BON VOYAGE!

「哀愁のヨーロッパ」
SPECIAL


INDEX
3月23日(土) チューリヒ→(インチョン)

雪降るなか、動物園にて。

チューリヒ散策

ゆっくり起きて、写真を編集し、webの手直しとアップロード。シャワーを浴びて朝食を摂ってパッキング。空港には最悪5時半までにつけばいいし、中央駅から十数分しかかからない。今日は余裕である。

窓から外を眺める。快晴で日射しはキツイが、風は冷たい。ジャケットはちゃんと着て、サングラスで出かけよう。

10時にチェックアウト。スイスフランの現金で払ったのでキャッシュは残り10フラン分のコインしかない。

荷物はホテルのdeposit roomに預けた。スイスではFly Baggageというシステムがあって、有効な鉄道切符と航空券を持っていれば、駅でチェックインして荷物はそのまま飛行機の目的地へ・・ということが可能なのだが、そのための20フランを惜しんで使わないのである。だって、ホテルから中央駅まで徒歩5分、中央駅から空港まで電車で12分、かつげばたいしたことはない。

24時間乗車券は今夜の7時過ぎまで有効なので、さっそくトラムに乗る。Paradeplatzで下車してSprungliへ。ここでおみやげのチョコレートを購う。

Bahnhofstrasseを渡ったすぐそこがFraumunsterkircheである。サングラスでは奇異に見える曇り空なので、眼鏡を替える。あまりに寒いので襟を立て、上着の前をしっかり締める。


礼拝堂にはシャガールの手になるステンドグラス。
写真をクリックするとパイプオルガンつきムービーが見られます。

まだ11時前である。ちょっと寒いが動物園に行ってみよう。トラム6番の終点から歩いて5分ほど。歩きながら「入場券っていくらかなあ?」と悩む。なにしろ所持金はCHF10のみで、日本円に換算して800円にもみたない。

さて、入場券は16フランもしたのだが、クレジットカードで払えるのであった。さあ、と思ったら白いひらひらが落ちてきて、手の上で溶けた。それは紛れもなく粉雪だった。


寒いので屋内に入ったらペンギンが行進していた。


アムール・タイガーは肉に見向きもせず昼寝。

なんやかんやで3時間以上も園内を歩く。象も猿もライオンも熊もカンガルーもいるが、動物園というより、丘を公園にしてところどころに動物がいる、という印象のところだ。

動物園を出て、トラムを途中下車してETHというケーブルカーで降りようかと思ったら、点検中らしく休業。その近くのテラスからチューリヒのパノラマを撮る。

ホテルに戻って荷物を請け出し、中央駅へ。1区間だけトラムに乗ってみたが、歩いた方が早かった気がする。構内ではアート系の市が立っていた。


これが旅の最後の写真。

空港へ

IRにて10分で空港駅。KEのチェックインカウンターがわかりにくかったが、SWISSPORTというところがチェックイン業務を委託代行しているようであった。無事にチェックインして午後4時には、またヒマになってしまった。

とくに食欲もないので、構内のスーパーでミネラルウォーター(CHF1.50)と"Williams"というeau de vieの小瓶(CHF8.20)を購入。ついにスイスフランはCHF0.30だけとなった。

パスポート・コントロールを通過し(ノーチェック)、ゲートB33へ向かうがまだ開いていない。近くのソファで待つ。しかし、間が持たないのでiBookを出して写真の取り込みやパノラマ写真の制作をする。6時半になったのでゲートに向かったら、ちょうど開いたところだった。セキュリティチェックを受けて待合室へ。

やがてガヤガヤと乗り込み、機上の人となる。あとは何事もない・・はずだ。

photography and text by Takashi Kaneyama 2002

3月24日(日) (チューリヒ)→インチョン→東京

なぜか時計が初期化する。

インチョンへ

ナイトフライトなので、最初と最後に食事が出て、あとはムービータイム即ち睡眠タイムのはずである。

それはよかったのだが、胸ポケットに入れたトラベルクロックが突然鳴りだした。ローマへ行く途中で腕時計が壊れてからコイツを頼りに旅をしてきたのに。取り出せば、やっぱり初期化していた。1997年1月1日12時00分。実はさっきもETHのテラスで同様に初期化してしまい、設定をやり直していたのだ。

そういうわけで、時刻は全然わからないが、日本時間で24日になっているのはたぶん確か。窓を開けると強烈な日射し。シベリアから中国上空、黄海から空港へのアプローチに入った。

アナウンスによれば、午後2時24分に着陸。インチョンではアライバルエリアからトランジットする際にセキュリティチェックが入る。ソウルは昔からそうだが、かなり高い確率で金属チェックが鳴る。コイン、キー、ベルトの金具。ここでは、いちいち出すよりも、ボディチェックをおとなしく受ける方が早い。例によって係員の態度は無茶苦茶気に障るが。

さて、成田行きの出発は6時40分なので、またまた時間が余る。買い物して荷物を増やす気はないので、ここでもiBookを開いて、この文章をひたすら打っている。あ、バッテリーがあと30分しかもたない・・。

なにはともあれ、東京行きに乗り込む。普通ならビジネスクラスのゾーンのはずの機体前部もエコノミークラスになっていた。そういうわけで、成田に着陸してから、サテライトに接続する様子を間近に見ることが出来た。

懸案の関税窓口も問題なく通過し、時間を見比べて京成スカイライナーにて日暮里経由で帰還。シャワーも浴びずに着替えただけで、某所に顔を出したら「もう帰ってきたの?」と、冷たいものである。

photography and text by Takashi Kaneyama 2002

CONTENTSに戻る