『いかテー』探訪


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2002/03/11 第四回
『君の〜青春は〜輝〜いているか〜?ほんと〜うの自分を〜隠し〜てはいな〜いか〜?』
 ハイ、もうお判りですね?今回の『イカテー探訪』は、『超人機メタルダー』です。書く書くと言っておきながら、かなり時間が経ってしまいました。スミマセン(泣)それでもようやく『メタルダー』を少しですが観る事が出来ました。長らく行っていなかったレンタルショップに行くと、店の隅にあったのよ、『超人機メタルダー劇場版』が!!日の光でかなり色褪せたケース。裏を見るまで何のテープなのか判らなかった。変な趣味なのは判っている!!だから変な詮索はしないでくれ店員さん!!という心境で借りてきました。
 では先ず『イカテー』と『メタルダー』の関係について。『メタルダー』がネタにされたのは『イカテーPART2』のB面、『東映特撮のコーナー』ですが、A面に、主題歌に『ピー』を入れたのが入っていました。また、『イカテーPART3』のエンディングでもネタにされています。それと、効果音や音楽だけならば実はいろんなところに出てきます。
 では次。『メタルダー』について。地味に凄いんですよ、コレが・・・。
凄い!!そのいち
“超人機メタルダーこと剣流星は、第二次大戦中に兵器として作られたロボットだった。しかし彼は使われる事無く、封印されていた。そして四十数年後、あらゆる策略、謀略、悪の根源であるネロス帝国の野望を阻止すべく、現代によみがえったのだ!!”
 とまあ、シナリオが非常にシリアスで実に深い(のか?)特撮ヒーローモノです。この文の寄稿に先立って検索サイトで調べてみると、好きな方は多くいまだに好きみたいで、結構コアなサイトがあります。また、アクションフィギュア(関節がよく出来ていて、動きがある人形)になる事も多いようで、模型雑誌でたまにお目にかかります。そしてそれらのサイトの管理人さんが口をそろえて言うのは、『子供向けの番組ではなかった』と云う事。確かにそうです。劇場版だけという断片的な情報ではありますが、あれはかなり硬派だと思います。雰囲気が刺々しいと言いますか・・・。
 雰囲気が刺々しいのは、ナレーションが正宗一成さんだからではないでしょうか。この声優さんはアニメというよりはドキュメンタリー番組のナレーションの方が聞く機会が多いと思います。そのせいで、特撮ヒーローモノが、特撮ヒーロードキュメンタリーになってしまっているのではないでしょうか。今度ドキュメンタリーでも見ましたら確かめてみてください。
凄い!!そのに
 刺々しい雰囲気は主題歌にも現れていると思います。主題歌『君の青春は輝いているか』ですが、作詞:ジェームス三木、作曲:三木たかし、編曲:田中公平、歌:佐々木功・・・。何なんだ、この豪華さは?今これだけのメンバーを集めるのは無理でしょう。しかもあの暗いノリ・・・。普通ヒーローモノは『熱い』主題歌がもてはやされますが、あえて脱線した勇気は凄い・・・。
凄い!!そのさん
 メタルダーは銀色をベースに、左半身が赤、右半身が青といった色をしており、表面は機械剥き出しの様なでこぼこした形をしています。メタルダーもそうですが、この作品に出てくるキャラクターは基本的に左右非対称みたいです。そこが何処か斬新でカッコ良いと思います。そしてそのメタルダー等のメカをデザインしたのが何と雨宮慶太・・・。『ゼイラム』、『鉄甲機ミカヅキ』等、現代の日本の特撮ヒーローモノを担う一人がデザインしていたのか!!これは推測なのですが、おそらくは石の森章太郎の『人造人間キカイダー』を、雨宮調のリファインを狙ったものと思われます。だって、色がそんな感じだし、サイドカー(サイドファントムという。空も飛べる)に乗ってるし・・・。
凄い!!そのよん
 何より凄いのがネロス帝国!!総帥ゴッドネロスを中心に四つの軍団があり、それで世界征服を目指す組織!!しかも、本拠地の要塞ゴーストバンクはビル街の真ん中にあるから驚きだ!!(これはネロス帝国が普段は企業の皮を被っている為との事。『メタルダー』をテーマとしている各ホームページの皆様、この辺を参考にさせていただきました。助かったです。)
 ゴッドネロスは劇中ではゴーストバンクにある“帝王の椅子”に座っています。ただ、ゴーストバンクは暗いので、ゴッドネロスがどんなヤツなのかはよく見えません。見える範囲では、老人みたいなの(しかし、作り物の様なので、厳密には人の形をしていないのだろう)が金属質な鎧を着込んでいるという感じです。声を演じているのは飯塚昭三さんで、彼は様々なヒーローモノで悪役を演じており、世界征服歴30年と言われるベテランです。よってかなり怖い!!
 それで四つの軍団とは、ヨロイ軍団、戦闘ロボット軍団、モンスター軍団、機甲軍団です。大体名前から見当は付くと思いますが、ヨロイ軍団は鎧を着て刀な薙刀を持っている和風な軍団。リーダーは凱聖クールギンさん。この方デザインが非常に良いです。気に入っていたりします。戦闘ロボット軍団は構成員がロボット。また劇場版では自分で自分を改造しているシーンがありました。リーダーは凱聖バルスキーさん。ロボットでありながら丸みを持ったデザインです。モンスター軍団は構成員が皆モンスターで、何か、薄暗い洞窟みたいなところに住んでます。ビルの中なのに・・・。リーダーは凱聖ゲルドリングさん。ヒト型ロボットみたいですが頭に透明なキャノピーが付いていて、その中にナニカいます・・・。機甲軍団は構成員が必ず何かしらの火器を持っている非常に物騒な方たちです。リーダーは凱聖ドランガーさん。剣と銃の両方を持っており、パッと見一番強そうです。劇場版では一応全軍団出てきますが、主軸はヨロイ軍団でした。よって、ヨロイ軍団の事しか喋れねえや・・・。それでこのネロス帝国では構成員には名前の前に必ず漢字の称号が与えられるみたいで、軍団長は『凱聖』みたいです。その他にも『暴魂』や『豪将』、『雄闘』、『激闘士』等が出てきました。
 またオープニング映像ではあの暗いノリの中、荒野が爆発し、その中をかなりの数のネロス帝国の怪人たちが行進してくるというシーンがあり、ネロス帝国怖えええ!!ってな感じです。
凄い!!そのご
 そんでもってその劇場版も凄い!!シナリオの概略を書くと、
“ネロス帝国総帥ゴッドネロスが病に倒れた。ゴッドネロスは、「メタルダーを倒した者に帝国を譲ろう」と言い、かくして、ネロス帝国によるメタルダー狩りが始まった!!”
 これだけの事をやってたったの20分しかない!!おそらくは『東映アニメフェア』で何かと一緒に上映された為だろうと思いますが、このシナリオならば上映1時間は楽勝では?勿体無い・・・。
 それで、ネロス帝国の追跡から逃げるメタルダーは立ち寄ったお寺の菩薩像と阿修羅像を見て阿吽の呼吸をマスターし、新たな格闘術を開発した!!っておい・・・。20分のご都合主義なのは判る。しかし、子供じゃあ判らん様な気が・・・。
 またヨロイ軍団がゴッドネロスの為に祈祷をしているシーンはちょっと笑ってしまいました。悪の怪人が祈祷しているんですよ!!
 とまあ、長々と書いてきましたが、劇場版はそんな感じです。情報が少なすぎるのが非常に残念な作品です。もし観る機会があったら是非観てみたい作品です。こういうの好きですから。え、仰木舞は?スプリンガーは?古賀博士は?って劇場版では書くほど出て来なかったのよ・・・。


2001/09/18 第参回
久しぶり(パソコンが壊れた)にココに来たら、コーナーになってる・・・。驚いたのはワタクシ・・・。
それでは約束どおり、今回は、
”悲しい瞳で、愛を責めないで。何も言わずに行かせてほしい。細いその肩を、そっと抱きしめて、涙、キスで拭った・・・。”でおなじみの『蒼き流星SPTレイズナー』です。といっても、ワタクシの都合で鑑賞したのはOVA版のみ。しかし、テレビシリーズの総集編なので、レイズナー史について一応説明出来ます。テレビシリーズは全38話と長いので、時間が無い人はコッチをお勧め。
大まかなストーリーは、こう。
”宇宙開発が進んだ1996年(アニメが作られたのは1985年)、火星基地にグラドスと名乗る宇宙人(見た目は人間)がSPT(この世界のロボットの事)で攻めてきた。そこへ派遣されてきた少年たちに危険が迫るが、それを救ったのは蒼いSPT『レイズナー』を駆る少年アルバトロナル・エイジ・アスカ。彼は地球人とグラドスの混血だと言い、事情を話す。
「地球は狙われている!!」
少年たちは戦いながら地球へ逃げるが、地球へ帰っても、誰も信じてくれない。そして、グラドスの艦隊が地球へ本格的に侵攻してきた。多数の相手に勝ち目の無い戦いを挑むエイジ。結局、エイジはそのドサクサで行方不明。地球は総攻撃を受け、グラドスの支配下に入ってしまう。
しかし、その三年後、成長したエイジをはじめとする少年たちが、グラドスの反旗をひるがえす!!”
とまあ、大まかに書いても、長い。しかし、それくらい情報量が多い、濃い作品です。製作元はロボットアニメの代名詞サンライズ。原作は富野由悠季にもヒケを取らない、アニメ界のつんくとも言うべき高橋良輔。スゲエでしょ?そんでもって面白いのが緻密な設定。とにかく細かい。この作品だけで一晩ノンストップで語れる。いや、むしろ足りない。リアルロボット系アニメの頂点であり、評論家は「リアルさならガンダムを超える!!」と評価。そして何より大河ドラマ的な構図。幼かった主人公たちが成長し、再会して結束する。勿論色恋沙汰もあって、その辺もバッチリ。理屈抜きで面白いから!!ただ、このアニメ、放送中止になった作品なので、最終回がイマイチ弱い。それだけが欠点ですね。でも、OVAで真の最終回と釘打って完結しているので、安心です。そして、イカテーとの関わりですが、小ネタが多い。「コチン!!イテー!!」とか、アイキャッチ(CMとの境目)の音楽も合間合間で使用されており、イカテーリスナーならその度笑っちゃうかも。そんでもって、パート1A面の最後の『メロスの様にロンリーウェイ』は主題歌ですが、歌詞が切れて台詞が入りますが、アレもオリジナル通りで、そこにそのエピソードでのカギとなる台詞が入ります。カッコ良い!!ロボットファンでなくともとにかく一見の価値ありですね。
次回ですが、予定としては、『超人機メタルダー』です。変更になったらゴメンネ。では。


2001/08/30 第弐回
いかテー探訪、今回は『ロボット刑事』です。パート2からネタに登場し始め、パート3ではかなり耳につくようになったこの名前。超マイナーな特撮モノですが、原作はあの伝説の故石の森章太郎さんです。さて内容。相次いで起こる謎の殺人事件。新庄刑事(若手)と芝刑事(頑固オヤジ)は捜査に乗り出す。そこでヘンテコなヤツに出会う。赤い背広を着て、黄色いハンチング帽を被った、青い金属製で昆虫の複眼を持つヤツ。彼の名はK。ロボット刑事K。彼が言うには、『バドー』という、犯罪ロボット商社があり、ソレが売っているロボットの仕業だと言う。三人の戦いが始まった・・・。そして、Kと『バドー』の正体と二者の意外な関係とは?
こう書くとシリアスで、実際シナリオは面白いんですが、この作品にはちょっとした問題が。その『バドー』の犯罪ロボット、変なヤツが多い。まず第一話のワッカマン。輪が沢山くっ付いて身体を構成しており、バラバラになって変幻自在の攻撃を仕掛ける。攻撃力が高く、Kを機能停止寸前まで追い込んだ破壊ロボットコワシマン。そのまんま・・・。腕が伸び、トリッキーな動きで泥棒を繰り返したテナガマン。人を拉致して自分の内部で処分してしまうロッカーマン。極めつけ。座った者を感電死させるコシカケマン・・・。初めて見た時、何、コイツ?とマジで思った。足が四本あって、背もたれから手が生えてる・・・。ちなみにKとコイツのカードを私は持っている。もしレンタルショップで見かけたら見てみる事をお勧めします。シナリオは当時としては画期的で今見てもマジで面白いから!!
さて、次回はファティマさんが大好きな、『蒼き流星SPTレイズナー』です。お楽しみに!!


2001/08/23 第壱回
さて、『いかテー』について語ってみようか。
それでは今回(連載か?)は、あのオープニングテーマについて。アレは映画『紅い眼鏡』の主題曲なんですね。とても間抜けに聞こえますが、本編中ではカッコ良く聞こえるんですよ。しかし、この映画、とても変なんですね。監督は『うる星やつら』『機動警察パトレイバー』最近では『アヴァロン』等で知られる押井守。主演は声優千葉繁の実写映画。設定、オープニング(あのテーマが流れる)はカッコ良いんだけどねえ・・・。それからいきなりモノクロになって、立ち食いそば喰って腹こわして・・・。何なんだ?批評家からは「ごみ映画」とまで言われた陰の名作。未視聴なら、是非!!そして一緒にグロッキーになりましょう!!
次があったら、『ロボット刑事』についてです。また今度。

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