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現代文について

 

 図書館の話
 「何か僕が悪いことをしましたか?」
 高校の現代文の時間、教師の都合で授業が自習になり図書館で読書をしていた時のことです。特ににこのテーマの本という指示はなかったので、私は好きな映画の雑誌を読んでいました。
 遅れてきた教師はそれを見て激怒。別に悪いことをしたつもりはないという私に「居直るか」と更に怒りを爆発させました。
 あの教師の考える「読書」の中に雑誌を読むのは入らないということだったんでしょう。でも、その時読んだ雑誌は私の固定概念を崩す貴重な時間だったことを覚えています。
 本の内容は「天と地と」という映画について書かれていて、当時の日本映画では桁違いの制作費というのと、小室哲哉が音楽担当という二つの話題性でPRしていた映画です。
 ところが、その制作費の内訳を見てみると、半分近くが宣伝費。それは私にとってショックなことでした。
 それまでの私は、内容の良い作品は必ずヒットするという考え方しか持ってなくて、宣伝費にお金をかけ、すごくおもしろそうな映画だとあらゆるメディアを使ってくり返すことで一種の洗脳をしてヒットに結び付けるという、今で言うメディアミックスのはしりのやり方ですが、こんな方法もありなのかとはじめて知りました。
 映画の内容にお金をかけるのではなく、宣伝の部分に大金を費やすのは本末転倒しているのではないかと思いながらも、商業としては客がたくさん入って金がもうかれば、手段はどうであれ成功なんだということに強烈な衝撃を受けたのを覚えています。
 こんな考え方もありなんだということを教えてくれた、あの貴重な読書の時間も、教師にとっては遊んでいるとしかとらえてもらえなかったのが残念です。
 まあそんな感じで、現代文は先生が嫌いだったので好きな教科ではなかったのですが、テストの点数はまあまあよかったんです。
 だから現代文の受験勉強って正直言ってしたことがないんです。
 現代文に関して何らかの勉強法が書いてある本もあると思いますが、私は自分で実際にやってみて、これはいいと自分が実感できないものは確信が持てませんから書きません。
 つれないかも知れませんが、苦手な人は自分でやり方を探して下さい。
 私の知っている範囲のことは書いておきます。
 「例の方法」っていう本が、現代文が苦手な人には人気がありましたね。私は実際に読んだことがないから(お前、こういうの書くんだったらよんでおけよって言われそう)よく分かりませんが、人から聞いた話では「これは」といったら、その「これは」という接続詞の直前の文章を差す。とか具体的な試験対策のマニュアルのようなものらしいので、現代文が苦手という人は使ってみても損はしないかもね。
 他には、新聞の社説を読んだほうがいいという話もけっこう聞きますが、新聞っていうのは独特の文章だし、新聞でしか使わないような言葉や約束事があるから、あまり参考にはならないと思うけどなあ。
 まあ短く文章をまとめるという点ではいいかも知れないけど。まとめる前の文章との比較でないと、どこをどおまとめたのか参考になりませんよね。