11月21日
篆  刻  NO8  〔寺印・国済禅寺〕


寺の「お札」や「三宝印」の制作の合間に、寺印の下書きをしてみました。良い配置の字配りに出来たので彫ったのが、この「国済禅寺」印です。私の作印の手順は次のようにします。@原稿を作ります。以前はトレシングペーパーに書いて裏返しにして鏡字に書き換えていました。パソコンを使うようになってからは、反転して原稿にしています。A印面を朱に塗ります。彫りの作業に入ったとき刀跡がよく確認できるためです。B印面に文字を写します。版面を黒塗りして、朱で文字を書き入れる方法が一般的のようですが、私は反対の色遣いにしています。C彫ります。文字のエッジを付けるのは書を書くように一気に彫ります。D脱印します。朱泥の表面を整え、印面にやさしく付けるようにします。事務用の朱肉は油分が多く、石の印には適しません。綺麗な脱印をするためには朱泥を使い、少しの練習が必要です。

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