目をとじれば、広瀬拓の笑い声が聴こえてきます。BRA史上例のないチャンピオン誕生の日が刻一刻と近づいてくるようです。皆様お元気ですか。
今回はご存知の通り、西も東もBRA所属馬が大活躍で、タイトルを決めるすべが見つからないほどでした。上に書いたタイトル以外にも
「これは驚いた。エイコウオー一転主役の座へ!」とか
「根性は全てに勝る。メルシーステージ大逃走!」とか
「パーフェクトホース、ナリタブライアン死角無し。」とか
「シスターソノは桜を見るまで死にません。」などいっぱい考えたのですが、どれを選んでも文句が出そうなので、あたりさわりの無いものにしました。「クラシックみんなで挑めば怖くない。」というのもわりと捨てがたいものはあったのですが・・・。
さて、クラシックへ向かうステップレースでのBRA所属馬の活躍をレポートしましょう。
まずは3歳チャンピオンにして、今や皐月賞の唯一無二の本命ナリタブライアン。朝日杯優勝後も休むことなく共同通信杯で始動しました。レースの流れに全くさからうことなく、直線に向いて遊ぶような感じで先行馬にならびかけると、全く抵抗を許さずちぎってしまうという、同じ年齢の馬とは思えない勝ちっぷり。返す刀でスプリングSでも、前半最後方に位置して、直線では瞬発力の最終調整でもしているかのような完全な勝利。現時点では性能が違いすぎて、皐月は事故が無い限りもらったも同然でしょう。
広瀬拓厩舎の副将といえるのがサクラエイコウオー。ヒヤシンスSでフィールドボンバーを破り、勢いに乗ってなんと弥生賞まで逃げ切りました。このレースでは3強と呼ばれるナムラコクオー、エアチャリオットが注目を集めていましたが、小島太のハマった逃げに完膚なきまでに叩きつぶされました。確かに前半のペースから考えて恵まれたという見方もありますが、レースのタイム自体も速く、また直線で一度は追いつめられかけて、すっと突き放すあたりたいしたものだと思います。特に最後の1ハロンの脚は本番でもナリタの強敵となりうるものでした。
関東で広瀬拓が大暴れしている間に、関西では思わぬ馬がめきめき頭角を現してきました。飯田弟のメルシーステージは父ステートジャガーということで、底力に疑問を投げかけられていましたが、先月リポートしたこぶし賞を皮切りに、バイオレットS、アーリントンC、毎日杯となんと4連勝。さすがに重賞ではぎりぎりの勝ち方ではありましたが、1400-1700-2000と対応距離も延ばしており、かつ詰め寄られたレースも相手が来れば、それなりにまた伸びるというもので、本番でもエイコウオーの流れに乗り、ナリタよりも一歩早く抜け出せればあっと言わせる場面もありそうです。
本番へ向かう他のメンバーではキッズ姫トニーザプリンスの一発にも期待が持てます。本番と同じ若葉Sにラストチャンスを賭けたのが見事に成功。オフサイドトラップのスローの逃げはつかまえることができませんでしたが、直線矢のように追い込んだ脚は本物でしょう。同レースに久々に登場した宮崎夫エアダブリンが伸び切れず4着と涙をのんだのとは対照的な結果となりました。
五十嵐兄エクセレンスロビンはクロッカスS、スプリングSとステップレースに出走しましたが、新潟3歳Sの時のような伸びが見られず、中途半端な脚質だけに本番でも苦戦しそうです。おそらく本番の皐月賞には以上の5頭に加えヤマニンアビリティが出る可能性があるかどうかというところですが、掲示板に3頭ぐらいはのりそうな気がしています。
その前の桜花賞は予想通り、混戦ムードがいっぱいという感じになってきました。札幌チャンピオンのメローフルーツに当時のスピードが感じられず、オグリローマンやゴールデンジャックには安定感がなく、アグネスパレード、ローブモンタントはいかにもキャリア不足、ナガラフラッシュは距離疑問となれば、BRA軍団にも十分チャンスはありそうです。
西山兄シスターソノは阪神3歳で思わぬ惨敗を喫しましたが、桜候補が勢ぞろいしたエルフィンSではスムーズに折り合い、2着に好走。2勝馬で出走は微妙ですが本番では思い切ったレースを見せてほしいもの。藤原弟カシノディグニティも2勝馬ですが、こちらは抽選と名のつくレースにはほとんど皆勤賞。出走が可能となっても苦戦は免れないでしょう。出走権を持つ浅井勢の2頭は結局トライアルには現れませんでした。1月以来のぶっつけではいかに素質が高くとも、やや劣勢と言わざるをえません。
その他の馬も今月はかなり好調でした。簡単に紹介しましょう。
深尾トウショウカレラは3月に入って未勝利連続3着。これまで12戦でなんと3着7回! 田中ネオタイクーンはようやく脚元の不安が去って順調に出走しています。毎日杯では惜しい3着。皐月への切符をあと一歩というところで逃がしました。残念! 中西父ハルパストゥムがようやくデビュー。でたとこ勝ち、おめでとう。五十嵐兄チェリーテーストも遅まきながらデビュー。さすが血統馬。デビュー勝ちです。藤原弟ナリタリューオーは小倉でひとつは勝つだろうと思われましたが、いらいらするようなレースぶりで2着、4着。比留田インターマルスが豪快に水仙賞(ミホシンザンの勝った伝統あるレース)を勝って2勝目。逆にメジロアサギリはレース中に骨折、抹消です。飯田兄メジロエクレールも平場で2勝目。チューリップ賞で権利を取ろうとしましたが、ナガラフラッシュをマークしすぎたのか直線失速して9着。金光チヨノマークリオーが新馬勝ち。父についでダービーというおいしい話があるでしょうか。ナリタシルバーが掲示板の常連となっています(ナリタリュウオーとナリタシルバーは私の頭の中では全く区別できません)。喜多ビッグチャンプは成績だけ見るとナリタシルバー、リュウオーとほとんど同じです。ウィニングボイスが骨折、登録抹消。小林ドラゴンゼアーはアーリントンCで4着と見せ場あり、しかしすみれSでは7着。皐月についてはギリギリ出走権はあるが、左回りの方が良さそうなので、青葉賞−ダービーとなるのではないでしょうか。
こうして見ると、今月は皆様かなり稼いだようですね。まあ、予想してるとは思いますが、今年は返還金には期待しないように・・・。まだ馬代金や預託料を払ってない人は今のうちから貯金しておいて下さい。1ヶ月で5万円ぐらい用意するのはきついよ(経験者談)。
では皆様、さようなら。次回は皐月賞の後に出すつもり。私は桜はアグネスパレードから行きます。河内だしね・・・。