カシオ AZ-1

ひ弱な優等生

国産三大シンセメーカーのショルダー専用キーボードが市場に出そろってさらに一年後の、1986年夏に登場。
先行各社の長所を集めたものになった。
標準鍵盤でタッチセンスを付けた。
MIDIチャンネルを二系統にし、切り替えスイッチを付けた。
さらに、各種コントローラーの機能を変更することも出来た。変更しなくても、CZシリーズとは抜群の相性を見せた。
ポルタメントでは、ONOFFをスイッチで、タイムをスライダーでコントロールできた。
機能は文句無しだった。
だが、AZ-1は軽量化の為か本体剛性が弱かった。振り回すとミシミシと音がした。
また、音源となるべきCZシリーズの販売は苦戦していた。
シリーズ最高峰のCZ-1(198,000円)は、まだ投入されたばかりだった。従来機の安売りを武器にして、かろうじて販売戦線を維持していた。
高機能だが低い質感と安売り。カシオトーンのイメージをまた引きずっていた。
カシオを指名買いする人は、まれだった。
音源 なし(音を出すには別に音源が必要です)。
鍵盤奥行 白鍵/黒鍵 138mm/83mm
鍵盤 オクターブ幅 163mm
重量 (電池除く) 3.8Kg
使用電池 単3 6個
使用形態 ぶら下げ専用
発売年、価格 1986年、69,800円
MIDI あり

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