BON VOYAGE!

「哀愁のヨーロッパ」
SPECIAL 1999-2000

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第52話:かくしてサイトは出来た。

"O'SHEA's"で早い夕食を取ったあと、帰ってシャワーを浴びて横になったら、あっという間に寝てしまったらしい。暖房で空気が乾燥しているせいで、口がカラカラに乾燥している。しかも寝ているあいだに自分で舌を咬んだらしく、痺れるような痛みがある。

意を決して窓を開けたら、意外に気持ちよかった。いまは・・・午前3時。土曜の夜の大騒ぎも静まったようだ。そろそろ仕事の時間だ。

まず、撮影した写真を確認してファイル名をつけていく。1日分でも、この整理に30分以上かかる。写真を見ながら、背景にしくGIFはこの壁にしよう、とかアイディアをまとめていく。ふつうは新しいサイトを作るときは見取り図を作るのだが、そんな暇はないので、アタマの中で設計する。

タイトル文字をphotoshopで作る。ところが、このためにヴァージョンアップしたのに、5.5では仮想記憶の設定が変わったらしく、テキストを入力して新規レイヤーを作る時点で警告が出る。仕方がないので、慣れている4.0で作業する。

背景GIFを2種類作ってみたが、あえて重い方にする。デザインの基本は幅580ピクセルのテーブル。濃色の背景に、白色のテーブルでテキストスペースを作る。タイトルとコンテンツに戻るセルでは色を変えて変化をつける。欧文コピーはフォントをchicagoに指定。

index.htmlにも写真を入れ、1行だけのキャプションで現在位置を伝えることにする。できあがったら、ものすごく縦に巨大な、何回スクロールしたら終わるのか、というファイルになってしまった。コンテンツのページを分離するのが常道なのだろうが、とにかくこのページにアクセスしたら目的のページにワンクリックで行けるようにしたかったので、このままで行く。

中身は結局2話分しか作れなかった。今後の自分への縛りの意味もあり、ネタをキャッチコピー化してナンバリングしたら・・・これでも絞ったつもりだが、あまりに膨大なのでやや考え込む。

さて、アップロードの準備だ。配線し、設定を確認してから、接続。まずはネットパスポートのサイトでFetch用のガイドライン設定を見る(自宅でやっておけばいい作業なのに忘れていたのだ)。つづいてFetchでアップロード。Netscapeで開いてみれば・・・できた!

かくして、日本を出てから6日目にして、宣言した「旅行先からWEB更新!」がようやく実現したのであった。もう、午前9時になろうとしている。

ふう。あまりに嬉しかったので、「できたよ!」と日本に国際電話してしまった。なんか、ものすごくムダなことをしているような気もするが。

(第52話:かくしてサイトは出来た。 了)

text by Takashi Kaneyama 1999

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