わんだふる スカンジナヴィア・フィヨルド 遊覧 (1) 

はじめに

 2017年6月3日(土)から12日(月)の10日間、スカンジナヴィア半島西部を中心に、北欧4か国、すなわち、フィンランド、スウェーデン、ノルウェーおよびデンマークを足早に遊覧してきました。10日間で4か国はかなりの慌ただしいツアーのように思えますが(実際に慌ただしいツアーですが)、メインはノルウェー西部のフィヨルド地区巡りで(4泊)、他は4か国の首都(ヘルシンキ、ストックホルム、オスロ、コペンハーゲン)の半日観光です(ただし、ヘルシンキからストックホルムへの移動は、大型客船による移動(1泊)です)。このツアーは、昨年も計画し、旅行会社に申し込んだのですが、義母の体調が悪いということで、40日前にキャンセルしたツアーで、今回は再トライということになります。

 今回のツアーは、もちろんトレッキングツアーではないので、物足りさは承知していましたが、ノルウェー西部の4つのフィヨルド、すなわちガイランゲルフィヨルド、ノールフィヨルド、ソグネフィヨルド、それにハダンゲルフィヨルドを比較的ゆったりと観光し、さらには山岳鉄道であるフロム鉄道とベルゲン鉄道を楽しむというのが目的でした。その意味では、十分に満足できたツアーでした(天気に恵まれなかったのがやや残念でしたが)。

 写真を中心にレポートをしますので、ご覧になってください。

                                                                            2017年6月30日(土)

  1.プロローグ
  
2.東京からヘルシンキへ :           6月3日(土) 
  
3.
ヘルシンキ観光&ストックホルムへ :   6月4日(日)
  
4.ストックホルム観光&オスロへ :      6月5日(月)
  
5.オスロ観光&リレハンメルへ :       6月6日(火)
  6.トロルスティーゲン観光&ガイランゲルへ : 6月7日(水)
  7.ガイランゲルフィヨルド観光&フロムへ : 6月8日(木)
  
8.ソグネフィヨルド観光&ウルヴィックへ :  6月9日(金
  9.ベルゲン観光&コペンハーゲンへ :    6月10日(土)
  10.コペンハーゲン観光&東京へ :      6月11日(日)〜12日(月)

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1.プロローグ

 今回のツアーは、大型クルーザー、遊覧船、飛行機、鉄道それに観光バス、カーフェリーといった多彩な乗り物に乗って、北欧4か国(フィンランド、スウェーデン、ノルウェーおよびデンマーク)をめぐるツアーです。4か国の首都(ヘルシンキ、ストックホルム、オスロおよびコペンハーゲン)の観光もありましたが、本来の目的はノルウェーの複数のフィヨルド巡りです。観光したフィヨルドは、ガイランゲル・フィヨルド、そぐね・フィヨルド、破断現・フィヨルドの3つです。簡単な地図を掲載しますので、北欧4か国のイメージを得てください。 
 ご存知の方も多いと思いますが、一応北欧4か国の基本情報を記しておきます。

1)フィンランド(Finland): 正式な国名はフィンランド共和国です。政体は共和制で、大統領制となっています。国土面積は約33.8万km2(日本よりやや小さい)、人口は約547万人です。公用語はフィンランド語とスウェーデン語です。首都はヘルシンキで、日本との時差は-7時間となります(サマータイム制採用)。通貨は4か国のうち唯一ユーロとなっています。

2)スウェーデン(Sweden): 正式な国名はスウェーデン王国です。政体は立憲君主制で、元首は国王となります。国土面積は約45万km2(日本の約1.2倍)、人口は約975万人です。公用語はスウェーデン語です。首都はストックホルムで、日本との時差は-8時間となります(サマータイム制採用)。通貨はスウェーデン・クローナ(SEK、Kr)で、1Krは約12円でした。

3)ノルウェー(Norway): 正式な国名はノルウェ王国です。スウェーデンと同じく、政体は立憲君主制で、元首は国王となります。国土面積は約38.6万km2(日本とほぼ同じ)、人口は約520万人です。公用語はノルウェー語です。首都はオスロで、日本との時差はスウェーデンと同じく-8時間となります(サマータイム制採用)。通貨はノルウェー・クローネ(NOK、Kr)で、1Krは約13円でした。 

4)デンマーク(Denmark): 正式な国名はデンマーク王国です。やはり、政体は立憲君主制で、元首は国王となります。国土面積(グリーンランドは除く)は約4.3万km2(吸収とほぼ同じ)、人口は約566万人です。公用語はデンマーク語です。首都はコペンハーゲンで、日本との時差はスウェーデン、ノルウェーと同じく-8時間となります(サマータイム制採用)。通貨はデンマーク・クローネ(DKK、Kr)で、1Krは約16円でした。


<== 訪れたスカンジナビア南部・北欧4か国の地図
 
 北欧南部の地域の気候は、5月になってようやく春めいてくるそうです(東京の3月頃の気候、山中湖の気候よりもやや遅いようですね)。冬季の寒さは厳しいようで、北海道と同じようです(山中湖よりも少し寒い感じ)。南部でも高緯度となるので(コペンハーゲンでも、北海道宗谷岬より10°以上緯度が高い)、夏季は日の入りが遅くかつ日の出は早くなります。

 北欧の通貨は、各国ごとにみんな違っており(呼称は、フィンランドを除いて、他の3か国はクローネまたはクローナとなる)、両替に苦労します。ただし、どの国でもクレジットカードが普及しており、レストランの飲料代、小さな店や野外の店での買い物、飲料販売機などもクレジットカードが使えます(有料トイレでもクレジットカードOKのところがあるくらいです)。私は、ユーロしか持っていきませんでしたが、現地通貨に両替することなく、ほとんどクレジットカードかユーロで買い物を済ませました。北欧の物価は日本と比べるととても高く感じます。ランチは1,500円相当、コーヒーとケーキのセットが1,200円相当、ビールが500円相当となるようです。消費税率は、商品等によって軽減税率が適用されているようですが、一般的には24%から25%となります。チップ事情ですが、特別のサービスを受けた以外は、原則不要とのことです。

 フィヨルド(Fjord)についても簡単に説明しておきます。フイヨルドはノルウェー語で”入り江”という意味らしいですが、一般の入り江とは全く違います。フィヨルドは氷河に浸食されたU字谷が北海に面した湾から内陸奥深くまで複雑に切り込んでいます。それは、かつて氷河に覆われていた土地が、氷河の重みに浸食され、やがて海にいたり、深く掘り下げられたU字谷に海水が流れ込んできたものです。ノルウェー最大のソグネ・フィヨルドは全長204km、最深部1,308mで、世界最長、最深ということです。水深が深いので、大型クルーズ線が入り込むことができ、多くの観光客が訪れています。
*私は、かつてパタゴニアでもフイヨルド観光を楽しんだ経験があります。

 それでは、写真を中心に記しますので、スカンジナビア・北欧4か国とフイヨルドの観光旅行記をお楽しみください。



<== ノルウェー西南部のフイヨルド地域の地図


2.東京からコペンハーゲン経由ヘルシンキへ : 6月3日(土)

 東京を早朝に出発し、池袋、日暮里経由で成田空港に向かいました。北欧への空路は次の通りです(時間は現地時間(サマータイム適用中)です)。
  11:10、スカンジナヴィア航空”SK984便”にてコペンハーゲンヘ、 15:30、コペンハーゲン着 (フライト時間は11時間20分)
    乗り継ぎ時間が約5時間と長く、ちょっと閉口しました。
  20:20、フインエアー航空”AY668便”にてヘルシンキへ、       22:50、ヘルシンキ着 (フライト時間は1時間30分)

 ヘルシンキでは白夜に近いため、23時(サマータイム)でも夕日が沈んだばかりといったところでした(写真右)。ホテルに着いたのは23時半ころで、長旅の疲れを癒すべく、すぐに就寝しました。


  


3.ヘルシンキ観光&ストックホルムへ : 6月4日(月)

 5時ころには目が覚めました。3時か4時ころには外は明るくなっていたようです。朝食までに少し時間があったので、ホテルの周りを散歩しました。時差ぼけは感じられませんでした。朝食後、9時30分にホテルを出発し、ヘルシンキ市街観光をしました。

 最初に行ったのは港で、官庁街でもありました。この港から、午後にクルーザーに乗ってストックホルムに向かうことになります。港周辺ではマーケットが開かれており、多くの人々が訪れていました。近くの大聖堂を見てから、シベリウス公園(府インランドの大作曲家シベリウスを記念した公園)とテンペリアウキオ教会(岩を掘って作られ、ドーム型の屋根とガラス張りの天井をもった特異な教会)を見て回りました。その後再び港に戻り、1時間ほどの自由行動タイムがありました。市内のレストランで食事をとり、その後日本人向けの”ムーミン”のお土産屋へ行ってショッピングを楽しみました(私はぶらぶら見ていただけですが)。
  
宿泊ホテル(朝6時ころ) ヘルシンキの港 ヘルシンキの街路 ヘルシンキ大聖堂
シベリウス公園 テンペリアウキオ教会(岩の教会) 港のマーケットにて

 15時、いよいよ大型クルーザー”タリンク・シリヤライン”に乗船です。とても大きな船で、1991年建造、全長203m、幅31.5m深さ7.1mで、速度は23ノットだそうです。船底からは12階建てになっており、最大乗客数は2,850人で、キャビン数は986室、ベッド数3,001台とのことです(バスや乗用車も載せることができるそうです)。キャビンは海側と内側とがあるようで、我々は海側のキャビンでした。狭い部屋でしたが、うまく作られており、快適でした。船内では多くの店があり、ショッピングを楽しむことができました。夕食はバイキング形式でしたが、客がたいへん多く、大変な混雑でした。

 港を出てバルト海に出てしまうと、大海原で、海以外は何も見えませんでした。当方は睡眠不測のため、船内を楽しむ余裕もなく、早めに就寝してしまいました。
大型クルーザー タリンク・シリヤライン クルーザー内部の賑わい クルーザのデッキ クルーザーからの眺め(港湾内)

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4. ストックホルム観光&オスロへ : 6月5日(月)

 クルーザー”タリンク・シリアライン”のキャビンで一泊を過ごし、翌日5日の9時30分にスウェーデンのストックホルムに到着しました。朝食は、船内のレストランで採りました。入国審査もありませんでした。したがって、着後すぐにバスに乗り、ストックホルム市街観光となりました。忙しいですね。

 最初に、ストックホルム市庁舎へ行きました。ここで、平和賞を除くノーベル賞の授賞の晩さん会が開かれる”青の間”、舞踏会が開かれる”黄金の間”などを観ることができましたが、アマノジャクの私には”ああそうなの・・・”といった感じでした(すみません)。続いて、王宮前広場に行き、そこで自由行動となりました。王宮は外観を観ただけです。近くにノーベル博物館があり、ちょっとしたノーベル賞関連の小物の買い物ができました(添乗員が交渉して、お土産を買うという理由で無料で入館させてもらい、ついでにトイレを使わせてもらいました)。

 レストランで昼食を採った後、旧市街地”ガムラスタン”を散策しました。ヨーロッパではどこも旧市街地やユダヤ人街などがあり、日本人にとってはエキゾチックで、かつ落ち着いた雰囲気の素敵な街に感じられるようです。ガムラスタンも多くの小さな店が通り沿いにあり、多くの観光客でにぎわっていました。

タリンク・シリヤライアン(ストックホルム) ストックホルム市庁舎 ノーベル賞舞踏会式場”黄金の間” ノーベル賞晩さん会用?食器
応急前広場(観光バス駐車場) ガムラスタン(旧市街)1 ガムラスタン(旧市街)2 ガムラスタン(旧市街)3

 自由行動のあとは、ノルウェーのオスロへ向かうべく、ストックホルムの空港に行きました。18時40分、ストックホルムを出発し、19時40分にオスロに到着(フライト時間は1時間)。宿泊するところは、オスロから1時間くらい離れた郊外の”ガルデモン”というところで、そこのレストランで夕食を採った後、21時30分にようやくホテルに到着となりました。もちろん、空はまだ明るいのですが、それでもかなりの強行軍ですよね。よく頑張っていると自分自身に驚いています。

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5. オスロ観光&リレハンメルへ : 6月6日(火)

 今まで雨にはほとんど降られていなかったのですが、今朝は雨が降りそうなどんよりとした曇り空でした。7時30分に朝食を採り、8時30分にはバスに乗り、オスロ観光に向かいました。最初は、”フログネル公園”に行きました。この公園は、日本人にはなじみがないのですが、ノルウェーの彫刻家グスタフ・ヴィーゲランが構想・制作した200点ほどの彫刻作品が野外展示された公園です。うまく説明できませんが、人間の生きざまなどを表現した作品が多く、なかなかの作品群だと思いました(言質ガイドが彫刻の特徴などを説明してくれました)。

 次に、超有名なエドワルド・ムンクの絵画”叫び”のある国立美術館に行きました。驚いたことに、館内は写真撮影がOKでした(フラッシュは禁止)。こんな美術館は初めての経験です(スペインで小さなピカソの美術館が撮影OKでしたが)。ムンクの作品が素晴らしいのかどうか私には評価できませんが、現地ガイドが多くの絵画の解説をしてくれ、少しばかり理解を深めることができました。この後は自由行動となり、オスロ市庁舎を見学しました。こちらのオスロ市庁舎内で、ノーベル平和賞の授賞式が行われるのだそうです。佐藤栄作がなぜか平和賞を受賞したことを思い出し、気分が悪くなりました(今だに佐藤がどんな平和活動をしたのかわかりません)。代替、”ノーベル平和所”の選考は、なんだか恣意的でよくわからないことが多いですよね。

フログネル公園の彫刻1 フログネル公園の彫刻2 ムンク作”叫び” ムンク作品展示室
オスロ市庁舎 市庁舎内のノーベル平和賞授賞式会場 オスロ市街1 オスロ市街2(奥の建物は市庁舎)
 レストランで昼食をとった後、バスに乗って、以前冬季オリンピックが開かれた”リレハンメル(Lillehanner)に向かいました。オスロからは約170kmです。ホテルはオリンピックように建てられたホテルのようで、機能的に作られていました。中国人、台湾人の旅行者もかなり多く宿泊していたようです。リレハンメルには17時に到着したので、夕食前に近く(と言っても歩いて15分くらい)のスーパーマーケットまでショッピングに行き、楽しみました。ところが、帰りは、とうとう雨に降られてしまい、これから先が心配になりました。夕食は20時ころでした。






<== リレハンメルのホテル



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