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東方英語塾

 

私は大学生になってもまだ英語の塾に通ってました。
「東方英語塾」っていうところで、埼玉の与野(今はさいたま市か…)にあるんですけど、そこでは英語だけじゃなくて、英語をベースに経営学、環境、言語、時事的なことまでビールを飲んでつまみを食べながら教わってました。
そこでもいろんなことを勉強しました。

ほかにも何人か生徒がいて、ある日、友人の一人が「パチンコが出ちゃってる(勝っている)から授業に遅れる」という電話をしてきたんです。
そういう電話をかけてくる奴もかけてくる奴だけど、先生も「分かった、勝てる時はとことん大勝ちしてこい」って、授業さぼってパチンコしてる奴にですよ。
また、先生はこんなことも言ってました。
「もっと大きな遊びができるようになって欲しい」ってね。
金は稼げる時に徹底的に稼いで、今までに経験したことがないような大きな遊びをすることで、もっと広い視野を持って欲しいということが言いたかったんでしょう。
もうひとつ、印象に残っている話が、先生がテレビを見てた時に、幼稚園の子供に”将来は何になりたいか”というインタビューをしている番組がやってたらしいんです。
そこで、子供は子供なりにというか、もう子供心に大人がどんなことを言えば喜んでくれるかっていうのを察していて「お医者さん」とか「先生」とか答えていたそうです。
そんな中、ある子が「象になりたい」って言ったんです。
そうしたら、その子のお母さんが「○○ちゃん、そんなこと言っちゃダメでしょ」って。
そのときの感想を先生は、「子供が将来何になりたいのかは、子供が自分で考えていることで、それを大人が、大人社会の世間体を気にして押さえ付け、否定してしまうのは本当によくない」「象になりたいんだったら、なぜそうなりたいのか、象のどこが好きなのか、どんなところに魅力を感じているのかをしっかり聞いて、象にはなれないけど、その子が理想とした象に近付けるように手助けしてあげるべきだ」ってね。
 
このことを実践したような話が、あっぱれさんま大先生を見てたらありましたよ。
「親が言ういい言葉」というテーマでやっていて、ひとりの女の子が『私が不安になった時にお母さんに相談すると「大丈夫、天才に生んどいたから」って言ってくれる』って。
子供にも天才に産みわけられるはずがないことくらい分かってるんです。
それでも、そういう言葉をかけられると、何かのり越えられそうな気がするだろうし、もし越えられなかったとしても、”天才がやってもダメだったんだからしょうがない”と、その後も笑って過ごせそうな感じがこの言葉には含まれているような気がします。
いい話だなあって思いますよ。