップはやはり血統的な不安が意識されたのでしょうか、過去シービーやルドルフがデビューした時とは随分違う反応が出ました(もっともあの頃の外国産種牡馬と今では状況も違うけどね)。

 では簡単にそれぞれの登録馬をレビューしていきましょう。「」付きの文書は本人のコメントです。


 ディフェンディングチャンピオン広瀬拓。昨年ありとあらゆる記録を塗り替え、今年は残された唯一のテーマ、「連覇」に挑みます。正直なところ、過去のチャンピオンの中で最もそのチャンスがあるラインナップとなりました。BRAの入札制度において初めての敗北を喫し、プライムステージを取り逃がしたのは悔しいでしょうが、サクラの2頭はまず固いところでしょうし、美浦で大評判のエアジャスティスが関西馬旋風にストップをかけることができるでしょう。
 「プライムステージはどのみち1万以上上げる気はなかった。それよりもサクラレオはこんな距離がもちそうにない馬に2万両はつけすぎかもしれない。エアジャスティスはちょいと冷や汗をかいたが、まあ、挑戦される立場としては十分なメンバーでしょう。」

 飯田弟。本指名4頭中3頭で負けてしまい必ずしも満足とはいかないかも・・・。しかし、逆に英国ダービー挑戦の噂があるマイネルエナジーとオグリキャップ産駒を押さえてまずまずでしょう。リンドエビスの仔は筆者が後で知ったのだが、当歳のセリで4000万もした馬だそうな。これは値付けの盲点をつかれたね。
 「今年の本命はハルヒデウィナーです。藤原氏はこの馬にミホノブルボン級の活躍を期待しているという噂があるようです。ただ馬の名前が活躍する名ではないような・・・。」

 宮崎夫は本指名5頭全てウィナーズサークル。1頭競り負けたことにもうピックリ。奇跡は起こるでしょうか。
 「今年は優勝はハナから狙っていない。残った4頭のうち1頭でもオープンへ行ってくれて、ウィナーズサークルが転用にならなければ、それでヨロし。後は思わぬことで繰り上がったフィールドチャンプがそこそこ稼いでくれることを期待しています。」

 小林は昨年の入札と非常によく似た展開で4頭確保。サクラの2頭は広瀬拓に負けたものの、ネバーセイグッバイが核になるでしょう。トニービン、ルドルフ、ミホシンザンとどちらかというと長距離向きのラインナップ。それにしても入札はアバウトだね。

 燃える五十嵐兄。入札も700アップを基本に攻めの姿勢を見せました。プライムステージで驚異の15700アップ。強敵広瀬拓(8500アップ)、クリスS(10000アップ)を退けました。既に2回札幌でデビュー。期待に違わぬ強さを見せ、岡部騎乗でレコード勝ち。体がやや小さいようですが、今後の成長しだいではクラシックの主役は間違いないでしょう。札幌3歳Sでのエイブルカグラとの対決が待たれます。トニービン2頭、サンデーサイレンス3頭という王道的ラインナップ。
 「持ち馬10頭制が採用されるまでたたかうぞ!ハハハハ。」

 浅井は厳選のサンデーサイレンス2頭。しかも期待度、話題性共に十分。この2頭が無競争で手に入るのだから判らないものです。本人は大満足でしょう。
 「そばで見てたけど結構真剣だったです。走らなかった時はきっとすごく落ち込むでしょう。(談話・キッズ姫)」

 金光は本指名の5頭中4頭で負けてしまいましたが、入札額からいって、どうしても取るという気もなかったかもしれないね。ポピュラーは小倉デビュー予定。スタミナ・スピード兼備のタイプでしょうか。
 「今年は自分の馬をテレビで見てみたいです(重賞に出走する馬を持ちたい)。今年も楽しませてもらいます。」

 比留田はサンデーサイレンスをはずして、ちょいと渋目。アラマサキャップはいかにも気性が強そうなタイプ。マエストリーノはニホンピロウィナーの妹ですが、他の兄弟がそれほどでもないだけにどうでしょう。走ってくれば安い買物というところですが・・・。
 「今度こそは上位に!と少し思っています。今年はツィンクル大井にはまり、久々に枠連のスリル、楽しさを味わっております。今までに29日中17日も行ってしまいました。」

 北の国から藤原弟。いきなり超話題のオグリワン指名には驚かされました。目玉は橋口厩舎のシスタータイクーン。ツィンクルブライドより血統的な速さ、軽さでは上ではないでしょうか。
 「昨期は9位でベスト10に入りましたが、今年はベスト3目指しガンバリます。」

 例年入札市場を賑わす乙川。今年も指名10頭全て重複。その中で予定通りの5頭確保は立派なもの。補欠最下位のヤマニンサイクロンを含めて、おそらく他のペーパー馬主グループでは上位指名となるであろう馬をずらりとそろえました。
 「上位進出!」

 社台の看板娘キッズ姫は当然サンデーサイレンスが主力。トニーザプリンスの妹を含め、十分な戦力が整いました。馬名未定が多いので、抹消情報にはご注意下さいというのは、縁起でもないか。
 「やけっぱちです。「サンデーこけたらみなこけた」になったらどうしよう・・・。やけっぱちのくせに心配ではある。」

 毎年コストパフォーマンスの良い宮崎妻は今年は結果的に大勝負。一昨年の持ち馬TMハリケーンの妹と息子の名にちなんだタヤスツヨシ。こちらもたまたまワンステップアップの弟ですから割と玄人っぽい選び方に見えます。
 「毎年名前だけで選んできたのに、今年はいい名前がなかったです。ヘタに考えただけに今年は失敗しそうです。」

 喜多は勝負をかけたエアジャスティスで広瀬拓に敗れ、勝負をかけなかったタヤスツヨシで宮崎妻に敗れ、100アップの西山兄のおかげでシマノシンシアが6100アップになってしまい、入札自体は失敗でしょう。しかしネーハイジャパンが小倉でデビューするという朗報もあります。
 「”新種牡馬サンデーサイレンスの仔は走るのか?”そればかりを考えてしまって、なかなかエントリー馬が決まりませんでした。今年は2年目なので飛躍の年としたいです。」

 西山兄は既に勝利をあげているクラシックゴールで札幌平場のオープン狙い。でも3歳Sに出ちゃったらどうするの?アジュディケーティング産駒のニシヤマキャロットは短距離では強い追い込み馬となりそう。
 「今年の札幌の平場のオープンはもらった。スノビッシュはうちの兄ちゃんの会社の名前と同じなので取りました。うちの兄ちゃんのAVビデオを見た時はご一報下さい。」

 日本への移住がほぼ決定した萩原は新馬1号のカリスタアサティスに続き、レイクチェイサーも新馬勝ちして嬉しそうです。でもコンアモールも既にデビューして8-4-6着というのは知っているのでしょうか。
 「今年も地味目に活躍したい。」

 広瀬泰は今年はやや控えめな入札。中心は社台の外国産とアドラーブルの弟。でも馬名未定はこわいと思うよ。アーケエンジェルは安いがセクレタリアート牝馬の仔で、瀬戸口厩舎勢力ではオグリワンより上かもしれない。

 「天才」工藤復活なるか。しかし、入札では中途半端なアップ額が裏目となり、結果的にブイゾーン、ブイマシーンというVVコンビに期待せざるをえなくなりました。宴会では「うっひー、抽選馬まで回ってしまった。」と大騒ぎしてましたね。誰かが「でもブイレモンは良く走ってたよ。」などという突っ込みを入れてましたが、ブイレモンって2勝ぐらいしかしていないのでは?
 「心機一転!」

 深尾も入札で3敗したために、昨年と同じくトウショウ2頭が中心です。トウショウフェノマは仕上がりも早そうですが、フジノマッケンオーのようにトウショウボーイ産駒はやはりクラシックでも十分通用することですし、目をはなせません。
 「今年はぼちぼち高望みせずいきたいと思います。」

 新潟代表井上男は結果としてヤマニン3頭が揃いました。今年のヤマニンは話題が豊富な3頭に注目が集まりましたが、この3頭もまずまず渋い感じです。それにしても井上男には種牡馬の好みというものはないのでしょうか。
 「今年の注目はサンデーサイレンス産駒です。といいつつも私は1頭もエントリーしませんでした。」

 佐々木規は諸般の事情により今年は抑えめです。ニッポーテイオー2頭とトウショウボーイで3歳戦を十分意識したメンバー。インターブラボーは評判馬ですから、これが中心となるのでしょう。

 飯田兄は今年はいきなり飛び出しました。シャダイカグラの仔エイブルカグラがデビュー戦で6ハロン1分9秒6。まさに驚異のレコード。同週の古馬900万が1着同着になるほど競り合って1分9秒5、少なくともこのクラスの古馬とならば、今すぐにでも勝負になるというか、古馬の方が勝負にならないというか、とにかく凄いの一言。無事でさえあれば、札幌3歳はもちろんのこと、年末の牝馬Sまでは突っ走ってしまいそうです。サクラクリエイターも新馬で好走を続けており、こちらは長距離型であり、先々楽しみなラインナップといえます。ただ言わせてもらえれば、どうして全部牝馬なの?
 「これは弟が書いてます。サクラクリエイターは厩舎の期待馬だそうです。牝馬が多いのが彼の性格を表しているのでしょうか。私は知りません。」

 藤原兄は昨年同様地味目の2頭。マルゼンスキーの牡馬とアサティスの牝馬とりあえずクラシック向きとは言えますが、それにしてもサンエムフォーマっていったい何歳なの?
 「昨季は未勝利馬と未出走馬の2頭で最悪の結果でした。まず1勝を目指します。」

 高橋誠はマーベラスメロンで勝負がかりか。兄のマーベラスクラウンは上がり馬のようですが、3歳戦でもなかなかの好走をしていた馬、兄の気性難さえ受け継いでいなければかなりの活躍が見込まれます。でもどうしてセイシンウィナーズを指名したの?ねえ、どうして?
 「今年はマーベラスメロンで勝つ!!」

 最下位福田勝は、一気の優勝争いまでありそうなラインナップ。1億円馬の兄マックスウィンザー、ガレオン、ライアンの弟など当たれば満足、外れで納得というメンバー。メジロテンショウがクラシックに間に合ってくれればかなりの期待が持てるでしょう。
 「最下位からは脱出したいと思っています。」

 新人太田光は輸入馬中心。イブキニュースターはたぶんニジンスキー最後の世代だと思われます(自信なし)。一応3000万にしたけど、早田牧場だけにもっと価値は高いかもしれない。ラブゴールドはスピード型でしょうが、シアトルスルー系は今ひとつ日本では活躍馬が出ないので、どうでしょう。

 巨大資本の参入というイメージのクリスS。プライムステージはもっと上げることも可能ではあったでしょうが、さすがにこれ以上は読み切れなかったか。ヤマニンアリーナが2着に破れただけに悔しいかも。しかし、レースからは決して勝負付けが付いたという感じはなかったと思います。折り返しの新馬はタダもらいか。ビッグヒーローも小倉デビューということで、五十嵐兄、飯田兄と序盤のBRAはこの3人を中心に動きそうです。
 「他でもペーパーゲームしてますが、そっちのマイナスをこっちで補填できればと思います。」

 本格的プロ登場の鈴木。一番指名のスニークプレビューを本格的素人のめいりんに取られたのはちょっとムカムカ。しかし、その後の2頭は僅差で取ってるから良しとしますか。マーメイドタバンの下はリアルシャダイだと底力が増す分、重たくなってしまうかも。サンデーサイレンスは某会員の圧力で取れなかったらしい。牝馬一蘭ありがとうございました。大変役立ってます。

 中しまキャニオンザルースが人気薄で新馬勝ち。馬券取りましたか?残りの4頭は内国産のマイラー中心。チヨノオー産駒のオースミカチドキは山路さんの走らない方の冠語だが、今年あたりはこちらから大当たりが出るかもしれません。
 「新参者ですのでよろしくお願いします。おとなしく安い馬でせめてみました。」

 ある意味で一番注目される天宝院透。テンポイント一族の馬たちでまとめたラインナップ。馬名未定の3頭は中央に入ってくれるのでしょうか。金額、性別が事務局ではさっぱり判らないので、言いなりの数字になってます。馬名が決まるか、地方に行ってしまったら連絡くださいね。ちなみに兄弟全部が凄い素質を見せながら、なぜか順調に使えないというダイアナソロン産駒の名前はタヤスオークラとなったもようです。
 「ダイナース五十嵐兄さんより紹介されました。よろしくお願いします。」

 本人の強い意志で急遽参加が決定した神戸代表のめいりん。新人ながら2頭競り勝ち、サンデーサイレンスも取って、立派なラインナップ。どちらかというとスピード色が強いかもしれないが、スニークプレビューあたりに大物の予感があります。

 さあ、いきなりクラシック候補の誕生で今年もハイレベル。長い1年たっぷりと楽しみましょう。