BON VOYAGE!

「哀愁のヨーロッパ」
SPECIAL


INDEX
3月9日(土) ミラノ

試合前のミラノ散策

インターネットポイントを求めて

試合当日、ナイターとはいえ2〜3時間前には行ってみるつもりなので、遠出する余裕はない。ということで、ミラノ市内の散策日ということにする。

昨日見つけたインターネットポイントへ行く。途中、朝市を発見して撮影しようとしたら、CFカード(記録用メモリー)を入れ忘れていた。ありゃりゃ。しかし、よく見たら市場はまだ準備中だった。すでに朝8時半なのだが。

目当てのインターネットポイントは閉まっていた。いったんホテルに戻って聞くと、下働きのお兄ちゃんが別のところを知っていた。どうも長距離電話センターに併設されているようである(だから彼が知っていた、と思う)。礼を言ってそこへ向かうが・・。

土曜のせいか、朝早いせいか、見つからない。電話屋はあるが、インターネットはやっていないようだし。iBookその他を担いだまま、さらに範囲を広げて探す。中央駅正面から延びる大通りに初めて行った。銀行やオフィスビルや星のたくさんついたホテルが並ぶ、立派な通りだった。私は裏通りばかり歩いて、表通りには無縁な生活をしていたらしい。

市場だ、市場。

それはともかく、インターネット接続をあきらめて、ホテルに戻って出直す。さっきの市場に行ってみる。魚、肉、ハム・チーズ、野菜はもちろん、衣服や洗剤やその他なんでもあり。

中央駅に行き、いったんインフォメーションで確認してから予約窓口で30分以上の順番待ちの末、まとめて列車の切符を購入する。この旅は「ダイスをころがせ!」ではあるが、ついに「賽は投げられた」のである(ちなみにルビコン川の故地はミラノよりもっと東の方にある)。

さて、これから私はどこへ向かうのだろう?(まだ教えてあげない)

美術館巡り

メトロの1日乗車券を買ってポンディ・ペッツォーリ美術館へ。まるで一流ホテルのような入り口である。しかも、展示室にはかすかにチョコレートやリキュールの匂いがする。たぶん、昨晩あたり、ここでカクテルパーティでもやったのではないか?

それはともかく、小さいながらもラファエロや、マンテーニャ、ポライウオーロなどよい作品がある。

つづいてアンブロジアーナ絵画館へ。私が持っているのはホテルでもらった地図で、これにはこのピナコテークは出ていない。で、歩き回った末に発見。

レオナルド・ダ・ヴィンチによるポートレート【音楽家】だけでなく、カラヴァッジョの【果物籠】など、いいものが多い。

なかでもラファエロ【アテナイの学堂】のカルトン(たぶん、原寸。ということは非常に巨大)はよい。何がよいって、保存のために展示室内全体に照明を落としてあるのだが、そこに座り心地のよい椅子が並べられているのだ。

もちろん、座ってゆっくり鑑賞する。ゆっくりし過ぎて15分ほどうたた寝したかもしれない。

昼下がりには・・。

すでに午後1時50分を回っている。トラットリアで食うなら急がねば。しかし、サンタンブロージョ聖堂へ行く途中で適当な店が発見できず、結局40分後に魚料理中心のトラットリアへ。

すでに昼食の時間帯は終わりに近づき「時間がかかる料理は注文を受けられない」らしい。そういうわけで、小海老とアスパラガス入りのリゾット(いんげんや豆も入っていた)に、ボイルしたアカザエビのサラダ仕立てを頼む。ワインはやめてミネラルウォーターだけ。最後にジェラートとミックスフルーツ(といってもベリー類のみ)。

サンタンブロージョ聖堂はたしかにロマネスク様式で、とくに柱頭彫刻がそれらしいのだが・・たぶん、近世(あるいは近代)の修復も含まれているようだ。

メトロの駅でGazetta dello Sportを買う。さて、いよいよ本日のメーンイベントのためにいったんホテルへ帰ろう。

photography and text by Takashi Kaneyama 2002

CONTENTSに戻る