米軍(在沖アメリカ軍)



海兵隊普天間飛行場  沖縄県内には日本全国の米軍基地のおよそ75%が集中しているとのことで、これは基地(ベース)、駐屯地(キャンプ)のみならず、本島北部に海兵隊などの訓練場などが広がっているためで、本島中部を車で走っていると、主要道路の両側にフェンスが張りめぐらされ、まるで米軍基地の中を走っているような状態も珍しいことではありません。
 狭い島内にこれだけの軍関連施設が有るために、当然ながらさまざまな問題も発生し、嘉手納飛行場や普天間飛行場からの航空機離着陸による騒音問題や、狭い訓練場での機関砲などの射撃訓練など住民の生活環境や安全に関わるような事案に対しては、地域住民を中心として県全体を挙げて、国や防衛施設庁などに対し改善を求める働きかけをしているようです。
 中でも現在一番問題になっているのは、宜野湾市の真ん中にある普天間飛行場の移設問題で、住宅地の真上を航空機が通過するため、騒音問題だけではなく、万一墜落事故などが発生した場合には大惨事となりかねない状況から、早急な移設が望まれています。
 現に、過去には嘉手納基地付近で起きた輸送機の墜落事故により、住民が被害にあっていることもあり、普天間のような住宅密集地で、再び「万一」の事態が起きた場合の事を考えるとゾッとしてしまいす。
 移設先として、北部名護市の辺野古地区が選定されましたが、稲嶺沖縄県知事の公約でもある「使用期限15年」という条件提示から、移設問題は頓挫した状態で、県内部はもちろん政府内でもいろいろな問題が発生ししているようです。

 また、基地用地に私有地を借り上げて使用している所もあるため、一部の地主から継続使用拒否の意志が示されたところから、私有地の強制使用問題なども大きな問題となりました。
 ただ、ニュースなどでは反対意見をとる地主などの意見が大きく取り上げられるため、軍用地地主のほとんどが借り上げに反対をしているかのようにも聞こえますが、過激な反対行動をとっているのは一部の地主であり、過去の闘争に加わっていた人たちの中には、実際には沖縄とは縁もゆかりもない「一坪反戦地主」と言われる人たちも少なくありませんでした。
読谷村祖辺通信所(通称:像のオリ)  現実には、借地料は安定した収入となるため「基地は無い方が良いが、現状では土地借り上げも止むなし」という意見も少なくありませんし、本島中部読谷村の「瀬名波通信所」付近には『継続使用歓迎』などという沖縄らしからぬ立て看板も見られ、すべての軍用地地主が反対しているという事ではないようです。

 さて、これらの問題は「日米安保条約」のもとに「アメリカ軍」が駐留している以上、ある意味ではやむを得ない(もちろん改善の余地はありますが)事例かもしれませんが、もう一つ問題になっているのが「軍人・軍属」等による犯罪行為です。
 以前から、米軍関係者の犯罪に対する非難の大きかった沖縄ですが、1995年9月に発生した米兵による「少女暴行事件」を機に、軍関係者の犯罪行為に対して、断固とした措置をとっていこうという流れに変わってきています。
 もちろん、沖縄県内に駐留する軍人・軍属およびの家族などは相当な数になるでしょうから、それだけの人がいれば100%犯罪を無くするということは不可能なことです。
 ただ、軽微な犯罪は致し方ないとしても、米軍関係者ももう少し綱紀粛正をすすめたほうが「良き隣人」としてお互いのためではないかと感じます。
 これは個人的な意見ではありますが、ごく一部のアメリカ人にとっては、日本は今なお占領地であって、日本に対する接し方もおのずから主権を無視した態度になるのでは?と思わずにはおれません。

 もっとも、沖縄のローカルメディアの場合、米軍関係者の不祥事に関しては、過剰とも思える反応を示すのに対し、良いことがあっても報道しないという姿勢が貫かれておりますので、やや可哀相な気がしないではありません。
 米軍人や軍属のみなさんにとっても、同胞が引き起こす不祥事は憎むべきことであり、許されざることでありましょうから、もう少し互いを尊重し合ったほうが良いのでは、と思うのですが。




日の丸と星条旗

Yナンバー
沖縄県内には、あちこちに米軍の基地やキャンプ(駐屯地)がありますが、日の丸と星条旗という両国の国旗が仲良く並んだ風景をよく見かけることができます。 沖縄の道路を車で走っていると、時々「Y」と表示されたナンバーの車をかけます。
これは沖縄のみならず、在日米軍基地がある地域ではおなじみらしいのですが、米軍関係者のナンバーには「Y」の表記がされているのです。
一目で「米軍関係者」ということが判るので、非常に便利な気はしますね。




ファイヤーステーション

立ち入り禁止
米軍の消防署ですが、大抵は基地等の入り口付近や外周におかれています。
これは基地の内外のどこで火事が発生した場合にも、ただちに出動できるためと思われます。
基地の外にも米軍住宅などがありますので、当然のことでしょう。
米軍施設は当然の事ながら立入禁止となっているため、県内各地にはこのような看板があちこちで見ることができます。



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