格が違う!器が違う!ケタが違う!
ナリタブライアンぶっちぎる!

 あわただしい年の瀬、忘年会の連続でゲロを吐きすぎて「のどちんこ」が炎症をおこしてしまいながらも、予告通り12月号が発行できました。

 何といってもBRAから久々に生まれたチャンピオン、広瀬拓ナリタブライアンを称えねばなりますまい。京都3歳Sの強さが買われて一番人気におされた朝日杯3歳ステークス。メンバーも近年では最高に近いもので、ヤマニンアビリティ(乙川所有)エクセレンスロビン(五十嵐兄所有)、マリーゴッド以外の3歳有力馬がすべて顔をそろえました。昨年の優勝ジョッキー南井に手綱をとられたナリタブライアンは、ハイペースの道中、中段やや後方の理想のポジションをキープ。直線で追い出しに入ると一瞬のうちに抜け出し、まさに圧倒的な強さで他馬をぶっちぎり、3歳チャンピオンの座を不動のものにしました。タイムも1分34秒4。マルゼンスキー、アイネスフウジンと並ぶもので、しかもこのタイムでちぎっているところが凄い。朝日杯でこれほどの決定的な着差をつけたのは、私も記憶になく、伝説のマルゼンスキー以来のもののような気がします。ただこれだけの勝ちっぷりの裏には、同一馬主のサクラエイコウオーがレースを引っ張ったおかげもあります。ちなみにエイコウオーは直線後ろに吹っ飛んでいくような感じで最下位入線でした。

 また広瀬拓は翌週昨年の所有馬サクラバクシンオーがGTスプリンターズSを勝ち、BRA初のGT2勝馬主となりました。この秋は天皇賞もドカンと当てたし、まさに絶好調と言えそうです。

 12月に入ってBRA軍団の活躍には加速がつきはじめ、その他にも3頭が特別勝ちを果たしています。

 宮崎のエアダブリンは阪神の2000mエリカ賞に登場。最後方からレースを進め、直線で力強く抜け出して2勝目をあげました。評判馬がようやく軌道にのった感じですが、この後出走すると思われたホープフルSを回避して、次はどこに使うのか、宮崎夫は夜も眠れないそうです。距離は長ければ長い方が良いタイプ(らしい)。

 小林ドラゴンゼアーは中京3歳Sで2勝目ゲット。追い込んだり、逃げたりと、まだ脚質がつかみきれないところはありますが、今のところ少々無理をしても極端な競馬の方が合っているようです。タマモクロス産駒でクラシック・ディスタンスにはいささかの不安もありません。

 田中ネオタイクーンはマイルの千両賞を好位からの競馬で快勝。連闘策が完璧に成功しました。CB産駒だけに距離は2000mぐらいまでがベストでしょう。田中はラガーチャンスも500万下で2着。馬主としては本当にしぶとい。「彼女に頼っていれば、楽して食っていけるかもしれん。」と夫は語っています。

 さて阪神3歳牝馬Sで1番人気となった西山兄シスターソノですが、懸念されたキャリア不足を典型的な形で示してしまい(抜群のスタートから、もまれるのを恐れて気合を入れたらひっかかり、直線一気にかわされるとアラアラのパー)、11着と惨敗しました。しかし、キャリア1戦の馬が2着に来ている以上、それだけを言い訳にできないのが苦しいところ。次走に期待しましょう。

 その他ではキッズ姫トニーザプリンスがついに指定席を脱出、勝ち上がりを果たしました。勝ってみるとこれほど簡単なことなのかというほどの圧勝。距離が2000mに延びたことも良かったのかもしれません。

 飯田兄メジロエクレールがデビュー勝ち。相変わらずメジロ軍団はスタートが遅いので、この馬あたりが来期のメジロのクラシック候補になるのでしょうか。

 前号で大物感ありと書いた浅井ノーザンプリンセスが特別2着。超大物ではないかも・・・。ただ3着は5馬身もちぎっているので2勝目はすぐでしょう。芝の適性も高そうです。

 さあ、今週は有馬記念。高いレベルでの混戦というのが戦前の予想です。急な連絡だった「ペンタコンテスト」へのご応募ありがとうございました。

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