全国のBRAファンの皆様、9月は体力的にぼろぼろだった編集子でございます。しかし、精神的に、もっとぼろぼろになった人の名前を私は知っています。皆様にもそっとお教えしましょう。それは佐々木氏です。いやー、笑った、笑った。
先月、ご報告したとおり、圧倒的な強さで札幌3歳Sを制覇したインターボイジャーは、堂々と函館3歳Sに駒を進めました。もちろん上から下まで◎の大行進。コースも距離も同じ、しかもドラゴンラリーも、アスクヒーローも、イチヨシロマンも出てこないとあれば、1.4倍の本命にも納得というもの。ところが、やはり競馬はやってみるまで判らない。佐々木氏を筆頭に全国のBRAオーナーの声援を受けたインターボイジャーですが、3コーナーあたりでアラアラ。押せど叩けど、ゴールは遠く、11着と惨敗してしまいました。佐々木氏は、敗因は道悪(ちなみに、彼はドウアクと言った。しかも、西山氏は本当はドウアクなんだが、同枠との混同を避けるために、いつのまにかミチワルになったのだと言った。俺より若いくせに、そんな競馬おもしろ話みたいなことを言ってんじゃねーよって)と主張していますが、BRA内部の識者の共通意見は、「まあ、あんなものだ」ということです。果たして今後巻き返しがあるのかどうか、期待しましょう。
一方、新潟でも将来性十分の新馬が登場しました。広瀬拓氏のノーモアスピーディです。新潟の最終週の新馬でデビューという、変則のローテーションながら、経験馬相手に1000m、58秒6という好タイム勝ち。馬場を考えると実質新潟の一番時計。血統もノーザンテーストですし、まだまだ奥がありそうです。同馬は、中山のカンナS(1200m)に挑戦、1番人気ながら、牝馬に逃げ切りを許してしまいましたが、距離が延びればという感じを抱かせる、良い負けっぷりでした。ただ、ブルードメア・サイアーのシャムは、アメリカの3冠レースで、ことごとくセクレタリアトの2着となった馬。最後の最後に勝負弱さがあるかも、なんてね。
篠原氏のアスクヒーロー、大西氏のサンエムグランディの実績組は、いかにもはがゆいレースを続けています。アスクヒーローは、函館のクローバー賞で5着、阪神の野路菊Sで10着と人気とはかけ離れたレースぶり。札幌以降の調整に失敗したのではという思いをぬぐえません。サンエムグランディは逆に、野路菊Sで5着。人気以上の堅実さを見せて、これからもタフに走ってくれそうです。
その他の勝ち上がり組を紹介しましょう。乙川氏のダイシンアトラス。新潟デビューの噂もあった同馬は、中山開幕週のダート1200m戦に登場、3番人気ながら、3コーナーから一気にまっくて快勝。タイムの1分13秒0もこの時期としては、優秀。今年好調のサーペンフロだけに、先が楽しみです。
新馬は勝ちあがれなかったものの、4着、3着と調子を上げた西山氏のハシノケンシロウは、順当に未勝利を快勝しました。しかも、4角最後方からのごぼう抜きという、何とも気持ちの良い勝ち方。上がりタイムから見ると、前が止まったという方が正しいのかもしれませんが、それでも、BRA随一の個性派となるかも。
勝ちあがれなかった組も簡単にレポートしましょう。
篠原氏のオザワポリスは、間隔をあけた未勝利戦でも、また4着。篠原氏は3頭デビューも、尻すぼみというか、明治の大砲というか・・・。
中西氏期待のタタールプリンスは、函館の新馬を2着、2着。たしかに相手が函館3歳Sでも2着となったコニーストンでは仕方が無かったとも言えますが、2戦目がダートの1000mというあたり、兄を越えるのはちと厳しいかな。
広瀬泰氏のモアザンボーイは、同じようなローテーションで4着、4着。とりあえず、現時点ではスピード不足という感じ。トウショウボーイにラナークで晩成ということもないと思うのですが、レースに慣れてからの変わり身に期待しましょう。
立川氏のクリエリカは、緒戦の惨敗からどうなることかと、思われましたが、2戦目は馬群にとりついて4着。ミルリーフ系種牡馬とマルゼンスキー牝馬だけに、マイルぐらいに距離が延びて真価が問われます。
かくして、デビューしていないのは、宮崎、川桐、芝の3名。特に芝氏はBRA登録以来まだ、勝ち星がありません。なんて不幸なんだ。
ところで、BRAの1期生達も最近はなかなか活躍しています。
サクラホクトオーが復活、セントライト記念で久々の勝利。この後は、ぶっつけで菊花賞とか。ワールドスローンは400万の特別を圧勝、しかも中山2200mのレコードを樹立。ただしオグリキャップによって、1週間でレコードを更新されるという珍事。メジロバークレイはダートばかり走って3勝目。これで5戦3勝。次の1400万特別でも勝てば、菊の声も聞こえてきそうです。エンドレスアローは函館で2勝目。短いところでは、今後も楽しみ。ヒダカツクロスも函館で久々の勝利、昇級の特別でも3着、2着。これで通算(2-2-3-2)と堅実。シンボリザイラー、ラッキーキーラーは未勝利脱出、おめでとさん。
さて昨年、好評だった天皇賞トリプルコンテストですが、本年は若干時期を逸してしまったこともあり、有馬記念において行おうと考えております。詳細は次号。