(1)子宮内膜症
子宮内膜症は不妊、生理痛、腰痛の原因になる病気です。子宮内膜が異所性に子宮腔以外で増殖してくる状態をいいますが、正確には腹腔鏡などを行わないと確定診断がつきません。一般臨床では内診所見や腰痛、月経困難症、性交痛などの自覚症状から内膜症を念頭に置き治療をはじめます。薬物治療として低用量ピルの内服をおこなったり、ディナゲスト錠(黄体ホルモン剤)服用や、女性ホルモン(卵胞ホルモン)を閉経のレベルまで低下させて子宮内膜の増殖を抑える偽閉経療法などを行っています。

(2)子宮筋腫
子宮筋腫は程度の差はあれ3人に1人は有しているといわれるポピュラーな病気です。過多月経、月経困難症、貧血、膀胱圧迫症状などを伴うことがあります。症状が強い場合や腫瘍がある程度(手拳大)大きくなったときには手術を選択しますが、挙児の希望や閉経までの期間などいろいろな状況に合わせて薬物療法、手術療法などが選択されます。

子宮内膜症、子宮筋腫