第69話:「いいクリスマスを!」 |
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朝、部屋の電話が鳴った。フロントのフレディからだった。
もちろん、朝食のあと、すぐに出向いた。列に並んでいたら、昨日の彼女が向こうから呼んでいる。
完璧であった。ホステルの予約確認書には、ちゃんと朝食・昼食・夕食がつくことが明記され、先方で誰が予約を受け付けたか、ツーリスト・オフィスの担当者は誰か、デポジットでいくら支払ったか。すべてがきれいに記載されている。 これだけの手際のよさと、事務的でないホスピタリティが両立するのはまったく珍しい。ゴールウェイのツーリスト.オフィスは、私の知る限り最高のうちのひとつである。 ちなみに、島には少ないながらもレストランがあるが、冬期・クリスマスはもちろん閉まるので、食事は宿泊先でアレンジするのが常道なのである。だいたい、雪や嵐のときに外に出る気にはなれないだろうし。 かくしてクリスマス・プランは一挙に具体化し、なんの憂いもなく浮き浮きと出かける・・・はずだった。 (第69話:「いいクリスマスを!」 了) text by Takashi Kaneyama 1999 |
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