第10話:コーヒーを飲むための4通りの実験。 |
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ホテルの部屋には、湯沸かしがあった。でも、紅茶もコーヒーも持参していないし、どうせ朝食で飲むんだし買うのはいいや。と、思っていたが、朝になって小さな引き出しに気がついた。開けてみれば、コーヒー、紅茶に砂糖とミルク。そうか、こういういい部屋には滅多に泊まらないからなあ。せっかくだから、飲もうか。 しかし、問題はそれからだった。
というわけで、スイッチがそれぞれあるのはよい。問題はどっちがONなのか? ということだった。赤い字の「ON」が見えていれば通電するのか、押し込んだ時に通電するのか? I/OスイッチでIが通電、というのはわかるが、これはどっちにすれば「I」なんだ? かくして、それぞれにふたつの場合があるので計4通りの実験を実施した。
いや、そうではなくてスイッチの話。
かくしてやっと熱いコーヒーにありつけた。ふう。ネスカフェだけど。 (第10話:コーヒーを飲むための4通りの実験。 了) text and photography by Takashi Kaneyama 1999 |
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